JPH04215288A - マグネトロン用電源装置 - Google Patents
マグネトロン用電源装置Info
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- JPH04215288A JPH04215288A JP40103190A JP40103190A JPH04215288A JP H04215288 A JPH04215288 A JP H04215288A JP 40103190 A JP40103190 A JP 40103190A JP 40103190 A JP40103190 A JP 40103190A JP H04215288 A JPH04215288 A JP H04215288A
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Landscapes
- Control Of High-Frequency Heating Circuits (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マグネトロンのマイク
ロ波出力、出力状態によって漸次変化するマグネトロン
本体の温度、更にはマイクロ波を発生させる電子群の一
部が陰極に衝突(所謂バックボンバ−ド)するために生
ずる陰極逆加熱作用など、マグネトロンの動作状態に種
々の変化があっても、陰極フィラメントは常に最適温度
に保持されるようにしたマグネトロン用電源装置に関す
る。
ロ波出力、出力状態によって漸次変化するマグネトロン
本体の温度、更にはマイクロ波を発生させる電子群の一
部が陰極に衝突(所謂バックボンバ−ド)するために生
ずる陰極逆加熱作用など、マグネトロンの動作状態に種
々の変化があっても、陰極フィラメントは常に最適温度
に保持されるようにしたマグネトロン用電源装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】マグネトロンによりマイクロ波を発生さ
せ、このマイクロ波を用いて誘電加熱を行うマイクロ波
加熱装置は、家庭用電子レンジ等に広く利用されている
。マイクロ波を発生させるマグネトロンを駆動する電源
として近年インバ−タ方式の電源が採用されるようにな
った。インバ−タ電源の利用の普及は、スイッチング素
子を用いて商用交流電源を、それより遥かに周波数を高
くした交流に変換し、変圧器を小形、軽量化し、かつ加
熱装置に応用したとき、マグネトロンからの加熱用出力
を比較的広い範囲に制御できる利点のためである。
せ、このマイクロ波を用いて誘電加熱を行うマイクロ波
加熱装置は、家庭用電子レンジ等に広く利用されている
。マイクロ波を発生させるマグネトロンを駆動する電源
として近年インバ−タ方式の電源が採用されるようにな
った。インバ−タ電源の利用の普及は、スイッチング素
子を用いて商用交流電源を、それより遥かに周波数を高
くした交流に変換し、変圧器を小形、軽量化し、かつ加
熱装置に応用したとき、マグネトロンからの加熱用出力
を比較的広い範囲に制御できる利点のためである。
【0003】インバ−タ方式の電源では、スィッチング
素子の導通期間を長くすることによってマグネトロンの
陽極に印加される電圧を高め出力を増加させることがで
きる。一方、スィッチング素子の遮断期間は回路定数に
よって略一定で、この期間中に変圧器二次側では、倍電
圧整流回路の高圧コンデンサが充電される。従って、ス
ィッチング素子の導通期間を長短に制御することにより
、マグネトロンからの加熱用マイクロ波出力を大小に制
御できる。このようにして、商用交流電源から直接昇圧
変圧器の一次側へ電力を供給する従来の方式よりも比較
的容易に広い範囲にマイクロ波出力を制御できる。
素子の導通期間を長くすることによってマグネトロンの
陽極に印加される電圧を高め出力を増加させることがで
きる。一方、スィッチング素子の遮断期間は回路定数に
よって略一定で、この期間中に変圧器二次側では、倍電
圧整流回路の高圧コンデンサが充電される。従って、ス
ィッチング素子の導通期間を長短に制御することにより
