JPH04204427A - パターン層を有する積層型有機非線形光学結晶体の製造法 - Google Patents

パターン層を有する積層型有機非線形光学結晶体の製造法

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JPH04204427A
JPH04204427A JP33545590A JP33545590A JPH04204427A JP H04204427 A JPH04204427 A JP H04204427A JP 33545590 A JP33545590 A JP 33545590A JP 33545590 A JP33545590 A JP 33545590A JP H04204427 A JPH04204427 A JP H04204427A
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layer
crystal
nonlinear optical
single crystal
mnba
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Tetsuya Goto
哲哉 後藤
Seiji Fukuda
誠司 福田
Tetsuya Tsunekawa
哲也 恒川
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Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、有機非線形光学結晶体を必要とする産業分野
、例えば光情報処理、光通信分野に、3次元(チャネル
型)非線形光導波路、グレーティング・カップラーなど
各種2次非線形光学素子の作製に好適なパターン層を有
する積層型有機非線形光学結晶体の製造法を提供する。
[従来の技術] 各種非線形光学素子を構成するには、非線形光学材料か
らなる3次元光導波路(3次元非線形光導波路)、グレ
ーティング・カップラーを始めとして、所望のパターン
を作製する必要が有る(例えば、西原浩ら編、「光集積
回路」、オーム社、昭和60年)。例えば、3次元非線
形光導波路によってレーザ光などの光を、思い通りの方
向に伝帳させ、また、高エネルギー密度に保って非線形
光学材料との有効な相互作用を起こさせ大きな非線形光
学効果を引き出すためである。
3次元光導波路は、周囲より屈折率か高く、縦横サブ・
ミクロンから数十ミクロン、長さ数百ミクロン以上のデ
イメンジョンを有する必要がある。
第2図に、代表的な3次元光導波路を示す。
3次元非線形光導波路を作製するには所望のパターンに
非線形光学材料の屈折率を変える技術、あるいは、屈折
率の異なる材料の積層技術か必要である。
波長変換効果や電気光学効果を有する2次非線形光学材
料には、無機強誘電体結晶と有機結晶などがある(例え
ば、” Re5earch on nonlinear
optical mate+ial+:  an as
sessment’、Vol、26゜No、2.  p
、211−234. Applied 0ptics、
  1987 )。
無機強誘電体結晶の3次元非線形先導波路やグレーティ
ング・カップラーの作製方法は既に確立されており、例
えば、代表的な無機強誘電体結晶であるニオブ酸リチウ
ムCL+Nb03)については、Ti  (チタン)熱
拡散やプロトン交換法などの方法によって、先導波路や
グレーティング部分の屈折率を所望のパターンに高める
方法が用いられている(例えば、前出「光集積回路」)
しかしながら、無機強誘電体結晶より大きな2次非線形
光学効果と高速応答性を持ち、高性能の各種2次非線形
光学素子の構成が期待されている有機結晶に対しては、
上述の無機強誘電体結晶に対して用いられる3次元非線
形光導波路やグレーティング・カップラーの作製方法を
そのまま適用することはできない。
例えば、有機結晶の3次元非線形光導波路を作製する従
来技術としては、ガラスキャピラリー中での溶液相、溶
融相からの結晶成長に代表されるような、いわゆる無機
鋳型を用いた結晶成長によるもの(例えば、P、Ker
koc el at、、  Appl、  Phys。
Left、、  54.  p、487. 1989 
、第8図)、および、本発明者らによるカラス基板なと
の無機基体上の薄膜有機結晶をエツチングするもの(特
願平1−52627号、特願平1−156395号、第
9.10図)がある。
しかし、鋳型を用いた結晶成長による有機結晶の3次元
非線形光導波路を作製する従来技術には、■アモルファ
スの鋳型では、単結晶成長が容易でなく、結晶の成長方
位制御ができない、また、ガラス基板などの無機基体上
の薄膜有機結晶をエツチングする有機結晶の3次元非線
形光導波路を作製する従来技術には、 ■結晶の成長場所あるいは成長方位が制御できず、基体
上でのエツチングすべき薄膜有機結晶の製造が再現性に
乏しく、容易でない、 さらに、これら従来技術に共通して、 ■ガラスなどの無機材料からなる基体と有機結晶の屈折
率あるいは屈折率の波長依存性が太き(異なり、所望の
屈折率差の非線形光導波路の作製が容易でない、 ■ガラスなどの無機材料からなる基体と有機結晶の熱膨
張係数の差か大きく、この差に由来する温度変化時の結
晶歪みや破壊(剥離、脱落)の問題を回避できない、 など、単結晶成長や作製3次元非線形先導波路の質・安
定性に関して本質的かつ致命的な問題かあった。
また、有機結晶のグレーティング・カップラーを作製す
る従来技術としては、予め作製しておいた無機基体のグ
レーティング・パターン上に有機結晶を成長させるもの
がある。しかし、上述の説明から明らかなように、■、
■、■の問題は回避できない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、従来技術における前記■〜■の問題点を全て
解決し、各種2次非線形光学素子の作製に好適な、3次
元(チャネル型)非線形光導波路、グレーティング・カ
ップラーを始めとする所望のパターン層を有する積層型
有機非線形光学結晶体の製造法を提供することを課題と
する。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するため、本発明は下記の構成を有する
[任意の1つの非中心対称性有機単結晶層の光学的に平
滑な結晶面上に、該単結晶層を構成する化合物とは相異
なる化合物からなる非中心対称性有機単結晶層を設け、
以後、順次、第m番目(ただし、mは任意の自然数)と
第(m+l)番目の化合物とは相異なるようにして設け
る積層型有機非線形光学結晶体の製造法であって、少な
くとも一つの任意の単結晶層を形成の後、エツチングし
、該単結晶層をパターン層と成す工程を含むことを特徴
とするパターン層を有する積層型有機非線形光学結晶体
の製造法。」 はじめに、本発明で言うところの「パターン層を有する
積層型有機非線形光学結晶体」について説明する。
先に本発明者らは、特願平2−98357号で積層型有
機非線形光学結晶体およびその製造法を開示した。この
発明によれば従来技術における前記■〜■の問題点を全
