JPH0420746B2 - - Google Patents

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JPH0420746B2
JPH0420746B2 JP22418384A JP22418384A JPH0420746B2 JP H0420746 B2 JPH0420746 B2 JP H0420746B2 JP 22418384 A JP22418384 A JP 22418384A JP 22418384 A JP22418384 A JP 22418384A JP H0420746 B2 JPH0420746 B2 JP H0420746B2
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mold
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Jusuke Ito
Yamato Kikuzawa
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Hiroshima Kenma KK
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は砥石車の製造方法、詳しくは遠心力を
利用して砥石車の製造原料を、充填、成形する方
法の改良に関する。
〔従来の技術〕
一般に研削用砥石車の製造法として、粉体、粒
体の固体原料を人手、又は機械的に型内に充填し
て加圧成形する方法、また、液体ないし可塑性材
料を混合し、流動性のある原料混合物にして型内
に注入する鋳込み成形法、あるいはその原料混合
物を一定の厚みに引延ばし成形したシートから圧
延打抜き法で製造する方法等がある。これとは別
にある特殊の用途をもつた砥石車の製造法とし
て、遠心力を用いた充填成形方法がある。この例
として特公昭42−8514号、特公昭48−23591号お
よび特開昭56−102477号に開示する方法をあげる
ことができる。これらの方法はすべて鋳込み成形
法の一種であり、基本的には砥粒と結合剤との液
状またはスラリー状あるいはエマルジヨン状の原
料混合物を鋳込み用成形型に入れ、その型を回転
させることにより混合物に遠心力の作用を及ぼさ
せて成形するので遠心鋳造法に属する。このよう
にして成形された砥石車は型内で熟成硬化される
かまたは型から外して熟成硬化されるのが普通で
ある。すなわち、特公昭42−8514号では、繊条質
が半径方向に延びるバフ基体を型内に配置してお
き、結合剤又は結合剤と砥粒の混合物からなる原
料スラリーを型内に注入し、回転させ、ついで、
そのまま硬化させて刷子状回転バフ車を製造し、
特公昭48−23591号ではカプセル化した研摩助剤
油を砥粒および樹脂結合剤と混合したもの、ある
いは未混合の原料を順次型内へ注入充填し、型を
回転し、加熱又は加熱加圧操作により硬化させ、
ついで遠心力を作用させつつ、あるいはさせない
で熟成硬化することで研削加工中の摩擦熱の発生
をおさえた多孔質砥石車を製造し、特開昭56−
102477号では微小中空球体に砥粒微粉を接着被覆
した複合粒子をポリビニールアルコール溶液中に
懸濁させたスラリーを遠心力作用下で鋳込み成形
型に流し込むことにより弾性多孔質砥石車を製造
している。
更にこの遠心力を用いた砥石の鋳込み成形法は
円形砥石車の外周部と内周部とで同心円状に組成
を異ならせた砥石車の製造方法にも用いられてい
る。
この例として特公昭47−15228号に開示する方
法がある。この方法によれば、加圧(プレス)成
形では、成形不可能な形状の砥石車を製造するこ
とを目的としており、その方法は、型に砥粒と結
合剤との混合物を予じめ充填しておき、合成樹脂
の型を回転させることにより原料混合物を容器
(型)の内側周壁に付着固化させ、その後結合剤
あるいは結合剤と充填材との混合物等を入れて回
転成形する2段階の鋳込み成形法である。これと
同種の方法を用いたものとして、特開昭47−