、マグネトロンからの加熱用マイクロ波出力を大小に制
御できる。このようにして、商用交流電源から直接昇圧
変圧器の一次側へ電力を供給する従来の方式よりも比較
的容易に広い範囲にマイクロ波出力を制御できる。
【0004】従来からインバ−タ方式電源については種
々提案されているが、例えば実開昭62−107397
号公報には図7に示すような回路のものが開示されてい
る。図7で、1は整流回路、2は昇圧変圧器、3はスィ
ッチング素子、4は共振用コンデンサ、5は高圧コンデ
ンサ、6a、6bは高圧ダイオ−ド、7は高圧(昇圧)
巻線、8は陰極フィラメント(加熱用)巻線、9はマグ
ネトロン、10は制御回路である。商用電源の交流は、
整流回路1により全波整流され、この電圧は変圧器の一
次側を経由してスィッチング素子3に印加される。スィ
ッチング素子3のオン、オフの周期は20〜60kHz
程度であって、変圧器2はこのような高周波数で動作す
るから、従来の商用交流周波数を直接一次巻線に供給す
る方式で使用するものに比べて大幅に小形、軽量になる
。変圧器2の二次側には、マグネトロン陽極電圧用の高
圧巻線7とフィラメント巻線8が設けられている。高圧
巻線7はマグネトロンの陽極に直流高圧を供給する倍電
圧整流回路に接続されている。此の回路で、高圧ダイオ
−ド6aは倍電圧整流用、高圧ダイオ−ド6bはマグネ
トロンに内蔵されている貫通コンデンサに流れる不必要
な充放電電流を阻止する作用をする。
々提案されているが、例えば実開昭62−107397
号公報には図7に示すような回路のものが開示されてい
る。図7で、1は整流回路、2は昇圧変圧器、3はスィ
ッチング素子、4は共振用コンデンサ、5は高圧コンデ
ンサ、6a、6bは高圧ダイオ−ド、7は高圧(昇圧)
巻線、8は陰極フィラメント(加熱用)巻線、9はマグ
ネトロン、10は制御回路である。商用電源の交流は、
整流回路1により全波整流され、この電圧は変圧器の一
次側を経由してスィッチング素子3に印加される。スィ
ッチング素子3のオン、オフの周期は20〜60kHz
程度であって、変圧器2はこのような高周波数で動作す
るから、従来の商用交流周波数を直接一次巻線に供給す
る方式で使用するものに比べて大幅に小形、軽量になる
。変圧器2の二次側には、マグネトロン陽極電圧用の高
圧巻線7とフィラメント巻線8が設けられている。高圧
巻線7はマグネトロンの陽極に直流高圧を供給する倍電
圧整流回路に接続されている。此の回路で、高圧ダイオ
−ド6aは倍電圧整流用、高圧ダイオ−ド6bはマグネ
トロンに内蔵されている貫通コンデンサに流れる不必要
な充放電電流を阻止する作用をする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記、図7に示すよう
な回路の従来のインバ−タ方式の電源では、マグネトロ
ンが発振を開始したのち発振動作によってマグネトロン
の温度が上昇すると、たとえマグネトロンの出力が一定
の場合でも、内蔵永久磁石の温度上昇に伴って、作用空
間の磁束が減少し、マグネトロンの発振開始電圧が低下
する。それにつれて倍電圧整流回路に電圧を供給する高
圧巻線7の出力電圧も低下するように制御回路10がス
ィッチング素子のオン時間を比率的に短くなるように制
御する。そのため、変圧器一次巻線への印加電圧が低下
するから、変圧器二次側に巻かれたフィラメント巻線8
に誘起される端子電圧も低下し、マグネトロンのフィラ
メント電流も減少し、陰極フィラメントの温度が低下す
る。また、マグネトロンのマイクロ波出力を減少させる
場合には、マグネトロンの陽極に供給する電流を減少さ
せなければならず、それに応じてマグネトロンの陽極電
圧を低下させるため、変圧器の一次側に供給する電圧も
低下させることになる。その結果、変圧器二次側のフィ
ラメント巻線8に誘起される電圧が低下し、マグネトロ
ンの陰極フィラメントの温度は大きく低下する。一方、
陰極フィラメントから放出される熱電子量は温度変化に
よって非常に大きく変化するので、マグネトロンの陰極
フィラメントは常時適当な温度に保持しておくことが望
ましい。しかし、上記従来の方式のように同一変圧器の
