JPH04216042A - 複合板の製造方法 - Google Patents

複合板の製造方法

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JPH04216042A
JPH04216042A JP2410726A JP41072690A JPH04216042A JP H04216042 A JPH04216042 A JP H04216042A JP 2410726 A JP2410726 A JP 2410726A JP 41072690 A JP41072690 A JP 41072690A JP H04216042 A JPH04216042 A JP H04216042A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防火性能に優れた建材
用又は家具用部材として用いられる複合板を効率的に製
造することのできる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に挽材、合板、単板積層板(LVL
,LVB)と呼ばれる木質板は、適宜その表面に塗装、
紙張り等の加工を施した上で、建築用及び家具用部材と
して多種多様な用途に用いられている。
【0003】近年これら木質板に対する防火性能の向上
が要求されるようになり、この目的のために種々の提案
がなされている。例えば、木質単板と金属板とを積層複
合して複合板とする方法(特公昭53−39号公報)や
板又は単板状態で木材固有の細胞孔内に不燃性無機化合
物を分散定着することによって難燃化する方法(特開昭
61−244502号公報)等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
複合された木質板は一定の繊維方向を有するため、水分
の吸放出により膨張収縮が発生し、特に繊維方向に対し
て垂直の方向における膨張率が大きくなって寸法安定性
に欠け、更に表面塗装、紙張り等の加工の際に金属表面
に酸処理等の下地処理を施す必要がある等の問題点を有
していた。
【0005】また、木質板を板又は単板状態にて難燃化
する方法は、不燃性無機化合物を木材の絶乾重量に対し
て40%以上含浸分散させるためには、断面形状の大き
さ等にもよるが、不燃性無機化合物を溶解した溶液中に
木質板を長時間浸漬する必要があり、効率性が悪かった
。また、不燃性無機化合物は木質板の表裏面及び木口近
辺の周辺部に多く含浸され、長時間浸漬したとしても、
内部まで十分に且つ均一に分散定着させることは極めて
困難であった。不燃性無機化合物溶液中に浸漬処理した
後、木質板の外周部に付着した粉状の不燃性無機化合物
は水洗除去されるが、このようにして除去された不燃性
無機化合物を回収して再利用することが困難であるため
、不経済であると共に廃液の処理工程も必要となる、等
多くの問題点を有するものであった。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような現状に鑑み、
本発明者は、防火性能に優れ且つ寸法安定性にも優れた
建築用板を提供すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を
完成するに至ったものである。
【0007】即ち、本発明者は、廃材から得られる木質
繊維又は木削片を原料として一体成形する木質繊維板又
は木削片板の優れた寸法安定性に着目し、複数枚の木質
繊維板及び/又は木削片板と金属箔とを積層し複合化す
ることによって防火性能に優れた複合板を得ようと考え
、複数の木質繊維板/木削片板と金属箔とを交互に配し
接着剤を介して加熱圧締による接着を試みたが、加熱圧
締の途中で板材中の水分に起因するパンク現象が生じて
しまい、目的とする複合板を得ることができなかった。
【0008】このパンク現象について木質繊維板を例に
して更に説明すると以下の通りである。まずチップを解