40491号に示す大型の砥石車の製造方法がある。
また、これら特公昭47−15228および特開昭47
−40491では、型を低速回転から高速回転へと移
行させて混合物に及ぼす遠心作用を異ならせる方
法および異種原料とそれらの方法を組合せて組
織、種類の異なつた砥石を同心円状に配列する方
法も採用されている。
また特開昭58−94971号に示すように、遠心力
の作用下で遠心鋳造用金型の内側周面に超砥粒
(ダイヤモンド、CBN)を保持し、ついで型内に
保持体部用の溶湯金属の注入して型を回転させつ
つ凝固させることにより、砥石車外周の砥粒の突
出高さを揃えたメタルボンド砥石の製造方法が開
示されている。
これら遠心力を利用した砥石車の鋳込み成形に
よる製造方法は、一般的に云つて砥石車の厚みが
ある程度厚い場合に適用されており、厚みの薄い
砥石車、例えば2mm以下の厚さの薄い砥石車ある
いはJIS R6211第16頁付図2記載の切断砥石より
も厚さの薄い切断砥石車(以下、この種の厚さの
薄い切断砥石車を薄刃切断砥石車と称す)の製造
方法には用いられていない。現在のところ、これ
らの薄刃切断砥石車は、一般法で説明した如く砥
粒と結合剤の混合物を一定の厚みに圧延してシー
ト状にし、それを型で打抜いて製造している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前述した一般の砥石車の製造方法のうち、加圧
成形法では、砥粒と結合剤を完全に均一に配列す
る事が困難である。このために研削時に砥粒の働
きが完全に発揮され得ないので、より高度な研削
加工を阻害することがあつた。一方鋳込成形法、
圧延打抜き法では、鋳込時またはシート成形時の
原料スラリーの流動性状に制約があるため、砥粒
と結合剤の配合比に制約を受け、そのため気孔率
をコントロールする事が困難である。またシート
打抜き法の場合は、同心円状に異質な組成、組織
をもつ砥石を一体的に形成させることもできなか
つた。特に薄刃切断砥石車を圧延打抜き法で製造
する場合、厚み方向の砥粒の分布が3〜4粒程度
になるので、砥石車に歪や反りが生じ歩留りが悪
いという問題があつた。
一般に遠心力を用いた砥石車の成形方法にあつ
ては、回転半径の差によつて砥石車の外周部と内
周部に遠心力の差が生じ、その結果外周部が密
に、中心部が粗に、また外周部に比重の重いもの
が、中心部に軽いものがまる傾向があるので、砥
粒と結合剤を半径方向に完全に均一に配列するこ
とが困難であり、従つて気孔率を自由にコントロ
ールすることも難しいという問題があつた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされ
たものであり、その目的は、砥粒と結合剤を砥石
車の半径方向および円周方向の全体に亘つて均一
配列することができ、あるいはまた円周方向にの
み均一配列することにより気孔率を部分的または
全体的に自由にコントロールすることができる砥
石車の製造方法を提供することにある。この方法
を適用するにあたつて大型砥石車、および薄刃切
断砥石車、並びに外周部分のみに薄い超砥粒砥石
層を形成する砥石車など、砥石車の種類の区別な
く適用できる。特に厚みT、外径Dの比T/Dが
0.01以下の薄刃切断砥石車、あるいはJIS R6211
第16頁付図2、付表2に規定される砥石車よりも
厚みの薄い薄刃切断砥石車の製造に用いて好適な
製造方法を提供することにある。
〔問題を解決するための技術的手段〕
本発明方法は、円盤状の所定の空隙を有する充
填用型を回転させつつ、その型の中心部より空隙
の半径方向に向けて砥粒と結合剤の混合物からな
る粉粒体原料を遠心力により噴射させて充填供給
し、混合物粉粒体原料を空隙内に外周部より順次
充填し、充填後、上型を交換し、成形型を構成さ
せ、加圧して所定の寸法に成形するとから成る。
充填供給→充填→加圧のプロセスは通常1回で完
了するが、このプロセスを複数回繰返して成形工
程を完了してもよい。
本発明方法において用いられる装置は、充填用
型およびその型を回転させる回転装置、混合物粉
