JPH04204315A - 単―モード超音波の発生法及びそれを利用した物体の厚さ測定法 - Google Patents

単―モード超音波の発生法及びそれを利用した物体の厚さ測定法

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JPH04204315A
JPH04204315A JP2338589A JP33858990A JPH04204315A JP H04204315 A JPH04204315 A JP H04204315A JP 2338589 A JP2338589 A JP 2338589A JP 33858990 A JP33858990 A JP 33858990A JP H04204315 A JPH04204315 A JP H04204315A
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Ichiji Yamanaka
一司 山中
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、材料の非破壊検査、超音波による材料の処理
・加工、超音波によるモータ・アクチコエータの駆動の
ために利用する単一モード超音波の発生方法に関するも
のであり、さらに詳しくは、複数の振動モードが存在可
能で単一モードの超音波の発生が困難な物体について、
制御と解析の容易な単一モードの超音波を発生させるた
めの方法に関するものである。
さらに、この方法を直接的に利用し、物体の寸法、例え
ば板の厚さを測定する方法に関するものである。
[従来の技術] 複数モードの超音波が伝搬する物体に単一モードの超音
波を発生させるには、特定のモードが支配的になる周波
数範囲が選択される。しかし、同一周波数で伝搬速度の
近接した複数のモードが存在する場合には、この方法は
有効でない。
また、物体に所要モードの超音波を励起する臨界角の方
向から斜めに超音波を入射して、当該モードの超音波を
発生する方法がある。この場合には、物体に液体や固体
のくさびを接触させる必要があり、熱間圧延中の板など
の高温・高速運動物体や、蒸着中の薄膜等の真空中の物
体への適用が困難である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の技術的課題は、物体に接触せずに単一モードの
超音波を発生する方法を提供し、さらにその方法の直接
的な利用により、物体の厚さを簡易に測定する方法を得
ることにある。
[課題を解決するための手段、作用] 上記課題を解決するための本発明の超音波発生法は、伝
搬できる複数の超音波のモードが存在可能な物体に、エ
ネルギービームな所要のモードの超音波の波長程度の幅
に集束して照射し、この解射位置を当該モードの超音波
の位相速度に等しい速度で走査することによって、当該
モードの超音波を選択的に高効率で発生させること特徴
とするものである。
また、本発明に基づく物体の厚さ測定方法は、上記方法
により発生した超音波の周波数を測定し、周波数と位相
速度との関係から物体の厚さを計測することを特徴とす
るものである。
以下、本発明の方法をさらに具体的に説明する。
各種の構造物には様々な異なる波動モードを持つ超音波
の伝搬が許される場合が多い。例えば、板には変位の分
布が中心線に関して対称なモード及び非対称なモードが
あり、棒には曲げやねじりや伸縮などのモードが存在す
る。これらのモードの超音波は、構造物の形状、材質や
欠陥の非破壊検査、光との相互作用などによる信号処理
、さらに物質の加工や駆動にも利用される。しかし、通
常、超音波の発生源に近い場所では多くのモードが混在
していて、波動場が複雑であり、計測・制賓の困難な場
合が多い。そこで、発生源近傍でも単一モードの超音波
を発生する方法が望まれている。
このような羊−モード超音波を発生させるための本発明
の方法の原理を、図面を参照して以下に説明する。
物体を伝搬する異なるモードの超音波は、周波数の関数
として位相速度を表す分散曲線の形が異なる。いま、第
1図に示すような分散曲線を持つ2つのモードがあると
仮定する。超音波を発生する通常の方法では、一定の周
波数Fで振動する音源を物体に接触させるか、液体を介
して入射させる。即ち、第1図の横軸の周波数を先に規
定する。その結果、周波数Fが第1図に示すような値の
場合、位相速度■、のモードAと、位相速度■6のモー
ドBが同時に発生する。発生した超音波の継続時間をT
とすると、発生後TV’、/fV’、−V’、j程度の
時間内ではモードAとBが重なって計測と制御が困難で
ある。ここで、■゛1とV’sはモードAとBの群速度
である。
しかし、第1図の関係を逆転して、発生する超音波の速
度を先に決定できれば、速度を■えとじた場合のモード
Aのみが発生し、速度がVBの場合にはモードBのみが
発生する。この場合、仮に図に示した周波数範囲の外に
別のモードがあり、その超音波が同時に発生したとして
も、観測した波形の周波数フィルタリングによって容易
に除去でき、実質的に単一モードの超音波の発生を実現
することができる。
本発明の方法では、この速度選択を実現するために、レ
ーザなどのエネルギービームを予め計算などで求めた所
要のモードの超音波の波長程度の幅に集束して物体に照
射し、この照射位置を当該モードの超音波の位相速度に
等しい速度で走査して、当該モードの超音波の変位を位
相整合条件を保持したまま順次重畳し、選択的に当該モ
ードの超音波を増幅するものであり、即ち、エネルギー
ビームの音速同期走査により単一モード超音波を発生さ
せるものである。他のモードの超音波の変位は、位相が
ずれて重畳されるので、結果的には消去される。
本発明において用いるエネルギ・ビームとしては、上記
レーザのほか、赤外線、イオンビーム等を用いることが
できる。
また、分散曲線の形は物体の代表的寸法によって変化す
ることが知られている。例えば、板の場合は、材質が一
定であれば周波数Fと厚さDの積FDが位相速度■の関
