JPH0414680Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、Ｏリングに添えてこれのはみ出し現
象による破損を防止する平面シール用バツクアツ
プリング。詳しくは帯片を丸めたリングを弾性を
利用して装着すべき孔に自然適合させる平面シー
ル用バツクアツプリングに関する。

（従来の技術） 従来、棒状体又は帯状体を丸めて重合部を有す
るリングとし、このリングの重合部を接着して、
気密、水密を保持させる様にしたパツキンは、実
公昭35−5220号公報、及び特公昭52−19868号公
報により、又、紙シートを丸めて積層し、これを
接着剤により張着したものを適当な厚さに切断す
るパツキンは、実開昭53−79962号公報によりそ
れぞれ公知である。

（考案が解決しようとする問題点） 前記した従来のパツキンは、リングの重合部を
接着により固定するか、積層する各シートを接着
剤により張着するかしたもので、いずれも完成し
たパツキンの直径は一定で加減することはできな
いものである。

これに対して、本願考案は、帯片を一部又は全
部が移動可能に重合するように丸めてリングとす
ることにより、該リングの直径を帯片の弾性を利
用して装着すべき孔に自然適合させ得るため、セ
ツトが至つて簡単確実に行われる平面シール用バ
ツクアツプリングを提供することを目的としてい
る。

（問題点を解決するための手段） 前記した目的を達成するための本考案の手段
は、皮又は合成樹脂等の長尺帯から装着すべき孔
の周長よりも長い帯片を形成し、この帯片を一部
又は全部が移動可能に重合するように丸めて装着
する孔よりも直径の小さいリングとし、該リング
を前記した孔へ納めてから帯片の弾性により増径
させて孔径へ自然適合させることを特徴とした平
面シール用バツクアツプリングの構成にある。

（作用） 前記した構成の平面シール用バツクアツプリン
グは、これに適した特性を有する皮又は合成樹脂
等の材料により所帯の巾と厚さを有する長尺帯を
形成して置き、この長尺帯から一重巻きの場合は
バツクアツプリングを装着すべき孔の周長よりも
重合代だけ長い帯片を、二重巻きの場合は周長の
２倍の長さの帯片を形成して、これら帯片を一重
巻きか、二重巻きに丸めると、一部が移動可能に
重合するか、全部が移動可能に重合するリングが
形成され、これらリングの直径は重合部の移動に
より加減できるから、このリングを装着すべき孔
の直径よりも小さくして孔の中に納めてから離す
と、リングは帯片の弾性により増径して自然に孔
へ適合する直径になるから、孔へのリングのセツ
トが至つて簡単確実に行われるものである。従つ
てこの中側へＯリングを装入すれば、Ｏリングは
外側でバツクアツプリングが作用圧を受けるた
め、はみ出し現象を防止されてこれに起因する損
傷を生じず、流体の圧力保持作用を確実に行うも
のである。

（実施例） 以下に本考案に関する平面シール用バツクアツ
プリングの実施例を図面に基づいて説明する。

図面第５図に於て１は長尺帯で、衝撃に強くて
低摩擦の合成樹脂、例えば四弗化エチレン（商品
名テフロン）等により所要の巾と厚さを有する一
連の長い帯状に形成してある。

第６図に於て２は帯片で、前記した長尺帯１を
一重巻きの場合はバツクアツプリングを装着すべ
き孔４の周長よりも重合代だけ長い寸法に切断
し、二重巻きの場合は周長の２倍程度の長さに切
断して形成するものであり、一重巻きの場合は重
合代の部分を対応的に斜めに切断して、帯片２を
丸めてリングにするとき段差を生じなくて、単に
重なるだけのため相互移動が可能な重合部が得ら
れるようにし、二重巻きの場合は端末を直角又は
斜めに切断しても重合端に段差を生じるから、帯
片２の厚さをなるべく薄くして段差がＯリングに
影響を及ぼさないようにするもので、この場合も
単に重なるだけの重合部は移動可能であつて、い
ずれの場合も重合部の移動によりリングの直径を
自在に加減できるバツクアツプリング３になるか
ら、このバツクアツプリング３はＯリングを装着
する孔４よりも少し小さくして孔４内に納めてか
らリング３を離すと、リング３は帯片２の弾性に
より増径して孔４に適合する直径になるので、孔
４に対するリング３のセツトが至つて簡単確実に
行われると共に、バツクアツプリング３の中側に
Ｏリング５を装入すれば、Ｏリング５をバツクア
ツプしてこれのはみ出し現象を防止するため、は
み出しに起因するＯリング５の損傷が防止される
ものである。

（考案の効果） 前述した構成の本考案の平面シール用バツクア
ツプリングは、重合部の移動によりリングの直径
を自在に調整できる。

丸めたリングを装着孔に納めて離すと帯片の弾
性により増径して孔へ密着するから、孔へのリン
グセツトが至つて簡単確実に行われる。

長尺帯を切断して丸めるだけであるから、リン
グの製作が容易であり、又、帯片の切断長さに誤
差があつても、製品リングの直径は均一化される
ため不良品の発生もなく、製品コストを従来品の
数分の一に低減することができる。

長尺帯を在庫してこれを必要な長さに切り必要
寸法のリングを得るから、部品の手配、管理が楽
になる。

等の格別な効果が奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第８図は本考案に係る平面シール用バ
ツクアツプリングの実施例を示すもので、第１図
は一重丸め型の正面図。第２図は同上の側面図。
第３図は二重丸め型の正面図。第４図は同上の側
面図。第５図は長尺帯の斜視図。第６図は長尺帯
から形成した帯片の一部切欠斜視図。第７図は平
面シール用バツクアツプリングの使用状態を示す
正面図。第８図は同上の縦断側面図である。 １……長尺帯、２……帯片、３……バツクアツ
プリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 皮又は合成樹脂等の長尺帯から装着すべき孔の
   周長よりも長い帯片を形成し、この帯片を一部又
   は全部が移動可能に重合するように丸めて装着す
   る孔よりも直径が小さいリングとし、該リングを
   前記孔へ納めてから帯片の弾性により増径させて
   孔径に自然適合させることを特徴とした平面シー
   ル用バツクアツプリング。