JPH0414302B2 - - Google Patents

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JPH0414302B2
JPH0414302B2 JP58170457A JP17045783A JPH0414302B2 JP H0414302 B2 JPH0414302 B2 JP H0414302B2 JP 58170457 A JP58170457 A JP 58170457A JP 17045783 A JP17045783 A JP 17045783A JP H0414302 B2 JPH0414302 B2 JP H0414302B2
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JP
Japan
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electrode
gas
partial pressure
oxygen
platinum
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JP58170457A
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Makoto Noda
Yoshinobu Asano
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NGK Insulators Ltd
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NGK Insulators Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6061654A publication Critical patent/JPS6061654A/ja
Publication of JPH0414302B2 publication Critical patent/JPH0414302B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/403Cells and electrode assemblies
    • G01N27/406Cells and probes with solid electrolytes
    • G01N27/4065Circuit arrangements specially adapted therefor

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  • Physics & Mathematics (AREA)
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  • Electrochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、酸素・可燃ガス分圧測定方法及びそ
の装置に係り、特に高温において酸素イオン伝導
性のある固体電解質を用いて、測定対象ガス中の
酸素分圧を測定すると同時に、かかるガス中の可
燃ガス分圧をも測定し得るようにした方法並びに
その装置に関するものである。 従来から、ジルコニア等の、高温において酸素
イオン伝導性のある固体電解質を用いて、電気化
学反応を利用した酸素濃淡電池の原理により、製
鋼における各種の炉、その他の工業炉、ボイラー
等から排出される燃焼排ガス中の酸素濃度(酸素
分圧)を検知し、それら炉乃至はボイラーの燃焼
状態を制御することが知られている。 ところで、この種の酸素センサとしては、所定
形状のジルコニア固体電解質の両面に多孔質の白
金電極をそれぞれ設け、そして一方の側の電極を
大気に接触せしめて、基準酸素濃度(分圧)の基
準電極とする一方、他方の側の電極を測定対象ガ
スである燃焼排ガス中にさらして、測定電極とし
ており、それら基準電極と測定電極との間の酸素
濃度(分圧)の差に基づく起電力を測定すること
により、測定対象ガス中の酸素濃度(分圧)を測
定しているのである。なお、そのような二つの電
極の間に生ずる起電力:Eは、ネルンストの式と
言われる次式にて示されるものである。 E=RT/nF×2.303×logPo2(B)/Po2(A) 但し、 R:気体定数 T:絶対温度 n:電子数 F:フアラデー定数 Po2(A):測定対象ガス中の酸素分圧 Po2(B):標準比較ガス中の酸素分圧 である。 そして、かかる式のうち、R、T、n、F、
Po2(B)は、定数として取り扱えるところから、起
電力:Eを測定することによつて、測定対象ガス
中の酸素分圧:Po2(A)を求めることが出来るので
ある。 しかしながら、そのような電気化学反応を利用
した従来からの酸素センサにおいては、単に測定
対象ガス中の酸素濃度乃至は酸素分圧を測定する
ことが出来るのみであつて、該測定対象ガス中に
存在する一酸化炭素、水素等の可燃ガスの存在量
を同時に測定することは全く出来なかつたのであ
る。而して、測定対象ガス中の可燃ガス量を測定
することは、例えば燃焼制御、特に各種の炉の燃
焼排ガス中の酸素分圧を下げることによつて、省
エネルギー化を図る場合等において極めて有効で
あり、このため酸素分圧の測定と同時に、可燃ガ
ス分圧の測定も可能であるセンサの開発が望まれ
ているのである。 本発明者らは、かかる事情に鑑みて、酸素分圧
