JPH0417131Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は歯科用ハンドピースに関するものであ
る。

（従来の技術） 歯科用ハンドピースはペンシル状本体内の回転
軸に先端からチツプを挿込み、チヤツクにより接
続する構造を有する。チツプの軸部は数センチメ
ータ程の長さであり、チヤツクに一杯に噛え込ま
せたとき軸部の約半分が露出するため、治療中に
負荷が加わると僅かながら撓むことになる。本体
の先端部はその撓みを許容する軸孔を有するキヤ
ツプで覆われているが、唾液その他の水分、削り
屑等はしばしば本体内へ侵入し、各部に腐蝕を起
す原因になつている。

（技術的課題） 本考案の目的は前記の問題を解決することにあ
り、水分や削り屑等の侵入を防ぐとともに、治療
中にチツプを介して回転軸に伝えられる外力を軽
減し、器具の寿命及び精度を改善することができ
る歯科用ハンドピースを提供するものである。

（技術的手段） 前記目的は、中心に回転軸１を有しその先端に
チヤツク２を介して各種チツプ３を着脱式に取付
けられるように構成された歯科用ハンドピースに
於て、本体ケーシング４のチヤツク２より先の部
分の内側に前記チツプ３の軸部３ａを支承するベ
アリング５を取付け、本体ケーシング４の先端に
嵌めたキヤツプ６の内側に前記軸部３ａに摺接す
るシールリング７を設けた構成によつて達成され
る。

（実施例） 図面を参照して説明すると、例示のハンドピー
スは細長い筒軸状を有する本体ケーシング４の内
部中心部に回転軸１を設け、その先端部にチツプ
軸のチヤツク２と該チヤツク２をロツクするスリ
ーブ８を前後可能に外嵌し、該スリーブ８は操作
筒９により前後動してチヤツク２を開閉し各種の
チツプ３を着脱交換する。３ｂはチツプ３の軸部
３ａの挿入穴、８ａはスリーブ軸受を示す。

本体ケーシング４の先端４ａの口内には、チヤ
ツク２より先方に位置する部分にベアリング収容
部１０が形成されており、そこにチツプ軸部３ａ
を軸承するベアリング５が組込まれ、さらにその
先方にキヤツプ６がねじ部により取付けられてい
る。キヤツプ６の内側にはＯ−リングより成るシ
ールリング７が２個前後に配置され、該リングは
リング保持器１１内に取付けられている。６ａは
キヤツプ中心孔、６ｂは係合溝を示す。

回転軸１はエアモータ、電動モータ並びにベル
ト駆動式のいずれによつて駆動されても良い。第
３図のａには電気コード１２を有する電動モータ
内蔵のもの、同図ｂには伝動ベルト１３により回
転軸基端のプーリ１４を駆動するものが示されて
いる。１５はハンドピース支持アーム、１６はそ
の先端に設けられた自在継手を示す。

（考案の作用） 以上の構成を有する本考案のハンドピースは、
操作筒９を操作してチツプ３を取付けると、その
軸部３ａはチヤツク２より先方の部分でベアリン
グ５によつて支承されかつシールリング７と摺接
して液密的にシールされる。

治療時、チツプ３に加わる負荷により軸部３ａ
が撓むとやがてシールリングを削り、破損する虞
れがあるが、本考案のものはベアリング５によつ
て軸部３ａを支承しているためシールリング７を
効果的に保護し、シールリング７は外部より本体
内に侵入しようとする液状、粉状の異物を阻止す
ることができる。

（考案の効果） 従つて本考案によれば本体内へ異物が侵入する
ことがなく、高度に内部の密封性を保つことがで
きるので、器具の寿命を延ばし、高い精度を長期
間維持することができる顕著な効果を発揮する。
また従来のように異物侵入の虞れがあると絶えず
消毒、清掃等を行なう必要が生じたが本考案によ
ればその必要もなく、取扱い易さ、保守の容易さ
を改善することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る歯科用ハンドピースの実施
例を示すもので第１図は分解斜視図、第２図は縦
断面図、第３図ａ，ｂは駆動例２例を示す斜視図
である。 １……回転軸、２……チヤツク、３……チツ
プ、４……本体ケーシング、５……ベアリング、
６……キヤツプ、７……シールリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中心に回転軸１を有しその先端にチヤツク２を
   介して各種チツプ３を着脱式に取付けられるよう
   に構成された歯科用ハンドピースに於て、本体ケ
   ーシング４のチヤツク２より先の部分の内側に前
   記チツプ３の軸部３ａを支承するベアリング５を
   取付け、本体ケーシング４の先端に嵌めたキヤツ
   プ６の内側に前記軸部３ａに摺接するシールリン
   グ７を設けたことを特徴とする歯科用ハンドピー
   ス。