JPH0421467Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はコンパクト容器などをいれて携帯する
携帯用容器に関し、さらに詳しくは、コンパクト
容器などの出し入れが自在で、旅行、登山、海水
浴などの行楽時および外出時に、シヤツやズボン
さらに海水パンツなどの衣類あるいはシヨルダー
バツグなどに取りつけて携帯することができる携
帯用容器に関する。

〔従来の技術〕

一般に、化粧料を収納したコンパクト容器など
は、携帯にかかせないものであり、通常、化粧品
用バツグなどに入れて携帯される。

ところが、旅行、登山、海水浴などの行楽時
や、シヨルダーバツグのみを身につけて外出した
りする場合は、化粧品用バツグのように嵩張るも
のは持たずに、コンパクト容器などの必要最小限
の身の回り品のみを、簡易に携帯できることが望
ましい。

このため、化粧料を収納するコンパクト容器
を、携帯しやすくする工夫が従来から行われてお
り、たとえば、コンパクト容器本体の底部外面
に、ボスを設けたクリツプを適宜の間〓を隔てて
並行するように取り付け、コンパクト容器本体の
底部外面に取り付けたクリツプで、海水パンツや
ズボンのポケツトなどに直接取り付けて、携帯で
きるようにしたものが提案されている。（実開昭
60−18550号公報） 〔考案が解決しようとする問題点〕 ところが、コンパクト容器本体の底部外面にク
リツプを取り付けたコンパクト容器では、フツク
の嵌合強度を強くしないと不用意に開蓋してしま
う場合があり、このような不用意な開蓋を防止す
るためフツクの嵌合強度を強くすると開蓋が非常
に困難になるなどの難点がある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、かかる欠点を除去するため種々検討
を行つた結果なされたもので、上部を開口した枠
状の周壁を樋状の側壁で形成し、周壁の開口部に
臨む樋状の側壁の前後壁から、枠状の周壁に包囲
された中央中空部に屈曲した弾性クリツプを前後
対抗して一体的に連接することによつて、コンパ
クト容器などを出し入れ自在に収納できる携帯用
容器を形成し、周壁の上部開口前後壁から一体的
に連接した弾性クリツプを、シヤツやズボンさら
に海水パンツなどの衣類あるいはシヨルダーバツ
グなどに差し込んで、着脱自在で簡易に携帯する
ことができるようにしたものである。また、デザ
イン性を良好にしてアクセサリーとしての装飾効
果をも発揮できるようにしたものである。

〔実施例〕

以下、本考案携帯用容器の一実施例を示す図面
に基づいて説明する。

図において、１は本考案携帯用容器であつて、
上部を開口した枠状の周壁２を、プラスチツク製
の半円状に湾曲した樋状の側壁３で形成し、周壁
２の開口４に臨む樋状の側壁３の前後壁から、枠
状の周壁２に包囲された中央中空部５にＶ字形に
屈曲した弾性クリツプ６および７を前後対抗して
一体的に連接している。

８はこの携帯用容器１に収納するコンパクト容
器で、第１図に矢印Ａで示すように周壁２の上部
開口４から枠状の周壁２内に収納される。この
際、携帯用容器１はプラスチツク製で一体成形さ
れ、プラスチツクに備わつた弾性を有しているた
め、周壁２の上部開口４からのコンパクト容器８
の収納および取り外しは極めて容易に行える。

また、コンパクト容器８を収納した携帯用容器
１は、枠状の周壁２に包囲された中央中空部５に
Ｖ字形に屈曲した弾性クリツプ６および７を前後
対抗して一体的に連接しているため、この弾性ク
リツプ６および７のいずれかを、第３図に示すよ
うに、シヨルダーバツグ９のポケツトに差し込め
ば、そのままシヨルダーバツグ９とともに携帯す
ることができ、また第４図に示すようにズボンの
バンド１０に挟み込んだり、さらに第５図に示す
ように海水パンツ１１に差しめば、そのまま身に
つけて携帯することができる。