繊して得られた木質繊維に接着剤を塗布し乾燥した後、
この木質繊維を堆積してマット化したものを加熱成形し
て木質繊維板を得る。この木質繊維板について調湿を行
って大気中の水分を吸収させることにより平衡含水率に
至るまで養生された後、表面のサンディング加工及び定
寸への切断が行われる。この調湿養生は、加熱圧締によ
り得られた木質繊維板の含有水分量が非常に低く絶乾状
態に近くなっているため、そのままの状態でサンディン
グ加工及び切断加工を行うと、加工後に木質繊維板が水
分を吸収して膨張に伴う反りが発生してしまうため、こ
れを防ぐ目的で行われる。このように木質繊維板として
得られるものは平衡含水率まで水分を含有しているため
、このような木質繊維板を複数積層して接着剤を介して
加熱圧締すると、板材中の水分が蒸発して外に出ようと
する力が生じ、解圧の際に水蒸気の放出に伴うパンクが
発生してしまうことが判明した。この現象は木削片板を
用いた場合も同様である。
【0009】そこで本発明者は、木質繊維板/木削片板
に代えて、木質繊維/木削片に熱硬化性樹脂接着剤を添
加し仮圧締して得られる木質マット層を用い、この木質
マット層と金属箔層とを交互に積層した後に加熱圧締し
て接着一体成形することに想到し、本発明に至ったもの
である。
【0010】即ち本発明は、木質繊維又は木削片に熱硬
化性樹脂接着剤と該熱硬化性樹脂接着剤の硬化温度より
低い一次転移点を有する熱可塑性樹脂接着剤を添加し、
該熱可塑性樹脂接着剤の一次転移点より高く且つ該熱硬
化性樹脂接着剤の硬化温度より低い温度にて仮圧締する
ことにより木質マット層を得、得られた木質マット層と
金属箔層とを交互に配して表裏に木質マット層が配置さ
れるよう積層した後、該熱硬化性樹脂接着剤の硬化温度
より高い温度にて加熱圧締して接着一体成形することを
特徴とする、複合板の製造方法である。
【0011】本発明によって製造される複合板は図1に
略示されるように、金属箔層2の表面側及び裏面側に夫
々木質マット層1a,1bが夫々積層接着されたサンド
イッチ構造をなす。図1の構成例では、表面側及び裏面
側の木質マット層1a,1bが略同一の厚さであって、
金属箔層2が複合板全体の厚さ方向において略中央に配
置されているが、図2に示すように、表面側の木質マッ
ト層1aを裏面側の木質マット層1bよりも薄層として
金属箔層2が複合板の表面近傍に配置されるよう構成し
ても良い。また、表面側と裏面側の木質マット1a,1
bは、共に木質繊維マットであっても、また共に木削片
マットであっても良く、或は表面層1aを木質繊維マッ
トとして裏面層1bを木削片マットとし、或はその逆で
あっても良い。これらの組み合わせは複合板の用途に応
じて任意選択される。また木質マット層及び金属箔層の
数は限定的ではなく、複数の金属箔層と複数の木質マッ
ト層とを交互に積層して表裏面に木質マット層が配置さ
れるような構成のものであっても良い。上記したような
可変要因によって、同一厚さであっても種々の構成態様
の複合板をその用途に応じて得ることができる。
【0012】本発明の製造方法において、例えばラワン
、カポール、栗、ポプラ等の広葉樹材又は松、杉、桧等
の針葉樹材をチップにした後、常法に従って解繊するこ
とによって得られる木質繊維、或は小径木、製材廃材、
原木むき芯、廃材チップ等を原料として切削及び破砕し
て得られる木削片を原料として用いる。
【0013】得られた木質繊維又は木削片に添加する接
着剤として、本発明方法では熱硬化性樹脂接着剤と熱可
塑性樹脂接着剤とを併用する。熱硬化性樹脂接着剤とし
ては、尿素樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、メ
ラミン樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、ポリイソ
シアネート樹脂系接着剤又はこれら複合熱硬化性樹脂接
