JPH04191456A - ダイヤフラム式気化器を備えたエンジンの始動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はダイヤフラム式気化器を備えたエンジンの始動
装置に関する。

〔従来の技術〕

一般に刈払機、チェンソー等のエンジンに使用されるダ
イヤフラム式気化器は傾斜性が良好で、これらのエンジ
ンに最適であるが、この気化器はエンジンの停止後はダ
イヤフラム室の燃料がほとんど空になるため、次の始動
にあたってダイヤフラム室内に燃料を充満させる必要が
ある。

そこで従来は、気化器に始動ポンプを取り付け、この始
動ポンプをエンジンの始動前に操作することにより、ダ
イヤフラム室に燃料を導入する機構が採用されている。

（実公昭５１−４３３１５号公報、特開昭５５−６９７
４８号公報参照）また、エンジンの始動には混合気濃度
を濃くする必要があるが、前記ダイヤフラム室に燃料を
満たしてもノズルからの燃料の供給量は始動後の運転状
況に適合するように設定されていることから、これによ
って所望の濃混合気を前記エンジンに供給するためには
、さらにチョークバルブを閉じることにより吸入空気量
を制限することが必要である。

〔従来技術の問題点〕

このように従来技術では、エンジンの始動に際し、始動
ポンプの操作に続き、チョーク操作を行う必要があり、
これらの操作が非常に煩わしいものであった。

本発明は、始動操作が簡単で、しかも始動性の良いダイ
ヤフラム式気化器を備えたエンジンの始動装置を提供す
ることを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、リコイルスタータの引き動作時に、該リコイ
ルスタータのロープ巻取ドラムと連動して回転し、戻り
動作時には非連動となり回転さ′れないカムと、該カム
に連動して駆動される空気ポンプを設け、この空気ポン
プから圧送される空気を受けて移動し、気化器のメタリ
ングダイヤフラムを押上げ燃料弁を開く副ダイヤフラム
を設けたことを特徴とする。

〔作用〕

リコイルスタータを引いた時は、該リコイルスタータの
ロープ巻取ドラムに連動してカムが回転し、このカムに
より空気ポンプが駆動される。この空気ポンプから圧送
される空気圧を受けて前記副ダイヤフラムが移動し、メ
タリングダイヤフラムを押上げ燃料弁を開く。またエン
ジンのクランキングにより同時に気化器の燃料ポンプが
駆動され、燃料タンクから吸引された燃料が前記燃料弁
の開口を経てダイヤフラム室に送給され、ノズルを経て
吸気路に噴出される。この燃料はエンジンのクランキン
グにより発生する負圧で速やかにエンジンに吸い込まれ
る。

リコイルスタータが戻る時は、エンジンのクランキング
はおこなわれず、前記巻取ドラムとカムの連動が解除さ
れ、空気ポンプか停止するので、前記副ダイヤフラムが
下方に移動し燃料弁が閉じられ、吸気路への燃料の噴出
が停止される。

従って、エンジンのクランキングと同時に燃料が噴出さ
れるため、燃料のエンジンへの吸入および着火が良好と
なり、エンジンの始動性が良好となる。

〔実施例〕

以下図面により本発明の詳細な説明する。

第１図は本発明始動装置の説明図、第２図は第１図のＡ
−Ａ線断面図である。

１はダイヤフラム式気化器で、このボデー２には吸気路
３が貫通して設けられ、この吸気路３の上流側は図示し
ないエアクリーナに接続され、下流側は図示しないエン
ジンの吸気ポートに接続されている。またこの吸気路３
には該吸気路３の実効口径を可変とするための絞弁４が
配設されている。前記絞弁４下側の吸気路壁には燃料ノ
ズル５が開口しており、この燃料ノズル５の他端はダイ
ヤフラム室６に接続されている。

