JPH04196015A - セラミックス超電導線材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、マグネット用、ケーブル用、電流リード用等
に適し、外観並びに電気的特性に優れたセラミックス超
電導線材に関する。

〔従来の技術〕

近年Ｂ　１−３ｒ−Ｃａ−Ｃｕ−０系、Ｙ−Ｂａ−Ｃｕ
−０系、ＴＩ！、−Ｂａ−Ｃａ−Ｃｕ−ｏ系等の臨界温
度（Ｔｃ）が液体窒素温度を超えるセラミックス超電導
体が見出され、種々分野で応用研究が進められている。

ところで、これらのセラミックス超電導体は脆い為、こ
れらを所定形状のセラミックス超電導線状体に加工する
には、例えばセラミックス超電導体となし得る原料物質
を所定形状の圧粉成形体となし、或いは金属製パイプ内
に前記原料物質を充填した複合ビレットに伸延加工を施
して所定形状の複合線状体となし、次いでこれに所定の
加熱処理を施して前記原料物質をセラミックス超電導体
に反応せしめる方法が用いられている。

上記加工法のうち、金属製パイプと複合して加工する方
法は、長尺のセラミックス超電導線材の製造に適してお
り、広く実用化研究が進められている。

而して、かかる方法により製造したセラミックス超電導
線材はセラミックス超電導体層が金属製パイプの金属被
覆層によりシースされた構造のものであり、上記金属製
パイプは、製造過程にあっては内部の原料物質層の加工
性を改善し、他方得られたセラミックス超電導線材にあ
って副、−Ｆ記線材に機械的強度並びに電気的安定性を
付与する作用を果たすものであって、か＼る金属製パイ
プ材料には、加工性並びに熱的、電気的伝導性に優れた
Ａｇ、Ａｇ合金、Ｃｕ、Ｃｕ合金等が用いられている。

又前記複合ビレットを伸延加工する方法としては押出し
、圧延、引抜き、スェージング等従来の加工方法が適用
される。又複合ビレットを伸延加工して得られる複合綿
状体の断面形状は、円形３楕円形、多角形、テープ状等
任意の形状が適用される。又」１記複合線状体を複数本
束ねて、再度金属製パイプ内に挿入し、これに伸延加工
を施して多芯複合線状体となし、或いはセラミックス超
電導体と金属材料とを交互に渦巻状又は同芯状に成形し
、これに伸延加工を施して多層又は多芯状の複合線状体
となすことも可能である。

而して、」−記の如き複合線状体に施す原料物質をセラ
ミックス超電導体とならしめる為の加熱処理は、例えば
、Ｙ系セラミックス超電導体の場合は９００〜９５０°
Ｃ，Ｂｉ系セラミックス超電導体の場合は８５０〜９０
０°Ｃ程度の温度で、酸素含有雰囲気中にて施され、原
料物質のセラミックス超電導体への反応がなされる。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記の如き加熱処理を前記の複合線状体
に施すと原料物質からガスが発生し、このガスは金属被
覆層によって外部への放出が妨げられ、その結果、第３
図に示したように得られたセラミックス超電導線材は、
セラミックス超電導体層１４と金属被覆層１５との間に
空洞１６が形成された形状不良のものとなり、又超電導
特性が低いものであった。

〔課題を解決する為の手段〕

本発明はか−る状況に鑑み鋭意研究を行った結果なされ
たもので、その目的とするところは、膨れ等がなく形状
が良好で、超電導特性に優れたセラミックス超電導線材
を提供することにある。

即ち、本発明は、壁面に通気性を付与した金属製パイプ
内にセラミックス超電導体が充填された複合線状体、壁
面に通気性を付与した金属製パイプを複数本同心状に配
置した同心パイプ状体内の各間隙部にセラミックス超電
導体が充填された複合線状体、通気性を付与した金属製
シートの渦巻状巻回体を内包した、壁面に通気性を付与
した金属製パイプ内の各間隙部にセラミックス超電導体
が充填された複合線状体の群から選ばれたいずれかの複
合線状体が、金属性パイプ内にスペーサーを介して同心
状に複合されていることを特徴とするものである。