さらに使用に際しては、携帯用容器１をシヨル
ダーバツグ９のポケツトやズボンのバンド１０、
さらに海水パンツ１１から取り外し、コンパクト
容器８を容易に取り出して使用することができ、
底部外面にクリツプを取り付けたコンパクト容器
のように、フツクの嵌合強度を強くする必要もな
く、フツクの嵌合強度を強くしたため開蓋が非常
に困難になるということもない。

なお、以上の実施例で示した本考案携帯用容器
１は、枠状の周壁２の上部開口４を周壁２の直径
よりやや小さくし、コンパクト容器８を深く収納
できるようにしているが、深く収納させることは
必ずしも必要でなく、枠状の周壁２はコンパクト
容器８の下半部を収納できれば足りる。しかし
て、開口４は周壁２の直径の大きさまで開口させ
てもよい。

また、携帯用容器１は適度な弾性を有するプラ
スチツクで一体成形されたものについて説明した
が、樋状の側壁３の前後壁から、枠状の周壁２に
包囲された中央中空部５にＶ字形に屈曲した弾性
クリツプ６および７が適当な弾性を有する程度の
弾性材で構成されていれば、特に材質は限定され
ず、金属などで形成してもよい。さらに、樋状の
側壁３の形状も半円状に湾曲したものに限定され
ず、断面矩形あるいは断面多角形など種々の形状
のものが使用できる。

また、前記実施例では、円形の携帯用容器につ
いて説明したが、この枠状の周壁の形状は特に限
定されず、三角以上の多角形、あるいは楕円系な
ど、デザイン性に優れた種々の形状にすることが
でき、さらに、枠状の周壁に包囲された中央中空
部に屈曲した弾性クリツプも、Ｖ字系に限られる
ものではなく、弾性を有し、シヨルダーバツグの
ポケツトやズボンのバンド、さらに海水パンツな
どに差し込んではさみこむことができるものであ
れば、種々の形状に屈曲させてもよい。

また、この携帯用容器に収納するものは、コン
パクト容器に限らず、種々の携帯必需品を収納す
ることができ、携帯必需品の形状に応じて枠状の
周壁の形状を種々に変化させてもよい。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案携帯用容器にあつ
ては、上部を開口した枠状の周壁を樋状の側壁で
形成し、周壁の開口部に臨む樋状の側壁の前後壁
から、枠状の周壁に包囲された中央中空部に屈曲
した弾性クリツプを前後対抗して一体的に連接し
ているため、たとえば、コンパクト容器などを枠
状の周壁の上部開口から、樋状の側壁で形成され
た枠状の周壁内に出し入れ自在に収納することが
でき、枠状の周壁に包囲された中央中空部にＶ字
形に屈曲した弾性クリツプのいずれかを、シヨル
ダーバツグのポケツトやズボンのバンド、さらに
海水パンツに差し込むだけで容易に取り付けるこ
とができる。しかして、化粧品用バツグを持たな
くても必要最小限のコンパクト容器などを簡易に
携帯することができる。また、携帯中にコンパク
ト容器が不用意に開蓋することもなく、安全に携
帯することができ、コンパクト容器の収納および
取り外しも容易に行える。さらに、デザインを工
夫すればアクセサリーとしての装飾効果を発揮す
ることができ、構造も簡単で、容易かつ安価に製
造できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はコンパクト容器を収納する本考案携帯
用容器の一実施例を示す斜視図、第２図はコンパ
クト容器を収納した同携帯用容器の斜視図、第３
図ないし第５図はコンパクト容器を収納した同携
帯用容器の携帯態様を示した説明図である。 １……携帯用容器、２……周壁、３……側壁、
４……開口、５……中空部、６，７……弾性クリ
ツプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部を開口した枠状の周壁を樋状の側壁で形成
   し、周壁の開口部に臨む樋状の側壁の前後壁か
   ら、枠状の周壁に包囲された中央中空部に屈曲し
   た弾性クリツプを前後対抗して一体的に連接して
   なる携帯用容器。