JPH0415266B2 - - Google Patents

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JPH0415266B2
JPH0415266B2 JP63140838A JP14083888A JPH0415266B2 JP H0415266 B2 JPH0415266 B2 JP H0415266B2 JP 63140838 A JP63140838 A JP 63140838A JP 14083888 A JP14083888 A JP 14083888A JP H0415266 B2 JPH0415266 B2 JP H0415266B2
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JP
Japan
Prior art keywords
crocin
aqueous solution
clay
solution
yellow pigment
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP63140838A
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English (en)
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JPH01311174A (ja
Inventor
Hideaki Kashiwazaki
Shinichi Saito
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Toyotama Koryo Co Ltd
Original Assignee
Toyotama Koryo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyotama Koryo Co Ltd filed Critical Toyotama Koryo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、緑ないし青変や褐変現象を起こさな
いクチナシ黄色色素を得るための精製法に関す
る。 [従来の技術] 従来、クチナシ果実から水あるいはアルコール
水溶液で黄色色素を抽出し、濾過後、濃縮又は粉
末化したものがクチナシ色素製剤として市販さ
れ、製菓、冷菓、麺類、水産加工品、惣菜、漬物
等に利用されている。そしてこの色素を特に麺類
又は漬物等に使用した場合、緑ないし青色に変色
したり、褐変化したりすることが知られており、
これらの原因物質はクチナシ色素抽出液中に含ま
れるイリドイド配糖体とポリフエノール類である
とされている(特公昭52−13971、特開昭58−
27753)。 そこで、従来クチナシ色素の精製、即ち不純物
であるイリドイド配糖体とポリフエノール類を除
去するための吸着剤として、スチレンとジビニル
ベンゼンの共重合体と、ポリアミド樹脂との二種
の物質を用いる第1の方法(特開昭58−27753)
と、半硬質ポリビニール系ゲルを用いる第2の方
法(特公昭61−50981)とが試みられた。 [発明が解決しようとする課題] しかしながら、第1の方法は各不純物ごとに異
なる吸着剤を使用せねばならず、その分手間を要
し、工程も長くなるという欠点があり、また第2
の方法は吸着剤が比較的高価であるという欠点が
あつた。 本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は安価な吸着剤を用いて、イリ
ドイド配糖体とポリフエノール類を同時に除去す
ることが可能なクチナシ黄色色素(クロシン)の
精製法を提供するにある。 [課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記目的を達成するため種々検
討した結果、安価な吸着剤である酸性白土及びこ
れを酸処理等により活性化して得られる活性白土
が、クロシンの精製に優れた特性を有することを
見出し、本発明を完成するに至つた。 本発明は、クチナシ果実より抽出した黄色色素
(クロシン)水溶液と酸性白土および/又は活性
白土とを接触させた後、これら白土を分離して水
又はアルコール水溶液で洗浄し、その後、この白
土から溶離液によりクチナシ黄色色素を脱着、回
収することを特徴としている。 上記洗浄用アルコール水溶液は5〜15vol.%の
低濃度のアルコール水溶液を用いてもよく、上記
溶離液は40vol.%以上の高濃度のアルコール水溶
液であればよい。 [作用] クチナシ果実より抽出した黄色色素水溶液と酸
性白土および/又は活性白土とを接触させること
によつて、白土にクロシンが優先的に吸着される
とともにクチナシ果実の抽出液中に存在するイリ
ドイド配糖体とポリフエノール類も同時に吸着さ
れる。その後、白土は上記色素水溶液から分離さ
れ水またはアルコール水溶液で洗浄されることに
よつてイリドイド配糖及びポリフエノール類が同
時に除去される。次いで、この洗浄後の白土から
溶離液によりクロシンを脱着し、高純度で回収す
ることができる。 上記洗浄用液は水よりもアルコール水溶液を用
いた方が不純物中のポリフエノール類の除去率が
高くなるが、アルコール濃度が15vol.%を越える
とクロシンの回収率が急激に低下するので洗浄用
アルコール水溶液としては5〜15vol.%の低濃度
のアルコール水溶液が好ましい。 また、溶離液はアルコール濃度が高くなるにつ
れて白土からのクロシンの脱着率が向上するが、
40vol.%以上であれば上記脱着率はあまり変化し
ない。 [実施例] 以下、本発明は実施例に基づいてより詳細に説
明する。 実施例 1 クチナシ果実から抽出、濾過、濃縮して得られ
た、以下の特性値を有する黄色色素(クロシン)
抽出水溶液に対し精製処理を行つた。 E1% 1cm=39.7(440nm) イリドイド配糖体の吸収極大である波長238nm
における吸光度(A238)とクロシンの吸収極大で
ある波長440nmにおける吸光度(A440)との比 A238/A440=1.66 ポリフエノール類の吸収極大である波長325nm
における吸光度(A325)とクロシンの吸収極大で
ある波長440nmにける吸光度(A440)との比 A325/A440=0.482 クロシン抽出水溶液5g、酸性白土(ミズカエ
ース#400 水沢化学工業(株)製)20g、水50mlを
ビーカーに入れ10分間撹拌し、クロシンを選択的
に吸着させた後、濾布を敷いた内径9cmのブフナ
ー漏斗にて常法により吸引濾過した。次いで水
200mlを流し漏斗中の白土層を洗浄した。洗浄後
白土層に吸着しているクロシンを50vol.%エタノ
ール水溶液60mlを流し脱着させた。脱着液は減圧
蒸留により、エタノールの除去と共に濃縮を行い
クロシン液4gを得た。得られた精製クロシン液
