JPH0415212B2 - - Google Patents

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JPH0415212B2
JPH0415212B2 JP61063970A JP6397086A JPH0415212B2 JP H0415212 B2 JPH0415212 B2 JP H0415212B2 JP 61063970 A JP61063970 A JP 61063970A JP 6397086 A JP6397086 A JP 6397086A JP H0415212 B2 JPH0415212 B2 JP H0415212B2
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bromofluorobenzene
fluorinated benzene
hydrogen bromide
para
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Shinsuke Fukuoka
Hiroshi Ishida
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、耐熱性ポリマー用のモノマーや、農
薬、医薬等の中間体として重要なパラブロモフル
オロベンゼンを、フツ化ベンゼンと臭素とから高
収率で製造する方法に関する。
(従来の技術および問題点) パラブロモフルオロベンゼンは、フツ素に対し
てパラ位の臭素が種々の反応に活性であることを
利用して、パラフルオロフエニル基を導入する試
剤として重要であり、種々の製法が提案されてい
る。
フツ化ベンゼンと臭素とからパラブロモフルオ
ロベンゼンを製造する方法としては、例えば、無
触媒下に気相で行つたり、鉄触媒の存在下に液相
で行う方法〔ジヤーナル・オブ・ケミカル・ソサ
イアテイ(Journal of Chemical Society)、
1823(1957)〕、カルシウムイオンで部分的にイオ
ン交換されたY−型ゼオライト触媒を大量に用い
て行う方法〔ジヤーナル・オブ・キヤタリシス
(Journal of Catalysis)、60、110(1979)〕など
が提案されており、パラブロモフルオロベンゼン
が、かなりの選択率で生成することが知られてい
る。
しかしながら、これらの方法では、用いた臭素
の半分しかブロム化反応に利用されておらず、残
りの半分は臭化水素として除去されているので、
臭素基準の収率は50%を超えることはない。臭素
の利用率を上げるために、五塩化アンチモンを反
応試剤として用いる方法〔ブレタン・オブ・ザ・
ケミカルソサイアテイ・オブ・ジヤパン、47、
147(1974)〕も提案されており、約90%の収率で
パラブロモフルオロベンゼンが得られているが、
臭素と当量の五塩化アンチモンが必要である。
一方、臭化水素と酸素を用いてフツ化ベンゼン
のブロム化を行う方法が、本出願人によつて見出
され、すでに特許出願されている(特願昭60−
230030号)。
(問題点を解決するための手段) そこで、本発明者は、フツ化ベンゼンと臭素と
から高収率、高選択率でパラブロモフルオロベン
ゼンを製造する方法について鋭意検討を重ねた結
果、特定の条件下の液相ブロム化反応と、気相オ
キシブロム化反応を組合わせることによつて、目
的が達成できることを見出し、本発明を完成する
に至つた。
すなわち、本発明は、フツ化ベンゼンと臭素と
からパラブロモフルオロベンゼンを製造するに当
り、 (a) 臭素1モル当り1.1〜10モルのフツ化ベンゼ
ンを用いて、実質的に非水系の液相でブロム化
反応を行い、80モル%以上のパラブロモフルオ
ロベンゼンを含むプロム化フルオロベンゼン混
