JPH04197424A - 有機酸の精製法 - Google Patents

有機酸の精製法

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JPH04197424A
JPH04197424A JP32558990A JP32558990A JPH04197424A JP H04197424 A JPH04197424 A JP H04197424A JP 32558990 A JP32558990 A JP 32558990A JP 32558990 A JP32558990 A JP 32558990A JP H04197424 A JPH04197424 A JP H04197424A
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JP
Japan
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membrane
acid
synthetic polymer
org
anionic charge
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Pending
Application number
JP32558990A
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English (en)
Inventor
Kenjiro Makino
賢次郎 牧野
Tomoaki Yada
矢田 智昭
Masayuki Sako
酒匂 正幸
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Asahi Kasei Finechem Co Ltd
Original Assignee
Asahi Kasei Finechem Co Ltd
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、有機酸の精製法に関する。
クエン酸、グルコン酸、イタコン酸等の微生物発酵によ
り得られる有機酸は、食品や飼料への添加物または医薬
、合成原料等としての様々な用途を有しており、広い分
野で利用されている。
〔従来の技術〕
有機酸発酵におけるクエン酸、グルコン酸、イタコン酸
等の有機酸の発酵液からの分離方法としては、所謂カル
シウム沈澱法が現在最も一般的に用いられている。即ち
、発酵液より菌体を分離後、石灰を加えることにより有
機酸を中和し、難溶性のカルシウム塩として発酵液より
分離し、その後、硫酸により再び遊離の酸となし、晶析
、分離の操作を経て遊離の酸として得る方法である。
また、より高度な精製を必要とする場合は、イオン交換
法が用いられることが多い。即ち、発酵液上演中の有機
酸をイオン交換樹脂に吸着させた後、他の酸、アルカリ
、有機溶媒等により溶出させる方法である。拳法は溶液
状態で処理されるため、カルシウム沈澱法のように不純
物を沈澱中に噛み込まず、より高純度な精製か可能であ
る。
〔発明か解決しようとする課題〕
しかしながら、前者の方法においては、多量の石灰及び
硫酸を必要とすることや、副生ずる石膏の処理の問題、
及び中和、分離、酸分解、晶析、分−と続く操作が非常
に繁雑であること等から、これら有機酸の製造コストの
多くの部分を該分離精製工程が占める結果となっており
、またこれらの操作は全てバッチ式で行うため、より低
コスト化のための連続発酵システムには不向きである。
  。
また後者の方法においては、吸着された育機−酸をイオ
ン交換樹脂より溶出する際の希釈率が大きいため、単位
樹脂量当たりの得られる有機酸量が少ない問題があり、
加えて濃縮コスト、設備コストの点で、高価になりやす
い。以上の′ような点から、これら従来の精製法に替わ
る、より簡便で低コストな精製法が求められていた。
〔課題を解決するための手段〕
そこで本発明者等は、上記の有機酸の発酵液からの精製
において最も重要な分離目標で゛ある  、原料の糖類
との分離を膜分離法を用いて行うことを考えた。
既に、特開昭61−153102号公報において、乳酸
、酒石酸、リンゴ酸とグルコース、シュクロースとの分
離やまた、クエン酸とラフィノース、糖蜜との分離に関
しては、カードラン及びセルロース誘導体や、ポリスル
ホン等の合成高分子膜を用いた限外濾過法により分子量
分画が可能であるとの報告がなされている。即ち、有機
酸が膜を透過しやすいのに対し、ま゛り高分子量の糖類
は膜により強く阻止され、特に、カードランやセルロー