て解決した積層型有機非線形光学結晶体、すなわち、有
機非線形光学結晶からなる2次元非線形先導波路を提供
することができる。
その発明の骨子としては、基体として2次元非線形光導
波路と成す有機結晶との熱膨張係数差か小さく、かつ、
屈折率差およびその波長依存性が好適な関係にある非中
心対称性有機結晶を用い、密着、圧着、融着、接着ある
いは、ヘテロエピタキシャル結晶成長によって積層型有
機非線形光学結晶体を製造するというものであった。
本廠明者らは、上述の特願平2−98357号に開示の
内容を基礎に検討を進め、3次元非線形光導波路、グレ
ーティング・カップラーなど任意のパターン形状のパタ
ーン層を有する積層型有機非線形光学結晶体およびその
製造法を得んと鋭意努力し、本発明に至った。
本発明は、任意形状のパターン層単結晶層をエツチング
により形成し、その後、該パターン層上に他の非中心対
称性有機結晶を積層することかできると言う発見に基づ
く。
本発明によれば、 ■容易に大面積に結晶成長する、 ■結晶の成長方位は基板層結晶により制御される、■基
板層結晶と成長結晶の適当な組み合わせにより、所望の
屈折率差を実現できる、 ■基板層結晶と成長結晶との熱膨張係数の差か小さく、
この差に由来する温度変化時の結晶歪みや破壊(剥離、
脱落)の問題かない、 という、光学的用途に好適な積層型有機非線形光学結晶
体の特長を備え、かつ、 ■任意の所望の形状の3次元非線形光導波路、グレーテ
ィング・カップラーなどを提供することができる。
本発明では、任意の1つの非中心対称性有機単結晶層の
光学的に平滑な結晶面上に、該単結晶層を構成する化合
物とは相異なる化合物からなる非中心対称性有機単結晶
層を設け、以後、順次、第m番目(ただし、mは任意の
自然数)と第(m+1)番目の化合物とは相異なるよう
にして設ける積層型有機非線形光学結晶体の製造法であ
って、少なくとも一つの任意の単結晶層を形成の後、該
単結晶層をエツチングしパターン層と成した後、いわゆ
るヘテロ・エピタキシャル成長によってパターン層およ
び工・ソチング(こよって露出した下地層)上に他の非
中心対称性有機結晶(下地層と(よ同一の非中心対称性
有機結晶でもよ0)を積層し、以後、積層を続ける。
勿論、パターン層を最終層としても良0゜また、エツチ
ングを二層以上の多層にわたって行っても良い。さらに
、パターン層上1こ積層を続lすtこ後、再度エツチン
グを行って、ノくターン層を二層以上持つ積層型有機非
線形光学結晶体を製造することもできる。本発明によれ
ば、従って、平面内の(2次元的)3次元非線形光導波
路、り゛し、−ティング・カップラーなどの集積のみな
らず、立体的(3次元的)な集積が初めて可能となる。
さて、パターン層(あるいは工・ソチンク゛(こよって
露出した下地層)上に他の非中ノロ・対称性有機結晶を
積層する場合、いわゆるヘテロエピタキシャル結晶成長
を用いることが好まし0゜高性能有機非線形光学結晶材
料である一般式; (ただし、Rは炭素数が2以下のアルキル、ハロゲン化
アルキル)で表される4′−ニトロベンジリデン−3−
アルカノイルアミノ−4−メトキシアニリン、4′−二
トロペンシリデン−3−ハロゲノアルカノイルアミノ−
4−メトキシアニリン、および、それらの少なくとも一
部か重水素置換された化合物からなるヘンジリデンアニ
リン系有機非線形光学化合物群(先に本発明者らが開示
した特開昭63−113429号に記載)は、良好なヘ
テロエピタキシャル成長(本発明者らによる特願平2−
98357号に記載)が可能な系であるから特に好まし
く用いられる。
4″−二トロペンジリデン−3−アルカノイルアミノ−
4−メトキシアニリン、4′−二トロペンジリデン−3
−ハロゲノアルカノイルアミノ−4−メトキシアニリン
、および、それらの少なくとも一部が重水素置換されて
なる化合物とは、4−一二トロペンジリデンー3−アセ
トアミノ−4−メトキシアニリン(MNBA) 、4−
一二トロペンジリデンー3−エチル力ルポニルアミノ−
4−メトキシアニリン(MNBA−E t) 、4−一
二トロペンジリデンー3−クロロアセトアミノ−4−メ
トキシアニリン(MNBA−CI)、4′−二トロペン
ジリデン−3−ブロモアセトアミノ−4−メトキシアニ
リン(MNBA−Br)、4′−二トロペンジリデン−
3−(β−クロロエチル)カルボニルアミノ−4−メト
キシアニリン(MNBA−CI E t)など、アルカ
ノイルアミノ基あるいはハロゲノアルカノイルアミノ基
を表す、 NHCOR において、Rが炭素数2以下のアルキル、ハロゲン化ア
ルキルのもの、および、それらの少なくとも一部が重水
素置換されてなる化合物を指す。
上記のベンジリデンアニリン系有機非線形光学化合物の
結晶は、互いに格子定数が近い単斜晶系結晶構造を持ち
、かつ、分子の性質が類似し、さらに高極性である。任
意の化合物の結晶表面に他の任意の化合物を気相、溶液
相あるいは溶融相にて接触させると、特に相互親和性が
高いので、気相法、溶液法あるいは溶融法などの方法に
よって良好なヘテロ・エピタキシャル成長が可能である
また、ベンジリデンアニリン系有機非線形光学化合物の
結晶は、互いにあまり大きく屈折率が違わず、屈折率の
波長依存性も類似しているという非線形光導波路をこれ
ら結晶の積層によって形成するには極めて好都合な光学
的特性を有している。
ハロゲン原子の導入が屈折率を高めることは良く知られ
ている処であり、その場合、 F<H<CI<Br<1 という一般的序列になる。重水素化は、若干の屈折率低
下をもたらす。ハロゲン原子の導入はどの顕著な効果は
ないが同様に使用可能である。
非線形光導波路を形成するには、通常、導波路と周辺媒
質との屈折率差を0.001〜0.1程度とするのが導
波路サイズとの関係で都合が良いか、ベンジリデンアニ
リン系有機非線形光学化合物の結晶の適当な組み合わせ
は、この要求を満足する。例えば、波長633nmにお
けるMNBAとMNBA−Etの屈折率差は0.007
±0゜003程度である。
パターン層の屈折率か少なくとも1つの隣接する単結晶
層の屈折率より大きくなるように化合物を選んで適当な
膜厚に積層させ、エツチングによりパターン化すれば、
パターン層は3次元非線形先導波路、グレーティング・
カップラーなどとして機能し得る。ここで屈折率差は、
伝帳する光に対して影響を及ぼす全ての屈折主軸につい
て定義される。しかし、1つの屈折主軸が、光学的に平
滑な結晶面に実質的に垂直な基板層単結晶を用いること
が好ましい。成長単結晶層は基板層単結晶と屈折主軸を
実質的に揃えて成長する。従って、成長単結晶層をエツ
チングして、パターン層を形成した際に、光に対してT
EまたはTMの伝帳モードの光導波路として好適な単結
晶層を成長できるような上述基板層単結晶を用いること
が好ましい。
以上の方法により形成される、少なくとも1つの低屈折
率層(特別の場合には他方の層が、空気層あるいは無機
誘電体、ガラス、ポリマなど保護等の目的で設けられた
層である場合を含む)と隣り合い、かつ、適当な厚さを
持つ高屈折率のパターン層は3次元非線形光導波路、グ
レーティング・カップラーなどとして使用が可能なもの