並びに可燃ガス分圧の同時測定技術を確立すべ
く、鋭意検討した結果、固体電解質の一方の側に
設けられる測定電極として、測定対象ガス中の酸
素と可燃ガスとの燃焼反応において異なる平衡状
態に達せしめる複数の電極を設け、そしてそれら
電極と基準電極との間で生ずる複数の起電力が、
酸素分圧と共に、可燃ガス分圧にも所定の比例関
係が存在することを見い出し、本発明を完成する
に至つたのである。 すなわち、本発明の目的とするところは、高温
において酸素イオン伝導性のある固体電解質を用
いて、測定対象ガス中の酸素分圧を測定すると同
時に、同一の固体電解質で、可燃ガスを判別し、
その分圧をも測定し得るようにした方法並びにそ
のための装置を提供することにある。 そして、本発明にあつては、かかる目的を達成
するために、高温において酸素イオン伝導性のあ
る固体電解質の一方の側に、測定対象ガスに接触
せしめられる測定電極を設ける一方、該固体電解
質の他方の側に、基準酸素分圧の標準比較ガスに
接触せしめられる基準電極を設けて、それら測定
電極と基準電極との間の酸素分圧の差に基づく起
電力を測定することにより、かかる測定対象ガス
中の酸素分圧を測定するに際して、前記測定電極
として、該測定対象ガス中の酸素と可燃ガスとを
燃焼反応せしめて酸素分圧を計算上の平衡に達せ
しめる第一の電極と、該測定対象ガス中の酸素と
可燃ガスとの燃焼反応において酸素分圧を計算上
の平衡に達せしめ得ない第二の電極と、それら第
一、第二の電極とは異なる、前記測定対象ガス中
の酸素と可燃ガスとの燃焼反応において酸素分圧
を計算上の平衡に達せしめ得ない第三の電極を用
い、該第一、第二及び第三の電極と前記基準電極
との間にそれぞれ生ずる3種の起電力により可燃
ガスを判別する一方、該第二及び第三の電極と前
記基準電極との間にそれぞれ生じる起電力の何れ
か一方の値と、前記第一の電極と前記基準電極と
の間に生ずる起電力の値とから、該可燃ガスの分
圧及び酸素分圧を求めるようにしたのである。 かくの如き本発明手法においては、測定電極と
しての第一の電極と基準電極との間に生ずる起電
力:E1に基づいて、酸素分圧が演算されて求め
られる一方、前記測定電極としての第二の電極ま
たは第三の電極と基準電極との間に生ずる起電
力:E2またはE3と、前記起電力:E1との値に従
つて、所定の近似式乃至は検量線によつて、可燃
ガス分圧が演算され、求められ、更にはそれら3
種の起電力:E1、E2、E3によつて可燃ガスの種
類が判別され得るのである。 また、本発明は、かかる手法の実施のために、
(a)高温において酸素イオン伝導性のある固体電解
質と、(b)該固体電解質の一方の側の面に設けら
れ、所定の基準酸素分圧の標準比較ガスに接触せ
しめられる基準電極と、(c)該固体電解質の他方の
側の面にそれぞれ設けられた、測定対象ガス中の
酸素と可燃ガスとを燃焼反応せしめて酸素分圧を
計算上の平衡に達せしめる第一の電極と、測定対
象ガス中の酸素と可燃ガスとの燃焼反応において
酸素分圧を計算上の平衡に達せしめ得ない第二の
電極と、それら第一、第二の電極とは異なる、前
記測定対象ガス中の酸素と可燃ガスとの燃焼反応
において酸素分圧を計算上の平衡に達せしめ得な
い第三の電極とを含む測定電極と、(d)それら第
一、第二、第三の電極と前記基準電極との間にそ
れぞれ生ずる3種の起電力を検出する起電力検出
手段と、(e)該起電力検出手段から出力される3種
の信号に基づいて、前記測定対象ガス中に存在す
る可燃ガスを判別する一方、該測定対象ガス中に
存在する酸素及び可燃ガスのそれぞれの分圧を演
算する演算手段とを、含む装置を用いるのであ
る。 ところで、かかる本発明における、高温におい
て酸素イオン伝導性のある固体電解質には、従来
からの電気化学反応を利用した酸素センサにおい
て用いられている固体電解質の何れもが使用可能
であり、例えば、酸化ジルコニウムに酸化カルシ
ウムを固溶させたもの、酸化ジルコニウムに酸化
イツトリウムを固溶させたもの、酸化トリウムに
酸化イツトリウムを固溶させたもの等がある。ま
た、かかる固体電解質の形状としては、平板状、
円筒状、有底円筒状(試験管状)等があり、目的
に応じて適宜に選択されることとなる。 そして、このような所定形状の固体電解質に対
して、その一方の側の面に、燃焼排ガス等の測定
対象ガスが接触せしめられる一方、その他方の側
の面には、基準酸素分圧の標準比較ガス、通常大
気(空気)が接触せしめられるようになつている
のである。なお、固体電解質が円筒乃至は有底円
筒形状である場合においては、一般に、その外側
表面に測定対象ガスが接触せしめられる一方、そ
の内側表面が大気に接触せしめられるようになつ
ている。 そして、かかる固体電解質の標準比較ガスが接
触せしめられる側の表面には、所定の基準電極が
設けられている。この基準電極は、固体電解質と
同様に、従来からの酸素センサに設けられている
ものと同様な多孔質の金属電極であつて、例え
ば、白金、銀、金、白金・ロジウム合金、白金・
パラジウム合金、金・白金多層体等の金属材料に
て形成されている。なお、このような多孔質の金
属電極の上には、所定のセラミツクの被覆が施さ
れている場合があるが、またそのような被覆が施
されていなくても何等差支えないものである。 一方、固体電解質の測定対象ガスが接触せしめ
られる側の表面には、本発明に従つて、複数の電
極からなる多孔質の測定電極が設けられている。
すなわち、この測定電極は、測定対象ガス中の酸
素と可燃ガスとを燃焼反応せしめて、酸素分圧の
値を計算上の平衡に達せしめた状態とすることが