数として計算によって一義的に決まる。従って、位相速
度■に同期して発生した超音波の周波数Fを測定すれば
、板の厚さは、 D=  (FD)/F として容易に測定することができる。
[実施例] 第2図は、本発明の方法を実施する装置の一例を示して
いる。
この装置においては、レーザ1がらのパルスビームがコ
リメータ2によって矩形に集束され、さらにビーム偏向
器3及びレンズ4を経て、物体5の表面に照射される。
ビーム偏向器3は、照射するビームを物体表面で操作す
るためのもので、このビーム偏向器3がらの同期信号で
レーザ1をトリガすることにより、物体5上を高速移動
するレーザパルスを得ることができる。
ビーム偏向器3として、図示したような回転多面体鏡を
用いる場合には、回転数を変えて物体5上におけるビー
ムの掃引速度が所要モードの超音波の位相速度に近い値
になるように制御することができる。また、ビームの幅
は、レンズの焦点距離や物体との距離を変えて、所定の
値に制御すればよい。
なお、ビーム偏向器3には、音響光学偏向器や、50k
Hz以上の高い振動数で駆動可能な微小振動鏡を用いる
こともできる。また、励起源に赤外線やイオンビームを
用いる場合は、ビーム集束装置とビーム偏向器を適切な
ものに置き換えればよい。
第3図fa) fb)は、厚さ 1.5mmのアルミニ
ウム板の板波の対称及び非対称の基本モードのそれぞれ
一つを選択して単一モードの超音波を発生した結果を示
したものである。同図(a)には様々な位相速度でレー
ザビームを走査した場合の発生信号の波形、同図(b)
にはこの波形のスペクトル解析によって求めた周波数F
と走査速度■の関係を・で示す。この速度と周波数の関
係は、板波の分散曲線の計算値(実線)とほぼ一致して
おり、本発明の方法で板波の2つの近接したモードが選
択的に発生できたことを実証している。
以上においては、矩形のビームを一方向に掃引する方法
及び装置について記したが、同様の原理は円環状のビー
ムを高速で収縮することによっても実現される。
第4図は、それを実現する装置の構成例を示すもので、
レーザ11からのパルスビームが可変焦点レンズ12及
び円錐レンズI3を経て物体I4の表面に円環状に集束
して照射される。可変焦点レンズ12は例えば電気光学
効果によって屈折率が電場で変化するような材料で形成
され、同期信号発生器15からの同期信号でレーザ11
及び可変焦点レンズ12を動作させることにより、速度
■で収縮する円環状のビームを得ることができる。
この方法では、円環の中心で極めて大振幅の単一モード
超音波が得られ、計測のみでなく、超音波による駆動や
加工処理作用も期待することができる。
[発明の効果] 以上に詳述した本発明の方法によれば、次に列挙するよ
うな効果を期待することができる。
(1)発生する超音波は、発生直後から単一モードの超
音波として伝搬するので、計測と制御が容易である。
(2)発生した超音波の周波数の測定値及び走査速度か
ら理論的に決定される周波数と板の厚さの積の値から、
板の厚さを測定できる。
(3)物体に接触せずに単一モードの超音波を発生する
ので、熱間圧延中の板などの高温・高速運動物体や、蒸
着中の薄膜等の真空中の物体への適用が可能である。
(4)発生する超音波はビーム走査方向に向かって伝搬
するので、指向性が極めてよい。
(5)物体表面へのビーム照射を分散するので、物体表
面でのエネルギ密度を低くでき、物体の損傷を一防一ぐ
効果がある。しかも、位相整合された波は重ね合わせの
結果強い超音波となり、信号検出は容易である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る超音波発生法の原理を説明するた
めの2つのモードの分散曲線のモードを示すグラフ、第
2図は本発明を実施する装置例の構成図、第3図fa)
 fb)は本発明を板に適用した場合の計測結果を示し
、同図(at には様々な位相速度でレーザビームを走
査した場合の発生信号の波形図、同図fbl にはこの
波形のスペクトル解析によって求めた周波数と走査速度
の関係を示すグラフである。また、第4図は他の装置例
の構成図である。 1.11・・レーザ、  3 ・・ビーム偏向器、5.
14・・物体、   12・・可変焦点レンズ。 第1図 周液数×厚ご FD、 m/s 第2図 第3図(α) 走査速度 1μs 第3図(し)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、伝搬できる複数の超音波のモードが存在可能な物体
    に、エネルギービームを所要のモードの超音波の波長程
    度の幅に集束して照射し、この照射位置を当該モードの
    超音波の位相速度に等しい速度で走査することによって
    、当該モードの超音波を選択的に高効率で発生させるこ
    と特徴とする単一モード超音波の発生法。 2、請求項1に記載の方法で発生した超音波の周波数を
    測定し、周波数と位相速度との関係から物体の厚さを計
    測することを特徴とする物体の厚さ測定法。
JP2338589A 1990-11-30 1990-11-30 単―モード超音波の発生法及びそれを利用した物体の厚さ測定法 Expired - Lifetime JPH0635931B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006322902A (ja) * 2005-05-20 2006-11-30 Mitsubishi Chemicals Corp 筒状体内面付着層の厚さ測定方法
JP2011002470A (ja) * 2010-10-04 2011-01-06 Mitsubishi Chemicals Corp 筒状体内面付着層の厚さ測定方法
CN107967911A (zh) * 2016-10-18 2018-04-27 南京理工大学 一种产生单一超声横波的光学换能器及方法

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