である。
成長結晶層のうち少なくとも1つの層は、少なくとも1
つの「光学的に平滑な結晶面」を持つことが必要である
。光を良好に導波させるためである。またここで言う「
光学的に平滑な結晶面」とは光の入射、出射、伝帳に好
適な、散乱の少ないものを指し、平面である必要はなく
球面など湾曲した面であってもよい。このような平滑な
結晶面は、単結晶の切断、研磨、嘴開といった加工によ
り得られるものあるいは自然成長面、さらに特別の場合
にはエツチングによっても形成可能である。
さらに本発明の方法によれば、単結晶層のうち少なくと
も二つの層は、光学的に接する構造を成す。ここで、「
光学的に接する構造」とは、光学的な意味において単結
晶層が互いに影響を及ぼし得る構造を指し、具体的には
、例えば、一方の単結晶層に光を導波させた場合、光は
他方の単結晶層の屈折率をも感じつつ導波するという状
況を実現する構造を指す。
さらに、所望の各層の厚さを持つ積層構造を得るには、
各層毎に所望の厚さに成長するよう制御してやれば良い
。例えば、化合物の結晶成長を、成長中に膜厚を検知す
る膜厚モニターなどを備えた、気相法により行なうと簡
便に所望の膜厚を持つ成長結晶層が形成できるので好ま
しい。即ち、気相法を用いれば数十オングストローム・
オーダー以内での精密な膜厚制御が可能となる。膜厚モ
ニターによって有機単結晶の膜厚を成長過程中に知るこ
とができ、所望の膜厚に成長した時点で気相法による堆
積を停止すれば良いからである。
この際、用いる気相法としては、気体搬送法、昇華法、
真空蒸着法、クラスター・イオン・ビーム法、及び分子
ビーム法など、何れの方法を用いても良い。
基板層として用いる任意の1つの選ばれた化合物の単結
晶は、公知の溶融法、溶液法、気相法など、どんな方法
によって得られたものでも使用可能である。即ち、溶融
法としてはブリッジマン法、ストックバーガー法などの
るつぼ中冷却法、チョクラルスキー法などの回転引上げ
法、フローティング・ゾーン法、ベルヌーイ法及びレー
ザ加熱結晶法などが知られており、溶融のための加熱の
方法としては通常のヒーター加熱、高周波加熱の他、局
所的加熱方法であるレーザ加熱などが知られている。
また、溶液法においてもスロー・エバポレーション法、
温度降下法、適当な種子結晶を用いた方法などどんな方
法でも良く、用いる溶媒も何であっても良い。
同様に、気相法においても、昇華法を始めとしてどんな
方法でも良く、気体搬送の目的で不活性ガスを導入した
形式のものでも良い。
上述の基板層単結晶の製造法はまた、第1層以降の成長
結晶層の形成にも応用可能なものである。
基板層単結晶の作製は、例えば無機結晶、半導体、金属
、セラミックス、ガラス、ポリジアセチレン単結晶ある
いはプラスチックなど結晶成長方位を制御する基体上、
あるいは制御しない基体上のいずれで行ったものでも良
い。これら基体は必要に応じて表面処理などの前処理を
施したものであっても良い。
また、あらかじめ作製した基板層結晶をプラスチックな
どの基体に接着したものでも良い。
用いる結晶成長方法あるいは結晶成長条件によって各層
間の屈折率プロフィールが制御された多層構造を持つ有
機非線形光学結晶体が製造できる。
すなわち、気相法を用いればステップ・インデックス型
の積層構造体を得ることかできる。一方、溶液法あるい
は溶融法では、条件によってグレーデッド・インデック
ス型の積層構造を得ることができる。例えば、溶液法で
は、結晶成長基板を溶解しない溶媒を用いた溶液で結晶
成長させるとステップ・インデックス型の積層構造体が
得られ、結晶成長基板を溶解する溶媒を用いた溶液で結
晶成長させるとブレニブラド・インデックス型の積層構
造が得られる。
このようなことは、互いに格子定数が近い単斜晶系結晶
構造を持ち、かつ、分子の性質が類似し、同形置換結晶
を形成し得るヘンシリデンアニリン系非線形光学結晶材
料を用いた場合、最も好ましく可能である。
上述のようにして製造される積層型有機非線形光学結晶
体の各結晶層は実質的に完全に各々の屈折主軸を結晶成
長基板の屈折主軸に揃えて成長する。″このことは、実
施例で示されるように、クロス・ニコル状態の偏光顕微
鏡を用いた積層構造体を透過する光の観察において、単
独単結晶の場合と同様に消光軸を確認できることで証明
できる。
一般に、屈折主軸の方位か完全に一致しない状態で2つ
の結晶を重ね合わせ、クロス・ニコル状態の偏光顕微鏡
を用いて透過光を観察した場合には消光状態は絶対に観
測できない(例えば、坪井誠太部著「偏光顕微鏡」、第
19刷、1983年、合波書店)からである。
すなわち、本発明で用いる積層型有機非線形光学結晶体
は、成長結晶層と基板層結晶の結晶面とが実質的に完全
に屈折主軸を揃えて成長している。
言い換えれば、予め基板層結晶の結晶面を所望の方位の
ものに選べば成長結晶層の極性軸(2次光非線形性の軸
)がその方位に定まるので、パターン形成すると、TE
、TMモードといった光の導波に対して、最も有効に有
機非線形光学結晶の非線形光学効果を発揮できるような
3次元非線形光導波路、グレーティング・カップラーな
どのパターンに完全に意図的に構成することができる。
次に、上述の積層型有機非線形光学結晶体をエツチング
し、所望の形状のパターン層を得る方法について述べる
従来技術の項で述べたように、レーザ光などの光を、思
い通りの方向に伝播させたり、分波・合波したり、また
、高エネルギー密度に保って非線形光学材料との有効な
相互作用を起こさせ大きな非線形光学効果を引き出すた
めには、例えば、3次元(チャネル型)非線形先導波路
を形成する必要がある。従って、上記の積層型有機非線
形光学結晶体を所望の形状に表面からエツチングし、3
次元非線形光導波路などのパターンを形成する必要があ
る。
本発明で用いるエツチング法は、いわゆるウェットψエ
ツチングであってもドライ・エツチングであっても、単
結晶層をエツチングし、パターン形成が可能な方法であ
れば何でも良い。単結晶層を直接、部分的にエツチング
雰囲気に暴露し、パターンを形成することもできる。
しかしながら、3次元導波路、グレーティングのように
微細かつ精緻なパターン形成が必要な場合には、パター
ン・マスクを使用して、上記のウェット・エッチングや
ドライ・エツチングを行なう。この際、パターン・マス
クとしては、ウェット・エッチングまたはドライ・エツ
チング・プロセス中、マスクの機能を保持し得る材質と
厚みを有するものであれば何でも使用可能である。溶剤
や反応性ガスによってマスク自身がエツチングされるも
のであっても、エツチング条件下においてパターン層単
結晶よりもエツチング速度が小さければ使用できる。
通常、微細かつ精緻なパターン形成が必要な場合のパタ
ーン・マスクは、リソグラフィによって好ましく形成さ
れる 最も好都合なパターン・マスクとしては、レジスト・パ
ターンが挙げられる。しがし、アルミニウム、金などの
金属、5102(二酸化ケイ素)などの酸化物、ポリメ
チルメタクリレート(PMMA)などのポリマからなる
パターン・マスクも同様に好適に用いることができる。
本発明者らは、先に、有機結晶体をパターン加工する方