合物と、ガス状の臭化水素を生成させる第1工
程と (b) 第1工程で生成したガス状の臭化水素と、そ
の臭化水素1モル当り1.0〜10モルのフツ化ベ
ンゼンとを、分子状酵素の存在下に気相でオキ
シブロム化反応を行い、80モル%以上のパラブ
ロモフルオロベンゼンを含むブロム化フルオロ
ベンゼン混合物を生成させる第2工程 を包含することを特徴とするパラブロモフルオロ
ベンゼンの製造方法を提供することにある。
本発明の方法は、次のような反応式で表わされ
る。
したがつて、本発明の方法は、これらの二つの
式を合わせることによつて、 と表わされ、フツ化ベンゼンも臭素も効率的に利
用されていることは明らかである。
本発明の第1工程においては、フツ化ベンゼン
と臭素とを実質的に非水系の液相で反応させるこ
とが必要であり、そうすることによつて、パラブ
ロモフルオロベンゼンを含むブロム化フルオロベ
ンゼン混合物と、実質的に乾燥した臭化水素を生
成させることができ、臭化水素はガス状で反応系
外に取り出すことができる。もちろん少量の水を
含んでいても、実質的に悪影響を及ぼすことは少
いので、このような反応系で実施することもでき
るが、反応系内に多量の水が存在する場合には、
生成する臭化水素が臭化水素酸となつてしまうた
め、臭化水素をガス状で定量的に反応系外に取り
出すことは困難であるばかりでなく、ブロム化反
応そのものにも悪影響を及ぼすので、本発明の方
法としては好ましくない。
第1工程における液相ブロム化反応は、パラブ
ロモフルオロベンゼンの選択率および収率をでき
るだけ高くするように行うことが好ましく、80モ
ル%以上のパラブロモフルオロベンゼンを含むブ
ロム化フルオロベンゼン混合物が得られるように
行われることが必要であり、そのためには、臭素
1モル当り1.1〜10モルのフツ化ベンゼンを用い
て行うことが好ましく、より好ましくは1.3〜5
モルのフツ化ベンゼンを用いて行われる。フツ化
ベンゼンの使用量が、臭素1モル当り1.1モルよ
り少いと、ジブロモフルオロベンゼンやトリブロ
モフルオロベンゼンなどの多ブロム化フルオロベ
ンゼンの副生量が増したり、未反応の臭素が残つ
たりして、パラブロモフルオロベンゼンの収率や
選択率が低下する。また、10倍モルより多くのフ
ツ化ベンゼンを用いることは、ブロム化反応自体
は問題がないが、反応器が大きくなつたり、分離
すべき未反応のフツ化ベンゼンの量が多くなるの
で、好ましい方法ではない。
また、パラブロモフルオロベンゼンの選択率を
上げ、異性体であるオルトブロモフルオロベンゼ
ンやメタブロモフルオロベンゼン、あるいは多ブ
ロム化フルオロベンゼンの副生量を低くするため
には、液相ブロム化反応はできるだけ低温で行う
ことが好ましい。このような意味では、反応は
100℃以下の温度で行われるのが好ましく、その
範囲は−20〜100℃であり、より好ましくは−10
〜80℃の範囲である。
第1工程のブロム化反応においては、無触媒で
も実施できるが、触媒を使用することも、反応温
度を低下させてパラブロモフルオロベンゼンの選
択率を向上させたり、反応速度を上げたりできる
ので好ましい方法である。
このような触媒としては、鉄粉、塩化鉄、臭化
鉄、水酸化鉄などの鉄触媒;塩化アルミニウム、
臭化アルミニウムなどのアルミニウム触媒;ヨウ
素などを用いることができる。特に好ましいのは
鉄触媒である。
また、第1工程においては、フツ化ベンゼン以
外の他の溶媒を用いずに実施することも好ましい
方法であるが、必要に応じて溶媒を用いることも
できる。このような溶媒としては、反応に悪影響
を及ぼさないものであれば、どのようなものも使
用できるが、例えば、酢酸、プロピオン酸などの
低級脂肪族カルボン酸類;四塩化炭素、クロロホ
ルム、塩化メチレン、トリクロロエタンなどの低
級脂肪族ハロゲン化炭化水素類;エーテル、ジオ