二次側に、高圧巻線と一緒に巻いたフィラメント巻線か
ら、何等対策を講じないで直接陰極フィラメントに加熱
電流を流させる方式では、陰極フィラメントの温度を適
度に保持することは不可能である。
な回路の従来のインバ−タ方式の電源では、マグネトロ
ンが発振を開始したのち発振動作によってマグネトロン
の温度が上昇すると、たとえマグネトロンの出力が一定
の場合でも、内蔵永久磁石の温度上昇に伴って、作用空
間の磁束が減少し、マグネトロンの発振開始電圧が低下
する。それにつれて倍電圧整流回路に電圧を供給する高
圧巻線7の出力電圧も低下するように制御回路10がス
ィッチング素子のオン時間を比率的に短くなるように制
御する。そのため、変圧器一次巻線への印加電圧が低下
するから、変圧器二次側に巻かれたフィラメント巻線8
に誘起される端子電圧も低下し、マグネトロンのフィラ
メント電流も減少し、陰極フィラメントの温度が低下す
る。また、マグネトロンのマイクロ波出力を減少させる
場合には、マグネトロンの陽極に供給する電流を減少さ
せなければならず、それに応じてマグネトロンの陽極電
圧を低下させるため、変圧器の一次側に供給する電圧も
低下させることになる。その結果、変圧器二次側のフィ
ラメント巻線8に誘起される電圧が低下し、マグネトロ
ンの陰極フィラメントの温度は大きく低下する。一方、
陰極フィラメントから放出される熱電子量は温度変化に
よって非常に大きく変化するので、マグネトロンの陰極
フィラメントは常時適当な温度に保持しておくことが望
ましい。しかし、上記従来の方式のように同一変圧器の
二次側に、高圧巻線と一緒に巻いたフィラメント巻線か
ら、何等対策を講じないで直接陰極フィラメントに加熱
電流を流させる方式では、陰極フィラメントの温度を適
度に保持することは不可能である。
【0006】また、マグネトロンでは、周知の如く、陰
極の周囲を電子群が旋回運動しながらマイクロ波を発振
させているが、マグネトロンの動作状態によっては陰極
は運動電子に叩かれて(バックボンバ−ド)加熱される
ようになる場合がある。例えば、電子レンジの加熱室内
の被加熱物の量が多くマイクロ波の吸収が良く行われる
ようなときは陰極の逆加熱は生じない。しかし、加熱室
内の被加熱物の量が極めて少ない、いわゆる空炊き状態
では、運動電子による陰極の逆加熱現象が著しくなり、
このような状態が長く続いて陰極フィラメントの温度が
過度に上昇すると、トリア入りタングステン線で製作し
た陰極の表面を被覆しているトリウム単原子層を損耗さ
せて電子放出機能を著しく低下させてしまう。このよう
な陰極の逆加熱現象はマグネトロン動作状態によって様
々に変化する。
極の周囲を電子群が旋回運動しながらマイクロ波を発振
させているが、マグネトロンの動作状態によっては陰極
は運動電子に叩かれて(バックボンバ−ド)加熱される
ようになる場合がある。例えば、電子レンジの加熱室内
の被加熱物の量が多くマイクロ波の吸収が良く行われる
ようなときは陰極の逆加熱は生じない。しかし、加熱室
内の被加熱物の量が極めて少ない、いわゆる空炊き状態
では、運動電子による陰極の逆加熱現象が著しくなり、
このような状態が長く続いて陰極フィラメントの温度が
過度に上昇すると、トリア入りタングステン線で製作し
た陰極の表面を被覆しているトリウム単原子層を損耗さ
せて電子放出機能を著しく低下させてしまう。このよう
な陰極の逆加熱現象はマグネトロン動作状態によって様
々に変化する。
【0007】マグネトロンの陰極フィラメントには正常
な電子放出状態を維持するのに必要な最適温度範囲があ
り、それより高過ぎれば陰極フィラメントの寿命は短く
なり、また低過ぎれば電子放出量が不足し、そうなると
マグネトロンの異常発振(モ−ディング)を起こし、マ
グネトロンが過熱して管内真空度劣化等を生じ、やはり
短寿命になる。
な電子放出状態を維持するのに必要な最適温度範囲があ
り、それより高過ぎれば陰極フィラメントの寿命は短く
なり、また低過ぎれば電子放出量が不足し、そうなると
マグネトロンの異常発振(モ−ディング)を起こし、マ
グネトロンが過熱して管内真空度劣化等を生じ、やはり
短寿命になる。
