JPH04193979A - めっきマスキング治具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、めっきマスキング治具に関し、特に、めっき
液中で被めっき物にクロムめっきや、その他の電気めっ
きを行うに際し、そのめっき範囲を制限するためのマス
キング治具に関する。

（従来の技術） 従来、この種のめっきマスキング治具は、第３図に示す
ように構成されていた。

同図において、ｌは被めっき物であるピストンロッド、
２は電気絶縁体よりなる円筒状のマスキング筒、３は該
マスキング筒２に収容された電極、４はマスキング筒２
内に溜っためっき液を抜くための液抜き孔である。電極
３はマスキング筒２の略下半分に内装され、その上部に
はピストンロッド１の下端部を保持するための凹部３ａ
か形成されている。そして、該凹部３ａはマスキング筒
２に穿設された液抜き孔４に連通している。

めっき作業は、めっき槽（図示省略）外において、ロボ
ット等の移送手段により、ピストンロッド１をマスキン
グ筒２に挿入保持した後、両者をめっき槽内のめっき液
に浸漬しピストンロッド１と電極３の接点より給電する
ことにより行われる。これにより、めっきはマスキング
筒２により覆われた範囲以外になされる。

めっき作業終了後は、両者をめっき槽から引き上げ、ピ
ストンロッドｌをマスキング筒２から引き抜き、所定場
所に移送する。そして、マスキング筒２内に溜っためっ
き液を液抜き孔４から排出する。

（発明か解決しようとする課題） しかしながら、前記従来のめっきマスキング治具におい
ては、めっきマスキング範囲か拡大するにつれ、めっき
マスキング治具か大型化（長尺化）し、これに伴って、
例えば、ロボット等で被めっき物をマスキング治具に対
して自動着脱する際、被めっき物の上下方向の移動スト
ロークが広かるなどの問題か生じていた。

さらに、マスキング筒２には筒内に溜っためっき液を抜
くための液抜き孔４か穿設されているか、その径を大き
くすると、そこから電気が流れ込んで、電極やシリンダ
ロット端部にめっき物質か析出することとなり、液抜き
孔の径を大きくして液抜き時間の短縮を図る事ができな
いという問題を有していた。

本発明の目的は、めっきマスキング範囲の拡大に伴う被
めっき物の上下方向の移動ストロークの拡大を抑制する
と共に、液抜きに要する時間の短縮を図ることである。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本発明では次のような構成
とした。即ち、 被めっき物を保持する本体と、該本体に摺動自在に外嵌
され、めっき液中で浮上して前記被めっき物を部分的に
覆うように構成された外筒と、該外筒と前記本体との間
に設けられ、該外筒か浮上したとき、該外筒の前記本体
に対する移動量を規制する係止手段と、からなる構成と
した。

（作　用） このような構成とすることにより、外筒か下がった状態
で、被めっき物の下端部を本体に装着し、めっき槽内に
浸漬すると、外商か浮上じでマスキング範囲を覆う。め
っき終了後は、めっき槽より引き上げると同時に、外筒
が自重により降下し最初の状態に戻るので、装着時と同
様に被めっき物を本体から簡単に取り外すことかできる
。しかもこの時、外筒が降下するので、外筒内に残留し
ためっき液は速やかに排出される。

（実施例） 本発明の一実施例を、図面を参照しながら以下に説明す
る。

第１図及び第２図において、１１は被めっき物で、本実
施例では緩衝器用ピストンロッドである。１５は円筒状
の外筒であり、下部に内方に膨出した肉厚部１５ａを有
している。１６は円筒状の内筒であり、上部に外方に膨
出した肉厚部１６ａを有している。そして、外筒１５は
内筒１６に対して入子状に外嵌され、外筒１５か最も高
く位置した時、すなわち両筒を最大限に伸長させた時、
菌内厚部の段部（係止手段）１５ｂ　、　１６ｂか互い
に当接係合し、外筒１５の内筒１６に対オる移動量が規
制されてピストンロッド１１のマスキング範囲が限定さ
れるようになっている（第２図）。さらに、外筒１５か
最も低く位置した時、すなわち両筒を最大限に縮ませた
時、上端部、下端部の高さかそれぞれ一致するようにそ
れぞれの大きさが設定されている（第１図）。

内筒１６には電極１７が収容されて本体を形成し、電極
１７は、その上部にピストンロッド１１の下部を保持す
るための凹部１７ａを形成し、その下部に内筒１６下端
部から部外に突出した突出部１７ｂを形成している。

内筒１６には筒内残留めっき液を排出するための液抜き
孔１８が穿設され、この液抜き孔１８は前記凹部１７ａ
の底部に連通している。同様に、外筒１５の段部１５ｂ
と水平の位置に液抜き孔１９が穿設され、空間２０を外
部と連通している。そして、外筒１５と内筒１６は、め
っき液の腐蝕に耐える材質の電気絶縁体により形成し、
更に、外筒１５の比重は使用するめっき液の比重（例え
ば、クロムめっきの場合、１１７）以下とし、めっき液
中では浮上し、めっき液外では自重によって瞬時に下降
させるようにしている。

