JP2599081B2 - ガルバニ電池式酸素センサ - Google Patents
ガルバニ電池式酸素センサInfo
- Publication number
- JP2599081B2 JP2599081B2 JP4286782A JP28678292A JP2599081B2 JP 2599081 B2 JP2599081 B2 JP 2599081B2 JP 4286782 A JP4286782 A JP 4286782A JP 28678292 A JP28678292 A JP 28678292A JP 2599081 B2 JP2599081 B2 JP 2599081B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- positive electrode
- sensor
- cell type
- container
- galvanic cell
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)
Description
サの構造に関するものである。更に詳しくは、振動や衝
撃等の機械的な外力が加わった時に出力を安定に保つと
同時に量産性にも富む構造に関するものである。
に応じた電圧または電流を出力するセンサであって、小
型・軽量で常温常圧で作動し信頼性も高く、しかも比較
的安価であることから、船舶内やマンホール、トンネル
内、および暖房器を使用している室内等の酸欠状態チェ
ックや、麻酔器や保育器等の医療用機器における酸素濃
度の監視等の広い分野で利用されている。
電池式酸素センサの一般的な構造は、図1に示すような
ものである。同図に基づいてガルバニ電池式酸素センサ
の動作原理を述べると、酸素を選択的に透過させかつ透
過量を電池反応に見合うように制限する隔膜5を通って
きた酸素は、酸素の電気化学的な還元に有効な触媒電極
からなる正極6上において還元され、電解液9を介して
負極10との間で次のような電気化学反応を起こす。
- 全反応 :2Pb+O2 →2PbO 電解液がアルカリ性の場合 正極反応:O2 +2H2 O+4e- →4OH- 負極反応:2Pb+4OH- →2PbO+2H2 O+4
e- 全反応 :2Pb+O2 →2PbO
とでは電荷の担い手は異なるが、いずれの場合も正極6
と負極10との間に酸素濃度に応じた電流が生ずる。触
媒電極上の正極反応によって生じた電流は、センサ容器
中蓋3とそれを締め付けるセンサ容器蓋2bによって正
極に圧接された集電体7に集められ、正極リード線8に
よって外部に導かれる。通常、電流は温度補償用のサー
ミスタ素子12を通して負極に流れ込むことによって電
圧信号に変換され、センサ出力電圧が得られる。また、
各部材は樹脂製のセンサ容器2aによって適当な配置で
保持され、電解液9はO−リング4によって外部に漏出
しないようにシールされている。
ンサを安定に動作させるためには、酸素が反応する正極
部分を化学的および物理的に安定に保つことが重要であ
り、正極上で生じた電流を集電体、サーミスタ素子を通
じてすみやかに負極に流す必要がある。このため集電体
と正極との接触抵抗が問題となる。酸素が正極上で反応
して起きる還元電流はすべて集電体を通って負極の鉛へ
流れるので、集電体と触媒電極との接触抵抗の変動はそ
のままセンサ出力の変動となり、精度のよい測定はでき
なくなる。触媒電極としての正極は厚さ数百オングスト
ローム〜数ミクロンメートルの貴金属の薄膜であるた
め、正極と集電体とを半田付けや溶接で電気的につなげ
ることは困難で、通常図1に示すように、正極6と集電
体7とをセンサ容器2により機械的に圧迫して接触させ
電気的導通を取っている。
造するには、多くの工程と作業者の熟練が必要である。
すなわち、まずセンサ容器2aに正極リード8、集電体
7、正極6が一体に接合された隔膜5、O−リング4、
容器中蓋3を正確な位置に配し、次いで容器蓋2bを一
定の強さで締め付ける。更に、負極10を取り付けて電
解液9を注入し、電解液9の注入口やリードの取り出し
部分を充填剤等で封止するというものである。
bの締め付け強さが一定でなかったりすると、正極6と
集電体7との圧迫力が不安定になり正極6と集電体7と
の電気的接触が悪くなり、出力電圧の変動や低下を生ず
る。さらに、圧迫力が不足しているセンサに外部から機
械的な振動や衝撃が加わると、隔膜5と正極6との接合
が剥離して薄い電解液の層が介在し、触媒電極としての
正極6上への酸素の供給が不安定となり、応答速度が低
下するという問題もある。
は、樹脂製のセンサ容器が熱的あるいは経時的に寸法変
化をきたし圧迫力が変化することにより同様にセンサ出
力が不安定になるという問題もある。
することにより体積が大きく膨張する樹脂材料に電解液
を吸収せしめたものをガルバニ電池式酸素センサの容器
内に密封し、該材料の膨張圧力により正極と集電体とを
圧迫して接触させ電気的導通を取る構造とし、センサ出
力が不安定になるという問題を解決しようとしたもので
ある。尚、本願にいう吸水膨張性部材とは、液体を吸収
保持できる材料を高圧のロールプレス等で圧縮成型した
ものであって、液体を吸収させたときに膨張するものを
意味する。
材料に一定量の電解液を含ませて、予め正極と集電体を
設置したセンサ容器内に密封すると、膨張圧力によって
正極と集電体とが一定の圧力によって接触し、安定な出
力のセンサを得ることができる。また、常に正極と集電
体が圧迫されているため両者の電気的接触は良好に保た
れているので、センサには出力電圧の変動や低下が生じ
ない。さらに、センサに外部から機械的な振動や衝撃が
印加された場合でもセンサは安定に動作する。
ンサ容器が熱的あるいは経時的に寸法変化をきたしたと
しても、変化分に比べて膨張分ははるかに大きいため圧
迫力が変化することはなく同様にセンサ出力は安定に保
たれる。
ニ電池式酸素センサの実施例について、その断面構造を
図2に示す。同図において、1aは被測定気体の導入口