【0008】上記のように、従来のインバ−タ方式のマ
グネトロン用電源には、マグネトロンの陽極電圧が低下
するとフィラメント電流も低下し、また、空炊きの場合
のようにマイクロ波の反射が増加すると逆加熱電力が増
加するなど、フィラメントの温度が過度に低くなったり
高くなったりして、フィラメントが、本来の(最適温度
で使用した場合の)寿命よりも短寿命に終ってしまう傾
向があるという問題があった。
グネトロン用電源には、マグネトロンの陽極電圧が低下
するとフィラメント電流も低下し、また、空炊きの場合
のようにマイクロ波の反射が増加すると逆加熱電力が増
加するなど、フィラメントの温度が過度に低くなったり
高くなったりして、フィラメントが、本来の(最適温度
で使用した場合の)寿命よりも短寿命に終ってしまう傾
向があるという問題があった。
【0009】本発明は上記のような問題を解決して、マ
グネトロンの陽極電圧が変化したり、マイクロ波の反射
量に変化が生じても、陰極フィラメントの温度は常に上
記最適温度範囲内に保持され、其の本来の寿命を全うす
るようにしたマグネトロン用電源装置を提供することを
目的とする。
グネトロンの陽極電圧が変化したり、マイクロ波の反射
量に変化が生じても、陰極フィラメントの温度は常に上
記最適温度範囲内に保持され、其の本来の寿命を全うす
るようにしたマグネトロン用電源装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、マグネトロンの動作時に、加熱さ
れた陰極フィラメントからの光をマグネトロンの真空外
囲器の外側に配設した光検出器によって検出し、この検
出器の出力によって、上記変圧器二次側から得た陰極フ
ィラメント加熱電圧により陰極フィラメントを加熱する
回路に挿入した、磁芯に直流磁界を重畳して磁芯の飽和
状態を変えてインダクタンス値を可変にしたチョ−クコ
イルのインダクタンス値を調整し、マグネトロンの動作
状態にかかわらず陰極フィラメントを常に所定の最適温
度に保持するようにした。
に本発明においては、マグネトロンの動作時に、加熱さ
れた陰極フィラメントからの光をマグネトロンの真空外
囲器の外側に配設した光検出器によって検出し、この検
出器の出力によって、上記変圧器二次側から得た陰極フ
ィラメント加熱電圧により陰極フィラメントを加熱する
回路に挿入した、磁芯に直流磁界を重畳して磁芯の飽和
状態を変えてインダクタンス値を可変にしたチョ−クコ
イルのインダクタンス値を調整し、マグネトロンの動作
状態にかかわらず陰極フィラメントを常に所定の最適温
度に保持するようにした。
【0011】なお、マグネトロンの陰極フィラメントの
電子放出最適温度は約2000゜Kであって、その光は
、たとえマグネトロンの真空外囲器がアルミナセラミッ
クス製であっても、外囲器を通して外部の光検出器で発
光状態の変化を監視することが出来る。
電子放出最適温度は約2000゜Kであって、その光は
、たとえマグネトロンの真空外囲器がアルミナセラミッ
クス製であっても、外囲器を通して外部の光検出器で発
光状態の変化を監視することが出来る。
【0012】
【作用】既述の如く、動作時のマグネトロンの陰極フィ
ラメントの温度は種々の原因により変化するが、フィラ
メントの温度が上昇した時は、フィラメントが発する光
量も多くなり、その変化は光検出器(センサ)に検出さ
れ、センサはそれに応じた信号を送出する。なお、セン
サとしては極めて一般的な可視光用のフォトダイオ−ド
を使用できる。
ラメントの温度は種々の原因により変化するが、フィラ
メントの温度が上昇した時は、フィラメントが発する光
量も多くなり、その変化は光検出器(センサ)に検出さ
れ、センサはそれに応じた信号を送出する。なお、セン
サとしては極めて一般的な可視光用のフォトダイオ−ド
を使用できる。
【0013】周知のように通常の強磁性体に直流磁界を
かけて行くと、次第に飽和して磁束の増加の仕方が鈍っ
てなる。従って、交流用のチョ−クコイルの磁芯に直流
磁界を重畳させた際、直流磁界が強い場合ほど、交流巻
線による磁芯内の磁束の変化は小さくなり、即ちチョ−
クコイルのインダクタンス分は減少し、逆に直流磁界が