以下に本発明線材を図を参照して具体的に説明する。第
１図イ〜ホは本発明線材の態様例を示す断面図である。

図イに示したセラミックス超電導線材は、壁面に小穴ｌ
をあけた断面が矩形の通気性金属パイプ２内にセラミッ
クス超電導体３を充填した複合線状体４が、同じ断面矩
形の金属製パイプ５内にスペーサー６を介して同心状に
複合されたもので、かかる構造であるが故に、製造時の
加熱処理において、セラミックス超電導体溝３からガス
が発生しても、発生ガスは通気性金属パイプ２の小穴１
を通り、次いでスペーサー６を介して設けられた、通気
性金属パイプ２と金属製パイプ５との中空部７を通って
外部に放出されるような構造になっている。

図口、ハに示したセラミックス超電導線材は、通気性金
属パイプ２及び金属製パイプ５にそれぞれ円形又は六角
形のパイプを用いたものである。

又図１に示したセラミックス超電導線材は、金属製芯材
８の周囲に通気性金属パイプ２を複数本同心状に各々所
定間隔をあげて配置した複合パイプ内の各間隙部にセラ
ミックス超電導体３を充填した複合線状体４の周囲に金
属製パイプ５を中空部７が残るようスペーサ−６を介在
させて複合したものである。この線材は通気性金属パイ
プ２が複数本複合されている為、機械的、電気的、熱的
特性に優れたものである。

又図ホに示したセラミックス超電導線材は小穴１をあけ
て通気性を付与した金属製シート１０を渦巻状に巻回し
、この渦巻状巻回体ＩＩを通気性金属パイプ２内に内包
し、この渦巻状巻回体１１が内包された通気性金属パイ
プ２の内の各間隙部にセラミックス超電導体３を充填し
たもので、図１に示したセラミックス超電導線材と同様
に、機械的、電気的、熱的に優れたものである。

以上図イ〜ホに示した本発明のセラミックス超電導線材
は熱処理時に原料物質からガスが発生しても発生ガスは
通気性金属パイプの小穴から該通気性金属パイプの外周
に儲けられた中空部７を通って外部に放出される為、発
生ガスによる弊害は何ら受けることがない。

第２図イ〜ハは本発明線材の製造方法の態様例を示す工
程説明図である。

金属製パイプ５の中に、多数の小穴１を等間隔にあけた
通気性金属パイプ２をスペーサー６を介して同心状に複
合して二重管となしく図イ）、シかるのち前記通気性金
属パイプ２内部に粉末状のセラミックス超電導体となし
得る原料物質１２を充填して複合ビレット９となしく図
口）、次いでこの複合ビレット９に伸延加工を施して、
中空部７を有する複合原料体１３となしく図ハ）、シか
るのち前記複合原料体に所定の加熱処理を施して前記原
料物質をセラミックス超電導体に反応せしめてセラミッ
クス超電導線材が製造される。

本発明線材において、通気性金属パイプや通気性金属シ
ートにあける小穴の径はあまり小さいとガスが十分に抜
けず、又大きすぎると加熱処理の際に半溶融した原料物
質が漏出する恐れがあるので、０．１〜１ｍｍφ程度の
大きさにするのが好ましい。又前記パイプ壁面に設ける
小穴の占積率は５％未満ではガス放出が十分になされず
、４０％を超えると通気性金属パイプ又は通気性金属シ
ートの強度が低下するので、５〜４０％の範囲とするの
が好ましい。

本発明線材に用いられる金属製パイプ又は通気性金属パ
イプの材料としては、Ａｇ、Ｃｕ又はその合金が、熱・
電気伝導性等に優れていて好ましい材料であるが、とり
わけＡｇ又はその合金が酸素の透過性に優れるので好ま
しい。又Ａｇ合金の中では、Ａｇ−Ａｕ、Ａｇ−Ｐｄ、
Ａｇ−Ｒｈ。

Ａｇ−Ｐｔ等がセラミックス超電導体と非反応性の為特
に適している。又金属製パイプと通気性パイプとは、必
ずしもそれぞれが相似形のものである必要はない。又金
属製パイプと通気性金属パイプの間に介在させるスペー
サーには、金属製パイプ又は通気性金属パイプと同じ材
料を用いるのが好ましく、その形状は、線状体或いはブ
ロック状体等任意のものが適用できる。又、本発明線材
に用いられる通気性金属パイプ又は通気性金属シートに
は、上述のような壁面に小穴を多数あけた金属製パイプ
の他、目の細かいメンシュ又はネット等をパイプ状又は
シート状に成形したものを用いることも可能である。

本発明線材を製造するにおいて、複合ビレットに施す伸
延加工は、伸延加工後得られる複合原料体の金属製パイ
プと通気性金属パイプとの間に中空部が残る程度の減面
加工率をもってなす必要がある。又前記伸延加工には、
前述の如き従来の任意の加工法が適用される。