出来る第一の電極と、該測定対象ガス中の酸素と
可燃ガスとの燃焼反応において酸素分圧をかかる
計算上の平衡に達せしめ得ない第二の電極と、そ
れら第一、第二の電極とは異なる、該測定対象ガ
ス中の酸素と可燃ガスとの燃反応において酸素分
圧をかかる計算上の平衡に達せしめ得ない第三の
電極とを含むものである。すなわち、測定対象ガ
スが、酸素と共に、可燃ガスとして一酸化炭素
(CO)を含む場合において、高温下においては、 CO+1/2×O2=CO2 の反応が生じて、化学平衡に達するところから、
かかる測定対象ガスの組成が、O2:0.04atm、
CO:0.01atm、N2:0.95atmの時において、CO
の量の1/2量のO2が元の組成中のO2の量から減ぜ
られ、その結果、化学平衡後の酸素分圧は、計算
上は、0.04atm−1/2×0.01atm=0.035atmとな
るが、前記第一の電極は、かかる酸素分圧:
0.035atmに見合う起電力を前記基準電極との間
において発生せしめ得るものであり、一方前記第
二の電極及び第三の電極は、かかる計算上の酸素
分圧:0.035atmよりも小さい異なる酸素分圧を
与える2種の起電力を、前記基準電極との間にお
いて惹起せしめるのである。 このような特性を有する第一の電極に関して、
その材質としては、白金、白金・ロジウム合金、
または白金・パラジウム合金等の金属材料が適宜
に選択されることとなる。そして、この白金系の
金属材料にて固体電解質表面に電極を形成する場
合においては、その厚さが、上記の如き酸素と可
燃ガスとの燃焼反応における化学平衡に影響する
ところから、かかる白金系金属材料のみにて第一
の電極を構成する場合においては、一定の厚さ
(以下、基準厚さと言う)以上、好ましくは15〜
30μの厚さにおいて、固体電解質表面に形成する
必要があるのである。なお、この基準厚さは、一
般に10μ程度である。尤も、本発明に従う第一の
電極は、かかる基準厚さ以下の白金系金属材料に
ても形成することが出来るが、その場合には、該
白金系金属材料からなる電極層の上に所定厚さの
セラミツク被覆層が設けられ、これによつて、セ
ラミツク被覆層及び白金系電極層を、測定対象ガ
スが透過する間に、該測定対象ガス中に存在する
酸素と可燃ガスとが燃焼反応せしめられて、酸素
分圧が計算上の平衡に達した値となるように、該
反応の進行が図られる。なお、このような第一の
電極を構成する基準厚さ以下の白金系電極層は、
一般に0.1〜10μ、望ましくは1〜7μの厚さにおい
て形成されるものであり、またその上のセラミツ
ク被覆層は、一般に20〜200μ、望ましくは50〜
150μの厚さにおいて形成されることとなる。 一方、本発明に従う測定電極を構成する第二の
電極は、前述のように、測定対象ガス中の酸素と
可燃ガスとの燃焼反応を化学平衡に達せしめ得ず
(反応を化学量論的に進行せしめ得ず)、酸素分圧
を計算上の平衡ではない、所謂平衡の状態となる
値と為して、それに見合う起電力を基準電極との
間において発生せしめるものである。このような
第二の電極の特性は、その起電力発生のための触
媒活性を、前記第一の電極より低めることによつ
て容易に得ることが出来る。 そして、このような第二の電極は、その電極材
質として白金、白金・ロジウム合金、または白
金・パラジウム合金等の白金系金属材料を採用す
る場合においては、基準厚さ以下、一般に0.1〜
10μ、望ましくは1〜7μの厚さにおいて、固体電
解質の測定対象ガスの接触せしめられる表面上
に、前記第一の電極とは別個に独立して形成され
ることとなる。 また、このような第二の電極は、その他、金、
金・白金合金、金・白金・銀合金、金・パラジウ
ム合金、金・白金多層体等の金系金属材料等にて
も形成され得るものであつて、そのような場合に
は、一般に5〜30μの厚さにおいて設けられるこ
ととなる。なお、この金系金属材料にて第二の電
極が形成される場合には、その金属電極層の上に
更にセラミツクのコーテイング(被覆)が施され
ていても良いが、セラミツク自体が酸化触媒能力
を有するところから、そのようなコーテイング層
は薄い(例えば、20〜100μ程度)ほうが望まし
いのである。 そして、このような各タイプの第一及び第二の
電極が種々組み合わされて、本発明に適用される
こととなる。具体的には、セラミツク被覆を有す
る基準厚さ以下の白金系金属材料にて形成された
第一の電極に対しては、基準厚さ以下の白金系金
属材料からなる第二の電極、または所定厚さの金
系金属材料からなる第二の電極が組み合わされ、
また基準厚さ以上の厚さの白金系金属材料にて第
一の電極が形成された場合にあつては、基準厚さ
以下の白金系金属材料にて形成された第二の電
極、または所定厚さの金系金属材料にて形成され
た第二の電極が組み合わされるのである。 さらに、本発明においては、かかる測定電極と
して、上記第一及び第二の電極と共に、それら電
極とは異なる、前記測定対象ガス中の酸素と可燃
ガスとの燃焼反応において酸素分圧を計算上の平
衡に達せしめ得ない第三の電極をも用いるもので
あつて、そしてそのような三種の電極を用いた場
合においては、該第二の電極と前記基準電極との
間に生ずる起電力:E2および該第三の電極と該
基準電極との間に生ずる起電力:E3の何れか一
方の起電力値と、前記第一の電極と前記基準電極
との間に生ずる起電力の値:E1とから、測定対
象ガス中の可燃ガスの分圧が求められる一方、そ
れらの起電力:E1、E2、E3から可燃ガスの種類
が判別されるようにされるのである。 このような第三の電極が用いられる場合にあつ