弱いか又は磁芯内に直流による磁束が無い状態にまで戻
せば、交流巻線と鎖交する磁束変化は大きくなり、チョ
−クコイルのインダクタンス分は増大する。このような
チョ−クコイルをマグネトロンの陰極フィラメント加熱
電流の回路に挿入しておけば、チョ−クコイルの磁芯に
重畳させる直流磁界を制御することによって、陰極フィ
ラメントの温度変化の原因が何であるかに全く関係なく
、フィラメント回路に挿入したチョ−クコイルのインダ
クタンス分を変化させて、フィラメントの温度の変化を
補正し、最適温度に保持することができる。
かけて行くと、次第に飽和して磁束の増加の仕方が鈍っ
てなる。従って、交流用のチョ−クコイルの磁芯に直流
磁界を重畳させた際、直流磁界が強い場合ほど、交流巻
線による磁芯内の磁束の変化は小さくなり、即ちチョ−
クコイルのインダクタンス分は減少し、逆に直流磁界が
弱いか又は磁芯内に直流による磁束が無い状態にまで戻
せば、交流巻線と鎖交する磁束変化は大きくなり、チョ
−クコイルのインダクタンス分は増大する。このような
チョ−クコイルをマグネトロンの陰極フィラメント加熱
電流の回路に挿入しておけば、チョ−クコイルの磁芯に
重畳させる直流磁界を制御することによって、陰極フィ
ラメントの温度変化の原因が何であるかに全く関係なく
、フィラメント回路に挿入したチョ−クコイルのインダ
クタンス分を変化させて、フィラメントの温度の変化を
補正し、最適温度に保持することができる。
【0014】なお、マグネトロンの動作状態の如何にか
かわらず、陰極フィラメントに常時一定の加熱電力を供
給する手段は非常に多数存在し、例えば、別にフィラメ
ント系専用変圧器を用いる提案はずっと以前からあった
。しかし、現在マグネトロンを最も多数使用している家
庭用電子レンジの場合、全体として総合的に、低価格、
小形、軽量になることが最重要であって、本発明は其の
点を特徴とする。
かわらず、陰極フィラメントに常時一定の加熱電力を供
給する手段は非常に多数存在し、例えば、別にフィラメ
ント系専用変圧器を用いる提案はずっと以前からあった
。しかし、現在マグネトロンを最も多数使用している家
庭用電子レンジの場合、全体として総合的に、低価格、
小形、軽量になることが最重要であって、本発明は其の
点を特徴とする。
【0015】
【実施例】図1は本発明一実施例の概略接続図で、11
はマグネトロンの陰極フィラメントの加熱温度を放射光
の強さによって監視し、所定温度に制御するための信号
を送出する光センサ、12はフィラメント回路に挿入し
たチョ−クコイル13のインダクタンス値を、磁芯に直
流磁界を重畳して制御するための直流の供給と、上記セ
ンサ出力に応じて供給する直流電流値を制御する機能を
備えた直流電源、13はフィラメント回路に挿入したチ
ョ−クコイル、18は上記直流磁界発生用の直流巻線、
19はチョ−クコイル13の交流巻線で、その他の符号
は図7の場合と同様である。なお、現在の技術では、こ
のような制御回路は、通常、直流素子を用いて製作する
方が容易でかつ安価である。
はマグネトロンの陰極フィラメントの加熱温度を放射光
の強さによって監視し、所定温度に制御するための信号
を送出する光センサ、12はフィラメント回路に挿入し
たチョ−クコイル13のインダクタンス値を、磁芯に直
流磁界を重畳して制御するための直流の供給と、上記セ
ンサ出力に応じて供給する直流電流値を制御する機能を
備えた直流電源、13はフィラメント回路に挿入したチ
ョ−クコイル、18は上記直流磁界発生用の直流巻線、
19はチョ−クコイル13の交流巻線で、その他の符号
は図7の場合と同様である。なお、現在の技術では、こ
のような制御回路は、通常、直流素子を用いて製作する
方が容易でかつ安価である。
【0016】図2はマグネトロンのフィラメントの発光
を検出するセンサ配設箇所の説明図である。出力部(ア
ンテナ)14をマグネトロン外側の接地電位部から絶縁
して支持するための絶縁体15は白色のアルミナセラミ
ックス製でかなり良く可視光を透過させる。17はマイ
クロ波出力を電子レンジの加熱室まで導く導波管で、そ
の管壁にフォトダイオ−ド16を用いた光センサが設置
