JPH04142200A

JPH04142200A - スピーカシステム

Info

Publication number: JPH04142200A
Application number: JP26450390A
Authority: JP
Inventors: Mitsuru Baba; 満馬場
Original assignee: Yamaha Corp
Current assignee: Yamaha Corp
Priority date: 1990-10-02
Filing date: 1990-10-02
Publication date: 1992-05-15

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】「産業上の利用分野」この発明は、高忠実広帯域な再生音を得るために用いて
好適なスピーカシステムに関する。

「従来の技術」スピーカシステムの設計において、難しいことの１つと
して、低音の忠実な再生がある。この低音再生の忠実度
は、キャビネットの外形、材料および容量などによって
大きく左右される。そして、従来より、このキャビネッ
トをさまざまに変化させることによって、低音を忠実に
再生すべく幾つかのスピーカシステムが考えられてきた
。その代表的なものとして、密閉形キャビネットを用い
たスピーカシステムがある。この密閉形キャビネットは
、最も一般的なキャビネットであり、スピーカの背面を
有限バッフルにより所定の容積の空間で囲み、かつ、密
閉したしのである。したがって、この密閉形キャビネッ
トでは、スピーカの前面からの音と背面からの音とがキ
ャビネットにより遮断され、互いの音による干渉がなく
なる。この結果、音の干渉による低音特性の乱れがなく
なり、低音再生の忠実度を向上させる。

「発明が解決しようとする課題」ところで、上述したスピーカシステムの密閉形キャビネ
ットでは、キャビネットにより形成される空間の容積に
応じて低音共振周波数が変化するという特徴がある。す
なわち、上記空間の容積が大きい場合には、低音共振周
波数は、スピーカの最低共振周波数ｆ。に左右されるが
、容積が小さくなるにしたがって、この容積による影響
が大きくなる。この結果、楽音の忠実な再生を行うさい
には、容積による影響を小さくすべく、キャビネットを
大容量とし、大型のスピーカシステムにしなければなら
ないという問題を生じる。

この発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、小容
量のキャビネットでも、低音特性の優れた広帯域の周波
数特性を有し、かつ、立ち上がりのよいスピーカシステ
ムを提供することを目的としている。

「課題を解決するための手段」上述した問題を解決するために、この発明では、密閉形
キャビネットのスピーカシステムにおいて、キャビネッ
トの内部と外部とに所定の気圧差を生じさせる圧力調節
手段を具備することを特徴とする。

「作用　」圧力調節手段により密閉形キャビネットの内部と外部と
に所定の気圧差を生じさせる。

「実施例」次に図面を参照してこの発明の実施例について説明する
。

第１図はこの発明の一実施例の構造を示す断面図である
。この図において、ｌはキャビネットであり、前面にス
ピーカ２のための開口部が設けられている。スピーカ２
は、周知のものであり、フレーム３によって上記キャビ
ネットｌの内部の上記開口部に取り付けられている。フ
レーム３は、上記スピーカ２の台座であり、円錐形状を
成している。このフレーム３の図示左端部にはヨーク４
が取り付けられている。このヨーク４には永久磁石５が
取り付けられており、この永久磁石５の右端部にはボー
ル６が設けられている。このボール６と上記ヨーク４と
の間には、所定の幅のギャップが設けられている。次に
、上記フレーム３の右開口部のエツジには円錐形状のコ
ーン７かダンパ８ａを介して取り付けられており、この
コーン７の図示左開口部のエツジは、上記ギャップにヨ
ーク４およびボール６のいずれにも接触しないよう位置
すべく設けられている。また、このコーン７の中央には
、キャップ７ａが設けられている。すなわち、このコー
ン７およびダンパ８ａによってキャビネット１の内部と
外部との気密が維持される。また、外部と遮断されたキ
ャビネットｌの内部は、圧力調節器９により外部の気圧
より高い気圧に維持される。この圧力調節器９は、内部
と外部との気圧差を監視しつつ、該気圧差を一定に保つ
ために、ガスボンベなどにより、キャビネットｌの内部
へガスを供給する。キャビネットｌの内部気圧は、キャ
ビネットｌの容量、スピーカ２の周波数特性などを考慮
し、所望する低周波特性（後述する）が得られるように
設定される。また、上記ガスとしては、無害で、安価な
ものを用いる。