ては、前記第一の電極及び第二の電極は、それぞ
れ白金、白金・ロジウム合金、または白金・パラ
ジウム合金等の金属材料にて形成される一方、該
第三の電極は所定厚さ、一般に5〜30μの厚さに
おいて、金、金・白金合金、金・白金・銀合金、
金・パラジウム合金、または金・白金多層体等の
金属材料にて、前記第一、第二の電極とは別個
に、独立して形成されることとなる。勿論、上述
したように、第一の電極は、それが基準厚さ以下
の厚さにおいて、白金系金属材質にて形成される
場合には、その表面に所定厚さのセラミツク被覆
が施されることとなるのであり、また第三の電極
を構成する金系金属材料の電極層の表面には、前
述の如くセラミツクの薄いコーテイング層が形成
されていても何等差支えないのである。 そして、このように、一方の側に基準電極、他
方の側に測定電極としての複数の電極が設けられ
た固体電解質を用いて、目的とする測定対象ガス
の酸素分圧並びに可燃ガス分圧を測定するに際し
ては、該固体電解質は、一般に200℃以上の高温、
通常500℃〜1000℃の高温にされ、そして基準電
極には基準比較ガスが接触せしめられる一方、そ
れら複数の測定電極には、測定対象ガスが接触せ
しめられることにより、測定電極を構成する複数
の電極と基準電極との間には、それぞれ次のよう
な信号が得られるのである。 すなわち、測定電極を構成する第一の電極と基
準電極との間には、測定対象ガスが高温で化学平
衡に達した状態(測定対象ガス中に可燃ガスが存
在すれば、燃焼反応した後の状態)の酸素分圧に
見合う起電力が生ずるのである。例えば、前述し
たように、測定対象ガスの組成が、O2:0.04at
m、CO:0.01atm、N2:0.95atmの場合、高温
下では、CO+1/2×O2=CO2の反応が生じて、化
学平衡に達するところから、CO量の1/2の量の
O2が、元の組成中のO2の量から減ぜられ、その
結果、化学平衡後の酸素分圧は、0.04atm−1/2
×0.01atm=0.035atmとなり、そしてこれに見合
う起電力:E1が得られるのである。 一方、測定電極を構成する電極の一つである第
二の電極と基準電極との間には、測定対象ガス中
に可燃ガスが存在する場合、その燃焼反応後の化
学平衡に達しない状態、すなわち非平衡状態の、
或いは過渡的平衡状態の酸素分圧に見合う起電
力:E2が生ずるのである。 そして、このような第一の電極と基準電極との
間に生ずる起電力:E1と、第二の電極と基準電
極との間に生ずる起電力:E2との差が、測定対
象ガス中の可燃ガスの分圧に比例するのである。
また、第三の電極と基準電極との間には、測定対
象ガス中に可燃ガスが含まれている場合、前述し
たような非平衡状態の酸素分圧に見合う起電力:
E3が生じ、かかる起電力:E3の前記起電力:E1
に対する差が、測定対象ガス中の可燃ガスの分圧
に比例することとなるのである。 そして、それら電極間に生ずる複数の起電力:
E1、E2、更にはE3は、適当な起電力検出装置、
例えば電位測定器によつてそれぞれ検出され、そ
してそれから出力される複数の電気的信号が演算
装置に導かれ、該演算装置において演算すること
により、酸素分圧と同時に、測定対象ガス中に存
在する可燃ガス、例えば一酸化炭素、水素等が判
別され、そしてその分圧が求められるのである。
すなわち、測定対象ガス中の酸素分圧は、前記起
電力:E2に基づく信号によつて演算して求めら
れる一方、可燃ガスの判別は3種の起電力:E1
E2、E3を用いて行なわれ、また当該可燃ガスの
分圧は、予め求められている検量線乃至は近似式
に従つて、前記起電力:E1及びE2またはE3の値
を用いて演算されて、求められるのである。 次に、固体電解質と、測定対象ガス接触側、標
準比較ガス接触側の各電極の構造と信号演算の流
れを、第1図〜第6図に基づいて説明する。 まず、第1図は本発明を理解する上において参
考とされるべき装置構成の一例を明らかにするも
のであつて、そこには、固体電解質が一端閉の試
験管状であるものの横断面が示されている。そこ
において、固体電解質1の内側が、標準比較ガス
に接触せしめられる側となつており、その閉鎖端
側の表面に、所定厚さで基準電極2が設けられて
いる。一方、固体電解質1の外側が測定対象ガス
に接触せしめられる側となつており、第1電極3
及び第2電極4が、それぞれ独立して設けられて
いる。そして、それぞれの電極2,3,4は、そ
れぞれリード線を介して、電位測定計器5,6に
電気的に接続され、それぞれの電極からの信号に
基づいて、各電位測定計器5,6において、電極
2,3間及び2,4間の起電力:E1、E2がそれ
ぞれ検出されるようになつているのである。 なお、第2図〜第4図には、かかる固体電解質
1の底面図がそれぞれ示されているが、第1電極
3及び第2電極4は、一般に第2図に示されるよ
うに、固体電解質1の外周面を略二分するように
して所定厚さにおいて形成されているのである。
また、第3電極10が、第1電極3及び第2電極
4と共に設けられる場合には、第3図の如く、固
体電解質1の外周面を略三分するようにして、そ
れぞれ独立して配置されることとなる。勿論、第
4図に示されるように、第1電極3、第2電極4
は、固体電解質1の外周面上に所定幅で形成され
ていても何等差支えないのである。 そして、各電位測定計器5,6によつて得られ
た電位信号は、演算器7に入力され、そこにおい
て所定の演算が行なわれることとなる。また、そ
の演算結果は、酸素分圧表示出力器8及び可燃ガ