粒体原料を噴射させる回転遠心式噴射装置、加圧
成形のたせの上型および加圧圧縮のためのプレス
等である。通常の油圧プレスの場合、成形時の型
は少なくともプレス・スライドによる加圧圧縮が
可能なように上型または下型が上下方向に移動可
能、且つ分離可能に形成されており、好ましくは
上型、下型、外枠の三部構成から成ることが望ま
しい。型の材質は、通常、鋼などの金属を用い
る。本発明方法では、充填された粉粒体原料の加
圧圧縮によつて砥石車の全体の気孔率が制御され
るので、充填型および加圧圧縮前の成形型の厚み
方向の寸法は、目的とする成形品寸法より大きく
形成されている。部分的に気孔率を変化させる場
合は、成形型の断面形状(プロフイル)を変える
ことにより行われる。充填用型の回転装置は、一
般にこの種の製造方法に用いられている回転装置
で十分である。噴射装置は混合物粉粒体原料を高
速回転により、遠心力の作用で噴射することがで
きる装置、例えば中空回転体の外周に孔を明けた
ような装置やデイスク状の回転噴射装置が使用で
きる。その他は、粉粒体供給装置など公知の装置
が利用可能である。プレスは前記油圧プレスのほ
か、機械プレスや等静圧プレスなど、一般的に用
いられているプレスが使用できる。
この方法で用いられる砥粒には、特に限定はな
いが、ダイヤモンド粒子、または粉末、アルミ
ナ、炭化珪素、立方晶窒化硼素など、特殊な用途
または一般的に用いられている砥粒等である。砥
粒の粒度に関しては、目的に応じて微粉から荒目
まで適用可能である。結合剤としては、フエノー
ル樹脂、エポキシ樹脂、その他の合成樹脂および
無機質のビトリフアイドボンド、その他メタルボ
ンド等が用いられる。本発明で混合物とは砥粒に
結合剤を均一にコーテイングしたいわゆる被覆砥
粒(コーテツド・グレイン)状態が望ましいが、
砥粒が微粉の場合など、コーテイングすることが
難しい場合は、砥粒と結合剤粉体の単なる粉粒体
混合物からなる粉粒体原料を用いることもでき
る。
〔作用〕
噴射装置として前述の中空回転体を用いたとき
は、混合物原料粉粒体をその中に供給し、回転す
る充填用型の中心部に据える。この噴射装置を高
速で回転させることにより、混合物原料粉粒体を
中空回転体の孔から回転遠心力により噴射充填さ
せる。すると混合物は回転する型の内側周壁部か
ら順次石垣状に積み重ねられていき、しかもその
配列が型の回転による遠心作用によつて保持され
る。このようにして混合物の充填を終えたら、砥
石車の気孔率を所望の値にするために、若し必要
な場合は上型を成形用上型と交換したのち、プレ
スで加圧して厚みを所定の寸法は仕上げる。プレ
ス操作は通常1回で完了するが、充填とプレスを
複数回繰返しても良い。砥石車の硬化は型内で行
うことも可能であるが、型内より砥石車を出し
て、別途熟成窯にて熟成硬化する方法もとること
ができる。
本発明方法は、充填用型の回転数、充填噴射供
給装置の回転数等を変えることにより、あるいは
供給する粉粒体原料の種類を変えることにより、
砥石車の半径方向に同心円状に気孔率を変えるこ
とも可能でであり、さらに使用目的に応じて型の
断面形状すなわち空隙寸法を変えるか、またはプ
レス面の形状を変え加圧圧縮率を変えることによ
つて気孔率を制御する。
〔実施例〕
本発明方法は、あらゆる砥石車に適用可能であ
るが、砥石車の寸法、砥粒の大きさ、結合度、砥
石の組織、ボンドの種類などに応じてその充填条
件を変えることが必要である。原料を充填用型内
に充填する場合、これらを調節する主な因子とし
ては、原料の嵩比重、回転円盤の空隙容積、型の
回転速度、原料の供給速度、原料の噴射速度であ
る。これらを砥石車の設計内容に応じ最適条件に
設定することにより、均一なもしくは所望の構造
体を得ることができる。
第1図は本発明方法で用いられる装置の一例で
ある。鋼製充填用型1は、上型2、下型3および
外枠4の三部構成から成り、上型2は取りはずし
可能であり、中央に孔5が形成され、噴射装置6
の挿入が可能になつている。噴射装置6は、中空
の回転軸7に円筒の容器8を固着したものであ
