JPH041495Y2 - - Google Patents

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JPH041495Y2
JPH041495Y2 JP10772085U JP10772085U JPH041495Y2 JP H041495 Y2 JPH041495 Y2 JP H041495Y2 JP 10772085 U JP10772085 U JP 10772085U JP 10772085 U JP10772085 U JP 10772085U JP H041495 Y2 JPH041495 Y2 JP H041495Y2
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electrolyte
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はガルバニ電池式酸素センサ、特にカソ
ードを含む検出部に関する。
〔考案の概要〕
ガルバニ電池式酸素センサのカソード面に密接
する酸素透過性隔膜1が、カソード2と反対側の
面において多孔質変位防止体6で覆われ、かつこ
の変位防止体6が有孔保持体7によつてカソード
2に向けて押圧されている。
〔従来技術と考案の解決しようとする問題点〕
一般に、ガルバニ電池式酸素センサは、電解液
によつて電気的に接続される鉛などの卑金属から
なるアノードと、金または白金などの貴金属から
なるカソードと、検出すべき酸素を含む試料から
電解液を分離する酸素透過性隔膜とを有する。電
解液としては特開昭59−204754号の開示する酸性
電解液、たとえば過塩素酸、テトラフルオロほう
酸、またはヘキサフルオロけい酸の水溶液が好ま
しい。
第1図に示すように、酸素透過性隔膜1とカソ
ード2との間にはごく薄い電解液層5が形成され
る。酸素透過性隔膜を透過した酸素は電解液層に
溶解し、この酸素がカソードで次のように反応す
る。
O2+4H++4e-→2H2O (1) なおこうして生成したH2Oはアノードで次の
ように反応する。
2Pb+2H2O→2PbO+4H++4e- (2) これらの反応によつて第2図に示すカソード2
とアノード10との間に電流が流れて、センサの
出力電流となる。カソード2面上の電解液層5の
厚みが大きいと酸素の電解液中の拡散が防げられ
るため応答が遅れ、かつ出力も減少する。
この電解液層の厚みを常時一定に保つ目的で従
来よりいくつかの構造が提案されている。
(1) 広い領域の電解液の内圧を緩衝する構造とす
る。
実開昭56−38868号は温度変化等によるセン
サ内部の電解液の膨脹による酸素透過性隔膜の
変形を防ぐ構造を開示する。電解槽壁の一部を
伸縮性のある変位緩衝膜で形成して内圧を緩衝
する構造とする。この構造は、温度による内圧
変化の緩衝が可能であるが、機械的な振動、緩
衝による隔膜の変形までは防ぐことができない
欠点がある。
(2) 隔膜とカソードとを機械的に密接させる構造
とする。
a 実開昭55−164545号は隔膜の周辺をスプリ
ング等により押圧する構造を開示する。この
構造の欠点はスプリングが押圧する場所がカ
ソードに密接すべき酸素透過性隔膜部分では
なく、その周辺部分であるので、カソード上
の隔膜の変形を完全に防ぐことは難しく、か
つ電解液の膨脹による隔膜破損の恐れがあ
り、さらに、スプリングを保持することが必
要であるので、センサが大型化し、構造が複
雑になる。
b 実開昭58−123359号はカソードをスプリン
グにより隔膜に押圧する構造を開示する。こ
の構造の欠点は隔膜が常にカソードにより押
圧されているので、長期間の使用に耐え得な
いことであり、すなわち隔膜はガスの透過性
を良好にするためにかなり薄い膜を用いる
が、このような薄い膜に長期間一定の圧力を
加えていると、次第に変形を起こして終局的
には破損に至る。また、電解槽の内部にスプ
リングを配置しなければならないので、セン
サが大型化し、構造が複雑になる。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点は電解液によつて電気的に接続され
るカソードおよびアノードと、これらの電解液、
カソードおよびアノードを酸素含有試料から分離
するためにカソード面に密接する酸素透過性隔膜
とを有するガルバニ電池式酸素センサであつて、
酸素透過性隔膜4がカソード2と反対側の面にお
いて多孔質変位防止体6で覆われ、かつこの変位
防止体6が有孔保持体7によつてカソード2に向