ス分圧表示出力器9にて表示、出力されるように
なつている。 また、第5図には、一端閉の試験管状である固
体電解質1に対して、測定電極として三種の電極
が設けられた場合、すなわち第1電極3、第2電
極4と共に、それらとは異なる第3電極10が設
けられた場合における信号演算の流れが示されて
いるが、そこにおいて、基準電極2は、前例と同
様に、固体電解質1の閉端部側の内面に形成さ
れ、標準比較ガスに接触せしめられるようになつ
ている。また、固体電解質1の外周面には、第1
電極3、第2電極4および第3電極10が周方向
に帯状に独立して設けられており、そしてそれぞ
れの電極からの信号が、それぞれリード線を通じ
て電位測定計器5,6,11に入力されるように
なつている。 そして、これら電位測定計器5,6,11によ
つて得られた電位信号:E1、E2、E3は、上例の
場合と同様に、演算器7において演算され、その
演算結果が、酸素分圧表示出力器8及び可燃ガス
分圧表示出力器9にて表示、出力されるようにな
つている。 さらに、第6図には、板状の固体電解質1が用
いられる場合の例が示されており、そこにおい
て、板状の固体電解質1は支持隔壁体12に取り
付けられ、そして該固体電解質1の左側(図にお
いて)が、測定対象ガスに接触せしめられる側と
なつており、そこに測定電極として、第1電極
3、第2電極4、第3電極10がそれぞれ独立し
て設けられているのである。一方、かかる板状の
固体電解質1の右側が、標準比較ガスに接触せし
められる側となり、そこに基準電極2が設けられ
ているのである。 そして、それぞれの電極からの信号は、リード
線を通じて電位測定計器5,6,11にそれぞれ
導かれ、各電極間の起電力(電位):E1、E2、E3
がそれぞれ検出される。次いで、各電位測定計器
5,6,11によつて得られた電位信号は、演算
器7に導かれて演算され、これによつて、酸素分
圧と可燃ガス分圧が同時に求められ得るのであ
る。なお、その演算結果は、前記各例と同様に、
酸素分圧表示出力器8及び可燃ガス分圧表示出力
器9にて表示、出力されることとなる。 なお、第1図、第5図、第6図には図示されて
いないが、何れも、固体電解質1の周囲には、該
固体電解質1から所定距離、離れた位置に、該固
体電解質1の少なくとも基準電極2、第1〜3電
極3,4,10の設置部分を所定温度に加熱せし
めるために、電気ヒーター等の適当な加熱装置が
設けられている。 以下、本発明を更に具体的に明らかにするため
に、本発明の理解に有効な参考例と共に、本発明
の幾つかの実施例について説明するが、それらの
実施例は、あくまでも文字通りの単なる一実施例
に過ぎないものであつて、本発明の範囲を制限的
に解釈するためのものでは決してない。本発明に
は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者
の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
が加えられ得るものである。 参考例 1 第1図に示された装置構成において、一端閉の
試験管状の固体電解質の材質として、酸化ジルコ
ニウムに酸化カルシウムを固溶させたものを用い
る一方、その外側に測定対象ガスが接し、またそ
の内側には大気が接するように構成した。 そして、この固体電解質の内外面には、第1図
及び第2図に示される如く、基準電極及び測定電
極としての第1電極、第2電極が設けられた。な
お、基準電極は、セラミツク被覆のない白金電極
であり、また測定電極の一つである第1電極は、
約100μの厚さでアルミナ系セラミツクの被覆を
設けた約5μの厚さの白金電極であり、更に第2
電極は、そのようなセラミツクの被覆のない白金
電極(厚さ:約5μ)であつた。そして、かかる
固体電解質は、電気加熱器によつて600℃の高温
となるようにされた。 内側の基準電極と外側の測定電極としての第1
電極、第2電極との間にそれぞれ生ずる起電力を
E1、E2として、測定対象ガスの組成を種々変化
させた時に得られる起電力E1、E2を測定し、そ
の結果を下記第1表に示す。また、得られた起電
力:E1、E2の値からそれぞれ計算される酸素分
圧を、Po2(PtC)、Po2(Pt)として、第1表中に
併せ示した。
【表】
【表】 かかる第1表の数値をもとにして、第7図に、
ガス成分の平衡を計算して得られる酸素分圧と、
Po2(PtC)とPo2(Pt)の関係を図示するが、Po2
(PtC)は、ガス成分の平衡を計算して得られる
酸素分圧の値とよく一致していることが認められ
る。 また、第1表の数値をもとにして、第8図に
Po2(PtC)とPo2(Pt)の差と、可燃ガス(CO)
分圧:PCOの関係を、Po2(PtC)を変動要因とし
て図示した。 ところで、Po2(PtC)及びPo2(Pt)は、起電
力:E1、E2を測定し、計算して得られるもので
あり、またPo2(PtC)とPo2(Pt)の差は計算に
より得られるものであるが、このようなPo2(Pt
C)の値によつて、Po2(PtC)とPo2(Pt)の差
とPCOの間に成り立つ検量線が定まることが、第
8図によつて理解されるのである。すなわち、
Po2(PtC)によつて定まる検量線を用いて、Po2
(PtC)とPo2(Pt)の差によつて、測定対象ガス
中の未知のPCOの値を求めることが出来るのであ
る。 なお、検量線は、各種の可燃ガス分圧既知のガ
スを用いて予め測定し、二次関数、指数関数、折
線関数等で近似して、演算器に設定され、それに
基づいて、未知の可燃ガス分圧が演算されること