本発明線材を製造する際に用いるセラミックス超電導体
となし得る原料物質としては前述のＢｉ系、Ｙ系、Ｔｌ
系等のセラミックス超電導体が広く適用されるに加えて
、上記セラミックス超電導体の前駆物質であるセラミッ
クス超電導体に合成されるまでの中間体、例えばセラミ
ックス超電導体構成元素の酸化物や炭酸塩等の混合体又
は共沈混合物又は酸素欠損型複合酸化物又は上記構成元
素の合金等の粉末が使用可能で、これらの前駆物質は酸
素含有雰囲気中で加熱処理することによりセラミックス
超電導体に反応するものである。

而して上記原料物質の充填は、粉末等の原料物質をその
質をそのまま充填しても、又は原料物質をＣＩ　Ｐｔｋ
ｔ１４−≠酸形成いは焼結して成形したものを挿入し充
填してもよい。

〔作用〕

本発明のセラミックス超電導線材は、壁面に通気性を付
与した金属製パイプ内にセラミックス超電導体を充填し
、これを金属製パイプ内に、スベーザーを介在させて通
気性金属パイプと金属パイプ間に中空部が残るように複
合されたものなので、製造時の加熱処理の際、セラミッ
クス超電導体から発生ずるガスは、前記金属製パイプの
小穴及び中空部を通って外部に放出されて、ガスによる
膨れ等が生じず、従って超電導特性に優れたものである
。又最外層に、小穴等のおいていない金属性パイプが複
合されているので、外観が良好である。

更に、前記セラミックス超電導線材のセラミックス超電
導体層内に、通気性金属パイプを複数本同心状に複合し
たもの、或いは通気性を付与した金属シートの渦巻状巻
回体を複合したものは、機械的、電気的特性に優れたも
のである。

〔実施例〕

以下に本発明を実施例により詳細に説明する。

実施例１ Ｂｉ２０：ｌ、ＳｒＣＯ２１Ｃａ　Ｃ０３＋　Ｃｕ　Ｏ
の粉末をＢｉ　：Ｓｒ　：Ｃａ　：Ｃｕが原子比で２：
２：１：２になるように配合し混合したのち、大気中で
８００°Ｃ×２０時間加熱し、これを粉砕して仮焼成粉
を作製した。

他方、外径１０ｍｍ、内径９ｍｍの円型のＡｇ製パイプ
に２ｍｍφの穴を約３ｍｍ間隔にあけ、このＡｇ製パイ
プの中に２ｍｍφの穴を約２．４ｍｍ間隔にあけた外径
８ｍｍ、内径７ｍｍの円型の通気性Ａｇパイプを、同心
状に、しかも前記Ａｇ製パイプと通気性Ａｇパイプの穴
が個々に近接するように配置し、次いで前記近接する大
同土間にＡｇ線を通し、Ａｇ綿を双方の穴内でろう（−
＋けして一体ものの二重管となし、次いでこの二重管の
通気性Ａｇパイプの中に前記仮焼成粉を充填して丸型の
複合ビレシトとなした。次に、この複合ビレットにスェ
ージング加工及び引抜加工を順次施してＡｇ製パイプと
通気性Ａｇパイプとの間に中空部を有する外径５ｍｍの
複合原料体を作製した。しかるのち前記複合原料体に大
気中にて８５０°ＣＸ　５０　ＩＩの加熱処理を施して
丸線状のセラミックス超電導線材となした。

尚、前記通気性Ａｇバイブには、壁面に小穴をあけたＡ
ｇパイプを用い、上記小穴の径及び占積率は種々に変化
させた。

実施例２ 実施例１において、Ａｇ製パイプと通気性Ａｇパイプに
外部寸法がそれぞれ１５Ｘ８．ｌｌＸ４ｍｍ、で肉厚が
ともに１ｍｍの角型パイプを用いて角型の複合ビレット
を作製し、ごの複合ビレットを圧延加工して厚さ５ｍｍ
の複合原料体となした他は、実施例１と同じ方法により
テープ状セラミックス超電導線材を製造した。

実施例３ 実施例１で作製した仮焼成粉をバインダーと混練してペ
ースト状物となし、このペースト状物をドクターブレー
ド法により厚ざ０．２５ｍｍのグリーンシートを作製し
、このグリーンシートに厚さ０゜２５ｍｍの通気性Ａｇ
シートを重ね合わせて籍合う／−１−となし、この複合
シートをＡｇ棒上にグリーンシートを外側にして渦巻状
に巻上げて渦巻状巻回体となし、この渦巻状巻回体を実
施例１で用いたのと同じ二車管の内部の通気性ＡＥパイ
プ内に充填して複合ビレシトとなし、以下実施例１と同
じ方法により５ｍｍφの九線状セラミンクス超電導線材
を製造した。