けて押圧されていることを特徴とするガルバニ電
池式酸素センサによつて解決することができる。
〔実施例〕
第1図に示すように電気絶縁体4である硬質塩
化ビニル円筒の端面に導線3を接続した金からな
るカソード2を形成し、このカソード2の表面に
酸素透過性隔膜1として厚み10〜20μmのふつ素
樹脂薄膜を密接させ、その周辺をゴムパツキング
で電解槽の下端開口に固定し、この外側に多孔質
変位防止体6としてふつ素樹脂フイルタシートを
設け、さらにこれを硬質塩化ビニル製有孔保持体
7で押圧した。これによつてカソード膜2に酸素
透過性隔膜1を押圧して、その変位を防止した。
第2図に示すように、アノード10としては電
気絶縁体4の硬質塩化ビニル円筒の周りに鉛円筒
を設けた。カソード2およびアノード10を収容
し、酸素透過性隔膜1で封止した電解槽9の内腔
に44%HClO4水溶液を注入して酸素センサを製
作した。カソードおよびアノードを外部回路で接
続すると、前記式(1)、(2)の反応により外部回路に
電流が流れ、この電流を測定して酸素濃度を求め
ることができる。
本考案の酸素センサが機械的な緩衝による隔膜
の変形を防止できることを実証するために、セン
サの検知部であるカソード2を下方に向けた状態
で、高さ75cmから木製の床に重力で落下させ、落
下前後の出力を測定し、なお酸素濃度を変化させ
た場合に出力が変化し始めてからの最終出力の90
%に達するまでの90%応答時間も測定した。落下
前後の出力は等しく、かつ90%応答時間もともに
6秒であつた。
〔比較例〕
カソード2の表面に密接させた酸素透過性隔膜
1の上に、多孔質変位防止体6および有孔保持体
7を設けず、隔膜の周辺をスプリングで押圧する
構造としたことの他は実施例と同様なガルバニ電
池式酸素センサを製造した。この酸素センサを実
施例と同様な落下試験を行なつた。出力は落下後
は落下前の40%に減少し、90%応答時間は落下前
の6秒が落下後には35秒となつた。
〔考案の効果〕
本考案の酸素透過性隔膜が多孔質変位防止体お
よび有孔保持体で押圧されてカソードに対して常
時密接しているガルバニ電池式酸素センサは、振
動および緩衝によつて隔膜が変形することがない
ので長期的に安定な使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の酸素センサの検出部の縦断面
図であり、第2図は本考案の酸素センサの部分切
欠側面図である。 1……酸素透過性隔膜、2……カソード、3…
…導線、4……電気絶縁体、5……電解液層、6
……多孔質変位防止体、7……有孔保持体、9…
…電解槽、10……アノード。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 電解液によつて電気的に接続されるカソードお
    よびアノードと、これらの電解液、カソードおよ
    びアノードを酸素含有試料から分離するためにカ
    ソード面に密接する酸素透過性隔膜とを有するガ
    ルバニ電池式酸素センサであつて、酸素透過性隔
    膜1がカソード2と反対側の面において多孔質変
    位防止体6で覆われ、かつこの変位防止体6が有
    孔保持体7によつてカソード2に向けて押圧され
    ていることを特徴とするガルバニ電池式酸素セン
    サ。
JP10772085U 1985-07-15 1985-07-15 Expired JPH041495Y2 (ja)

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JP10772085U JPH041495Y2 (ja) 1985-07-15 1985-07-15

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JPS6216468U JPS6216468U (ja) 1987-01-31
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JPS6444841A (en) * 1987-08-13 1989-02-17 Hitachi Ltd Electrochemical electrode structure
JP5149693B2 (ja) * 2008-05-15 2013-02-20 株式会社船井電機新応用技術研究所 濃度測定システム及び濃度測定方法

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