14を設けた正極容器、1bは負極としての鉛板10を
取り付けた負極容器である。量産性を考慮して、容器1
の材質には耐蝕合金(例えば昭和電工□製商標名SHO
MAC)を用い、センサ出力の取り出し端子を兼ねたか
しめ構造とした。15は、セルローズスポンジ材料で、
気孔率(空隙率)98%の原反を高圧のロールプレス等
で圧縮成型したものであって、容器1内に注入された電
解液を吸収することによって圧縮された方向に約20倍
膨張する。尚、15の吸水膨張性部材としては、水分を
吸収することによって膨張し適度な膨張圧力を生じせし
めるものであればよい。5は厚みが25〜50ミクロン
メートルの無孔性フッ素系高分子薄膜よりなる隔膜、6
は触媒としての金をスパッタリングにより隔膜5に一体
に接合した正極、7は多孔性焼結カーボンよりなる集電
体、8はチタン網よりなる正極リード、13は導入孔1
4を通った酸素が均一に拡散するためおよび隔膜5の外
気による汚損を防止するための多孔性フッ素樹脂膜より
なる保護膜であり、これらの各部材は電解液を含んだセ
ルローズスポンジ15の膨張圧力によって一体に圧迫さ
れている。11aは、電解液の外部漏出を防止するため
および正極容器1aと負極容器1bとを電気的に絶縁す
るためのガスケットである。この実施例では電解液とし
て酢酸−酢酸カリウム−酢酸鉛系酸性水溶液または水酸
化カリウム水溶液を用いた。12はセンサ出力を電圧に
変換するとともに温度補償をおこなうためのサーミスタ
素子である。
濃度を試験計測したところ、0〜100%の酸素濃度の
範囲において、測誤差が±1%以内とガルバニ電池式酸
素センサとして良好なものであった。また、同じセンサ
を毎分360度の回転速度で振動させた場合および20
cmの高さから木机上に落下させた場合のいずれにおい
ても、出力の変動幅が±2%以内と良好なものであっ
た。また、本実施例のセンサを組み立てるのに要した工
数は従来のセンサに比べて約3分の1となり、非常に量
産性に優れたものであった。
外部からの機械的な振動、衝撃や応力に対する耐久性や
長期にわたる信頼性に優れたガルバニ電池式酸素センサ
を得ることができる。この効果は実施例のセンサのみな
らず、センサを電解液を吸収することにより膨張する樹
脂をセンサ容器内に密封せしめ、その膨張圧力で正極と
集電体とを圧接する構造とすることによって得られる。
また、本発明によれば、正極と集電体とを圧接するため
に容器をねじ締め構造等の複雑な構造をとる必要がな
く、部品点数も少なくでき量産性に優れたガルバニ電池
式酸素センサを得ることができる。従って、本発明によ
るセンサを用いることにより誤動作等の無い信頼性の高
い酸素濃度計や酸欠警報機等が得られ、産業上の発展に
寄与すること非常に大である。
図である。
センサを示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 酸素の電気化学的な還元に有効な触媒電
極からなる正極(6)と、酸素の還元による電流を外部
に導くための集電体(7)と、鉛電極からなる負極(1
0)と、触媒電極(6)と一体に接合された有機高分子
膜からなる隔膜(5)と、電解液と、それらを収納する
容器(1)とで基本的に構成されたガルバニ電池式酸素
センサにおいて、容器(1)内に、容器(1)の開口部(14)に対し
て、隔膜(5)、正極(6)、集電体(7)、電解液を
吸収させた吸水膨張性部材(15)を順次配置し、吸水
膨張性部材(15)の膨張圧力によって正極(6)と集
電体(7)とが圧接されるよう構成された ことを特徴と
するガルバニ電池式酸素センサ。 - 【請求項2】 該吸水膨張性部材(15)が、圧縮成型
されたセルローズスポンジであることを特徴とする請求
項1記載のガルバニ電池式酸素センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4286782A JP2599081B2 (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | ガルバニ電池式酸素センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4286782A JP2599081B2 (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | ガルバニ電池式酸素センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06109694A JPH06109694A (ja) | 1994-04-22 |
JP2599081B2 true JP2599081B2 (ja) | 1997-04-09 |
Family
ID=17708982
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4286782A Expired - Lifetime JP2599081B2 (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | ガルバニ電池式酸素センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2599081B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002350384A (ja) * | 2001-05-23 | 2002-12-04 | Japan Storage Battery Co Ltd | ガルバニ電池式酸素センサ |
JP4630108B2 (ja) * | 2005-03-31 | 2011-02-09 | 新コスモス電機株式会社 | ガルバニ電池式酸素センサ |
JP4947373B2 (ja) * | 2007-10-04 | 2012-06-06 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 電極ならびにそれを用いた転写装置および転写方法 |