る。容器8の下部円周回りには噴射孔9が形成さ
れている。混合物粉粒体原料は、中空の回転軸7
より供給され、回転軸7が高速回転させられるこ
とにより、容器8の噴射孔9から遠心力の作用に
より、所望の速度で噴射される。
実施例 1 次に、本発明の方法を薄刃切断砥石の製造に適
用した例を説明する。
薄刃切断砥石車の仕上り寸法は180D×0.3T×
25.4Hである(D=砥石直径、T=砥石幅(厚
み)、H=砥石穴径、単位mm)。
混合物はフエノール樹脂のレゾール5部、およ
びノボラツク20部に、JIS R6001粒度#600の緑
色炭化珪素100部(容量部以下同じ)を配合し、
ミキサで混合することにより粉粒状とされる。
充填用金型1は、空隙tを0.5mmに設定したも
のを用い、500〜1000rpmで回転させる。上述の
混合物粉粒体原料約10gを噴射装置6の回転軸7
の上部端より入れ、噴射装置6を1900rpmで高速
回転させることにより容器8の噴射孔9から1
m/secの速度で噴射させる。噴射された混合物
粉粒体原料は、噴射遠心力および金型の回転遠心
力の両者の作用により渦巻状に放射旋回運動をし
ながら型内周壁面に石垣状の配列に形成し、型の
回転による遠心力でその配列が保持されながら均
一な構造体組織を順次形成する。このようにして
充填を終えたら、充填用金型1の上型2を除き、
上部ダイの下面が、円筒状外枠4内を滑動し得る
形状になつている上部ダイ(図示しない)を固着
したプレスで、砥石車の厚みが0.3mmになるまで
加圧圧縮して成形する。成形後、砥石車を外枠4
および下型3から外して取り出し、熟成窯で180
℃−20Hrで熟成する。
砥粒の配列は、微細組織拡大図第2図aに示す
如く細密充填の構造であり、第2図bに示す全く
遠心力を適用しない従来のプレス成形法の配列と
比べることにより、その効果が一層鮮明になる。
図中、10は砥粒、11は結合剤、12は気孔を
示す。結合剤11は、砥粒10の被覆層を形成し
ている。この微細組織拡大図の比較から、本発明
と遠心力を全く適用しないプレス成形法とでは、
気孔の形成が異なることが判る。
実施例 2 第2の実施例は、超砥粒平型レジノイド砥石
255D×10T×2X×127H(D=砥石直径、T=砥石幅
(厚み)、X=超砥粒砥石層の厚み、H=砥石穴
径、単位mm)に適用した例である。この例の砥石
車製品は、第3図および第4図に示す如く、超砥
粒砥石層部20は非常に薄い層でその組織は立方
晶窒化硼素砥粒#120、集中度150(砥石の全容積
の37.5vol%の砥粒率)で、結合剤の配合はフエ
ノール樹脂30vol%、銅錫合金25vol%と少量の湿
潤剤を混合したものから成る。この結合剤を砥粒
に被覆して、超砥粒砥石層部20の粉粒体原料と
する。また砥石保持体部21の原料粉粒体の配合
は、#120の炭化珪素砥粒40vol%、結合剤として
フエノール樹脂30vol%、銅粉20vol%と少量の湿
潤剤を混合したものである。この結合剤を炭化珪
素砥粒に被覆して保持体部の粉粒体原料とする。
砥石車充填用金型1の回転速度を800〜
2000rpm、空隙tを18mmに設定し、上記の粉粒体
原料を噴射装置6の回転軸7の上端より入れ、噴
射装置を2400rpmで高速回転させることにより、
容器8の噴射孔9から混合物粉粒体原料を3.3
m/secの速度で噴射させて充填を行つた。操作
は、立方晶窒化硼素砥粒を含む超砥粒砥石層部2
0が金型1の内周側壁面で石垣状に形成された
後、続いて砥石保持体部21を形成する混合物粉
粒体原料を噴射装置6の回転軸7の上部端より入
れて行う。充填を終えたものは(図示しない)下
部ダイ上面が円筒状外枠4内を移動し得る形状に
なつている下部ダイを有する油圧プレスで、180
℃で一旦予備加熱成形して所定の寸法にし、次に
砥石車半製品を型1から外して取り出し、熟成窯
で、更に180℃−20Hrで熟成した。
得られたこの超砥粒平型レジノイド砥石車も、
上述の実施例1同様砥粒と結合剤(ボンド)の配
列が規則正しく行われ、砥石全体の結合度のムラ
も少なく、砥石の研削性能においても極めて良好