したある。なお、此の取付け位置を選定したのは、上記
絶縁体15に最も近いからで、センサ取付けのため直径
8mmの孔を開けた。光センサには最も一般的な可視光
用フォトダイオ−ドを用い、背面から不要な光が入らな
いように遮蔽し、導波管にネジ止めした。また、導波管
の温度上昇によるフォトダイオ−ドの特性の変化を防ぐ
ため、フォトダイオ−ドに対しては断熱構造とし、図示
してないがヒ−トシンクを設けた。
を検出するセンサ配設箇所の説明図である。出力部(ア
ンテナ)14をマグネトロン外側の接地電位部から絶縁
して支持するための絶縁体15は白色のアルミナセラミ
ックス製でかなり良く可視光を透過させる。17はマイ
クロ波出力を電子レンジの加熱室まで導く導波管で、そ
の管壁にフォトダイオ−ド16を用いた光センサが設置
したある。なお、此の取付け位置を選定したのは、上記
絶縁体15に最も近いからで、センサ取付けのため直径
8mmの孔を開けた。光センサには最も一般的な可視光
用フォトダイオ−ドを用い、背面から不要な光が入らな
いように遮蔽し、導波管にネジ止めした。また、導波管
の温度上昇によるフォトダイオ−ドの特性の変化を防ぐ
ため、フォトダイオ−ドに対しては断熱構造とし、図示
してないがヒ−トシンクを設けた。
【0017】図3はフィラメント回路に挿入してフィラ
メント加熱電流の調整に用いるチョ−クコイル13を示
し、18は直流巻線、19は交流巻線、20はフェライ
ト製磁芯である。此のチョ−クコイルを以後、有極チョ
−クコイルと呼ぶ。このコイルの外形は直径18mm、
長さ30mmで、電子レンジの空所に簡単に組み込むこ
とができる。
メント加熱電流の調整に用いるチョ−クコイル13を示
し、18は直流巻線、19は交流巻線、20はフェライ
ト製磁芯である。此のチョ−クコイルを以後、有極チョ
−クコイルと呼ぶ。このコイルの外形は直径18mm、
長さ30mmで、電子レンジの空所に簡単に組み込むこ
とができる。
【0018】何等かの原因で、フィラメント温度が上昇
すると、センサ11の出力信号が大きくなり、それに応
じて有極チョ−クコイル13の直流巻線18に流れる直
流の大きさが低減され、チョ−クコイル13のインダク
タンス分が増大しフィラメント電流を減らし、フィラメ
ント温度を下げる。フィラメント温度が低下したのがセ
ンサ11に検出された場合は上記と逆の関係になり、フ
ィラメント温度を上げる。従ってマグネトロン9の陰極
フィラメントの温度は、マグネトロンの動作状態に関係
なく、常に最適温度に保持される。
すると、センサ11の出力信号が大きくなり、それに応
じて有極チョ−クコイル13の直流巻線18に流れる直
流の大きさが低減され、チョ−クコイル13のインダク
タンス分が増大しフィラメント電流を減らし、フィラメ
ント温度を下げる。フィラメント温度が低下したのがセ
ンサ11に検出された場合は上記と逆の関係になり、フ
ィラメント温度を上げる。従ってマグネトロン9の陰極
フィラメントの温度は、マグネトロンの動作状態に関係
なく、常に最適温度に保持される。
【0019】図4は有極チョ−クコイル13に用いるフ
ェライトコアの磁気特性のB−Hカ−ブを示す。直流磁
界がなければ実線で示すように左右対称であるが、直流
を流すと0点は0DCの位置まで移動し、破線で示す特
性となる。有極チョ−クコイル13に巻かれた交流巻線
19のインダクタンスは図5に示すように、直流磁界を
重畳してなければ、実線で示すように0点を通る縦軸に
対して左右対称であるが、直流巻線18に直流を流すと
0点が0DCの位置までシフトし破線で示す特性となる
。フィラメント電流は高周波の交流であるからチョ−ク
コイルのインダクタンス変化の影響は大きい。図6は有
極チョ−クコイル13の直流巻線18を流れる直流値と
インダクタンス値とフィラメント電流値の関係を示す図
である。
ェライトコアの磁気特性のB−Hカ−ブを示す。直流磁
界がなければ実線で示すように左右対称であるが、直流
を流すと0点は0DCの位置まで移動し、破線で示す特
性となる。有極チョ−クコイル13に巻かれた交流巻線
19のインダクタンスは図5に示すように、直流磁界を
