JPH04172151A - 水平連続鋳造における鋳出し方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、金属、特にアルミニウム又はその合金等を連
続的に鋳造する水平連続鋳造方法に関する。

（従来の技術） 従来、水平連続鋳造方法としては、例えば実公平２−１
１９５８号公報に示すとおり、タンディツシュにオリフ
ィスプレートと鋳型を配したものが知られている。かか
る装置を用いて鋳出しをするときは、鋳型の内周面、オ
リフィスプレートの前面およびスターティングブロック
の後端面で密閉空間をつくらせ、該密閉空間の中にスタ
ーティングピンを位置させた後、タンディツシュから溶
湯を該密閉空間内に流入させ、ある程度溶湯が固まった
後、スターティングブロックを凝固部分と共に鋳型から
引取り速度を制御しながらピンチローラ等により引き出
している。

そして、スターティングピンを介してスターティングブ
ロックに結合して引き出される凝固部分の先端部が前記
ピンチローラ等を通過したのち、同先端部は切断され、
続いて引き出される凝固部分は測長されながら一定の長
さ毎に切断されて、次工程の金属押出成形部やローリン
グ成形部へと順次移送される。

その間に前記先端部はスターティングピンと一体となっ
たままスターティングブロックから分離される。

（発明が解決しようとする課題） 上記従来法では、密閉空間の一部が鋳型の内周面で構成
されるので、密閉室内に導入された溶湯は鋳型の内周面
付近で凝固が早くなり、スターティングブロックを鋳型
から引き出すときに鋳型内周面付近で固まった凝固部分
が鋳型に付着し、これを無理やり引き出そうとすると、
固化していない溶湯部分がスターティングブロックの引
き出しの動きに追随できずにブレークアウトを生じ、固
化していない溶湯が鋳型から外部に流れ出てしまう恐れ
がある。従って、スターティングブロックを引き出すタ
イミングがかなり難しいという問題点があった。

また、スターティングピンはスターティングブロックの
先端より突出して取り付けてあり、しかも高熱の溶湯を
受けるものとなっているので、スターティングブロック
を鋳型から引き出す際に、スターティングピンの周囲に
包囲した溶湯が固化しても十分に冷却せず帯熱状態にあ
り、スターティングピンは軟化して変形しやすく、スタ
ーティングブロックと凝固部分（以下、インゴットとい
う。）との間において、第３図に示すごとくインゴット
の先導端が曲がりやすくなり、この結果、インゴットを
引き取るコンベアに引っ掛けたり、或いは同コンベア上
に乗り上げて上方に持ち上がった状態となり、終用しが
確実に出来ないという問題点があった。

本発明は、上述の問題点を一挙に解消して、スターティ
ングブロックの引き出しを、ブレークアウトの恐れなく
、且つ終用しを安定して確実に行うことができる水平連
続鋳造における終用し方法を提供することを目的として
いる。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成すべく、本発明は鋳型を封止するスター
ティングブロックの先端に凹陥部を設けるとともに、該
凹陥部の基底部にスターティングピンを径大頭部が前記
基底部から突出するように取外し可能に固定し、スター
ティングブロックの先端を鋳型内のオリフィスプレート
の前面に当接させて、前記凹陥部を密閉空間に形成し、
該密閉空間にタンディツシュからオリフィスを通して溶
湯を流入させ、次いで前記密閉空間内で前記スターティ
ングピンの頭部寄りの部分を囲包して固化したインゴッ
ト先端部と共にスターティングブロックを鋳型内から引
き出すことを特徴とする水平連続鋳造における終用し方
法を、その構成としている。

（作用） 上記インゴットの先端部が鋳型から引き出され引取り装
置に到る間、同先端部はスターティングブロックの先端
凹陥部の周面で確実に支持されるため、帯熱して曲がり
易くなっているスターティングピン共々第３図に示すご
とく下方に曲がる恐れがなく、安定して引取り部まで移
送できる。