な結果を示した。
実施例3および比較例1 砥粒と結合剤との配列状態を調べるために、本
発明の方法および遠心力を全く適用しない従来の
プレス成形法とでレジノイド砥石車1号、610×
65×20×、WA、80、H、12、B(JIS R6212)
を製造し、その半径方向各部分の結合度および通
気度をテストした。
本発明の方法では、充填用金型を200rpmで回
転させ、充填噴射供給装置を1000rpmで回転さ
せ、砥粒と結合剤の単純混合物からなる原料粉粒
体を2.6m/secで噴射し、充填後ゲージ圧200Kg
f/cm2(1.96×107Pa)で加圧圧縮成形した。遠
心力を利用しない従来のプレス成形法では、
50rpmで回転する型内に混合物原料粉粒体を充填
し、充填した粉粒体上面を掻き板で水平にならし
た後、ゲージ圧200Kgf/cm2で加圧圧縮成形した。
結合度のテストはJIS R6240に制定された大越
式結合度測定法に従つて行い、通気率は耐火レン
ガなどを測定すると同様な方法により、圧縮空気
が単位時間に透過する空気量で測定を行つた。測
定位置は、第5図に示す如く砥石車のバランスの
軽い位置Aと重い位置Bを確認し、それぞれの外
周部より中心部に向つて、25mmの等間隔8ケ所設
けた。結合度のテストで、本発明の方法における
砥石車の結果を第6図に、従来の遠心力を全く適
用しないプレス成形法による場合を第7図に示
す。図中横軸は測定位置、縦軸はビツト食い込み
深さ(mm)の測定値の100倍値である。
本発明の方法で製造された砥石車は測定箇所の
いかんにかかわらずほぼ0.80mmで一定しているの
に対し、従来の成形法では測定箇所によつてバラ
ツキ、約0.73mm〜0.87mmの範囲で変動している。
その結果、本発明の方法における砥石車は、砥石
車全体に亘つて砥粒と結合剤が規則正しく均一に
配列されていることが判る。
また、口径6mmのノズルで4Kgf/cm2(ゲージ
圧)の圧縮空気を作用させたときの通気率テスト
による、本発明の方法における測定結果を第8図
に、従来の遠心力を全く適用しないプレス成形法
による測定結果を第9図に示す。この通気率テス
トでも、結合度テストと同様な結果がでており、
本発明の方法では測定箇所のいかんにかかわら
ず、ほぼ200/minなのに対し、従来法では測
定箇所によつて約195〜210/minの範囲で変動
している。この結果からして本発明の方法におけ
る砥石車の方が、従来の成形法による砥石車より
も砥粒および結合剤の配列が規則正しく均一であ
ることが判る。
比較例 2 更に本発明の方法と充填用型のみに遠心力を作
用させた場合との効果を明確にするために、実施
例3と同じ砥石車を、混合物原料粉粒体を回転遠
心力で噴射させることなく、単に充填用型中心部
に供給し、そして型自身を中速回転させてその際
の回転遠心力で充填し、製造した。このときの充
填用型の回転数は200rpm、プレスゲージ圧は200
Kgf/cm2である。
この充填供給時にのみ遠心力を作用させて製造
した製品の結合度及び通気率を実施例3及び比較
例1と同様な方法で測定し、その場合における結
合度のテストの結果を第10図に、通気率のテス
トの結果を第11図に示す。
この結果からすると、結合度は外周から中心に
向つて直線的に大きくなる傾向がある。またバラ
ンスの軽い位置と重い位置とでは結合度の差が歴
然と生じ、約0.05mmの差が生じている。通気率も
同様に中心部に近い程高くなる傾向がある。
これら、結合度および通気率テストの測定結果
から充填時にのみ遠心力を作用させ充填供給時に
遠心力を作用させない場合、外周に向う程、気孔
が少なく密度が大きく、また結合度が小さいので
結合剤の量が少なくなつていると考えられる。従
つて、この結果と本発明法の結果からすると、混
合物原料粉粒体の半径方向での均一配列は充填時
の遠心力よりもむしろ充填供給時の遠心力すなわ
ち噴射速度の影響の方が大きいものと思われる。
〔効果〕
以上説明した通り、本発明方法によれば、砥粒
表面に均一にボンド(結合剤)が被覆された、コ