着剤が例示され、また熱可塑性樹脂接着剤としては、酢
酸ビニル樹脂系接着剤、アクリル樹脂系接着剤、ポリビ
ニルアセタール樹脂系接着剤、ポリ塩化ビニル樹脂系接
着剤、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性SBR等が好適
に用いられるが、熱硬化性樹脂接着剤の硬化温度Taと
熱可塑性樹脂接着剤の一次転移点Tbとの間にTa>T
bの関係が成立するような熱硬化性樹脂接着剤及び熱可
塑性樹脂接着剤が適宜選択して用いられる。
【0014】これら熱硬化性樹脂接着剤及び熱可塑性樹
脂接着剤の添加量比は特に限定されないが、熱硬化性樹
脂接着剤の添加量は木質繊維又は木削片に対して10〜
20重量%、その樹脂率を30〜60%とすることが好
ましい。接着剤は低樹脂率の方が木質繊維に対して均一
に混入することができる。
【0015】また、これら熱硬化性樹脂接着剤及び熱可
塑性樹脂接着剤の添加方法は、予め両者を混合したもの
を混合装置内で木質繊維又は木削片にスプレーにより添
加しても良いし、熱硬化性樹脂接着剤と熱可塑性樹脂接
着剤とを別々のスプレーから同時に添加しても良い。ま
た、最初に熱硬化性樹脂接着剤をスプレーにより添加し
た後に熱可塑性樹脂接着剤をスプレーにより添加するこ
とにより、木質繊維又は木削片の表面に熱硬化性樹脂接
着剤がコートされ、その上に熱可塑性樹脂接着剤がコー
トされるように接着剤を添加することができる。
【0016】金属箔層としては、鉄、アルミニウム、ス
テンレス、銅等の金属又は合金であって厚さ20〜10
0μの金属箔が好適に用いられる。この金属箔の表面に
は必要に応じてメッキ処理等の防錆処理が施される。ま
た、金属箔に微小孔を複数設けてメッシュ状としたもの
や、金属糸を用いて織った金属織布を、本発明における
金属箔層として用いることもできる。このようにして微
小孔等により通気性を持たせた金属箔を用いることによ
り、接着剤を添加乾燥した木質繊維又は木削片中に残存
する水分が加熱圧締の際に外に逃げようとする動きが規
制されなくなるので、解圧の際に生ずるパンク現象を有
効に防止することができる。
【0017】本発明方法に従って複合板を製造する工程
について、木質繊維マットを用いる場合を例としてより
詳細に説明すると、前記針葉樹材又は広葉樹材のチップ
を高温高圧蒸気下で蒸煮して脱脂軟化処理した後、解繊
装置によって解繊して木質繊維を得る。この木質繊維は
長さが1〜30mm、太さが直径2〜300μ程度のも
のが大半を占め、木材の細胞や導管孔或は仮導管孔から
成る細胞孔が数本ないし数十本束になった形をしており
、繊維外周部の細胞壁は引き裂かれたり割れ目を生じた
りしていることが多いため、湿気や水分を多く吸収する
【0018】得られた木質繊維を乾燥装置により乾燥し
た後、混合装置に投入して、前記熱硬化性樹脂接着剤及
び熱可塑性樹脂接着剤を添加混合する。混合装置におい
ては必要に応じてサイズ剤、発水剤、減煙剤等任意添加
剤を同時に混合することができる。
【0019】熱硬化性樹脂接着剤及び熱可塑性樹脂接着
剤を付着された木質繊維は、次いで熱風ダクト中を風送
搬送しながら乾燥する。この際の風送速度は木質繊維の
比重、送り量、前後の工程の処理能力等によって広範囲
に調整されるが、一般に約15〜20m/秒とされる。 この熱風による風送で木質繊維は6〜15%程度の水分
量まで乾燥される。
【0020】乾燥された木質繊維はフォーミング装置に
投入され、コンベア上に落下させて木質繊維を堆積積層
した後、熱可塑性樹脂接着剤の一次転移点Tbより高く
且つ熱硬化性樹脂接着剤の硬化温度Taより低い温度で
仮圧締することによって、木質繊維同士の接触点が溶融
軟化した熱可塑性樹脂接着剤によって接着されてハンド
リング可能とされた木質繊維マットが得られる。この木
質繊維マットを適当寸法に切断した後、金属箔と交互に
配して表裏に木質繊維マットが配置されるように積層し
、更に熱硬化性樹脂接着剤の硬化温度Taより高い温度