ス誘導体等の天然多糖系の膜がより育効であるとされて
いる。しかしながら、グルコン酸、イタコン酸について
検討された報告はなく、クエン酸についてもグルコース
との分離については報告されていない。理申としては、
まず分子量が殆ど同じであるため、限外濾過による分子
量分画が困難であるとこと。また、これ□らの発酵に用
いられるアスペルギルス属カビの大半がセノーロニス分
解酵素を有しているため、セルロース誘導体の安定使用
が実質不可能なことが挙げられる。更にクエン酸及びイ
タコン酸発酵においては通常、培養液pHが1以下に下
がることから、耐酸性が低い天然多糖系の膜は使用、で
きない。
従って、本発明者等は分子量分画のみによらず他の化学
的な分離機構にも従い、かつ上記の条件のいずれに対し
ても安定で高い糖との分離能を持つ膜について鋭意検索
した結果、アニオン性荷電基を有する合成高分子複合膜
が非常に優れた有機酸と糖との分離能をもち、同時に他
の塩に対しても良好な分離性を示すことを見いだし本発
明を完成するに至った。
即ち、本発明の有機酸の精製法は、アニオン荷電基を有
する合成高分子複合膜を用いて、ルーズ逆浸透法により
有機酸と糖類とを分離することを特徴とするものである
本発明に用いられる分離膜としては、アニオン荷電基を
有する合成高分子複合膜であれば特に制限はないが、ポ
リスルホン骨格を峙ち、若干のスルホン酸又はカルボン
酸性のアニオン荷電基を有する合成高分子複合膜が最も
適している。重膜は本来純水製造用として逆浸透法によ
り用いられる公知の分離膜であり、逆浸透法の理論に従
い、無機、有機の塩(イ、オン)−の膜透過を強く阻止
するが、と同時に低分子量の有機(ヒ合轡の選択的透過
も可能である。
即ち、本発明に竿用、される膜は膜面の岬孔のサイズが
非常に小さい為殆ど同、程度の分子量サイズをもつ化合
物間においても、分子の立体配座の違いからよりかさ高
い物質はど細孔を通過できない。例えば、グルコス稈溶
液中において環状のピラノース構造を有しているたり、
自由な立体配座をとり易いクエン酸等に比べてより膜上
で阻止され易い。更に、酸性水溶液中において、非解離
状態のクエン酸等の弱酸性有機カルボン酸は、水素結合
性が高く、膜との親和性が大きいため膜表面工の濃度が
高くなり、より膜を透過し易くなっている。それに対し
グルコースやシュクロース!の中性糖は分子中の水酸基
が塩基としての挙動を示すため、僅かに負に帯電するこ
とにより、結果としてスルホン酸基を有し負に帯電した
膜から静電的反発を受ける形になる。この場合、イオン
化された状態のカルボン酸塩は糖以上に膜からの静電的
反発を受けるために強く阻止されることになり分離性を
損なうため、分離試料中の有機酸はできるだけ非解離状
態にしておく必要がある。これらの理由により有機酸と
糖との分離が達成されると考えられる。
本発明に使用される膜は、膜表面の細孔の大きさ及び荷
電基の量、製造条件やメーカーの違いにより塩の阻止率
や、使用の際の操作圧も異なるが、一般には市販の40
〜80%のNaCl阻止率を持ち、操作圧4〜10kg
/corで使用できるルーズ逆浸透膜が好ましい。また
、膜の素材として用いられる高分子化合物自体も公知で
あるため、公知の製造法に従い自ら製造したものを用い
てもよい。
実際に使用する場合、通常の市販分離モジュールか使用
でき、N2等のガス圧による回分式でも、ポンプ圧送に
よるクロスフロ一連続式のいずれでもよい。培養液を処
理する場合は本腰に通す前にメンブランフィルタ−等に
よる予備的な濾過によりゴミ、菌体及びその破砕物等を
除いておくことが好ましい。
本発明においては至適条件下では培養液中のグルコース
、シュクロースまたは澱粉共にO〜20%程度の膜透過
率しか示さないのに対し、クエン酸、グルコン酸または
イタコン酸は共に70〜80%以上を示す。同時に微量
の無機塩についても阻止性を示すことにより、複数段の
膜分離を連結することで、はぼ純粋な遊離の有機酸含有
水溶液を得ることができる。以後は、濃縮工程を経て遊
離の有機酸結晶として直接取り出すことができる。この
ため、通常のカルシウム沈澱法に比して操作上の大幅な
簡略化が可能である。また、膜非透過性の糖質について
は培養  、、1母液にリサイクルし、生成有機酸のみ
を高純度に系外に取り出すことで、従来の連続発酵には
なかった高度な連続発酵システムの構築が可能である。
また、酵素耐性、pH耐性において先に述べた条件に適
してはいないが、逆浸透用酢酸セルロース膜もまた短時
間であれば良好な有機酸と糖の分離性を示す。
表1に本発明とカルシウム沈澱法及びイオン交換樹脂法
との工業的利用面での比較を示す。