キサンなどのエーテル類;二硫化炭素などがあげ
られる。
第1工程のブロム化反応は、回分式でも流通式
でも実施できるが、反応系中では、臭素に対して
フツ化ベンゼンが当量より過剰に存在している状
態で反応させることが重要である。また、生成し
たガス状の臭化水素を液中から完全に除去するた
めに、窒素、アルゴンなどの不活性ガスを導入す
ることも好ましい方法である。
本発明の第2工程においては、第1工程で生成
したガス状の臭化水素とフツ化ベンゼンとを分子
状酸素の存在下に気相でオキシブロム化反応を行
うことが特徴であり、臭化水素1モル当り1.0〜
10モルのフツ化ベンゼンを用いて、80モル%以上
のパラブロモフルオロベンゼンを含むブロム化フ
ルオロベンゼン混合物が得られる。
この気相オキシブロム化反応は、無触媒でも実
施できるが、パラブロモフルオロベンゼンの収率
や選択率をより向上させたり、反応温度を低下さ
せたり、反応速度を向上させる目的で、触媒を用
いることがより好ましい方法である。このような
触媒としては、銅系触媒や第1工程で用いること
のできる鉄系触媒、およびこれらを混合した触媒
などが好ましく用いられるが、特に好ましいの
は、銅を含有する固体触媒である。このような銅
系触媒としては、銅粉などの銅金属;塩化銅、臭
化銅、ヨウ化銅などのハロゲン化物類;硝酸銅、
硫酸銅、酢酸銅などの塩類;酸化第一銅、酸化第
二銅、硫化銅などの酸化物および硫化物類などの
各種銅化合物が用いられる。
これらの金属状銅または銅化合物は、単独でも
用いることもできるが、例えば、活性炭、グラフ
アイト、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、
シリカ−チタニア、チタニア、ジルコニア、硫酸
バリウム、炭酸カルシウム、アスベスト、ベント
ナイト、ケイソウ土、ポリマー、イオン交換樹
脂、ゼオライト、モレキユラ−シーブ、ケイ酸マ
グネシウム、マグネシアなどの担体に担持された
ものであつてもよい。
また、銅を含有する固体触媒として、銅イオン
でイオン交換したゼオライトも好ましく用いられ
る。このような銅イオン交換ゼオライトは、ゼオ
ライトを銅イオンを含む水溶液中に浸漬すること
によつて、ゼオライト中のナトリウムカチオンを
所定量の銅カチオンで交換した後、乾燥したもの
であつて、容易に得られるものである。銅イオン
の交換量は、イオン交換容量の5%以上であり、
より好ましくは10%以上である。なお、ここでい
うイオン交換容量とは、ゼオライトのアニオン部
であるAlO4 -と対をなすカチオン部の総量であ
る。
このようなゼオライトとしては、Y型ゼオライ
ト、モルデナイト、ZSM−5などが好ましく用
いられるが、特に好ましいのはY型ゼオライトで
ある。
第2工程の気相オキシブロム化反応の原料中の
フツ化ベンゼンの臭化水素に対するモル比は1.0
〜10の範囲であり、より好ましくは1.2〜8の範
囲である。この比が1.0より小さいと、未反応の
臭化水素が残つたり、多ブロム化フルオロベンゼ
ンの副生量が増加するので好ましくない。また、
この比を10以上で実施することは、反応上は悪影
響はないが、パラブロモフルオロベンゼンの空時
収率が低下し、分離すべき未反応のフツ化ベンゼ
ンの量が増えるので好ましい方法ではない。
また、供給ガス中の分子状酵素の臭化水素に対
するモル比は0.5〜10の範囲であり、より好まし
くは0.6〜5の範囲である。この比が0.5より小さ
いと、未反応の臭化水素が残るので好ましくな
い。また、10より大きくすると、生成物の空時収
率が低下するので好ましくない。
この分子状酵素とは、純酸素または酸素を含む
ものであつて、空気でもよいし、あるいは空気ま
たは純酸素に反応を阻害しない他のガス、例え