で加熱圧締することによって目的とする複合板が得られ
る。木質繊維マットと金属箔とを積層する際に、金属箔
の表裏面に、木質繊維に添加混合した接着剤と同様の熱
硬化性樹脂接着剤を予め塗布しておくことにより、複合
板の接着強度を更に向上させることができる。
【0021】本発明によって製造される複合板を高度の
防火性能が要求される場面に使用する場合には、少なく
とも表面側に配される木質マット層1aを得るに当たっ
て、その木質繊維又は木削片に予め防火処理を施してお
くことが好ましい。この防火処理は、例えば、熱硬化性
樹脂接着剤及び熱可塑性樹脂接着剤が添加される前の木
質繊維又は木削片の、細胞孔内の空隙部及び/又は細胞
孔内壁面及び/又は該木質繊維又は木削片の外周部に不
燃性無機化合物を充填又は付着或は固着せしめるべく処
理するものであって、この処理について木質繊維の場合
を例として詳述すると以下の通りである。
【0022】即ち、熱硬化性樹脂接着剤及び熱可塑性樹
脂接着剤が添加される前であって乾燥装置において適宜
乾燥処理された直後の木質繊維を水溶性無機塩の水溶液
(以下「第1液」と称す)中に十分に浸漬させて含浸さ
せる。この際、減圧又は加圧を加えて含浸処理を強制的
に促進させると有効である。また木質繊維を乾燥するこ
となく高含水率状態として、或は一旦乾燥した後に水ま
たは温水に浸漬して吸水させこれを飽水状態とした後に
、第1液中に浸漬させて拡散含浸させても良い。第1液
としては、MgCl2,MgBr2,MgSO4・H2
O,Mg(NO3)2・6H2O,AlCl3,AlB
r3,Al2(SO4)3,Al(NO3)3・9H2
O,CaCl2,CaBr2,Ca(NO3)2,Zn
Cl2,BaBr2,BaCl2・2H2O,Ba(N
O3)2等の水溶液が例示される。木質繊維を第1液に
浸漬含浸せしめることによって溶質の無機塩のイオンが
拡散により木質繊維の細胞孔内にまで入り込む。
【0023】次いで余剰分の第1液を除去するために脱
液処理を行う。脱液処理は例えば遠心脱液或はシャワー
、どぶ漬けの水洗い等の手段によって行われ、余剰分の
第1液を除去することによって木質繊維表面において不
燃性無機化合物が過剰に生成されることを抑制し、次に
含浸される水溶液の拡散含浸を良好にする。また木質繊
維に付着又は固着されない遊離状態で不燃性無機化合物
が生成されることを防止する。脱液処理後、必要に応じ
て、表面に析出した第1液の成分結晶を除去する。
【0024】次いで、第1液と反応して水不溶性の不燃
性無機化合物を生成するような化合物液(以下「第2液
」と称す)をブレンダー,スプレー等を用いて木質繊維
に添加混合し或は浸漬せしめることによって、該第2液
を木質繊維に含浸させる。第1液の場合と同様に、減圧
又は加圧処理によって木質繊維に対する第2液の含浸を
促進せしめることができる。第2液としては、Na2C
O3,H2SO4,(NH4)2CO3,Na2SO4
,(NH4)2SO4,H2PO4,Na2HPO4,
(NH4)2HPO4,H3BO3,NaBO2,NH
4BO2等が例示される。第2液を塗布ないし浸漬する
ことにより木質繊維の細胞孔内に該第2液が拡散含浸さ
れ、木質繊維中で第1液と第2液とが反応し、不燃性無
機化合物が生成される。生成される不燃性無機化合物と
しては、リン酸マグネシウム,リン酸カルシウム,リン
酸バリウム,リン酸アルミニウム,ホウ酸マグネシウム
,炭酸マグネシウム,炭酸カルシウム,リン酸亜鉛,炭
酸バリウム,硝酸カルシウム,硝酸バリウム等のカルシ
ウム化合物、マグネシウム化合物、アルミニウム化合物
、バリウム化合物、鉛化合物、亜鉛化合物、ケイ酸化合
物等が例示される。例えば第1液として塩化バリウムを
用い、第2液としてリン酸水素アンモニウムを用いて反
応させると、バリウムのカチオンとリン酸のアニオンと
が反応して、リン酸バリウムとリン酸水素バリウムとが
生成される。