法として、レジスト・パターンを用いたウェット・エッ
チング(特願平2−233600号)やドライ・エツチ
ング゛(特願平1−156395号)を開示している。
これらのエツチング方法は本発明においても好適に用い
ることができる。
本発明において、好適に用いることができるレジストの
例は、「記録用材料と感光樹脂」、学会出版センター編
、1979年、「感光性高分子」、講談社編、1977
年などに詳しい。
まず、積層型有機非線形光学結晶体のパターン形成すべ
き単結晶層表面にスピン・コーティングなどの適当な方
法によってレジスト層を形成し、光または電子線などに
真先し現像して、所望のレジスト・パターンを形成した
後、ウェット・エッチングやドライ・エツチングを行な
う。
単結晶層を溶解する溶剤を用いたウェット・エッチング
の場合、水、脂肪族炭化水素および脂環式炭化水素系溶
剤以外であればベンジリデンアニリン系非線形光学結晶
は溶解し得るので、適当なエツチング速度となるよう、
レジストが溶解してしまわないように、単独もしくは混
合溶剤をエツチング液として選択して用いる。
例えば、キノンジアジド系ポジ型フォトレジストを用い
る場合には、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、塩
化メチレン、クロロポルムなどの選択的に単結晶層の良
溶媒である溶剤を単独、あるいはそれら良溶媒と単結晶
層とレジスト・パターンの両者に対して非溶剤である脂
肪族炭化水素および脂環式炭化水素系溶剤との混合溶剤
を好ましく用いることができる。さらに、例えば、環化
ゴム系ネガ型フォトレジストを用いる場合には、単結晶
層の良溶媒である溶剤なら全て使用可能であるが、例を
挙げると、アルコール、テトラヒドロフラン、ベンゼン
、クロロホルム、N、N−ジメチルホルムアミドなどで
あり、これらを水、脂肪族炭化水素および脂環式炭化水
素系溶剤と混合して用いても良い。
単結晶層を揮発性ガスとして除去するドライ・エツチン
グとしては、レーザ加熱描画法などによるベンジリデン
アニリン系非線形光学分子の気化によるものや、例えば
、ハロゲン化炭化水素および/またはハロゲン化炭素と
、酸素とを含む混合ガスを用いるリアクティブ・イオン
・エッチングを用いてベンジリデンアニリン系非線形光
学分子を分解・反応させ揮発性ガスとするものがある。
実施例に見られるように、テトラフロロメタンと酸素と
を含む混合ガスを用いた、低温におけるリアクティブ・
イオン・エッチングで良好なエツチングが行なえる。
レジスト・パターンを除去する必要がある場合には、 ■該しジスト・パターンを、例えば、光または電子線な
どに露光し、可溶化し、可溶化レジストのみを溶解し、
結晶層を実質的に溶解しない溶剤を用いて該レジスト・
パターンを除去する、あるいは、 ■適当な方法によって該レジスト・パターンを灰化除去
する、 というプロセスによって、所望のパターンを有する積層
型有機非線形光学結晶体を製造することかできる。
前出ウェット・エッチング・プロセスの特徴は、ウェッ
ト・エッチングが本来等方的であることと結晶層の異方
的溶解性に由来して、それらを反映したエツチング形状
が得られるところにある。典型的には、横断面が異形台
形(表面側がよりエツチングされ、左右の峻の角度が異
なる)のエツチング・パターンが得られることが多い。
必要に応じて、光学的に平滑な面のプロセス中の保護の
目的で、最表面層の結晶層上に、ガラス、アルミニウム
やポリマなどの結晶保護層を設けてからレジスト層を形
成しても良い。この場合には、結晶保護層をまずエツチ
ングして、パターン・マスクとする。このような結晶保
護層はエツチング形状、結晶層を破壊しない適当な方法
で除去可能なものを用いる。
結晶層自身を結晶保護層として用いることが可能である
ことは、本発明の際立った特徴である。
すなわち、光の導波に供する高屈折率結晶層を最表面結
晶層とせず、表面から2層目、3層目というように内層
としておけば、該高屈折率結晶層より表面側の結晶層が
結晶保護層の役目をする。
このような事が可能であるから、フォト・レジストとし
ては、その溶液が結晶層を溶解し得るものであっても使
用し得る。したがって、その溶液が結晶層を実質的に溶
解しないポジ型は勿論のこと、溶解し得るネガ型タイプ
であっても使用可能である。
ドライ・エッチ”ング・プロセスの特徴は、ドライ・エ
ツチングの異方性を応用して、適当な条件下では横断面
が矩形のエツチング形状が得られるところにある。この
矩形エツチング′・パターンは、先導波路として使用す
る場合に好都合のものである。必要に応じて、光学的に
平滑な面のプロセス中の保護の目的で、最表面層の結晶
層上にガラス、アルミニウムやポリマなどの結晶保護層
を設けてからレジスト層を形成しても良いこと、および
、光の導波に供する高屈折率結晶層を最表面結晶層とせ
ず、表面から2層目、3層目というように内層としてお
き、該高屈折率結晶層より表面側の結晶層に結晶保護層
の役目をさせ得るのは、ウェット・エッチング・プロセ
スの場合と同様である。
したがって、フォト・レジストとしては、その溶液か結
晶層を溶解し得るものであっても使用できる。その溶液
か結晶層を実質的に溶解しないポジ型は勿論のこと、溶
解し得るネガ型タイプであっても使用可能である。
レジスト・パターンを用いた積層型有機非線形光学結晶
体の製造プロセスの例を第1図〜第7図に示した。第1
図は、プロセス中第1段階を示し、1は基板層単結晶で
ある。第2図は、プロセス中第2段階を示し、1上に、
第1層化合物の成長単結晶層2を形成した図面である。
第3図は、プロセス中第3段階を示し、2上に第m層化
合物の成長単結晶層(下地層)3を形成し、さらにその
上に第(m+1)層化合物の成長単結晶層(エツチング
によりパターン層となる)4を設けた図面である(mは
自然数である)。第4図は、プロセス中第4段階を示し
、4上にパターン・マスク6を形成した図面である。第
5図は、プロセス中第5段階を示し、4をエツチングし
た図面である。第6図は、プロセス中第6段階を示し、
第5段階の状態からパターン・マスク6を除去した図面
である。第7図は、プロセス中第7段階を示し、第6段
階において露出した4と、3の上に、第(m+2)層化
合物の成長単結晶層5を形成した図面である。
また、第8図、第9図、第10図は、代表的な3次元光
導波路の例である。
第8図は、鋳型を用いた結晶成長による代表例であるキ
ャピラリー型光導波路(クリスタル・コアード・ファイ
バ)を示す。
第9図は、エツチングによるリッジ型光導波路である、
X型導波路の例を示す。
第10図は、エツチングにょろりッジ型光導波路である
、Y型導波路の例を示す。
第8〜10図中、7は有機非線形光学結晶、8はガラス
・キャピラリー(鋳型)、9は無機基体を示す。
[実施例] 以下、実施例を用いて説明するか、本発明はこれらの例
によってなんらその効力を限定されることはない。
実施例1 4′−二トロペンジリデン−3−エチルカルボニルアミ
ノ−4−メトキシアニリン(略称MNBA−Et)の結
晶(サイズ25X11X8.5mm)をジメチルアセト