となるのである。 参考例 2 固体電解質の材質として、酸化トリウムに酸化
イツトリウムを固溶させたものを用い、また測定
電極としての第1電極が15μの厚さの白金・ロジ
ウム合金からなる電極であり、且つ第2電極が約
10μ厚さの金・白金合金からなる電極であり、更
に固体電解質が、電気加熱によつて750℃の高温
に加熱されること以外は、前記参考例1と同様に
して、測定対象ガスの組成を変化させた時に得ら
れる起電力:E1、E2を測定した。 得られた起電力値:E1、E2を、下記第2表に
示すと共に、それら起電力値:E1、E2からそれ
ぞれ計算される酸素分圧を、Po2(PtC)、Po2
(Au)として、かかる第2表に併せ示した。 第2表の結果から明らかなように、Po2(PtC)
は、ガス成分の平衡を計算して得られる酸素分圧
の値とよく一致していることが認められる。
【表】 そして、かかる第2表の数値をもとにして、第
9図に、Po2(PtC)とPo2(Au)の関係を図示
し、更に第2表の数値をもとにして、第10図
に、Po2(Au)とPCOの関係を、Po2(PtC)を変動
要因として図示した。 ところで、Po2(PtC)及びPo2(Au)は、起電
力:E1、E2を測定し、計算して得られるもので
あるが、そのようなPo2(PtC)の値によつて、
Po2(Au)とPCOとの間に成り立つ検量線が定まる
ことが、第10図によつて理解されるのである。
すなわち、Po2(PtC)によつて定まる検量線を
用いて、Po2(Au)によつて、未知のPCOの値を求
めることが出来るのである。また、そのような検
量線は、二次関数、指数関数、折線関数等で近似
して、設定されることとなる。 なお、ここでは、Po2(PtC)の値によつて、
Po2(Au)とPCOとの間に成り立つ検量線に基づい
て、Po2(Au)より未知のPCO(可燃ガス分圧)の
値を求めているが、これに代えて、前記参考例1
の如く、Po2(PtC)とPo2(Au)の差と、PCOとの
間に成り立つ検量線を用いて、Po2(PtC)とPo2
(Au)の差によつて、未知のPCOの値を求めるよ
うにすることも可能である。 実施例 1 第5図に示される装置構成において、固体電解
質の材質として、酸化ジルコニウムに酸化イツト
リウムの8モル%を固溶させたものを用い、内側
の大気に接触せしめられる側の基準電極としては
白金電極を用い、また外側の測定対象ガスが接触
せしめられる測定電極としての第1電極を、約
200μの厚さのジルコニア系セラミツクの被覆を
設けた、厚さ約5μの白金・パラジウム合金の電
極とし、また第2電極を、セラミツクの被覆のな
い約3μの白金・パラジウム合金の電極とし、更
に第3電極を、約20μの厚さの金・パラジウム合
金の電極とした。そして、かかる電極を設けた固
体電解質を、電気加熱によつて750℃の高温に加
熱せしめた。 測定電極としての第1電極、第2電極、第3電
極と基準電極との間に、それぞれ生ずる起電力を
E1、E2、E3として、測定対象ガスの組成を種々
変化させたときに得られる、それら起電力:E1
E2、E3の値を測定して、その結果を下記第3表
に示した。また、それら起電力:E1、E2、E3
らそれぞれ計算される酸素分圧を、Po2(PtC)、
Po2(Pt)、Po2(Au)として、第3表に併せ示し
た。 第3表から明らかなように、Po2(PtC)は、
ガス成分の平衡を計算して得られる酸素分圧の値
とよく一致していることが理解される。
【表】 かかる、第3表の数値をもとにして、第11図
にPo2(PtC)とPo2(Au)の関係を図示し、また
第12図には、第3表の数値をもとにして、Po2
(Au)とPCOの関係を、Po2(PtC)を変動要因と
して図示した。 かかる第11図及び第12図から明らかなよう
に、起電力:E1、E3を測定し、計算して得られ
るPo2(PtC)とPo2(Au)の数値を利用すれば、
かかるPo2(PtC)の値によつて、Po2(Au)とPCO
との間に成り立つ検量線が定まることが理解され
るのである。すなわち、Po2(PtC)によつて定
まる検量線を用いて、Po2(Au)によつて未知の
PCOの値を求めることが出来るのである。 なお、ここでは、起電力:E1、E2、E3の値か
ら求められたPo2(PtC)とPo2(Au)との関係か
ら、Po2(Au)とPCOとの間に成り立つ検量線を明
らかにしたが、また前記参考例のように、起電
力:E1、E2から求められるPo2(PtC)とPo2(Pt
との間の関係から、PCOを求めるための検量線を
定めることも可能であり、そしてそのような検量
線を用いて、未知の可燃ガス分圧:PCOの値を求
めることも可能である。 実施例 2 第6図の如き装置構成において、平板状の固体
電解質の材質として、酸化ジルコニウムに酸化イ
ツトリウムを固溶させたものを用いた。かかる固
体電解質の大気が接触せしめられる側に設けられ
た基準電極は、白金・ロジウム合金からなる電極
とされ、一方測定対象ガスが接触せしめられる側
には、測定電極として第1電極、第2電極、及び
第3電極が、第6図の如く設けられ、且つ第1電
極は、約150μの厚さのマグネシア系セラミツク
の被覆のある、厚さ約10μの白金電極が用いら
れ、また第2電極としては、セラミツクの被覆の
ない約7μの厚さの白金電極が用いられ、更に第
3電極には、約80μの厚さのマグネシア系セラミ
ツクの被覆のある、厚さが10μの金電極が用いら
れた。また、これら電極を設けた平板状の固体電
解質は、電気加熱によつて750℃の高温に保持さ