１０はエンジンの作動圧力により駆動される燃料ポンプ
であり、この燃料ポンプ１０はポンプダイヤフラム１１
と一対のチエツク弁１２．１３で構成される従来よく知
られたダイヤフラムポンプであり、ポンプダイヤフラム
１１の一側に形成された圧力室１４にエンジンの作動圧
力を作用させることにより、該ポンプダイヤフラム１１
を振動させ、燃料を燃料タンク１５から一方のチエツク
弁１２を経て該ポンプダイヤフラム１１の他側に形成さ
れたポンプ室１７に吸引し、他方のチエツク弁１３から
燃料通路１８を経てダイヤフラム室６に圧送している。

前記燃料通路１８のダイヤフラム室６人口にはメタリン
グダイヤフラム１９に関連して前記通路１８を断続すべ
く、すなわち前記燃料ポンプ１０と前記ダイヤプラム室
６との連通を断続すべく作動する燃料弁２０が備えられ
ている。前記燃料弁２０と前記メタリングダイヤフラム
１９との間には支軸２１を有するレバー２２が配置され
ている。

該レバー２２は支軸２１を中心に一側が前記燃料弁２０
に連結され、他側が前記メタリングダイヤフラム１９に
連結されている。従って前記燃料ノズル５を経て前記ダ
イヤフラム室６内に強い吸気負圧が作用すると、前記メ
タリングダイヤフラム１９は前記ダイヤフラム室６内に
燃料を導入すべく前記レバー２２を介して前記燃料弁２
０を燃料通路１８の開放位置に保持させる。また、前記
ダイヤフラム室６への燃料の導入によって該ダイヤフラ
ム室６の強い負圧が消滅すると前記燃料弁２０は前記レ
バー２２に係合する圧縮バネ２３の偏倚力によって前記
ダイヤフラム室６内への燃料の導入を阻止すべく前記通
路１８を遮断する。

前記メタリングダイヤフラム１９の下側には副ダイヤフ
ラム２５が設けられ、該副ダイヤフラム２５の上側には
大気室２６、下側には圧力室２７が形成されている。該
副ダイヤフラム２５には大気室２６側に突出し前記メタ
リングダイヤフラム１９を押上げるためのロッド２８が
取付けられ、また、この大気室２６内には該副ダイヤフ
ラム２５を圧力室２７側へ付勢するバネ２９が配設され
ている。

３１はエンジンに備えられるリコイルスタータであり、
このリコイルスタータ３１のカバー３２内に、該リコイ
ルスタータの引き動作時はエンジ・ンのクランク軸（図
示せず）を連動してクランキングをおこない、戻り動作
時はこの連動が解除されるロープ巻取ドラム３３と、前
記引き動作時に該ロープ巻取ドラム３３に連動して回転
され、戻り動作時にこの連動が解除されるカム３４が配
設されている。このカム３４と前記巻取ドラム３３は従
来から知られるラチェット機構で係合されている。その
−例を説明すると、カム３４またはロープ巻取ドラム３
３の一方の側面に係合ボス３５を設け、他方の側面にス
トッパー３６を揺動可能に軸支すると共に、その揺動先
端を前記ボス３５方向へ付勢することにより、ロープ３
７を引イた時には、係合ボス３５が前記ストッパー３６
と係合するためカム３４が回転され、ロープ３７が戻る
時には係合ボス３５が前記ストッパー３６をはね上げて
回転するため、カム３４は回転されないようになってい
る。

また、前記カバー３２には、空気ポンプ４０が取り付け
られている。該空気ポンプ４０はポンプダイヤフラム４
１と一対のチエツク弁４２．４３で構成されるダイヤフ
ラムポンプであり、吸入口４４を大気に開口し、吐出口
４５をエア送給通路４６により前記圧力室２７に接続さ
せている。前記ポンプダイヤフラム４１には、先端が前
記カム３４に係合するロッド４７が取り付けられ、カム
３４の回転によりポンプダイヤフラム４１が振動するよ
うになっている。従って、リコイルスタータ３１の引き
動作時には、空気ポンプ４０が駆動され、空気が圧力室
２７に向けて圧送され、戻り動作時には、空気ポンプ４
０は停止する。

４８は圧力室２７を大気に連通ずるリーク孔で、圧力室
２７の圧力をこのリーク孔４８よりリークさせ、空気ポ
ンプ４０の停止時に副ダイヤフラム２５を通常位置へ復
帰させる。

