JPH04183783A - コークス炉の炉蓋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、コークス製造業、ガス製造業、製鉄業等にお
けるコークス炉の炉蓋であって炭化室内に突出している
金属又は耐火物からなり、その内部に垂直方向で貫通し
ている通路を有するコークス炉の炉蓋の改良に関する。

〈従来の技術〉 コークス炉での石炭乾留において炭化室両端の垂直開放
面の閉鎖装置の良否は作業環境、製品品質、作業性、閉
鎖装置寿命を左右するので、炉体と炉蓋との密閉性を向
上さゼることか重要である。

通常、石炭装入から数時間の乾留初期においては熱分解
によるガス発生量が多いので炭化室両端の垂直面にかか
る発生ガス圧は大きくなり、時には百数十鵬水柱にも達
し、炉体と炉蓋とのすき間から発生ガスが大気中にａ洩
する。

概ね、乾留初期から中期までは発生ガス成分は炭化水素
に富んでおり、ガスとタール類の発生量も多い、特に付
着水分が６〜１０（％）程度の湿炭装入においては、付
着水分蒸発による水蒸気も加わって全体の発生ガス量は
多くなる。乾留末期になるとガス発生は少なくなり、成
分も水素に冨んだものになり炭化水素はほとんどなくな
ってくる。

水平室炉式コークス炉は通常１０〜１２０室の炭化室で
構成されており、各炭化室寸法は幅：０．３〜０．８ｍ
、高さ＝３〜８ｍ、長さ２１２〜１８ｍである。

各炭化室の上面には３〜５個の蓋を有する石炭装入孔と
炭化室の片側又は両側には炭化室からの発生ガスを炉外
へ導く上昇管がある。

炭化室の両側面は煉瓦壁から構成されており、炭化室を
間にはさむ両隣の燃焼室から煉瓦壁を通して供給される
熱によって炭化室内の石炭が乾留される。炭化室、燃焼
室はほとんど全部が耐火煉瓦で築造されているので煉瓦
壁の強度を維持するために炉壁保護板とハノクスティ、
締結金物等が煉瓦壁の外側に使用されている。

炭化室の垂直開口面は乾留が終了したコークスが炉外へ
押出し排出される通路面となるものであるが、石炭が装
入され、コークスとなって排出されるまでの乾留中は外
気と炭化室が完全に遮断された密閉状態を保つために閉
鎖し、コークス排出時には開放され、石炭装入後に再び
閉鎖密閉されることが必要である。

液化室表裏両端の垂直開口面の閉鎖密閉装置として通常
、炉体煉瓦積端部に金物枠を設け、この枠内の炭化室垂
直開口面を閉鎖する金属製炉蓋本体と炭化室内に突出し
た耐火物栓部、本体周辺に取付けられていて炭化室垂直
開口面を金物枠の全周にわたって密閉するための密閉板
とそれを金物枠に押付は密着させる「ばね」と係止装置
からなる炉蓋で構成される。

ここで、炉蓋の密閉性が悪ければコークス炉の作業環境
に悪影響を及ぼすほか、炭化室炉壁を負傷の原因となる
。そのため炉体大型化への対応も含めて、炉蓋の作業性
、耐久性、安全性、経済性などにつき、種々の工夫改良
が施されてきた。

戻化室両端炉蓋栓部近傍のガス流れを良くすることによ
って炉蓋近くでの過大な圧力を減少するために炭化室内
に突出した耐火物栓部の内部を発生ガス、タール類を通
過させる垂直の通路を設けることが、ドイツ特許第４８
９２４９号によって公知である。この他に炉蓋耐火物栓
内部にタールを含む発生ガスを通過させるために通路を
設ける試みは特公昭５２−６７２３号公報においてもな
されている。