（実施例） 以下、本発明を図示実施例に基づき具体的に説明する。

第１図は本発明方法を実施するに適した水平連続鋳造に
おける終用し装置例の要部を示し、第２図は本発明によ
るインゴットの引き出し状態を示している。

先ず、第１図に基づいて上記終用し装置の概要を説明す
る。１は耐火物からなるタンディツシュであり、該タン
ディツシュ１の前部壁面を構成する断熱プレート１−１
の下部前面にはオリフィスプレート２と鋳型３が配され
ている。

オリフィスプレート２はセラミック等からなる耐火断熱
材製であり、一端に７ランジをもつ円盤状に形成され、
複数のオリフィス２−１を有している。

図示実施例では、鋳型３は円筒形をなしており、その内
部中央に冷却水通路４が、その断熱プレート１−１側の
内部に潤滑油通路５がそれぞれ形成され、両通路４．５
は外部に設けられた冷却水及び潤滑油の各供給源にそれ
ぞれ接続されている。また、冷却水通路４は鋳型３の内
周面先端に向かう冷却水噴射孔４−１を有しており、潤
滑油通路５は鋳型３の内周面基端部に向かう潤滑油供給
孔５−１を有している。

６は本発明の鋳出し方法を実施するうえで最も重要な部
分をなすスターティングブロックであり、インゴット７
の引き出し方向の後端部に特徴を有している。即ち、そ
の後端面には周面を残して中央に凹陥部６−１が形成さ
れており、同凹陥部６−１の中心部には外部に突出する
スターティングピン８が取り付けである。図示例では、
後の工程でスターティングブロック６からインゴット７
を分離させるときの便を図り、前記凹陥部６−１の形状
を円錐台状に形成しているが図示例に限定されるもので
はない。

ここで、スターティングピン８としては溶湯金属材と同
一の金属材料からなる六角頭部のボルトが使用される。

スターティングピン８の材質を溶湯材と同一にしておく
と、インゴット７の先端部をスターティングピン８と共
にスターティングブロック６から分離した後、スターテ
ィングピン８を残したまま前記先端部を再度溶解させる
ことが可能となる。また、図示例ではスターティングピ
ン８として六角頭部のボルトをスターティングブロック
６の凹嵌部６−１のネジ孔にねじ込み固定して使ってい
るが、必ずしもボルトである必要はなく、例えば既述し
た実公平２−１１９５８号のごとくスターティングピン
８のロック装置を設ければボルトでなく単なる径大頭部
を有する通常のピンでもよいし、その取付個所も上記凹
陥部６−１の基底部なら中央以外の任意の個所で、よい
。

更に、図示装置には鋳造を連続的に安定して行うため、
鋳型３と引取りコンベア１０の中間に２次冷却装置９を
備えている。この２次冷却装置９はスターティングブロ
ック６の周面を囲繞する円筒体から構成され、内部に鋳
型３と同様に冷却水通路と、その先端に冷却水噴射孔を
もっており、鋳型３から引き出されるインゴット７の周
面に２次冷却水を噴射するようにしている。なお、２次
冷却装置９は鋳造能力や鋳造材料により必ずしも設置す
る必要はない。また、上記引取りコンベア１０は、帯熱
しており未だ固化を完了していないインゴット７が第３
図に示すごとく下方に曲がることを避けるため、可能な
かぎり鋳型３の近傍に設置することが肝要である。