重畳してなければ、実線で示すように0点を通る縦軸に
対して左右対称であるが、直流巻線18に直流を流すと
0点が0DCの位置までシフトし破線で示す特性となる
。フィラメント電流は高周波の交流であるからチョ−ク
コイルのインダクタンス変化の影響は大きい。図6は有
極チョ−クコイル13の直流巻線18を流れる直流値と
インダクタンス値とフィラメント電流値の関係を示す図
である。
【0020】本発明の電源を用いた電子レンジにより、
加熱室に負荷を入れた場合と、負荷を入れない場合につ
いて、15分間の連続動作試験を行って、その間のフィ
ラメント温度の変化を調査した。図8は本発明に係るフ
ィラメント温度制御系を動作させなかった場合を示す。 負荷を入れマイクロ波の最大出力が得られる陽極電圧と
した時は、スタ−ト直後はフィラメント温度2200K
だったのが、15分後には2050Kに下がっている。 更に最小出力の場合は1980Kでスタ−トしたのが1
5分後には1850Kに下がっている。負荷がない場合
は破線で示すように2270Kでスタ−トして急速に下
降している。このように、本発明に係るフィラメント温
度制御系を動作させない場合には、フィラメントの温度
は最高の2270Kから最低の1850Kまで420K
も変化し、最適温度1970K〜2030Kの範囲60
Kの7倍も変化する。これに対して、図9は本発明に係
るフィラメント温度制御系を動作させた場合のフィラメ
ント温度を示す図で、スタ−ト直後から15分後に至る
まで終始2000Kの最適温度に保持されている。
加熱室に負荷を入れた場合と、負荷を入れない場合につ
いて、15分間の連続動作試験を行って、その間のフィ
ラメント温度の変化を調査した。図8は本発明に係るフ
ィラメント温度制御系を動作させなかった場合を示す。 負荷を入れマイクロ波の最大出力が得られる陽極電圧と
した時は、スタ−ト直後はフィラメント温度2200K
だったのが、15分後には2050Kに下がっている。 更に最小出力の場合は1980Kでスタ−トしたのが1
5分後には1850Kに下がっている。負荷がない場合
は破線で示すように2270Kでスタ−トして急速に下
降している。このように、本発明に係るフィラメント温
度制御系を動作させない場合には、フィラメントの温度
は最高の2270Kから最低の1850Kまで420K
も変化し、最適温度1970K〜2030Kの範囲60
Kの7倍も変化する。これに対して、図9は本発明に係
るフィラメント温度制御系を動作させた場合のフィラメ
ント温度を示す図で、スタ−ト直後から15分後に至る
まで終始2000Kの最適温度に保持されている。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、マ
グネトロンの陰極フィラメントを、動作条件の如何にか
かわらず、常に最適状態で動作させることができるよう
になり、フィラメント本来の寿命を全うするまでマグネ
トロンを使用することができる。
グネトロンの陰極フィラメントを、動作条件の如何にか
かわらず、常に最適状態で動作させることができるよう
になり、フィラメント本来の寿命を全うするまでマグネ
トロンを使用することができる。
【図1】本発明一実施例の概略接続図である。
【図2】マグネトロンのフィラメントの発光を検出する
光センサ設置箇所の説明図である。
光センサ設置箇所の説明図である。
【図3】有極コイルの外観図である。
【図4】有極コイルの動作説明用図である。
【図5】有極コイルの動作説明用図である。
【図6】有極コイルの動作説明用図である。
【図7】従来のマグネトロン用インバ−タ方式電源の概
略回路図である。
略回路図である。
【図8】本発明に係るフィラメント温度制御系を動作さ
せなかった場合の、フィラメント温度の経過を示す図で
ある。
せなかった場合の、フィラメント温度の経過を示す図で
ある。
【図9】本発明に係るフィラメント温度制御系を動作さ
せた場合の、フィラメント温度の経過を示す図である。
せた場合の、フィラメント温度の経過を示す図である。
1…整流回路、 2…変圧器、 3…スィッチング
素子、 4…共振用コンデンサ、 5…高圧コンデ