CN104280442B (zh) * | 2013-07-12 | 2018-04-27 | 株式会社杰士汤浅国际 | 伽伐尼电池式氧传感器 |
WO2024195746A1 (ja) * | 2023-03-23 | 2024-09-26 | マクセル株式会社 | 電気化学式酸素センサ |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4825955A (ja) * | 1971-08-11 | 1973-04-04 |
-
1992
- 1992-09-30 JP JP4286782A patent/JP2599081B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06109694A (ja) | 1994-04-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5527446A (en) | Gas sensor | |
EP0990895B1 (en) | Gas sensor with electrically conductive hydrophobic membranes | |
JP2015505358A (ja) | 鉛フリー酸素センサ | |
CN104155355A (zh) | 氧传感器 | |
CN110114665B (zh) | 电解质浓度测量的方法和设备 | |
JP4251970B2 (ja) | ガスセンサ | |
US4695361A (en) | Oxygen sensor | |
JP2599081B2 (ja) | ガルバニ電池式酸素センサ | |
JP4248475B2 (ja) | イオン性液体電解質ガスセンサ | |
US6129825A (en) | Electrochemical gas sensor | |
US5906726A (en) | Electrochemical sensor approximating dose-response behavior and method of use thereof | |
JP2008101948A (ja) | ガルバニ電池式センサ | |
KR890000606B1 (ko) | 가스분석기 | |
JP2017161457A (ja) | 電気化学式センサ | |
JPH0640092B2 (ja) | 湿度測定方法 | |
JP2864878B2 (ja) | ガルバニ電池式酸素センサ | |
US8110081B2 (en) | Oxygen sensor improvement method | |
JP6474285B2 (ja) | 定電位電解式ガスセンサ | |
JP5018573B2 (ja) | ガルバニ電池式センサ | |
CN212410498U (zh) | 一种氢气传感器 | |
JP4835436B2 (ja) | 電気化学式ガスセンサおよびその製造法 | |
JP2002350384A (ja) | ガルバニ電池式酸素センサ | |
US6652722B2 (en) | Sensor for measuring the partial pressure of a gas of the type comprising an electrochemical cell and a gaseous diffusion barrier | |
JP6473351B2 (ja) | 定電位電解式ガスセンサ | |
JP2007278826A (ja) | 多孔体の酸素拡散係数測定装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090109 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100109 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110109 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110109 Year of fee payment: 14 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110109 Year of fee payment: 14 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110109 Year of fee payment: 14 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110109 Year of fee payment: 14 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110109 Year of fee payment: 14 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110109 Year of fee payment: 14 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110109 Year of fee payment: 14 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109 Year of fee payment: 15 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130109 Year of fee payment: 16 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130109 Year of fee payment: 16 |