炉蓋の耐火物栓内に設けられた発生ガス、タール類を通
過させるための通路は炉蓋耐火物栓部近傍のガス流れが
良くなり乾留初期の過大な圧力減少に役立つ。

しかしながら、耐火物栓部内に形成させる通路は上下に
貫通する垂直孔のみのため、下部の発生ガスを頂部にス
ムースに抜く作用を有するものの、中央域等で発生する
ガスに対しては効果はなく、更に垂直孔の形成は耐火物
に開口すると強度上の問題があり、筒体を利用すると熱
膨張の差に基づく崩壊が生じる問題がある。また、実用
的には垂直孔に装入炭が入らぬことが必要とされ、この
点従来のものは何ら考慮している点がみられない。

この点を改めるべく本発明者は、先に第３図および第４
図に示すような炉蓋を擾案している。すなわち、炉蓋中
の耐火物栓部に垂直孔を有するものにおいて、炉蓋４と
耐火物栓部２との間隙部５から前記垂直孔３に向けて連
通穴６を設けたものである。

図に見られるように、耐火物栓部２中に形成する垂直孔
３が主ガス道となり、垂直孔３から分岐した枝管８から
なる連通孔６が枝ガス道となる。

この技ガス道は、炉壁４とナイフェツジ１０、炉蓋本体
１とから構成される空間に向けて連通しているのでこの
構成により発生ガスが炉内側の幹部２と炉壁４の空隙間
隙部５を通って炉蓋本体ｌ側に達し、空間に充満してナ
イフェツジ１０部より漏洩を始める前に技ガス道となる
連通孔６を介して炭化室の上部空間に導くことができる
。従って、炭化室内での発生ガス圧の上昇が防止され、
炉蓋部分からのガス漏洩を防止できる。

ところでコークス炉の操業では炭化室の上部に配設しで
ある複数個の装入口から装炭車により運ばれてきた石炭
を装入する。このとき炭化室に装入された石炭は安息角
にしたがって各装入口の直下に頂部を有する凹凸が形成
されるので、凹凸面を水平にならすためのレベラ装置が
配設されていて、石炭装入後、炉蓋の上部に設けた小窓
から多段のならし板を有する長尺のレベラを炭化室内に
挿入し、一端から他端まで数回前後進を繰り返すことに
よって装入石炭の凹凸面を平坦にならす作業が行われて
いる。

〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、炭化室内への石炭装入後に、長尺のレベ
ラを前後進して装入石炭の表面に形成された凹凸を水平
に均す際に、長尺レヘラの先端部より押し出される石炭
が第５図に示すように耐火物栓部２の上方に飛散したり
、あるいは盛り上がって垂直孔３の上部開口より侵入し
て落下する。

このような石炭の侵入により垂直孔３内に堆積してくる
と、遂には閉塞してしまい、炉蓋近傍のコークス炉内圧
の減圧効果が低下するという問題点がある。

本発明は前述の事情に鑑みて創案されたものであり、炉
蓋の耐火物栓部に設けた垂直孔に石炭が侵入するのを防
止することができるコークス炉の炉蓋を提供することを
目的とするものである。

く課題を解決するための手段〉 前記目的を達成するための本発明は、金属製炉蓋本体と
その内面の耐火物栓部とからなり、この耐火物栓部内に
ガス流通のための垂直孔を有するものにおいて、前記耐
火物栓部の頂部に前記垂直孔の開口上方と炉内側を囲い
両サイドを開放した遮蔽板を配置し、この遮蔽板に取付
けた支え部材を前記垂直孔の上端部にセットして支持す
るようにしたことを特徴とするコークス炉の炉蓋である
。

く作　用〉 耐火物栓部の頂部に遮蔽板を配置し、垂直孔の開口上方
と炉内側を囲っであるの゛で、長尺レヘラによる装入石
炭の均し作業時に、石炭が垂直孔に侵入するのを防止す
ることができる。このため垂直孔内のガス流通が確保さ
れ、炉蓋近傍で発生したガスを垂直孔を介してスムース
に頂部に抜くことができるので、炉蓋からのガス漏洩を
安定して低減することができる。

遮蔽板は耐熱性に優れたステンレス製とすれば長期間使
用することができる。また遮蔽板は支え部材を垂直孔に
セットして支持するようになっているので簡単に着脱す
ることができる。