【0025】反応終了後、遠心脱液或はシャワー、どぶ
漬け等による水洗い等の手段によって脱液処理して余剰
分の第2液を除去する。第2液の浸漬処理及び脱液処理
は必要に応じて複数回反復して行っても良い。脱液処理
後、乾燥してその含水率を25%以下、好ましくは7〜
15%とする。この不燃性無機化合物は水不溶性である
ため、乾燥後において、木質繊維の細胞孔内又は細胞孔
内壁面に充填ないし付着或は固着されると共に木質繊維
外周部にも付着或は固着される。これにより、木質繊維
表面に現出される空隙孔や割れ目を閉塞ないし充填する
ような形で不燃性無機化合物が存在することとなる。
【0026】不燃性無機化合物は、木質繊維に対して3
3重量%以上の割合で混入されることが好ましく、これ
以下では十分な防火性能が得られない。また第1液と第
2液との反応効率を高めるために、第2液の添加混合は
加熱雰囲気下、特に40℃以上更に好ましくは50℃以
上の温度で行うことが好ましい。また第1液と第2液を
温水状態としてこれに木質繊維を浸漬せしめ、あるいは
第1液及び第2液の浸漬時に超音波やバイブレータ等に
よって電気的或は機械的振動を与えるようにすると、木
質繊維中への処理液の拡散並びに反応が良好に行われる
。なお第1液と第2液とによる処理順序は問わず、先に
第2液による処理を行っても勿論良い。
【0027】かくして、木質繊維の細胞孔内または内壁
面に不燃性無機化合物が固着され且つその外周部にも不
燃性無機化合物が固着または付着されて防火処理された
木質繊維が得られる。この防火処理された木質繊維は前
記したように混合装置に投入されて熱硬化性樹脂接着剤
及び熱可塑性樹脂接着剤が添加混合される。
【0028】なお木質繊維又は木削片に対する防火処理
は上記した方法以外の方法によっても良い。例えば、従
来より防火薬剤として公知の物質、例えば、リン酸アン
モニウム、硫酸アンモニウム、臭化アンモニウム等のア
ンモニウム塩、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸
カリウム等のアルカリ金属塩、塩化カルシウム、塩化マ
グネシウム等のアルカリ土類金属塩、塩化アルミニウム
、硫酸アルミニウム等の金属化合物等の溶液中に木質繊
維又は木削片を浸漬含浸させた後乾燥することによって
も行うことができる。
【0029】
【実施例】
[実施例1] ラジアータパインのチップを160℃、7kg/cm2
で5分間煮沸して脱脂軟化処理を行った。このチップを
デファイブレータ式リファイナで解繊し、得られた木質
繊維を乾燥した。この木質繊維を塩化バリウム30%水
溶液に10分間浸漬し、拡散処理した後脱液した。これ
を熱風乾燥してその含水率を7%に調整した。この木質
繊維をブレンダ装置に投入してリン酸アンモニウム40
%水溶液を添加混合し、該木質繊維の細胞孔等の孔内及
び木質繊維外周部に水不溶性のリン酸バリウムとリン酸
水素バリウムとから成る不燃性無機化合物を生成させた
後脱液水洗し、熱風乾燥してその含水率を6%に調整し
た。この防火処理による木質繊維の重量増加率は40%
であった。
【0030】防火処理された木質繊維をブレンダーに投
入し、該ブレンダー内において木質繊維量に対して10
%のフェノール樹脂接着剤及び10%の酢酸ビニル樹脂
接着剤を別々のスプレーより同時に添加混合した後、フ
ォーミング装置に搬送し、スクリーンコンベア上に落下
させ堆積させた。
【0031】堆積された木質繊維を適当な長さに切断し
た後ホットプレスに挿入して50℃で仮熱圧し、防火処
理された木質繊維マットを得た。
【0032】このようにして得られた3枚の木質繊維マ
ットと2枚の45μm厚の鉄箔を用いて、表面側から木
質繊維マット/鉄箔/木質繊維マット/鉄箔/木質繊維
マットの順に積層した後、ホットプレスに挿入して20
0℃にて5分間熱圧成形し、厚さ13mm、比重0.6
5の複合板を得た。
【0033】この複合板について加熱試験を行ったとこ