アミド溶液から温度降下法により成長させた。
偏光顕微鏡観察によってこの結晶が単結晶であることが
わかった。さらに、X線回折によって最も広い結晶面か
(010)面であることかわかった。(010)面およ
び(C1−10)面をダイヤモンドスラリーで研磨し、
光学的に平滑な面を出した。
偏光顕微鏡によるコノスコープ像観察から、屈折主軸の
一つか(010)面に垂直であることか分かった。
この様にして得た光学的平滑面を持つMNBA−Et単
結晶を基板層として、以下のように4′−二トロベンジ
リデン−3−アセトアミノ−4−メトキシアニリン(略
称MN B A)の気相へテロ・エピタキシャル成長を
行なった。
上記の基板層を銅製加熱基板上に固定した。この試料を
真空蒸着装置内の真空蒸着ボートの上方にセットし、銅
製加熱基板温度を約100℃とした。2X10−6To
rrまて排気後、MNBAを蒸着した。蒸着時の真空度
は、約4X10’Torrであった。蒸着膜厚は、水晶
発振子型膜厚モニターにより、蒸着開始から終了まで監
視し、約5.0μmの厚さになるまで蒸着した。所要時
間は55分てあった。
以上の後、試料を真空蒸着装置内から取り出した。MN
BAを蒸着したMNBA−Et単結晶基板層は全面透明
のままであった。試料を銅製加熱基板から取り外し、偏
光顕微鏡観察により偏光特性を調べたところ、透光性、
消光特性に蒸着前と比較して変化が見られず、MNBA
蒸着層は全面に渡りMNBA−Et単結晶基板層と屈折
主軸を揃えて単結晶化していることか確認できた。また
、反射干渉顕微鏡による観察から、成長したMNBA単
結晶層表面は光学的に平滑な面であることを確認した。
ルチル製プリズムによって、MNBA単結晶層にHe−
Neレーザからの633nm光をMNBA−Et単結晶
基板層の1つの屈折主軸に平行にT、またはTMモード
で結合したところ、両モードとも良好に導波することが
わかった。すなわち、屈折率の関係は、MNBA単結晶
層〉MNBA−Et単結晶層であった。
以上のようにして製造され、2次元導波路として良好に
機能する、光学的に良質のMNBA〜Et/MNBA積
層型有機非線形光学結晶体のMNBA結晶層上に、スピ
ンナーを用いて、キノンジアジド系ポジ型フォトレジス
トを約1μmの厚みに塗布し、加熱乾燥後、ライン部1
0μmスペース部40μmを描いたフォトマスクを通し
て露光し、ポジ型レジスト専用現像液を用いて現像し、
再び加熱乾燥した。
得られたレジスト・パターンをMNBA結晶層表面に有
するMNBA−E t/MNBA積層型有機非線形光学
結晶体を、攪拌状態にある体積比1/1の1,2−ジク
ロロエタン/シクロヘキサン混合エツチング溶液に室温
(約25℃)で浸漬し、パターン・エツチングした。約
2.5分後、積層型結晶体をエツチング溶液から引上げ
、シクロヘキサンでリンスし、乾燥した。さらに、全面
を露光し、ポジ型レジスト専用現像液に可溶性となった
レジスト・パターンを溶解、除去し、水でリンスし、乾
燥した。偏光顕微鏡により再び観察したところ、良好な
ライン/スペース・パターンが形成されていることがわ
かった。
以上のようにしてMNBA単結晶層から形成された幅1
0μm、厚さ5μmのリッジ型3次元導波路(MNBA
パターン層)を有する試料の端面を研磨し、He−Ne
レーザからの633nm光を端面結合により屈折主軸に
平行にT、または、  Tいモードで結合したところ、
両モードとも良好に導波することがわかった。
上述のMNBAパターン層を有するMNBA−Et/M
NBA積層型有機非線形光学結晶体をオーブン中で12
0℃まで加熱し、その後、取り出して放冷したか破壊(
クラック発生、剥離、脱落)は発生せず、上述の導波実
験を繰り返して、結晶歪みなど光学的特性に顕著に悪影
響を与える変化が起きないことを確認した。
MNBAパターン層を有するMNBA−Et/MNBA
積層型有機非線形光学結晶体の一部を切り出し、電子顕
微鏡によりエツチング形状およびエツチング深さを観察
した。断面観察によれば、MN B A 3次元導波路
は異形台形をしており、またエツチング深さは約5μm
であって、はぼMNBA単結晶層の厚み程度であった。
一方のMNBAパターン層を有するMNBA−Et、/
MNBA積層型有機非線形光学結晶体につき、以下のよ
うにMNBA−Etの気相へテロ・エピタキシャル成長
による積層を続けた。
上記のMNBA−E t/MNBA積層型有機非線形光
学結晶体を再び銅製加熱基板上にパターン層が被蒸着面
になるように固定した。この試料を真空蒸着装置内の真
空蒸着ボートの上方にセットし、約100℃まで加熱し
た。2×10〜6Torrまで排気後、MNBA−Et
を蒸着した。
蒸着時の真空度は、約5X10−6Torrであった。
蒸着速度は、約10μmの厚さになるまでは約10人(
オングストローム)/setとし、以後、約50人/s
ecで結局約30μmの厚さになるまで蒸着した。
以上の後、試料を真空蒸着装置内から取り出した。MN
BA−Etを蒸着したMNBA−Et/MNBA積層型
有機非線形光学結晶体は全面透明のままであった。さら
に銅製加熱基板から取り外し偏光顕微鏡観察により、偏
光特性を調べたところ、全面に渡って透光性、消光特性
にMNBA−Et蒸着前と比較して変化か見られず、M
NBA−Et蒸着層は全面に渡りMNBA−Et単結晶
基板層およびパターン化されたMNBA単結晶層と屈折
主軸を揃えて単結晶化していることが確認できた。すな
わち、ウェット・エッチングでMNBA単結晶層をパタ
ーン化しても、MNBA−Etは良好にMNBA−Et
およびMNBA単結晶上にエピタキシャル成長した。
端面研磨後、MNBA単結晶層から形成されたライン/
スペース・パターンの埋め込み型3次元導波路にHe−
Neレーザからの633nm光を屈折主軸に平行にT 
またはT モードで結合しE        M たところ、両モードとも良好に導波することがわかった
上述のMNBAパターン層を有するMNBA−E t/
MNBA/MNBA−E を積層型有機非線形光学結晶
体をオーブン中で120’Cまで加熱し、その後、取り
出して放冷したが破壊(クラック発生、剥離、脱落)は
発生せず、上述の導波実験を繰り返して、結晶歪みなど
光学的特性に顕著に悪影響を与える変化が起きないこと
を確認した。
実施例2 実施例1と全(同様にして、サイズ22X10x7,5
mmのMNBA−Et単結晶の(010)研磨面にMN
BAの気相へテロ・エピタキシャル成長を約5.0μm
の厚さになるまで行ない、光学的に良質のMNBA−E
t/MNBA積層型有機非線形光学結晶体を得て後、M
NBA結晶層表面に厚さ約1.5μmのキノンジアジド
系ポジ型フォトレジストの幅5μmのX型およびY型パ
ターンを有するMNBA−Et/MNBA積層型有機非
線形光学結晶体を得た。
上述の積層型結晶体をレジスト・パターン側からりアク
ティブ・イオン・エツチングした。エツチング条件は、
体積比80/30のテトラフロロメタン/酸素の混合ガ
スを用いて、真空チャンバー内真空度0. 075 T
orr 、電極間電圧0. 64W/al、積層型結晶
体側電極を水冷し、一定温度(30℃)にて行なった。