れた。 測定電極としての第1電極、第2電極、第3電
極と基準電極との間にそれぞれ生ずる起電力を、
E1、E2、E3として、測定対象ガスの組成を種々
変化させた時に得られる起電力:E1、E2、E3
測定し、その結果を下記第4表に示した。また、
かかる起電力:E1、E2、E3からそれぞれ計算さ
れる酸素分圧を、Po2(PtC)、Po2(Pt)、Po2
(Au)として、第4表に併せ示した。 かかる第4表から明らかなように、測定対象ガ
スに含まれる可燃ガスが水素である場合には、
Po2(PtC)とPo2(Pt)は一致することが認めら
れる。また、Po2(PtC)は、ガス成分の平衡を
計算して得られる酸素分圧の値とよく一致してい
る。
【表】 かかる第4表の数値をもとにして、第13図
に、Po2(PtC)とPo2(Au)の関係を図示し、更
に第14図に、第4表の数値をもとにして、Po2
(Au)とPH2(水素分圧)の関係を、Po2(PtC)を
変動要因として図示した。 かかる第14図から明らかなように、Po2(Pt
C)の値によつて、Po2(Au)とPH2との間に成り
立つ検量線が定まることが理解される。すなわ
ち、Po2(PtC)によつて定まる検量線を用いて、
Po2(Au)によつて未知のPH2の値を求めることが
出来るのである。 そして、これら実施例の結果から明らかなよう
に、測定電極としての第1電極、第2電極、第3
電極と、基準電極との間にそれぞれ生ずる起電
力:E1、E2、E3から、それぞれ計算される酸素
分圧:Po2(PtC)、Po2(Pt)、Po2(Au)の値の状
況により、測定対象ガス中の可燃ガス成分は、こ
れらの実施例においては、次のようにして求める
ことが可能である。なお、何れの場合にあつて
も、ガス成分の平衡後の酸素分圧は、Po2(PtC)
の値から求められることとなる。 (a) Po2(Pt)≪Po2(PtC)であつて、Po2(Pt)≠
Po2(Au)、Po2(PtC)≠Po2(Au)の場合。 ガス成分中にはCOが存在する。そこで、 () Po2(PtC)とPo2(Pt)の値の差とPo2(Pt
C)の値を用いて、検量線よりPCOを求める。
あるいは、 () Po2(Au)とPo2(PtC)の値を用いて、
検量線よりPCOを求める。 (b) Po2(Pt)〓Po2(PtC)であつて、Po2(Pt)≠
Po2(Au)、Po2(PtC)≠Po2(Au)の場合。 ガス成分中にはCO及びH2が存在する。そこ
で、Po2(Au)とPo2(PtC)の値を用いて、検
量線よりPCOを求める。 (c) Po2(Pt)Po2(PtC)Po2(Au)の場合。 ガス成分中にはCO及びH2は存在しない。 (d) Po2(Pt)Po2(PtC)であつて、Po2(Pt)≠
Po2(Au)、Po2(PtC)≠Po2(Au)の場合。 ガス成分中にはH2が存在する。そこで、Po2
(Au)とPo2(PtC)の値を用いて、検量線より
PH2を求める。 なお、ガス成分の平衡後、可燃ガスが残存する
還元雰囲気の測定においても、測定電極としての
第1電極、第2電極、第3電極と、基準電極との
間にそれぞれ生ずる起電力:E1、E2、E3から、
それぞれ計算される酸素分圧:Po2(PtC)、Po2
(Pt)、Po2(Au)の値を用いて、可燃ガスの分圧
を求めることが可能である。 以上、詳述したように、ジルコニア式酸素分圧
測定の従来の測定技術思想においては、酸素分圧
のみが測定されるにとどまり、測定対象ガス中に
存在する可燃ガスに関しては、その判別、更には
その分圧、ひいては濃度の測定が不可能であつた
が、本発明に従えば、酸素分圧測定のみでなく、
可燃ガスの判別、分圧の同時測定が可能となつた
のである。 そして、このように、本発明においては、酸素
分圧測定のみではなく、可燃ガスの判別、分圧の
同時測定が可能となることによつて、かかる可燃
ガス分圧情報を各種の用途に利用し得ることとな
つたのである。例えば、各種の炉の燃焼排ガス中
の酸素分圧を下げることによつて、省エネルギ化
を図る場合において、酸素分圧を下げ過ぎると一
酸化炭素が発生して、未燃燃料によるエネルギ損
失が増大するが、このような場合に、燃焼制御に
最も適しているジルコニア式酸素分圧計で、同時
に可燃ガス分圧をも測定し、その情報を利用して
燃焼制御を行なわしめることによつて、省エネル
ギのための極限燃焼制御が可能となつたのであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に従う装置構成を理解するに際
して参考とされるべき一例を示す系統図であり、
第2図、第3図及び第4図はそれぞれ測定電極の
配置構成の異なる例を示す試験管状固体電解質の
底面図であり、第5図及び第6図はそれぞれ本発
明に従う装置構成の異なる例を示す第1図に相当
する図である。第7図及び第8図は、それぞれ参
考例1において得られたガス成分の平衡を計算し
て得られる酸素分圧とPo2(PtC)またはPo2(Pt
の関係を示すグラフ及びPo2(PtC)とPo2(Pt
の差とPCOの関係を示すグラフであり、第9図及
び第10図は、それぞれ参考例2において得られ
たPo2(PtC)とPo2(Au)の関係を示すグラフ及
びPCOとPo2(Au)の関係を示すグラフである。そ
して、第11図及び第12図は、それぞれ実施例
1において得られたPo2(PtC)とPo2(Au)との
関係を示すグラフ及びPCOとPo2(Au)の関係を示
すグラフであり、第13図及び第14図は、それ
ぞれ実施例2において得られたPo2(PtC)とPo2