次にその作用を説明する。

めっき作業は、次のように行われる。先ず、めっき槽（
図示省略）外において、ロボット等の移送手段により、
第１図に示すようにピストンロッド１の先端部を内聞１
６内の電極１７の凹部に嵌入し、ピストンロッド１１を
電極に保持させる。この時、外筒１５は自重により、最
下部まで下降し、電極１７の上端と外筒１５の上端が同
一線上にあり、これにより、ピストンロッド１１の移送
ストロークを短縮できると共に、ピストンロッド１１の
下端部の電極凹部１７ａへの装着が容易となる。

次に、両者をめっき槽に浸漬する。すると外＠１５は、
めっき液の比重より小さいので９両筒１５．１６の段部
１５ａ　、、１６ａが互いに当接係合するまで浮上して
、ピストンロッド１１のマスキング範囲を限定する。な
お、このとき、両筒１５．１６間の空間２０は液抜き孔
１９により外部と連通しているので、この空間２０内に
２０内にある液体又は空気は液抜き孔１９より排出され
、外筒１５の浮上に際して抵抗となることはない。

そして、ピストンロッド１１と電極１７の接点より給電
し、めっき作業を行う。このとき、第２図から明らかな
ように、内筒１６の液抜き孔１８は外筒１５の肉厚部１
５ａにより閉塞されると共に、外筒１５の液抜き孔１９
は内筒１６の肉厚部１６ａにより閉塞されるため、液抜
き孔１８．１９を電気が通って電極にめっき物質が析出
することはない。従って、液抜きに要する時間をさらに
短縮するため、液抜き孔１８．１９の径を大きくするこ
とに何ら問題はない。

めっき作業終了後、めっき槽外に引き上げると外筒１５
はその自重により瞬時に下降し、ピストンロッド１１は
露出する状態となり外筒１５内のめっき液は瞬時に排出
される。そして、ロボットなどによってピストンロッド
１１を所定場所に移送する。電極１７の凹部１７ａに残
留しためっき液は液抜き孔１８から、外筒１５抜き孔１
８から、外筒１５と内筒１６間に形成された空間２０を
通り、液抜き孔１９より外部に排出される。この時、液
抜き孔１８．１９の径はめっき液が迅速に流出できる大
きさなので、液抜き時間をさらに短縮できる。

なお、上記実施例では、ピストンロッド１１の下端側を
めっきしない非めっき部とするために、側部に孔のない
筒状の外筒１５を用いたが、ピストンロッド１１の中間
部を非めっき部とするときには、外筒の下端側にめっき
の障害とならない大きな孔（空間）を一つ又は複数設け
るようにすればよい。

また、上記実施例では、外筒１５をめっき液内で浮上さ
せるために、外筒１５の比重をめっき液の比重より小さ
い材質としたが、外筒１５をめっき液より比重の大きい
材質とし、該外筒１５にフロートを設けることによりめ
っき液内で浮上するようにしてもよい。

さらに、上記実施例では、本体を内筒１６と電極１７で
構成し、マスキング治具と電極を一体化した例を示した
が、本体を非導電性の一部材とし、マスキング治具とは
別に電極を設けてもよい。

また、上記実施例では、外筒１５と内筒１６（本体）を
同じ長さとしたが、例えば、マスキング範囲を特に広く
したい場合には、外筒１５を内筒１６より長く設定して
もよく１両者の長さは必要に応じて適宜設定すればよい
。

また、長さの異なる外筒１５を複数用意し、これらを適
宜換えることで、マスキング範囲を調整するようにして
もよく、他に、段部１５ｂ、１６ｂとの間にスペーサ等
を挿入したり、段部１５ｂ　、　１６ｂを形成する厚肉
部１５ａ　、　１５ｂを筒１５．１６に対してねじ等に
より位置を可変とすることで、マスキング範囲を調整で
きるようにしてもよい。

（発明の効果） 以上述べたことから明らかなように、本発明によれば、
ピストンロッド挿入時の上下方向の移動ストロークを短
くできると共に、めっき液ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例を示す断面図で、めつき槽
外において被めっき物をマスキング治具に保持した状態
を示すもの、第２図は、第１図状態のものをめっき槽内
に浸漬した状態を示す断面図、第３図は従来例を示す断
面図である。 １１・・・ピストンロッド（被めっき物）１５・・・外
筒、　　　　１６・・・内筒１５ｂ、１６ｂ・・・段部
（係止手段）１７・・・電極 １８．１９・・・液抜き孔 代理人　弁理士　萼　　　優　美　　、′、−ソテ・〜
譚こ１ （ばか２名） 第１区 第２ｒＩ！Ｊ 第３図 手続補正書（自発） 平成３庄１月ｌＯ日

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）被めっき物を保持する本体と、 該本体に摺動自在に外嵌され、めっき液中で浮上して前
   記被めっき物を部分的に覆うように構成された外筒と、 該外筒と前記本体との間に設けられ、該外筒が浮上した
   とき、該外筒の前記本体に対する移動量を規制する係止
   手段と、 からなるめっきマスキング治具。