の特性値は以下の通りであつた。 E1% 1cm=46.3(440nm) A238/A440=0.259 A325/A440=0.291 従つて、吸光度を基準としたクロシンの回収
率、イリドイド配糖体の除去率、ポリフエノール
類の除去率は次のようになる。 クロシン回収率 93.3% イリドイド配糖体除去率 84.4% ポリフエノール類除去率 39.6% 未精製のクロシン抽出水溶液と精製クロシン液
の吸収スペクトルを第1図、第2図に示す。両図
の比較により238nmに吸収極大をもつイリドイド
配糖体のピークがほぼ完全に消失しており、アル
コールを含まない水だけの洗浄によつてもイリド
イド配糖体が除去できることがわかる。また
325nmに吸収極大をもつポリフエノール類のピー
クが大幅に減少していることがわかる。 実施例 2 洗浄液として水の代わりに15vol.%エタノール
水溶液200mlを用いて、実施例1と同様に処理を
行い、以下の特性値を有する精製クロシン液4g
を得た。 E1% 1cm=41.0(440nm) A328/A440=0.183 A325/A440=0.213 クロシンの回収率、不純物の除去率は次のよう
になる。 クロシン回収率 82.6% イリドイド配糖体除去率 89.0% ポリフエノール類除去率 55.8% 本精製クロシン液の吸収スペクトルを第3図に
示す。イリドイド配糖体のピークは完全に消失し
ており、ポリフエノール類のピークも著しく減少
していることが分る。 実施例 3 実施例1で用いたクロシン抽出液4g、酸性白
土(ミズカエース#300 水沢化学工業(株)製)20
g、水50mlをビーカーに入れ10分間撹拌し、クロ
シンを選択的に吸着させた後、濾布を敷いた内径
9cmのブフナー漏斗にて吸引濾過した。次いで
10vol.%エタノール水溶液100mlを流し白土層を
洗浄した。洗浄後、白土層に吸着しているクロシ
ンを50vol.%エタノール水溶液60mlを流し脱着さ
せた。脱着液は減圧濃縮を行い、以下の特性値を
有する精製クロシン液3gを得た。 E1% 1cm=44.6(440nm) A238/A440=0.236 A325/A440=0.249 クロシンの回収率、不純物の除去率は次のよう
になる。 クロシン回収率 84.3% イリドイド配糖体除去率 85.8% ポリフエノール類除去率 48.3% 実施例 4 実施例1で用いたクロシン抽出水溶液8g、活
性白土(ガレオンアースNS 水沢化学工業(株)製)
40g、水80mlをビーカーに入れ10分間撹拌し、ク
ロシンを選択的に吸着させた後、濾布を敷いた内
径9cmのブフナー漏斗にて吸引濾過した。次いで
5vol.%エタノール水溶液400mlを流して白土層を
洗浄した。洗浄後白土層に吸着しているクロシン
を40vol.%エタノール水溶液100mlを流し脱着さ
せた。脱着液は減圧濃縮を行い、以下の特性値を
有する精製クロシン液6gを得た。 E1% 1cm=46.2(440nm) A238/A440=0.269 A325/A440=0.278 クロシンの回収率、不純物の除去率は次のよう
になる。 クロシン回収率 87.3% イリドイド配糖体除去率 83.8% ポリフエノール類除去率 42.3% [試験例] 小麦粉1Kgに、未精製のクロシン抽出水溶液及
び実施例1〜4で得られた精製クロシン液を水で
希釈しE1% 1cm=0.04(440nm)に調整した液450ml
に食塩10g又は食塩10gと粉末かんすい5gを溶
解したものを加え、常法により中華生麺を作り、
30℃の恒温槽に48時間保存し、色調の変化を観察
した。その結果を第1表にまとめた。未精製のク
ロシン抽出水溶液の添加区はかんすい添加、無添
加の両区とも変色したが、実施例の精製クロシン
液の添加区は、いずれも色調の変化は認められな
かつた。
【表】 [発明の効果] 本発明のクチナシ黄色色素の精製法は上記のよ
うに構成されており、吸着剤として安価な酸性白
土及び/又は活性白土を用いているにも拘らず、
クチナシ黄色色素抽出液中に含まれる不純物であ
るイリドイド配糖体とポリフエノール類を同時に
除去することができるので、本法によれば、短い
工程で簡便に、しかも高回収率で精製度の高いク
チナシ黄色色素(クロシン)を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図、2図、3図は実施例1,2における未
精製のクロシン抽出水溶液及び精製クロシン液の
吸収スペクトルである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 クチナシ果実より抽出した黄色色素水溶液と
    酸性白土および/又は活性白土とを接触させた
    後、これら白土を分離して水又はアルコール水溶
    液で洗浄し、その後、この白土から溶離液により
    クチナシ黄色色素を脱着、回収することを特徴と
    するクチナシ黄色色素の精製法。 2 洗浄用アルコール水溶液は5〜15vol.%アル
    コール水溶液であり、溶離液は40vol.%以上の高
    濃度のアルコール水溶液である請求項第1項記載
    のクチナシ黄色色素の精製法。
JP63140838A 1988-06-08 1988-06-08 クチナシ黄色色素の精製法 Granted JPH01311174A (ja)

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JP63140838A JPH01311174A (ja) 1988-06-08 1988-06-08 クチナシ黄色色素の精製法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1270903B (it) * 1993-10-13 1997-05-13 Giovanni Neria De Procedimento per l'estrazione di colori naturali mediante bentonite
FR2940656B1 (fr) * 2008-12-31 2011-03-11 Lvmh Rech Matieres colorantes et leur utilisation dans des compositions, en particulier des compositions cosmetiques

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57151657A (en) * 1981-03-13 1982-09-18 Riken Vitamin Co Ltd Preparation of yellow pigment resistant to green discoloration

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