比較例１ 外径８　ｍｍ、　内径７ｍｍのＡｇパイプに、実施例１
で作製した仮焼成粉を充填して複合ビレシトとなした他
は、実施例１と同し方法により丸線状のセラミックス超
電導線材を製造した。

比較例２ 実施例２において、外部寸法が、巾１１ｍｍ、厚さ４ｍ
ｍ、肉厚１ｍｍの金属製パイプ内に、実施例２で用いた
のと同じ仮焼成粉を充填して複合ビレットを作製した他
は、実施例２と同じ方法によりセラミックス超電導線材
を作製した。

このようにして得られた各々のセラミックス超電導線材
について、外観調査並びに臨界電流密度（Ｊｃ）を測定
した。結果は第１表に示した。

尚、Ｊｃは液体窒素（７７Ｋ）中、０磁場下で測定した
。

第１表より明らかなように、本発明品（Ｎｏ、１〜１２
）は、空洞のない良好な外観を呈し、Ｊｃも高い値のも
のであった。

本発明品の中にあって、Ｎｏ、５．６は通気性金属パイ
プの穴径又は六晶積率が大きすぎて、内部のセラミック
ス超電導体が漏れ出たり、或いは内層の通気性金属パイ
プの強度がもたずに中空部が閉塞したりして、又Ｎｏ、
７．８は穴径が小さいが、六晶績率が低ずぎてガスが十
分抜けずに、いずれもセラミックス超電導体層の密度が
低下して、Ｊｃが幾分低めの値となった。又実施例２の
Ｎｏ、９．１０は複合ビレットの加工を圧延により行っ
た為、内部のセラミックス超電導体層の密度が向上して
、又実施例３のＮｏ、１１．１２は通気性金属シートを
複数本複合して強化したので、取り扱い時にががる応力
によってもセラミックス超電導体層にクラックが入るよ
うなことがなくなり、いずれも実施例１より高いＪｃ値
を示した。

これに対し、比較方法品（Ｎｏ、１３．１４）は、いず
れも発生ガスが全く抜けなかった為、膨れが多発して外
観不良を呈し、又Ｊｃが大幅に低下した。

上記実施例では、Ｂｉ系超超電導体場合について説明し
たが、本発明線材は、セラミックス超電導体が他のＹ系
等の場合でも同様の効果を発現するもので、特に、原料
物質を半溶融状態以上の温度に加熱して反応させて製造
する場合は原料物質からのガス発生が多い為、本線材の
効果が顕著に現れる。

［効果］ 以上述べたように、本発明のセラミックス超電導線材は
、良好な外観を呈し且つ超電導特性に優れたもので、工
業上顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図イ〜ホは本発明のセラミックス超電導線材の態様
例を示す断面説明図、第２図イ〜ハは本発明のセラミッ
クス超電導線材の製造方法の態様例を示す工程説明図、
第３図は従来のセラミックス超電導線材の断面図である
。 １・・・小穴、２・・・通気性金属パイプ、３・・・セ
ラミックス超電導体、４・・・複合線状体、５・・・金
属製パイブ、６・・・スペーサー、７・・・中空部、８
・・・金属製芯材、９・・・複合ビレット、１０・・・
金属性シート、１１・・・渦巻状巻回体、１２・・・セ
ラミックス超電導体となし得る原料物質、１３・・・複
合原料体、１４・・・セラミックス超電導体層、１５・
・・金属被覆層、１６・・・空洞。 特許出願人　　　古河電気工業株式会社ば） ゝＶ ／ 区

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 壁面に通気性を付与した金属製パイプ内にセラミックス
   超電導体が充填された複合線状体、壁面に通気性を付与
   した金属製パイプを複数本同心状に配置した同心パイプ
   状体内の各間隙部にセラミックス超電導体が充填された
   複合線状体、通気性を付与した金属製シートの渦巻状巻
   回体を内包した、壁面に通気性を付与した金属製パイプ
   内の各間隙部にセラミックス超電導体が充填された複合
   線状体の群から選ばれたいずれかの複合線状体が、金属
   性パイプ内にスペーサーを介して同心状に複合されてい
   ることを特徴とするセラミックス超電導線材。