ーデツドグレインが回転噴射装置からの回転遠心
力作用による噴射運動並びに充填用型の回転運動
およびその遠心力作用による複合的な相互作用で
ある物理運動によつて密充填され、砥粒間隔が砥
石全面に亘り均一になるので、歪の出易い薄刃切
断砥石車においても均一な品質の砥石車の製造が
可能になる。また、本発明方法によれば、砥粒、
結合剤、気孔の分布が砥石全体に亘つて一様であ
るのみならず、気孔のコントロールが型および噴
射装置の回転速度で容易にコントロールできるの
で、気孔、結合度の部分的または全体的コントロ
ールが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いられる装置の概略図、第
2図は砥石の微細組織図であり、第2図aは本発
明による砥石の微細組織図、第2図bは従来法に
よる砥石の微細組織図、第3図は外周部のみ超砥
粒砥石層とし、外周部と内周部とで種類、組織を
異ならせた砥石の断面図、第4図は第3図の正面
図、第5図は砥石車の結合度および通気率の測定
位置を示した説明図、第6図は本発明によつて製
造された砥石車の測定位置−結合度を示したグラ
フ、第7図は従来法で製造された砥石車の測定位
置−結合度を示したグラフ、第8図は本発明によ
つて製造された砥石車の測定位置−通気率を示し
たグラフ、第9図は従来法によつて製造された砥
石車の測定位置−通気率を示したグラフ、第10
図は充填時のみ遠心力を作用させ、充填供給時に
は遠心力を作用させずに製造した砥石車の測定位
置−結合度を示したグラフ、第11図は第10図
と同じ位置における通気率を示したグラフであ
る。 1……充填用型、6……充填供給用噴射装置、
10……砥粒、11……結合剤、12……気孔。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 円盤状の所定の空隙を有する型を回転させつ
    つ、その型の中心部より空隙の半径方向に向けて
    砥粒と結合剤の混合物からなる粉粒体原料を噴射
    させて空隙内に充填し、加圧して所定の寸法に成
    形することを特徴とする遠心力を利用した砥石車
    の製造法。 2 加圧はプレスにより、圧縮加圧することを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の遠心力を利
    用した砥石車の製造法。 3 砥粒に結合剤を被覆して、混合物粉粒体原料
    を製造することを特徴とする特許請求の範囲第1
    項または第2項記載の遠心力を利用した砥石車の
    製造法。 4 結合剤として合成樹脂質、磁器質、金属質ま
    たはこれらの混合物を用いることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項ないし第3項記載の遠心力を
    利用した砥石車の製造法。 5 砥粒としてアルミナ、炭化珪素、ダイヤモン
    ド、窒化硼素の一種以上を用いることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項ないし第4項のうちの各
    1項記載の遠心力を利用した砥石車の製造法。 6 砥石車の厚みと外径との比を0.01以下に形成
    することを特徴とする特許請求の範囲第1項ない
    し第5項のうちの各1項記載の遠心力を利用した
    砥石車の製造法。 7 砥粒と結合剤の混合物からなる粉粒体原料
    を、型の中心部より回転遠心式噴射装置より噴射
    させることを特徴とする特許請求の範囲第1項な
    いし第6項記載の遠心力を利用した砥石車の製造
    法。
JP22418384A 1984-10-26 1984-10-26 遠心力を利用した砥石車の製造法 Granted JPS61103782A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
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