さて、以上のように構成された水平連続鋳造における鋳
出し操作は従来と同様になされる。

即ち、図示しないが溶解炉で溶解された原材料である例
えばアルミ地金は、その溶湯が保持炉で成分調整され、
同保持炉からインライン式溶湯処理炉を経て非金属介在
物を除去した後、図示するタンディツシュ１に供給され
る。タンディツシュ１に供給される溶湯はオリフィスプ
レート２のオリフィス２−１を通り冷却鋳型３内に導入
する。このとき、スターティングブロック６の後端面は
前記オリフィスプレート２の前面に当接されて密閉空間
が形成されており、オリフィス２−１を通って流入して
きた溶湯はスターティングブロック６の凹陥部６−１の
密閉空間内に充満し、冷却凝固してスターティングピン
８と一体となってインゴット７の先端部を形成する。こ
の先端部が形成された後、スターティングブロック６が
引き出され鋳造を開始する。本実施例では、スターティ
ングブロック６が引き出されるとき、鋳型３の基端部側
の潤滑油供給孔５−１から潤滑油が適量供給され、イン
ゴット７の鋳型３内からの引き出しを円滑に行えるよう
にしている。また、鋳型３の先端部で１次冷却され鋳型
３から引き出されるインゴット７は引取りコンベア１０
に達するまでに２次冷却装置９により再度冷却されて凝
固を完全なものとしている。

そして、本発明では特にスターティングブロック６の後
端部に凹陥部６−１を形成しているため、前記インゴッ
ト７の先端部は同凹陥部６−１に嵌合した状態で形成さ
れ、第２図に示すごとく同凹陥部６−１の周面により確
実に支持されながら引き取られる。そのため第３図に示
すような下方への曲がりが発生せず、スターティングピ
ン８を変形させることなく、スターティングブロック６
によく追随して安全且つ確実に引取りコンベア１０まで
移行する。

前記先端部が引取りコンベア１０上を案内されて図示せ
ぬピンチローラ等の引出し部を通過した後に、同先端部
が図示せぬ走行切断機により同調切断され、続いて引き
取られてくるインゴット７は測長されて所定の長さ毎に
順次自動切断され、次工程へと送られる。

前記切断された先端部は、スターティングピン８と共に
スターティングブロック６から分離され、そのまま溶解
炉に投入し、再度溶湯材料として利用される。　　゛ （発明の効果） 以上の説明から明らかな如く、本発明の水平連続鋳造に
おける鋳出し方法によれば、特にスターティングブロッ
クのインゴット引出し端部に凹陥部を形成すると共に、
該凹陥部の基底部にスターティングピンを頭部を突出さ
せて嵌入固定しているため、インゴットの先端部は前記
凹陥部内にスターティングピンの頭部を囲包一体止した
状態で嵌合凝固し、スターティングブロックとの連結が
確実となり、インゴットを鋳型から引き出す際もインゴ
ットの先端部は前記凹陥部の周面により確実に支持され
るため、同先端部が下方に曲がる恐れがなく、スターテ
ィングピンの変形をもたらすことなく常に軸心がスター
ティングブロックの軸心と同一に引き出され、スターテ
ィングブロックの動きによく追随する。そのため、鋳出
しを安全且つ確実に行うことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を実施するに適した鋳出し装置の一例を
示す縦断面図、第２図は本発明による鋳出し状態を示す
部分切開側面図、第３図は従来の鋳出し状態を示す部分
切開側面図である。 図の主要部分の説明 １−・−・タンディツシュ　　１−１−・・断熱プレー
ト２・・・・オリフィスプレート　　　２−１−・−オ
リフィス３−・・−鋳型 ４−・冷却水通路　　　４−１−−一一一冷却水噴射孔
５−・・・潤滑油通路　　　５−１−・潤滑油供給孔６
・−スターティングブロック　６−１・・−凹陥部７−
・・インゴット ８−・−スターティングピン ９・−・２次冷却装置 １　（Ｌ−一一一引取りコンベア

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 鋳型を封止するスターティングブロックの先端に凹陥部
   を設けるとともに、該凹陥部の基底部にスターティング
   ピンを径大頭部が前記基底部から突出するように取外し
   可能に固定し、スターティングブロックの先端を鋳型内
   のオリフィスプレートの前面に当接させて、前記凹陥部
   を密閉空間に形成し、該密閉空間にタンディッシュから
   オリフィスを通して溶湯を流入させ、次いで前記密閉空
   間内で前記スターティングピンの頭部寄りの部分を囲包
   して固化した凝固部分の先端部と共にスターティングブ
   ロックを鋳型内から引き出すことを特徴とする水平連続
   鋳造における鋳出し方法。