エツチング後、積層型結晶体の全面を露光し、ポジ型レ
ジスト専用現像液に可溶性となったレジスト・パターン
を溶解、除去し、水でリンスし、乾燥した。偏光顕微鏡
により観察したところ、良好なX型およびY型パターン
が形成され、かつ、これらパターンはMNBA−Et単
結晶基板層と屈折主軸を揃えた単結晶であることがわか
った。
端面研磨後、MNBA単結晶層から形成されたX型およ
びY型リッジ型3次元導波路にHe−Neレーザからの
633nm光を屈折主軸に平行にT または1Mモード
で結合したところ、両モードとも良好に導波することが
わかった。
上述のMNBAパターン層を有するMNBA−Et/M
NBA積層型有機非線形光学結晶体をオーブン中で12
0℃まで加熱し、その後、取り出して放冷したが破壊(
クラック発生、剥離、脱落)は発生せず、上述の導波実
験を繰り返して、結晶歪みなど光学的特性に顕著に悪影
響を与える変化か起きないことを確認した。
電子顕微鏡によりMNBA単結晶層から形成されたX型
およびY型リッジ型3次元導波路(パターン層)のエツ
チング形状およびエツチング深さを観察した。断面観察
によれば、MNBA3次元導波路は矩形をしており、ま
たエツチング深さは約5μmであって、はぼMNBA単
結晶層の厚み程度であった。
実施例1と全く同様にして、約30μmの厚さになるま
でMNBA−Etをパターン層側に蒸着した。
偏光顕微鏡観察から蒸着MNBA−Etの試料全面に渡
る良好なエピタキシャル成長を確認した。
端面研磨後、MNBA単結晶層から形成されたX型およ
びY型埋め込み型3次元導波路にHe−Neレーザから
の633nm光を屈折主軸に平行にTEまたは1Mモー
ドで結合したところ、両モードとも良好に導波すること
がわかった。
このMNBAパターン層を有するMNBA−E t、/
MNBA/MNBA−E を積層型−有機非線形光学結
晶体をオーブン中で120°Cまて加熱し、その後、取
り出して放冷したか破壊(クラック発生、剥離、脱落)
は発生せず、上述の導波実験を繰り返して、結晶歪みな
ど光学的特性に顕著に悪影響を与える変化か起きないこ
とを確認した。
実施例3 実施例1と全く同様にしてMNBA、−Et/MNBA
積層型有機非線形光学結晶体を得て後、真空蒸着装置内
の真空蒸着ポートの上方にMNBA単結晶層を下にして
セットし、10’Torrまで排気後、銅製加熱基板を
約120’Cに加熱し、しかる後に4′−二トロペンジ
リデン−3−(β−クロロエチル)カルボニルアミノ−
4−メトキシアニリン(略称MNBA−CI E t)
の気相へテロ・エピタキシャル成長を行なった。
蒸着時の真空度は、約2.2X10−”Torrであっ
た。蒸着速度は、約7.0人//S e Cとした。
堆積膜厚は約3.5μmの厚さになるまで蒸着した。
以上の後、試料を真空蒸着装置内から取り出した。MN
BA−CI E tを蒸着したMNBA−Et/MNB
A積層型有機非線形光学結晶体は全面透明のままであっ
た。偏光顕微鏡観察により、偏光特性を調べたところ、
透光性、消光特性に蒸着前と比較して変化が見られず、
全面に渡りMNBA−CIEt蒸着層はMNBA−Et
/MNBA積層型有機非線形光学結晶体と屈折主軸を揃
えて単結晶化したことが確認できた。また、反射干渉顕
微鏡による観察から、成長したMNBA−CIEi単結
晶層表面は光学的に平滑な面であることを確認した。
プリズム結合によって、MNBA−C]Et単結晶層に
He−N eレーザからの633 nm光を1つの屈折
主軸に平行にTEまたは1Mモードで結合したところ、
両モードとも良好に導波することかわかった。すなわち
、屈折率の関係は、MNBA−CIEt単結晶層>MN
BA単結晶層であった。
上述のMNBA−Et/MNBA/MNBA−C]Et
積層型有機非線形光学結晶体をオーブン中で120℃ま
で加熱し、放冷したが、破壊(クラック発生、剥離、脱
落)は発生せず、上述の導波実験を繰り返して、結晶歪
みなど光学的特性に顕著に悪影響を与える変化が起きな
いことを確認した。
実施例1の要領で、MNBA−CI E を単結晶層表
面に厚さ約1.2μmのキノンジアジド系ポジ型フォト
レジストの幅5μmのX型およびY型パターンを有する
MNBA−E t/MNBA/MNBA−CI E を
積層型有機非線形光学結晶体を得た。
上述の積層型結晶体をレジスト・パターン側から実施例
2に準じてリアクティブ・イオン・エッチングした。
エツチング後、レジスト・パターンを溶解、除去し乾燥
した。偏光顕微鏡により観察したところ、良好なX型お
よびY型パターンの形成を確認した。
端面研磨後、MNBI−CI E を単結晶層から形成
されたX型およびY型リッジ型3次元導波路にHe−N
eレーサからの633nm光を屈折主軸に平行にT、ま
たは1Mモードで結合したところ、両モードとも良好に
導波することかわかった。
上述のMNBA−CI E tパターン層を有するMN
BA−E t/MNBA/MNBA−CI E を積層
型有機非線形光学結晶体をオーブン中で120°Cまで
加熱し、その後、取り出して放冷したが破壊(クラック
発生、剥離、脱落)は発生せず、上述の導波実験を繰り
返して、結晶歪みなど光学的特性に顕著に悪影響を与え
る変化が起きないことを確認した。
電子顕微鏡によりMNBA−CIEt単結晶層から形成
されたX型およびY型リッジ型3次元導波路(パターン
層)のエツチング形状およびエツチング深さを観察した
。断面観察によれば、MNBA3次元導波路は矩形をし
ており、またエツチング深さは約3.5μmであって、
はぼMNBA単結晶層の厚み程度であった。
実施例1に準じて、約30μmの厚さになるまでMNB
Aをパターン層側に蒸着した。銅製加熱基板は約100
°Cに加熱し、10’Torrまで排気後、MNBAを
蒸着した。蒸着時の真空度は、約2.9X10’Tor
rであった。蒸着速度は、約10μmの厚さになるまで
は約5人、/ S e Cとし、以後、約20人、/ 
S e Cて結局約30μmの厚さになるまで蒸着した
偏光顕微鏡観察から蒸着MNBAの試料全面に渡る良好
なエピタキシャル成長を確認した。
端面研磨後、MNBA−C]Et単結晶層から形成され
たX型およびY型埋め込み型3次元導波路にHe−Ne
レーサからの633nm光を屈折主軸に平行にT、また
はTMモートで結合したところ、両モートとも良好に導
波することかわかった。
このMNBA−CI E tパターン層を有するMNB
A’−E t/MNBA/、MNBA−CI E t/
MNBA積層型有機非線形光学結晶体をオーブン中で1
20°Cまで加熱し、その後、取り出して放冷したか破
壊(クラック発生、剥離、脱落)は発生せず、上述の導
波実験を繰り返して、結晶歪みなど光学的特性に顕著に
悪影響を与える変化が起きないことを確認した。
実施例4 実施例1ならびに実施例3と全く同様にしてMNBA−
E t/MNBA/MNBA−CI E t7/MNB
A積層型有機非線形光学結晶体を得た。各単結晶層の厚
さは、それぞれ1.5mm、5μm、3.5μm、1μ
mとした。
実施例1の要領て、MNBA単結晶層表面に厚さ約1.