(本質以下余白) 表1 表1から分かるように、本発明の持つ工業化メリットは
大きく、膜の分離性能の向上により従来の工業的精製技
術を凌駕する可能性を持った技術といえる。
〔実施例〕
以下に本発明を実施例をもって具体的に記述するが、本
発明は、これにより限定されるものではない。
なお、下記実施例中において用いる透過流束(wate
r flux)は、バッチ型のモジュールを使用し、蒸
留水を用いて25℃で4〜10kg/cdの操作圧下で
透水量の測定を行ない、■式により算出した。
また、阻止率は、下記0式で求めた見かけの阻止率(R
j)から、■■式で濃縮倍率の補正を行って得られる真
の阻止率を用いて表した。
分離度は■式より求めた6 参考例1 シュクロース14%、NH4NO20,2%、KH,P
O。
0.2%、Mg5O< ・7Hf00.025%、Mn
SO4・4HzOO,002%、FeSO4,’ 6H
200,002%、麦芽エキス0.2%、pH2,6の
組成を有する液体培地1oo−を50〇−容振盪フラス
コに入れ、121°C,15分蒸気殺菌を行った。室温
まで冷却後、これにアスペルギルス・ニガーIAM20
93株の胞子を2ル一プ接種し、30℃で4日間振盪培
養を行った。菌体を濾別し、メンブランフィルタ−によ
り前処理を行ない、清澄な上澄み液80−を得た。この
ものに含まれるクエン酸及びシュクロースの含量はそれ
ぞれ5.43 w/v%、3.52w/v%、(pH0
,8)であった。
実施例1 ポリスルホン系逆浸透膜DRA−40(ダイセル化学製
、有効膜面積32.15a]lr、 NaC1阻止率4
0%)をバッチ式ステンレス製膜分離モジュール(バイ
オエンジニアリング社製)にセットした後、10kg/
 al (N を加圧)にて水の透過流束を計測したと
ころ、この膜はIQkg/aIr、 25°Cにおいて
、29.1/nf−hrであった。その後、参考例1に
おいて得られた培養濾液と水を置き換え、同じ< lo
kg/carにて加圧濾過した。濾液を5ml・ ずつ
分取し、クエン酸及びシュクロース含量をそれぞれ滴定
法及びフェノール硫酸法により定量した。この結果、透
過液中のクエン酸及びシュクロース含量はそれぞれ4.
50w/v%、0.12w/v%であり、阻止率はそれ
ぞれ20.2%、97.2%であった。この結果より分
離度を計算すると24.3であった。実施例2 有機酸としてクエン酸、グルコン酸及びイタコン酸から
1種類、糖としてグルコース及び澱粉から1種類をそれ
ぞれ5w/v%ずつ混合溶解した水溶液を実施例1と同
じ膜を用いて10kg/cut、25℃にて加圧濾過し
た。このときのそれぞれの結果を表2に示す。
(本質以下余白) 表2 〔発明の効果〕 本発明によれば、通常の限外濾過法による分子量差に基
く分画に加えて、分子量の大きい有機酸を、より分子量
の小さい糖質よりも遥かに優先的に膜透過させることも
可能である。これにより、これまで困難とされてきた糸
状菌を用いる育機酸発酵における生産物の連続分離が初
めて可能となり、連続発行システムの開発に寄与すると
ころ大である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、アニオン荷電基を有する合成高分子複合膜を用いて
    、ルーズ逆浸透法により有機酸と糖類とを分離すること
    を特徴とする有機酸の精製法。 2、有機酸がクエン酸、グルコン酸またはイタコン酸で
    ある請求項1記載の精製法。 3、糖類がシュクロース、グルコースまたは澱粉である
    請求項1または2記載の精製法。
JP32558990A 1990-11-29 1990-11-29 有機酸の精製法 Pending JPH04197424A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008156300A (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Asahi Kasei Chemicals Corp グリコール酸の製造方法
JP4756232B2 (ja) * 2000-12-28 2011-08-24 ダニスコ スイートナーズ オイ 分離プロセス
US8940934B2 (en) 2008-06-20 2015-01-27 Asahi Kasei Chemicals Corporation Production process of α-hydroxy acids

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