ば、窒素、アルゴン、ヘリウム、炭酸ガスなどの
不活性ガスを加えて希釈したものであつてもよ
い。
オキシブロム化反応の反応温度は、反応系を気
相に保てる温度であれば特に制限はないが、あま
り高温になると、パラブロモフルオロベンゼンの
選択率や、収率が低下するため、通常は60〜400
℃、好ましくは100〜300℃、さらに好ましくは
150〜250℃の範囲である。
気相オキシブロム化反応は、減圧、常圧、加圧
のいずれかの圧力下でも実施できるが、通常、
0.5〜10気圧、好ましくは0.8〜5気圧の範囲で行
われる。
本発明の方法においては、第1工程の有機性の
反応混合物から分離された未反応のフツ化ベンゼ
ンを第2工程で用いることも、もちろん可能であ
り、好ましい方法の一つである。この場合、オキ
シブロム化反応に必要なだけのフツ化ベンゼンが
ないときは、所定量になるだけのフツ化ベンゼン
を加えて第2工程を行えばよい。また、第1工程
での未反応のフツ化ベンゼンを分離せずに、第1
工程の反応混合物をそのままで第2工程の気相オ
キシブロム化反応を行うことも可能である。この
場合、フツ化ベンゼンの量が臭化水素の量に対し
て所定量に達していないならば、新たにフツ化ベ
ンゼンを追加して反応を行えばよい。
また、第1工程において生成するガス状の臭化
水素は、そのままで第2工程で使用してもよい
し、一度容器に貯えた後、所定量を第2工程で使
用することも可能である。
本発明の方法によれば、第1工程でのブロム化
フルオロベンゼン混合物からは、臭素に対して80
%以上の選択率でパラブロモフルオロベンゼンが
得られ、通常の場合、さらに高い選択率である90
%以上が達成でき、第2工程においては、臭化水
素に対して80%以上の選択率でパラブロモフルオ
ロベンゼンが得られ、通常の場合、さらに高い選
択率である90%以上が達成できる。したがつて、
本発明の方法によれば、臭素に対して80%以上、
より好ましくは90%以上の選択率および収率でパ
ラブロモフルオロベンゼンが得られることにな
る。
本発明の方法で得られたブロム化フルオロベン
ゼン混合物は、パラブロモフルオロベンゼンを主
成分とするものであるが、通常は少量のオルトブ
ロモフルオロベンゼンやメタブロモフルオロベン
ゼンを含んでおり、場合によつては微量のジブロ
モフルオロベンゼンを含んでいることがあるが、
これらの副生物は蒸留および/または晶析等の操
作によつて除去することができる。
(発明の効果) 本発明の方法により、フツ化ベンゼン、臭素お
よび酸素から、高収率、高選択率でパラブロモフ
ルオロベンゼンを製造することが可能になつた。
(実施例) 実施例 1 撹拌装置、温度計、液中まで延びた窒素導入
口、冷却管およびガス出口、液中まで導入口が延
びている滴下ロトを備えた4つ口フラスコを用い
て第1工程を実施した。フラスコ内にフツ化ベン
ゼン40g、鉄粉0.2gを入れ、乾燥窒素を少しず
つ流しながら、系を5〜10℃に冷却した。撹拌下
に、滴下ロートから臭素25gを徐々に滴下した。
臭化水素ガスの発生量がほぼ一定となるように臭
素を加え、10〜15℃で反応させた。約30分を要し
た。次いで、40℃で約30分反応を続けた結果、臭
素は完全に消費された。次いで、少量の乾燥窒素
を導入し、系中に存在している臭化水素をも除去
することによつて、ほぼ定量的に臭化水素ガスを
補集した。
液相からの未反応のフツ化ベンゼンを留去する
ことによつて、ブロム化フルオロベンゼン混合物
27.3gが得られた。ブロム化フルオロベンゼン混
合物中の組成は、パラブロモフルオロベンゼン
98.5%、オルトブロモフルオロベンゼン1.0%、
メタフルオロブロモベンゼン0.5%であつた。
内径1.5cmのガラス製の反応管中に、触媒とし
て、Cu2+でY型ゼオライトのナトリウムイオン