ンサ、 6a、6b…高圧ダイオ−ド、 7…高圧
巻線、8…フィラメント巻線、 9…マグネトロン、
10…制御回路、 11…光センサ、 12…
直流電源、 13…有極チョ−クコイル、 14…
出力部、15…絶縁体、 16…フォトダイオ−ド、
17…導波管、18…直流巻線、19…交流巻線、
20…磁芯。
素子、 4…共振用コンデンサ、 5…高圧コンデ
ンサ、 6a、6b…高圧ダイオ−ド、 7…高圧
巻線、8…フィラメント巻線、 9…マグネトロン、
10…制御回路、 11…光センサ、 12…
直流電源、 13…有極チョ−クコイル、 14…
出力部、15…絶縁体、 16…フォトダイオ−ド、
17…導波管、18…直流巻線、19…交流巻線、
20…磁芯。
Claims (1)
- 【請求項1】商用電源を整流して得た直流を、高速で断
続して商用電源より遥かに周波数の高い交流に変換し、
これを変圧器の一次側に入力して其の二次側からマグネ
トロン駆動用の陽極電圧と陰極フィラメント加熱電圧と
を得るインバ−タ方式のマグネトロン用電源装置におい
て、マグネトロンの動作時に、加熱された陰極フィラメ
ントからの光をマグネトロンの真空外囲器の外側に配設
した光検出器によって検出し、この検出器の出力によっ
て、上記変圧器二次側から得た陰極フィラメント加熱電
圧により陰極フィラメントを加熱する回路に挿入した、
磁芯に直流磁界を重畳して磁芯の飽和状態を変えてイン
ダクタンス値を可変にしたチョ−クコイルのインダクタ
ンス値を調整し、マグネトロンの動作状態にかかわらず
陰極フィラメントを常に所定の最適温度に保持するよう
にしたことを特徴とするマグネトロン用電源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40103190A JPH04215288A (ja) | 1990-12-10 | 1990-12-10 | マグネトロン用電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40103190A JPH04215288A (ja) | 1990-12-10 | 1990-12-10 | マグネトロン用電源装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04215288A true JPH04215288A (ja) | 1992-08-06 |
Family
ID=18510893
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP40103190A Pending JPH04215288A (ja) | 1990-12-10 | 1990-12-10 | マグネトロン用電源装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04215288A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998025286A1 (de) * | 1996-12-02 | 1998-06-11 | Advanced Ferrite Technology Gmbh | Verfahren und anordnung zum regeln der heizleistung der kathode eines magnetrons |
-
1990
- 1990-12-10 JP JP40103190A patent/JPH04215288A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998025286A1 (de) * | 1996-12-02 | 1998-06-11 | Advanced Ferrite Technology Gmbh | Verfahren und anordnung zum regeln der heizleistung der kathode eines magnetrons |
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