〈実施例〉 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。第１
図（ａ）、（ｂ）は本発明の好適な一実施例を示してい
る。第１図において炉蓋が、金属製炉蓋本体１とその内
面の耐火物栓部２とからなり、この耐火物栓部２内に埋
設された主管７によって形成されたガス流通のための垂
直孔３を有するのは第５図に示す従来のものと同じであ
るが、本発明では、耐火物栓部２の頂部にステンレス製
の遮蔽板９を配置しである。

遮蔽板９は垂直孔３の上方および炉内側を囲うように折
り曲げた形状をしており、一端が金属製炉蓋本体ｌの背
面に接し、折り曲げ端が耐火物栓部２の上面に接し、両
サイドが開放した状態になっていて、ガス流通空間を確
保している。

遮蔽板９には同一円周上に配置された４本の棒状支え部
材１２が取付けてあり、棒状支持部材１２の下部を垂直
孔３を形成する主管７の内周面に接するように押し込ん
でセットし、遮蔽板９を支持するようになっている。垂
直孔３を上昇したガスは棒状支え部材１２の間を通って
遮蔽板９の両サイドから排出される。

第２図（ａ）、（ｂ）は本発明の好適な他の一実施例を
示している。第２図においては、折り曲げ形状の遮蔽板
９には円筒状支え部材１３が取付けてあり、円筒状支え
部材１３は上部より下部を小径として段部を形成しであ
る。そして円筒状支え部材１３の小径部を垂直孔３を形
成する主管７の内側に挿入し段部を係合することによっ
て遮蔽板９を支持するようになっている。また円筒状支
え部材１３の側壁にはガス導通用孔１４が設けてあり、
垂直孔３から上昇してきたガスはガス導通孔１４を通過
した後、遮蔽板９の両サイドから排出される。

〈発明の効果〉 本発明のコークスの炉蓋は耐火物栓部の頂部に遮蔽板を
配置しであるので、遮蔽板のない従来の場合には、炭化
室への石炭装入４０チヤージ目の約１箇月で垂直孔が侵
入石炭によって完全に閉塞し、炉蓋近傍の静圧が４０〜
５０ａＡｑに上昇するのに対し、本発明では１年以上経
過しても垂直孔内面にタールの付着は認められるものの
石炭侵入による閉塞は全く発生せず、垂直孔による減圧
効果により、炉蓋近傍の静圧を５閤＾ｑ以下に安定して
維持することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の炉蓋の一実施例を示し、（ａ）は縦断
面図、Φ）は縦断面図（ａ）のＡ−Ａ矢視を示す平面図
、第２図は本発明の炉蓋の他の一実施例を示し、（ａ）
は縦断面図、（ｂ）は縦断面図（ａ）のＡ−Ａ矢視を示
す平面図、第３図はコークス炉の炉蓋を示す第４図のＡ
−Ａ矢視を示す断面図、第４図は炭化室前の炉蓋の様子
を示す側面図、第５図は従来例の炉蓋を示す縦断面図で
ある。 １・・・金属製炉蓋本体、　２・・・耐火物栓部、３・
・・垂直孔、　　　　　４・・・炉　壁、５・・・間隙
部、　　　　　６・・・連通孔、７・・・主　管、　　
　　　８・・・技　管、９・・・遮蔽板、　　　　　　
１０・・・ナイフェツジ、１１・・・断熱性耐火物、　
　１２・・・棒状支え部材、１３・・・円筒状支え部材
、　１４・・・ガス導通用孔。 特許出願人　　　川崎製鉄株式会社 第１図 （ｂ） 窮２図 ＜ｂ＞ 第３図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 金属製炉蓋本体とその内面の耐火物栓部とからなり、こ
   の耐火物栓部内にガス流通のための垂直孔を有するもの
   において、前記耐火物栓部の頂部に前記垂直孔の開口上
   方と炉内側を囲い両サイドを開放した遮蔽板を配置し、
   この遮蔽板に取付けた支え部材を前記垂直孔の上端部に
   セットして支持するようにしたことを特徴とするコーク
   ス炉の炉蓋。