2μmのキノンジアジド系ポジ型フォトレジストの幅5
μmのX型およびY型パターンを形成した。
上述の積層型結晶体をレジスト・パターン側から実施例
2に準じてリアクティブ・イオン・エッチングした。
エツチング速度と時間の関係から、最上層のMNBA単
結晶層と次層であるMNBA−CIEt単結晶層の厚さ
を合わせた4、5μmをエツチングした。
エツチング後、レジスト・パターンを溶解、除去し乾燥
した。偏光顕微鏡により観察したところ、良好なX型お
よびY型パターンの形成を確認した。
端面研磨後、形成されたX型およびY型リッジ型3次元
導波路にHe−Neレーザがらの633nm光を屈折主
軸に平行にTEまたはT、モードで結合したところ、M
NBA−CI E を単結晶層に両モードとも良好に導
波することがわかった。
上述(7)MNBAとMNBA−c I E tパ9−
ン層を有するMNBA−E t/MNBA、/MNBA
−CI E t/MNBA積層型有機非線形光学結晶体
をオーブン中で120 ’Cまで加熱し、その後、取り
出して放冷したが破壊−(クラック発生、剥離、脱落)
は発生せず、上述の導波実験を繰り返して、結晶歪みな
ど光学的特性に顕著に悪影響を与える変化が起きないこ
とを確認した。
実施例1に準じて、約3011mの厚さになるまでMN
BAをパターン層側に蒸着した。銅製加熱基板は約10
0℃に加熱し、2X10−6Torrまて排気後、MN
BAを蒸着した。蒸着時の真空度は、約5×10〜6T
orrてあった。蒸着速度は、約10μmの厚さになる
までは約5八/secとし、以後、約20人、/ S 
e Cで結局約30μmの厚さになるまで蒸着した。
偏光顕微鏡観察から蒸着MNBAの試料全面に 。
渡る良好なエピタキシャル成長を確認した。
端面研磨後、MNBA−CIEt単結晶層から形成され
たX型およびY型埋め込み型3次元導波路にHe−Ne
レーザからの633nm光を屈折主軸に平行にT また
はTMモードで結合したところ、両モードとも良好に導
波することかわかった。
このMNBA−CI E tパターン層を有するMNB
A−E t/MNBA/MNBA−C] E t/MN
BA積層型有機非線形光学結晶体をオーブン中で120
℃まで加熱し、その後、取り出して放冷したが破壊(ク
ラック発生、剥離、脱落)は発生ぜず、上述の導波実験
を繰り返して、結晶歪みなど光学的特性に顕著に悪影響
を与える変化が起きないことを確認した。
実施例5 光学的に平滑な(010)面を持つMNBA−Etの単
結晶(サイズ33X4X1.2mm)から、実施例2と
同様に気相法によるMNBA単結晶層の成長とりソグラ
フィによってMNBAパターン層(X型およびY型リッ
ジ型3次元導波路)を有するMNBA−E t、/MN
BA積層型有機非線形光学結晶体(MNBA単結晶層の
厚さ約5゜0μm)を得た。
このMNBA−E t/MNBA積層型有機非線形光学
結晶体に、以下のように乙て、さらにMNBA−Etの
溶液相ヘテロ・エピタキシャル成長を行なった。
約11容積の3つ口蓋付き円筒型ガラス容器に、約28
.0gのMNBA−Et粉末結晶を約5゜Omlのクロ
ロホルムに温時完全に溶解した溶液を入れた。蓋の3つ
口のうち、2つを乾燥窒素ガスの導入口と排出口とし、
残りの1つの口にシリコンゴム栓をして、白金線をこの
シリコンゴム栓に通し、その先に上述のMNBAパター
ン層を有するMNBA−E t/MNBA積層型有機非
線形光学結晶体を溶液に接触しないように吊した。蓋を
閉めて容器内をクロ0ホルムの雰囲気とし、乾燥窒素カ
スを約2 ml 7分の割合で通じ、そのまま2日間、
室温(約25°C)で静置し、若干のMNBA−Et結
晶をスロー・エバポレーションにより析出させ、溶液を
落ち着かせた。
その後、MNBAパターン層を有するMNBA−Et、
/MNBA積層型有機非線形光学結晶体を、MNBA−
Et/クロロホルム溶液に一部のMNBA−E を基板
単結晶層を残して浸漬し、スロー・エバポレーションを
続けた。約2時間後にMNBAパターン層を有するMN
BA−E t/MNBA積層型有機非線形光学結晶体を
MNBA−Et/クロロホルム溶液から引上げ、シクロ
ヘキサン/イソプロパツールの1・1混合溶媒、次にシ
クロヘキサンの順で積層型結晶体を洗浄し、乾燥した。
積層型結晶体は全面に渡って透明のままてあった。反射
顕微鏡観察によれば、MNBA−Et基板単結晶層の漬
かっていた部分と漬かっていなかった部分の間て膜厚段
差か生していた。この膜厚段差を触針法により測定した
ところ、約32.0μmであった。
さらに偏光顕微鏡観察により積層型結晶体の全体の偏光
特性を調べたところ、MNBA−Et基板単結晶層およ
びMNBAパターン層の膜厚増大部分(MNBA−Et
/クロロホルム溶液に漬かっていた部分)もそうでない
部分(漬かっていなかった部分)も透光性、消光特性に
おいて変化が見られず、溶液に漬かっていた部分の全面
に渡りMNBA−Et単結晶層か積層型結晶体に屈折主
軸を揃えて形成されていることが確認できた。
すなわち、MNBAパターン層上にもMNBA−Etの
溶液相ヘテロ・エピタキシャル成長を行なうことができ
た。
上述のMNBA−E t、/MNBA/MNBA−Et
積層型有機非線形光学結晶体をオーブン中で120℃ま
で加熱し、その後、取り出して放冷したが破壊(クラッ
ク発生、剥離、脱落)は発生しなかった。
実施例6 シメチルアセトアミト溶液から成長させ、光学的に平滑
な(01F)研磨面を持つMNBAの単結晶(サイズ4
3X13XL  1mm)から、実施例3と同様に気相
法によるMNBA−C] E を結晶層の堆積・成長と
リック゛ラフィによってMNBA−CI E tパター
ン層(X型およびY型リッジ型3次元導波路)を有する
M N B A / M N B A−C]Et積層型
有機非線形光学結晶体(MNBA−CI E を単結晶
層の厚さ約5.0μm)を得た。
このMNBA−C]Etパターン層を有するMNBA/
MNBA−CI E を積層型有機非線形光学結晶体に
、以下のようにして、さらにMNBA−Etの溶融相ヘ
テロ・エピタキシャル成長を行なった。
ホット・プレートを備えた偏光顕微鏡の視野内に、スラ
イドグラスに乗せたMNBA−Et粉末結晶を置き、1
72°Cまで昇温してMNBA−Et粉末結晶(融点1
69.5〜170℃)を溶融した。予め、スライドグラ
スの別の場所で加熱され、はぼ同温度となっているMN
BA−CIEtパターン層を有するMN B A/MN
 B A−CI E を積層型有機非線形光学結晶体(
MNBAの融点194℃付近、MNBA−CIEtの融
点194〜196°C)を移動させ、MNBA−CI 
E tパターン層側の面が、MNBA−Etの融液と接
触するようにした。ホット・プレートの温度を約0. 