ろ、凖不燃材料に合格する防火性能を示すことが確認さ
れた。
【0034】 [実施例2] ラジアータパイン原木又は廃材をフレーカに投入してフ
レーク状の木削片を得た。この木削片を乾燥した後仕分
けして、適性フレーク状の木削片を収集した。この木削
片を実施例1の木質繊維の場合と同様にして防火処理し
た後、連続式ミキサーに投入し、該ミキサー内において
木削片量に対し10%のフェノール樹脂接着剤及び8%
の酢酸ビニル樹脂接着剤の混合接着剤を添加混合した後
、フォーミング装置に搬送し、スクリーンコンベア上に
落下させ堆積させた。
【0035】この堆積した木削片を適当な長さに切断し
た後、ホットプレスに挿入して50℃で仮圧締して、防
火処理された木削片マットを得た。
【0036】このようにして得られた3枚の木削片マッ
トと2枚の45μm厚鉄箔とを用い、表面側から木削片
マット/鉄箔/木削片マット/鉄箔/木削片マットの順
に積層した後、ホットプレスに挿入して200℃にて5
分間熱圧成形して、厚さ13mm、比重0.5の複合板
を得た。
【0037】この複合板について加熱試験を行ったとこ
ろ、凖不燃材料に合格する防火性能を示すことが確認さ
れた。
【0038】 [実施例3] 実施例1で得られた防火処理木質繊維マットと実施例2
で得られた防火処理木削片マットと45μmの鉄箔とを
用い、表面側から木質繊維マット/鉄箔/木削片マット
/鉄箔/木質繊維マットの順に積層した後、ホットプレ
スに挿入して200℃にて5分間熱圧成形して、厚さ1
3mm、比重0.60の複合板を得た。
【0039】この複合板について加熱試験を行ったとこ
ろ、凖不燃材料に合格する防火性能を示すことが確認さ
れた。
【0040】
【発明の効果】本発明方法によれば、接着剤を塗布乾燥
させた状態の木質繊維又は木削片を用いて仮圧締するこ
とによりハンドリング可能な木質マットとし、この木質
マットの状態にて金属箔と積層した後に熱圧成形するも
のであるために、作業効率に優れ、熱圧後の解圧時にも
パンクを生じさせることがない。従って寸法安定性に優
れ防火性能の向上された複合板を効率的に製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法によって製造される複合板の構成の
一例を示す斜視図である。
【図2】本発明方法によって製造される複合板の他の構
成例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1a  木質マット層 1b  木質マット層 2    金属箔層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】    木質繊維又は木削片に熱硬化性樹
    脂接着剤と該熱硬化性樹脂接着剤の硬化温度より低い一
    次転移点を有する熱可塑性樹脂接着剤を添加し、前記熱
    可塑性樹脂接着剤の一次転移点より高く且つ前記熱硬化
    性樹脂接着剤の硬化温度より低い温度にて仮圧締するこ
    とにより木質マット層を得、得られた木質マット層と金
    属箔層とを交互に配して表裏に前記木質マット層が配置
    されるよう積層した後、前記熱硬化性樹脂接着剤の硬化
    温度より高い温度にて加熱圧締して接着一体成形するこ
    とを特徴とする、複合板の製造方法。
  2. 【請求項2】    前記金属箔層の表裏面に熱硬化性
    樹脂接着剤を塗布した後、前記木質マットと積層する、
    請求項1記載の複合板の製造方法。
  3. 【請求項3】    前記金属箔層として、微小孔を複
    数有する金属箔が用いられる、請求項1記載の複合板の
    製造方法。
  4. 【請求項4】    前記木質繊維又は木削片に予め防
    火処理を施す、請求項1乃至3のいずれか記載の複合板
    の製造方法。
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