例えば、空気を用いた場合には、圧力調節器９にポンプ
を備え、キャビネット１の外部の空気を上記ポンプで加
圧し、この加圧空気を内部へ供給する。この場合には、
キャビネットは必ずしも完全に密閉されなくともよい。

また、圧力調節器９は、キャビネットｌの内部に設けら
れるガス発生手段などでもよい。

次に、上記コーン７の上記左開口部には、ボイスコイル
１０が取り付けられている。また、コーン７の左開口部
から右開口部へ至る途中には、フレーム３との間にダン
パ８ｂが取り付けられている。

また、上述したスピーカシステムでは、キャビネットｌ
の内部と外部との気圧差により、コーン７が外部へ向か
う力を受けるため、キャビネットの内部が所定の気圧に
なっている状態て、ボイスコイルを磁気回路の最適ポイ
ントに来るように調整する。調整の一例としては、上記
状態において、ボイスコイルｌＯまたは別コイルｌＯａ
に初期電流を流し、最適位置に持っていく方法がある。

次に、上述したこの実施例のスピーカシステムの周波数
特性について説明する。

まず、密閉形キャビネットにスピーカを取り付けたとき
の低音共振周波数ｆ。Ｃを次式に示す。

この（１）式は周知のものであり、Ｓｏは等価スチフネ
スといい、コーン７のエツジやダンパ８ａおよび８ｂの
硬さを示す定数である。また、Ｓｃはキャビネットｌの
等価スチフネスであり、平方根内の分母は、等画質量ｍ
　ｏ（＝ｍ　ａ　＋　２　Ｂ　ｒｎ　ａｄ）を表し、コ
ーン７やボイスコイル１０の質量ｍ、と、振動する際に
空気からの反作用でコーン７の両面に加わる付加質Ｉｉ
２Ｂｍ１１．．との和で表される。

また、この場合の最低共振周波数ｆ０は、ｆｏ＝、＞’
、Ｔニー■・川・・（２）と表される。この（２）式の
両辺を二乗し、（Ｉ）式に代入すると、となる。さらに、この（３）式に、ｓｃ＝　。Ｃ１（πａり！　　１９１１８６８１９０８
．　（４）Ｖｃｍ　ｏ＝　ｍａ＋　ｍａｄ　　・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・　　（５）を代入する
と、ｆ　ｏｃ＝戸７コ層習霧■　　０９３０．、（６）とな
る。ここで、ρ。は空気の密度、Ｃは空気中の音速、ａ
は実効振動半径、Ｖｃはキャビネット１の実効内容積で
ある。この実施例では、キャビネットｌの内部の気圧を
高くすることによって、振動時に空気からの反作用でコ
ーン７の両面に加わる付加質量２Ｂｍａａが大きくなり
、等画質量ｍ。が大となる（（５）式参照）。この結果
、上記（６）式によれば、加圧能に比較して、再生最低
周波数ｆ。Ｃが低くなることが分かる。言い換えれば、
周波数特性を一定とすれば、キャビネット１の容積■。

を小さくできることが分かる。

なお、上述したスピーカ２において、その駆動方式、構
造などは限定されず、いわゆる振動板（コーン）を振動
させて音を発する音発生手段であればよい。

「発明の効果」以上説明したように、この発明では、圧力調節手段によ
りキャビネットの内部と外部とに所定の気圧差を生じさ
せるため、コーンの分割振動が押さえられ、また、スピ
ーカ自体のコンプライアンスが高くなり、小容量のキャ
ビネットでも、低音特性の優れた広帯域の周波数特性を
有し、かつ、立ち上がりのよい音を発生できるという利
点が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例の構造を示す断面図である
。キャビネット（密閉形キャビネット）、スピーカ、圧力調節器。

Claims

【特許請求の範囲】

　密閉形キャビネットのスピーカシステムにおいて、キ
ャビネットの内部と外部とに所定の気圧差を生じさせる
圧力調節手段を具備することを特徴とするスピーカシス
テム。