また、エア送給通路４６上にはエンジン温度が高いとき
に開き該通路４６をリーク孔５１を経て大気に開放する
感温弁５２が設けられている。従って、該エンジン温度
が高いときには、空気ポンプ４０で圧送した空気の一部
を大気にリークさせ、前記副ダイヤフラム２５の押上げ
量および押上げ時間を減少させて吸気路３へ噴出される
燃料量を減少させる。この感温弁５２は特に設ける必要
はないが、広範囲な温度状況下に対応して始動性をより
向上させるために設けることが望ましい。また、この感
温弁５２は、前記圧力室２７に設けることも可能である
。

次に上記実施例の作用を説明する。

エンジンを始動すべくリコイルスタータ３１を引くとロ
ープ巻取ドラム３３に連動してカム３４が回転しロッド
４７を介して空気ポンプ４０のダイヤフラム４１が振動
され、空気を圧力室２７に圧送する。この空気圧により
副ダイヤフラム２５が移動し、気化器のメタリングダイ
ヤフラム１９を押上げ、燃料弁２０を開く。またエンジ
ンがクランキングされることにより同時に気化器の燃料
ポンプ１０が駆動され、燃料タンク１５から吸い出され
た燃料が前記気化器のダイヤフラム室６へ向けて送給さ
れ、前記燃料弁２０の開口を経てダイヤフラム室６へ流
入し、ノズル５から吸気路３に噴出される。この゛燃料
はエンジンのクランキングにより発生する負圧で速やか
にエンジンに吸い込まれる。

リコイルスタータが戻る時は、エンジンのクランキング
はおこなわれず、また前記巻取ドラム３３とカム３４の
連動が解除され、空気ポンプ４０が停止するので、圧力
室２７内の圧力がリーク孔４８より排出されることによ
り、前記ダイヤフラム２５がバネ２９の弾発力で下方に
移動し燃料弁２０が閉じられる。その結果吸気路３への
燃料の噴出が停止される。

また、エンジン温度が高いときには、感温弁５２が開弁
じ、空気ポンプ４０より圧送された空気の一部をリーク
孔５１を経て大気に放出させ、前記副ダイヤフラム２５
の上動量および押上げ時間を減少させ、吸気路３へ噴出
される燃料を減少させる。

〔発明の効果〕

以上詳述したように本発明によれば、リコイルスタータ
の引き動作時に駆動され、戻り動作時は駆動されない空
気ポンプを設けるとともに、この空気ポンプから送られ
る空気圧力により移動しメタリングダイヤフラムを押上
げ燃料弁を開（ダイヤフラムを設けるこさにより、リコ
イルスタータの引き動作時、すなわちエンジンのクラン
キング中のみ燃料弁を開いて燃料ポンプから送給される
燃料を吸気路に噴出させるようにしたので、この燃料が
確実にエンジン内で点火されると共に点火プラグのカブ
リがな（なり、始動性が良好となる。

また、未燃焼ガスが大気に放出されることもなくなる。

また、本発明によればリコイルスタータを引くだけでエ
ンジンの始動ができるため、始動操作が非常に簡単とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明始動装置の説明図、第２図は第１図のＡ
−Ａ線断面図である。 １・・・ダイヤフラム式気化器、３・・・吸気路、１９
・・・メタリングダイヤフラム、２０・・・燃料弁、２
５・・・副ダイヤフラム、２７・・・圧力室、３１・・
・リコイルスタータ、３３・・・ロープ巻取ドラム、３
４・・・カム、４０・・・空気ポンプ。 特許出願人　　ティケイ気化器株式会社代表者　坂　東
　　信

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. リコイルスタータの引き動作時に該リコイルスタータの
   ロープ巻取ドラムと連動して回転し、戻り動作時には非
   連動となり回転されないカムと、該カムにより駆動され
   る空気ポンプと、この空気ポンプから圧送される空気を
   受けて移動し、気化器のメタリングダイヤフラムを押上
   げ燃料弁を開く副ダイヤフラムとを設けたことを特徴と
   するダイヤフラム式気化器を備えたエンジンの始動装置
   。