5°C/ m i nの速度て降温すると、融点直下と
いう、通常、MNBA−Etの融液単独ては過冷却現象
を示す温度領域(冷却速度によっては、次に出現するの
はネマチック液晶相である)から、MNBA−C]E’
tパターン層を有するMNBA/MNBA−CI E 
を積層型有機非線形光学結晶体の光学的に平滑な(01
0)面で結晶成長か起こることが観察され、しかも偏光
特性から基板層である積層型結晶体の屈折主軸方位を有
する単結晶成長であることが確認できた: この時、MNBA−CI E tパターン層上にもMN
BA’−Et単結晶層が成長した。
温度を168℃付近で一定に保ち、MNBA−Etの単
結晶層を成長させた。5分後、膜厚増大は約155μm
であった。
[発明の効果コ 本発明のパターン層を有する積層型有機非線形光学結晶
体の製造法によれば、 ■所望の屈折率差の非線形光導波路の作製が容易である
、 ■結晶層間の熱膨張係数の差が小さく、この差に由来す
る温度変化時の結晶歪みや破壊(剥離、脱落)の問題が
ない、 ■従来、製造が困難であった任意の所望の形状の3次元
非線形光導波路、グレーティング・カップラーなどを提
供できる、 などに加えて、それらの機能・安定性を著しく向上する
効果を有する、優れたパターン層を有する積層型有機非
線形光学結晶体を製造できる。
特に、ヘテロ・エピタキシャル成長を応用した製造法に
より、基板層結晶およびパターン層と成長結晶層とが、
実質的に完全に屈折主軸を揃えて成長する、言い換えれ
ば、予め基板層結晶の結晶面を所望の方位のものに選べ
ば成長結晶層の極性軸(2次光非線形性の軸)かその方
位により定まり、かつ、エツチングにより形成した任意
/くターンの単結晶層上にも成長させることができるの
で、■容易に大面積あるいは長尺状の結晶を得ることが
できる、 ■結晶の成長方位あるいは成長場所が容易に制御可能で
ある など、極めて好都合にパターン層を有する積層型有機非
線形光学結晶体を製造することができるという効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、パターン層を有する積層型有機非線形光学結
晶体の製造プロセス例の第1段階を示す図面である。 第2図は、パターン層を有する積層型有機非線形光学結
晶体の製造プロセス例の第2段階を示す図面である。 第3図は、パターン層を有する積層型有機非線形光学結
晶体の製造プロセス例の第3段階を示す図面である。 第4図は、パターン層を有する積層型有機非線形光学結
晶体の製造プロセス例の第4段階を示す図面である。 第5図は、パターン層を有する積層型有機非線形光学結
晶体の製造プロセス例の第5段階を示す図面である。 第6図は、パターン層を有する積層型有機非線形光学結
晶体の製造プロセス例の第6段階を示す図面である。 第7図は、パターン層を有する積層型有機非線形光学結
晶体の製造プロセス例の第7段階を示す図面である。 第8図は、キャピラリー型光導波路(クリスタル・コア
ード・ファイバ)を示す。 第9図は、X型光導波路を示す。 第10図は、Y型光導波路を示す。 に基板層単結晶 2、第1層化合物の成長単結晶層 3:第m層化合物の成長単結晶層(下地層)4:第(m
+1)層化合物の成長単結晶層(エツチングによりパタ
ーン層となる)5、第(m+2)層化合物の成長単結晶
層6、パターン・マスク 7 有機非線形光学結晶 8ニガラス・キャピラリー(鋳型) 9:無機基体 特許出願人  東 し 株 式 会 社第8図 第9図 第1Q図

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)任意の1つの非中心対称性有機単結晶層の光学的
    に平滑な結晶面上に、該単結晶層を構成する化合物とは
    相異なる化合物からなる非中心対称性有機単結晶層を設
    け、以後、順次、第m番目(ただし、mは任意の自然数
    )と第(m+1)番目の化合物とは相異なるようにして
    設ける積層型有機非線形光学結晶体の製造法であって、
    少なくとも一つの任意の単結晶層を形成の後、エッチン
    グし、該エッチングした単結晶層をパターン層と成す工
    程を含むことを特徴とするパターン層を有する積層型有
    機非線形光学結晶体の製造法。
  2. (2)任意の1つの非中心対称性有機単結晶層の光学的
    に平滑な結晶面上で、該単結晶層を構成する化合物とは
    相異なる化合物からなる非中心対称性有機単結晶を設け
    る方法が、気相法、溶液法、および溶融法から選ばれた
    方法による任意の化合物の結晶成長であることを特徴と
    する請求項(1)記載のパターン層を有する有機非線形
    光学結晶体の製造法。
  3. (3)非中心対称性有機単結晶層を構成する化合物が、
    一般式; ▲数式、化学式、表等があります▼ (ただし、Rは炭素数が2以下のアルキル、ハロゲン化
    アルキル)で表される4′−ニトロベンジリデン−3−
    アルカノイルアミノ−4−メトキシアニリン、4′−ニ
    トロベンジリデン−3−ハロゲノアルカノイルアミノ−
    4−メトキシアニリン、および、これらの化合物の有す
    る水素の少なくとも一部が重水素置換された化合物から
    なる群から選ばれることを特徴とする請求項(1)記載
    のパターン層を有する積層型有機非線形光学結晶体の製
    造法。
  4. (4)1つの屈折主軸が、光学的に平滑な結晶面に実質
    的に垂直である非中心対称性有機単結晶を用いることを
    特徴とする請求項(1)記載のパターン層を有する積層
    型有機非線形光学結晶体の製造法。
  5. (5)エッチングされる単結晶層が、少なくとも1つの
    光学的に平滑な面を有することを特徴とする請求項(1
    )記載のパターン層を有する積層型有機非線形光学結晶
    体の製造法。
  6. (6)エッチングされる少なくとも1つの単結晶層が、
    該単結晶層より低い屈折率の単結晶層を少なくとも1つ
    隣接することを特徴とする請求項(1)記載のパターン
    層を有する積層型有機非線形光学結晶体の製造法。
  7. (7)エッチングされる単結晶層が、1つの屈折主軸を
    光学的に平滑な面に実質的に垂直に持つものであること
    を特徴とする請求項(1)記載のパターン層を有する積
    層型有機非線形光学結晶体の製造法。
  8. (8)エッチングの方法が単結晶層を溶解する溶剤を用
    いたウェット・エッチングであることを特徴とする請求
    項(1)記載のパターン層を有する積層型有機非線形光
    学結晶体の製造法。
  9. (9)エッチングの方法が単結晶層を揮発性ガスとして
    除去するドライ・エッチングであることを特徴とする請
    求項(1)記載のパターン層を有する積層型有機非線形
    光学結晶体の製造法。
  10. (10)エッチングの方法が、ハロゲン化炭化水素およ
    び/またはハロゲン化炭素と、酸素とを含む混合ガスを
    用いるリアクティブ・イオン・エッチングであることを
    特徴とする請求項(9)記載のパターン層を有する積層
    型有機非線形光学結晶体の製造法。
  11. (11)エッチングが、パターン・マスクを用いた方法
    であることを特徴とする請求項(1)記載のパターン層
    を有する積層型有機非線形光学結晶体の製造法。
  12. (12)パターン・マスクが光または電子線を用いるリ
    ソグラフィによって形成されることを特徴とする請求項
    (11)記載のパターン層を有する積層型有機非線形光
    学結晶体の製造法。
  13. (13)パターン・マスクがレジスト層であることを特
    徴とする請求項(11)記載のパターン層を有する積層
    型有機非線形光学結晶体の製造法。
  14. (14)結晶成長中の結晶の膜厚を検知する方法を備え
    た気相法を用いる工程を含むことを特徴とする請求項(
    2)記載のパターン層を有する積層型有機非線形光学結
    晶体の製造法。
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