JPH041752Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、キヤビネツトラツクやオープンラ
ツク等に収納自在とされたカードラツクにプリン
ト基板等を取り付けるさいに使用するカードガイ
ドの取付け金具に関する。

〔従来の技術〕

従来、この種カードガイドの取付け金具として
は、第４図に示すものが知られている。

即ち、同図中、１は金型加工により一体成型さ
れた型材状のアルミニウム製取付け金具、２は該
取付け金具１の長手方向に沿つてその上面に形成
された断面略Ｃ形状の係止溝、３は該係止溝２の
底壁に所定間隔をおいて形成された位置決め孔、
４は取付け金具１の両端面に各々形成されたネジ
孔である。

上述の如く構成された取付け金具１は、第５図
に示すように、前後に上下一対とされた取付け金
具１を平行配設したのち、両側より一対の側板５
を当てがつて止ネジ等により固着し、所要のカー
ドラツクを構成する。しかるのち、上面にプリン
ト基板用ガイド溝７を形成すると共に、両端部に
各々係止爪８と位置決めピン９とを下向きに形成
してなるカードガイド６を、各々取付け金具１の
上下段において前後に掛け渡し、その位置決めピ
ン９を位置決め孔３内に差し込みつつ、係止爪８
を係止溝２に挿入して係着せしめる。そして、プ
リント基板Ｐは、上下のカードガイド６のガイド
溝７間に沿つて差し込み、収納保持せしめるもの
である。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上述の如く構成された従来の取
付け金具は次の欠点がある。

まず第１に、位置決め孔３を係止溝２の底壁に
直接形成ものであるから、位置決め孔３のピツチ
が小さいこととも相まつて位置決め孔３自体の加
工精度が非常に低下しやすいのみならず、強度的
にも問題があり、ひいては、取付け金具１自体の
強度を著しく低下せしめるおそれがある。

第２に、取付け金具１自体が複雑な形状を呈し
ているため、更に位置決め孔３の加工工程を付加
せしめることは全体として加工金型の形状をより
複雑化せしめるのみならず、加工が非常に面倒で
ある。

第３に、位置決め孔３を取付け金具１自体に直
接形成するものであるから、位置決め孔３の位置
は常に固定的であり、位置決め孔３の位置を必要
に応じて調整することは全く不可能である。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は、従来品の問題点を一挙に解決しよ
うとするもので、取付け金具１１，２１は長手方
向に沿つて係止溝１３が形成せられてなる所要長
の金具本体１２，２２と、所定間隔毎に位置決め
孔１７を有する位置決めバー１６とよりなり、上
記金具本体１２，２２には位置決めバー１６を挿
着すべき挿着溝１４が係止溝１３と連通して形成
せられたものである。

〔作用〕

取付け金具１１，２１は金具本体１２，２２と
位置決めバー１６とにより構成されているから、
金具本体１２，２２及び位置決めバー１６を各々
別個に形成せしめたのち、金具本体１２，２２の
挿着溝１４に位置決めバー１６を挿着してカード
ガイドの取付け金具を簡単に形成することができ
る。また、位置決め孔１７ピツチの異なる位置決
めバー１６を必要に応じて差し換え、カードガイ
ド６の取付け位置を自由に調整することができ
る。

〔実施例〕

以下に、この考案を図面に示す１実施例につい
て説明する。

第１図は前部取付け金具１１を示すもので、同
図中、１２は金型加工により一体成型された型材
状のアルミニウム製金具本体、１３は該金具本体
１２の上面に形成された断面略Ｃ字形状の係止
溝、１４は該係止溝１３と連通してその下方に形
成された挿着溝、１５は金具本体１２の両端面に
形成されたネジ孔である。１６は上記挿着溝１４
に挿着自在とされた細幅板状のアルミニウム製位
置決めバー、１７は該位置決めバー１６に所定間
隔をもつて形成された位置決め孔である。

第２図は後部取付け金具２１を示すもので、金
具本体２２の背部に各種コネクター用取付け部２
８が立上り形成されている点が前部取付け金具１
１と相違し、他の部分は同一であり、同一符号は
同一部分を示す。

上述の如く構成された取付け金具１１，２１
は、その挿着溝１４に各々位置決めバー１６を差
し込んで挿着せしめる。そして、前後に上下一対
とされた取付け金具１１，２１を平行配設し、両
側より一対の側板５を当てがつて止ネジ等により
固着し、所要のカードラツクを構成する。しかる
のち、カードガイド６を各々取付け金具１１，２
１の上下段において前後に掛け渡し、位置決めピ
ン９を各々位置決めバー１６の孔１７に差し込み
つつ、係止爪８を係止溝１３に挿入して係着せし
める（第３図参照）。そして、プリント基板Ｐを
カードガイド６のガイド溝７にそつて差し込み、
収納保持せしめる。

なお、上記実施例において、位置決めバー１６
は一体物とされているが、分割状にしてもよい。
また、その位置決め孔１７のピツチも必要に応じ
て所要ピツチのものを採用することができるもの
であること勿論である。

〔考案の効果〕

この考案によれば以上の次第で、取付け金具は
１１，２１は長手方向に沿つて係止溝１３が形成
せられてなる所要長の金具本体１２，２２と、所
定間隔毎に位置決め孔１７を有する位置決めバー
１６とよりなり、上記金具本体１２，２２には位
置決めバー１６を挿着すべき挿着溝１４が係止溝
１３と連通して形成せられているから、金具本体
１２，２２の挿着溝１４に位置決めバー１６を装
着せしめることにより取付け金具１１，２１を簡
単に形成することができる。そして、この考案に
おいて特に重要なことは、取付け金具１２，２２
と位置決めバー１６とより構成せられているか
ら、金具本体１２，２２及び位置決めバー１６を
各々別個独立に成型することができるものであつ
て、加工金型の形状を簡略にできるのみならず、
加工が極めて容易となり、しかも、従来品に比し
て金具本体１２，２２自体の加工度が少ないため
金属組織の劣化がほとんどなく、ひいては取付け
金具１１，２１自体の強度を充分に保持すること
ができ、長期の使用に充分耐えることができる。

また、位置決めバー１６は金具本体１２，２２
の挿着溝１４に差し込んで挿着自在とされている
から、位置決め孔１７ピツチの異なる位置決めバ
ー１６を必要に応じて差し換え、カードガイド６
の取付け位置を適宜に調整することができるもの
である。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の１実施例を示すもので、第１
図は前部取付け金具１１を示す斜視図、第２図は
後部取付け金具２１を斜視図、第３図は取付け状
態を示す一部拡大断面図、第４図は従来例を示す
斜視図、第５図は同使用状態を示す斜視図、第６
図は第５図のＡ部拡大断面図である。 ６……カードガイド、８……係止爪、９……位
置決めピン、１１，２１……取付け金具、１２，
２２……金具本体、１３……係止溝、１４……挿
着溝、１６……位置決めバー、１７……位置決め
孔、Ｐ……プリント基板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 係止爪８と位置決めピン９とを各々備えたカー
   ドガイド６が所要の位置に係着自在とされてなる
   カードガイドの取付け金具において、該取付け金
   具は長手方向に沿つて係止溝１３が形成せられて
   なる所要長の金具本体１２，２２と、所定間隔毎
   に位置決め孔１７を有する位置決めバー１６とよ
   りなり、上記金具本体１２，２２には位置決めバ
   ー１６を挿着すべき挿着溝１４が係止溝１３と連
   通して形成せられてなることを特徴とするカード
   ラツクにおけるカードガイドの取付け金具。