JPH041847Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は、家庭理容等で、スポーツ刈り前頭
部や、刈り上げすそ部等の調髪を行うに際して用
いるくしに関するものである。

〔背景技術〕

従来、刈り上げ用のこの種の櫛としては、可動
櫛と固定櫛とからなり、かつ可動櫛を開くことに
よりテーパー刈り（後頭部の裾の毛髪を短かく、
裾から離れた位置の毛髪を長く刈つて調髪する刈
り方）に際して、所定のテーパーを与えるものが
知られている。しかし、これによるとテーパー刈
りの角度を変えることは可能であるが、好みに応
じて刈り高さを高くしたり低くしたりすることが
困難である等の欠点があつた。

また、第７図および第８図示すように、固定櫛
２１に対して可動櫛２２を接離自在とし、つまみ
ねじ２３で任意の高さに固定するものが提案され
ている。しかし、固定櫛２１に対して可動櫛２２
が離れた状態において、可動櫛２２の自由端２２
ａが非支持状態であるため（自由端２２ａは固定
櫛２１の先端突部２１ａから離れている）、可動
櫛２２上にヘアーカツターやはさみを位置をさせ
て散髪すると、可動櫛２２の自由端２２ａが撓ん
で沈み込む。そのため所定の刈り高さに刈ること
ができないという問題があつた。

〔考案の目的〕

この考案は、任意の刈り高さに、正確に揃えて
刈ることができるくしを提供することを目的とす
る。

〔考案の開示〕

この考案のくしは、固定櫛と、この固定櫛に対
して接離自在に設けた可動櫛と、前記固定櫛の基
端に設けられて前記可動櫛を接離方向に移動自在
に案内するガイド部と、前記固定櫛の自由端に設
けられて前記可動櫛の自由端を支持する支持部と
を備え、前記ガイド部および前記支持部を互いに
略並行で接離方方に対して傾斜したものである。

この構成によると、可動櫛を固定櫛の基端のガ
イド部に沿つて可動櫛の接離方向に移動させるこ
とにより、可動櫛の高さを任意高さに調節でき
る。そのため、可動櫛にヘアーカツター等を当て
て刈ることにより、その設定した高さに刈ること
ができる。この場合に、可動櫛の自由端は固定櫛
の支持部で支持されているため、可動櫛が撓んで
沈み込むことがなく、所定の高さに正確に刈るこ
とができる。しかも、ガイド部および支持部を互
いに略並行で接離方向に対して傾斜しているた
め、簡単な構成で容易に刈り高さ調節ができる。

実施例 この考案の一実施例を第１図ないし第４図に示
す。図において、１は固定櫛、２は可動櫛であ
る。固定櫛１は、基端に箱状の握り部３を有し、
その内面に可動櫛２の接離方向に対して傾斜した
ガイド部である傾斜ガイド面４が設けてある。傾
斜ガイド面４の中央には埋込ナツト５がインサー
ト成形により設けてある。可動櫛２は、基端部２
ａが固定櫛１の傾斜ガイド面４と摺動可能に接し
たものであり、基端部２ａに長穴６が設けられて
いる。可動櫛２は、長穴６に挿通したつまみねじ
７により、埋込ナツト５に固定される。

また、固定櫛１の各櫛歯の先端には、可動櫛２
の先端を支持する支持部８が突設してある。支持
部８は、傾斜ガイド面４と平行な傾斜支持面８ａ
を有し、かつ支持溝８ｂが形成されている。可動
櫛２の各櫛歯の先端には支持溝８ｂに嵌入した幅
狭部９（第３図）が形成され、幅狭部９の基端の
段面１０が傾斜支持面８ａに当接している。な
お、固定櫛１の傾斜ガイド面４と傾斜支持面８ａ
との間の距離Ａ（第１図）は、可動櫛２の基端の
被ガイド面２a′と段面１０との距離と等しくして
ある。

動 作 可動櫛２の高さは調整は、つまみねじ７を緩
め、傾斜ガイド面４に沿って摺動させてつまみね
じ７を締め直すことにより、任意の高さに調節す
る。このように調節しておき、第４図のようにく
しを頭に当てる。そして、可動櫛２よりはみ出し
た髪１１を、可動櫛２に当てたヘアーカツターあ
るいははさみ等（図示せず）で切る。これによ
り、可動櫛２を設定した高さに髪を切ることがで
きる。この場合に、可動櫛２の自由端は固定櫛１
の支持部８で支持されているため、ヘアーカツタ
ー等を押し当てても、可動櫛２が撓んで沈み込む
ことがなく、所定の高さに正確に刈ることができ
る。

第５図および第６図は、他の実施例を示す。こ
の例は、固定櫛１の基端のガイド部１２と、支持
部８の支持溝８ｂ内の底面８ｃとを階段面とした
ものである。可動櫛２のガイド面当接面２a′も階
段面としてある。このように構成した場合は、可
動櫛２の高さ調節が階段的に行なえる。その他は
第１の実施例と同様である。

〔考案の効果〕

この考案のくしは、可動櫛を固定櫛に対して接
離自在に設け、固定櫛の基端に可動櫛をその接離
方向に移動自在に案内するガイド部を設け、固定
櫛の先端に可動櫛の自由端を支持する支持部を設
けているため、任意の刈り高さに正確に揃えて刈
ることができる。しかも、ガイド部および支持部
を互いに略並行で接離方向に対して傾斜したた
め、簡単な構成で容易に刈り高さ調節ができると
いう効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の断面図、第２図
はその斜視図、第３図は同じくその分解斜視図、
第４図は同じくその使用説明図、第５図は他の実
施例の断面図、第６図はその分解斜視図、第７図
は従来例の斜視図、第８図はその断面図である。 １……固定櫛、２……可動櫛、４……ガイド部
である傾斜ガイド面、８……支持部、１２……ガ
イド部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定櫛と、この固定櫛に対して接離自在に設け
   た可動櫛と、前記固定櫛の基端に設けられて前記
   可動櫛を接離方向に移動自在に案内するガイド部
   と、前記固定櫛の自由端に設けられて前記可動櫛
   の自由端を支持する支持部とを備え、前記ガイド
   部および前記支持部を互いに略並行で接離方向に
   対して傾斜したくし。