(Au)との関係を示すグラフ及びPH2とPo2(Au)
の関係を示すグラフである。 1:固体電解質、2:基準電極、3:第1電
極、4:第2電極、5,6,11:電位測定計
器、7:演算器、8:酸素分圧表示出力器、9:
可燃ガス分圧表示出力器、10:第3電極、1
2:支持隔壁体。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高温において酸素イオン伝導性のある固体電
    解質の一方の側に、測定対象ガスに接触せしめら
    れる測定電極を設ける一方、該固体電解質の他方
    の側に、基準酸素分圧の標準比較ガスに接触せし
    められる基準電極を設けて、それら測定電極と基
    準電極との間の酸素分圧の差に基づく起電力を測
    定することにより、かかる測定対象ガス中の酸素
    分圧を測定するに際して、 前記測定電極として、該測定対象ガス中の酸素
    と可燃ガスとを燃焼反応せしめて酸素分圧を計算
    上の平衡に達せしめる第一の電極と、該測定対象
    ガス中の酸素と可燃ガスとの燃焼反応において酸
    素分圧を計算上の平衡に達せしめ得ない第二の電
    極と、それら第一、第二の電極とは異なる、前記
    測定対象ガス中の酸素と可燃ガスとの燃焼反応に
    おいて酸素分圧を計算上の平衡に達せしめ得ない
    第三の電極を用い、該第一、第二及び第三の電極
    と前記基準電極との間にそれぞれ生ずる3種の起
    電力により可燃ガスを判別する一方、該第二及び
    第三の電極と前記基準電極との間にそれぞれ生じ
    る起電力の何れか一方の値と、前記第一の電極と
    前記基準電極との間に生ずる起電力の値とから、
    該可燃ガスの分圧及び酸素分圧を求めるようにし
    たことを特徴とする酸素・可燃ガス分圧測定方
    法。 2 前記固体電解質が、200℃以上の高温とされ
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 前記標準比較ガスが、空気である特許請求の
    範囲第1項または第2項記載の方法。 4 高温において酸素イオン伝導性のある固体電
    解質と、 該固体電解質の一方の側の面に設けられ、所定
    の基準酸素分圧の標準比較ガスに接触せしめられ
    る基準電極と、 該固体電解質の他方の側の面にそれぞれ設けら
    れた、測定対象ガス中の酸素と可燃ガスとを燃焼
    反応せしめて酸素分圧を計算上の平衡に達せしめ
    る第一の電極と、測定対象ガス中の酸素と可燃ガ
    スとの燃焼反応において酸素分圧を計算上の平衡
    に達せしめ得ない第二の電極と、それら第一、第
    二の電極とは異なる、前記測定対象ガス中の酸素
    と可燃ガスとの燃焼反応において酸素分圧を計算
    上の平衡に達せしめ得ない第三の電極とを含む測
    定電極と、 それら第一、第二、第三の電極と前記基準電極
    との間にそれぞれ生ずる3種の起電力を検出する
    起電力検出手段と、 該起電力検出手段から出力される3種の信号に
    基づいて、前記測定対象ガス中に存在する可燃ガ
    スを判別する一方、該測定対象ガス中に存在する
    酸素及び可燃ガスのそれぞれの分圧を演算する演
    算手段とを、 含むことを特徴とする酸素・可燃ガス分圧測定
    装置。 5 前記固体電解質が、平板状、円筒状、若しく
    は有底円筒状の形状を有する特許請求の範囲第4
    項記載の装置。 6 前記固体電解質から所定距離、離れた位置
    に、該固体電解質の少なくとも前記基準電極、測
    定電極設置部分を所定温度に加熱せしめ得る加熱
    手段を設けた特許請求の範囲第4項または第5項
    記載の装置。 7 前記基準電極が、白金、銀、金、白金・ロジ
    ウム合金、白金・パラジウム合金、または金・白
    金多層体からなる金属材料にて形成されている特
    許請求の範囲第4項乃至第6項の何れかに記載の
    装置。 8 前記第一の電極及び第二の電極が、それぞ
    れ、測定対象ガス中の酸素と可燃ガスとの燃焼反
    応において酸素分圧を計算上の平衡に達せしめ得
    ない厚さにおいて、白金、白金・ロジウム合金、
    または白金・パラジウム合金からなる金属材料に
    て形成されると共に、該第一の電極がその表面に
    セラミツク被覆を有する一方、前記第三の電極が
    金、金・白金合金、金・白金・銀合金、金・パラ
    ジウム合金、または金・白金多層体からなる金属
    材料にて形成されている特許請求の範囲第4項記
    載の装置。 9 前記第一の電極及び第二の電極が、それぞれ
    白金、白金・ロジウム合金、または白金・パラジ
    ウム合金からなる金属材料にて形成され、且つ該
    第一の電極が、測定対象ガス中の酸素と可燃ガス
    とを燃焼反応せしめて酸素分圧を計算上の平衡に
    達せしめるに充分な厚さにおいて設けられる一
    方、該第二の電極が、酸素分圧をかかる計算上の
    平衡に達せしめ得ない厚さにおいて設けられると
    共に、前記第三の電極が、金、金・白金合金、
    金・白金・銀合金、金・パラジウム合金、または
    金・白金多層体からなる金属材料にて形成されて
    いる特許請求の範囲第4項記載の装置。
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