を約65%交換して調整したCu-Y型ゼオライトを
充填し、この反応管の上部から第1工程で得られ
た臭化水素ガスと分子状酸素とフツ化ベンゼン、
および希釈剤としての窒素を導入することによつ
て、第2工程の気相オキシブロム化反応を実施し
た。
供給原料組成は、モル比でフツ化ベンゼン/
HBr/O2/N2=2/1/1/3で、フツ化ベン
ゼン基準のWHSVは10hr-1、常圧下、190〜200
℃の温度で反応を行い、定常状態になつた後、反
応生成物を分析した結果、臭化水素の反応率は
100%で、フツ化ベンゼンの反応率は49%であり、
ブロム化フルオロベンゼン混合物中の組成は、モ
ル%でパラブロモフルオロベンゼン93.1%、オル
トブロモフルオロベンゼン2.7%、メタブロモフ
ルオロベンゼン3.0%、ジブロモフルオロベンゼ
ン1.2%であつた。
このことは、臭素原子基準または反応したフツ
化ベンゼン基準のいずれにおいても、パラブロモ
フルオロベンゼンが収率95.8%、選択率95.8%で
得られたことを示している。
実施例 2 鉄粉の代りにFeBr30.4gを用いる以外は、実
施例1と同様な方法で第1工程を実施した結果、
臭素の反応率は100%で、臭化水素ガスがほぼ定
量的に補集された。ブロム化フルオロベンゼン混
合物中の組成は、パラブロモフルオロベンゼン
98.2%、オルトブロモフルオロベンゼン1.2%、
メタブロモフルオロベンゼン0.6%であつた。
Cu2+イオン交換Y型ゼオライトの代りに、
CuBr2をシリカに18W%担持したCuBr2/Sio2
用い、実施例1の第2工程で使用したのと同様の
反応装置を用いて、第1工程で得られた臭化水素
ガスと酸素でフツ化ベンゼンの気相オキシブロム
化反応を、フツ化ベンゼン/HBr/O2/N2
1.5/1/1.5/6のモル比の原料組成で、180〜
190℃、WHSV=5.0hr-1、常圧の条件下で行つ
た。定常状態になつた後、反応生成物を分析した
結果、臭化水素の反応率は100%で、フツ化ベン
ゼンの反応率は67%であり、ブロム化フルオロベ
ンゼン混合物中の組成は、モル%でパラブロモフ
ルオロベンゼン94.3%、オルトブロモフルオロベ
ンゼン2.0%、メタブロモフルオロベンゼン2.5
%、ジブロモフルオロベンゼン1.2%であつた。
このことは、臭素原子基準および反応したフツ
化ベンゼン基準のいずれにおいても、パラブロモ
フルオロベンゼンが収率96.7%、選択率96.7%で
得られたことを示している。
実施例 3 フツ化ベンゼン120g、鉄粉0.5g、臭素48gを
用いて、実施例1と同様な方法により、第1工程
の液相ブロム化反応を行つた結果、臭素の反応率
は100%で、臭化水素はほぼ定量的に補集された。
ブロム化フルオロベンゼン中のパラブロモフルオ
ロベンゼンの選択率は98.0%であつた。
Y型ゼオライトを20%硝酸銅水溶液に浸漬した
後、蒸発乾固し、さらに、空気中400℃で4時間
焼成し、次いで、水素気流中450℃で4時間還元
処理を行つて、金属状の銅を約12重量%担持した
Cu−Y型ゼオライト触媒を調整した。
この触媒を実施例1の第2工程で用いたのと同
様な反応管に充填し、第1工程で得られた臭化水
素ガスと、鉄粉を除いただけの未反応のフツ化ベ
ンゼンを含む液相の反応混合物を予熱して、反応
管の上部より導入した。同時に酸素と窒素の混合
物も反応管の上部より導入した。
第1工程で得られた液相反応混合物中のフツ化
ベンゼン/HBr/O2/N2=3.1/1/1/3のモ
ル組成となるように調製し、WHSV2hr-1、220
〜230℃、常圧の条件下で気相オキシブロム化反
応を行つた。定常状態になつた後、反応生成物を
分析した結果、臭化水素の反応率は100%であり、
ブロム化フルオロベンゼン混合物中の組成は、モ
ル%でパラブロモフルオロベンゼン92.3%、オル
トブロモフルオロベンゼン3.0%、メタブロモフ
ルオロベンゼン1.2%、ジブロモフルオロベンゼ
ン以上の多ブロム化フルオロベンゼン3.5%であ
つた。
実施例 4 図面に示すような連続反応装置を用いて、第1
工程と第2工程とを連続的に実施した。第1工程
の液相ブロム化反応装置の第1槽1は5〜10℃、
第2槽2は20〜25℃、第3槽3は40〜45℃に保た
れており、平均滞留時間は、それぞれ40分となる
ように、フツ化ベンゼンと臭素をモル比3対1の
割合で第1槽1に導入した。触媒はFeBr3がフツ
化ベンゼンに対して0.1%モル%となるように添
加されていた。
第3槽3からオーバフローで流出してくる液相
反応混合物は、蒸留装置4に導き、塔頂よりフツ
化ベンゼンを、塔中段よりモノブロモフルオロベ
ンゼンを回収し、塔底より多ブロム化フルオロベ
ンゼンと触媒を分離した。
塔頂より回収されたフツ化ベンゼンの一部と、
第1工程で生成した臭化水素ガスは、第2反応工
程の反応器5の上部から、酸素および窒素と共に
導入されている。そのモル比は、フツ化ベンゼ
ン/HBr/O2/N2=1.2/1/0.8/3となるよう
に調整されており、反応混合物は蒸留装置6に導
き、分離されている。気相オキシブロム化反応装
置には、実施例1で用いたのと同じCu2+イオン
交換Yゼオライトが充填されており、反応温度
190〜200℃、WHSV7hr-1で反応が行われた。
第1工程のブロム化フルオロベンゼン中のモノ
ブロモフルオロベンゼンの選択率は99%であり、
モノブロモフルオロベンゼン中のバラ体は97%、
オルト体2%、メタ体1%であつた。
第2工程のブロム化フルオロベンゼン中のモノ
ブロモフルオロベンゼンの選択率は97%であり、
モノブロモフルオロベンゼン中のバラ体は94%、
オルト体2%、メタ体4%であつた。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の方法を実施するための連続流通
反応装置の一例を示す模式図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 フツ化ベンゼンと臭素とからパラブロモフル
    オロベンゼンを製造するに当り、 (a) 臭素1モル当り1.1〜10モルのフツ化ベンゼ
    ンを用いて、実質的に非水系の液相でブロム化
    反応を行い、80モル%以上のパラブロモフルオ
    ロベンゼンを含むブロム化フルオロベンゼン混
    合物と、ガス状の臭化水素を生成させる第1工
    程と、 (b) 第1工程で生成したガス状の臭化水素と、そ
    の臭化水素1モル当り1.0〜10モルのフツ化ベ
    ンゼンとを、分子状酸素の存在下に気相でオキ
    シブロム化反応を行い、80モル%以上のパラブ
    ロモフルオロベンゼンを含むブロム化フルオロ
    ベンゼン混合物を生成させる第2工程 を包含することを特徴とするパラブロモフルオロ
    ベンゼンの製造方法。 2 第1工程のブロム化反応を100℃以下の温度
    で行う特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 第1工程のブロム化反応を鉄触媒の存在下に
    行う特許請求の範囲第1項または第2項記載の方
    法。 4 第2工程のオキシブロム化反応を銅を含有す
    る固体触媒の存在下に行う特許請求の範囲第1項
    ないし第3項のいずれかに記載の方法。
JP61063970A 1986-03-24 1986-03-24 パラブロモフルオロベンゼンの製造法 Granted JPS62221640A (ja)

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