JPH04138390U - 天井取付シヤワー装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 天井から下方の室内側に向けて水や湯を噴射
する天井取付シャワー装置において、給水給湯配管の施
工を容易にし、施工コストの削減を図り、配管接続個所
の接続信頼性の高い天井取付シャワー装置を提供する。 【構成】 天井面１にシャワーノズル１０、１２を備
え、このシャワーノズル１０、１２へ室内側２から給水
給湯を行うシャワー装置において、天井面１の室外側３
でシャワーノズル１０、１２に給水給湯配管４０、４２
が連結され、この給水給湯配管４０、４２の端部が、天
井面１に取付固定されて室内側２に開口する配管接続器
具６０に連結されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、天井取付シャワー装置に関し、詳しくは、一般住宅やホテル等に 施工されるシャワールームに備えられ、シャワールームの天井から水や湯を噴出 できるようにする天井取付シャワー装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、一般的なシャワー装置としては、先端にシャワーノズルを備えた可撓性 のあるシャワーホースを、シャワールームの壁面に取り付けておき、使用者がシ ャワーを手に持って、シャワーノズルの先端から噴射される水や湯を浴びるよう になっていた。

【０００３】 しかし、このシャワーホースを使用する場合、常に使用者の片手でシャワーホ ースを持っている必要があるため、石鹸を使ったり洗髪を行うのに不便であると いう問題がある。また、使用者の手が届く直ぐ近くから水や湯が噴射されるため 、常に身体の狭い範囲にしか水や湯が当たらず、全身に同時にまんべんなくシャ ワーを浴びることができない。さらに、近年、シャワーの水圧を高め、衝撃的あ るいは振動的な噴射流を作り出して、身体へのマッサージ効果などを発揮させよ うとするシャワー装置が開発されているが、このようなシャワー装置の場合、シ ャワーノズルを手に持った状態では、強い水流の反動でシャワーノズルの方向が 安定し難く、使用しづらいという欠点があった。

【０００４】 そのため、天井パネルにシャワーノズルを固定しておき、このシャワーノズル から下方の使用者に向けて水や湯を噴出させるようになった天井取り付けのシャ ワー装置が提案されている。この天井取付シャワー装置では、使用者の両手が自 由に使えたり、全身に同時にまんべんなくシャワーを浴びることが出来たり、強 い水流でも確実に使用者に向けて当てることができたりするという利点がある。

【０００５】 図４は、このような天井取付シャワー装置の施工構造を示している。天井面１ の室内側２には、シャワーノズル１０、１２とそのカバー１４が露出して取り付 けられており、シャワーノズル１０、１２には、天井面１の室外側３で給水給湯 配管４０、４２が連結され、この配管４０、４２は天井面１を貫通して室内側２ に引き出され、室内側２に設置された給水給湯配管５０、５２に室内空間で連結 されている。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記のような従来の天井取付シャワー装置では、給水給湯配管の配 管施工が行い難いという問題があった。 これは、前記図４において、配管４０、４２を、天井面１を貫通させて室内側 ２および室外側３の両方にわたって施工する必要があるため、施工の手間がかか るのである。また、配管４０、４２を室外側３から室内側２へと長く引き回す必 要があるため、配管４０、４２の支持が十分に行えないという問題もある。配管 ４０、４２の支持を確実にするには、天井面１の室外側３で、支持金具６等を用 いて配管４０、４２を固定しておけばよいが、そうすると、支持金具６のコスト がかかること、支持金具６による煩雑な配管固定作業が必要になること、等の問 題が生じる。また、配管４０、４２を室外側３で如何に固定しておいても、天井 面１を貫通して室内側２に延びた部分については、何ら支持されていないため、 室内側２の給水給湯配管５０、５２との接続個所が不安定であって接続信頼性に 劣り、この接続個所から蒸気漏れを起こし易いという問題もあった。

【０００７】 そこで、この考案の課題は、前記したような天井取付シャワー装置において、 給水給湯配管の施工を容易にし、施工コストの削減を図り、配管接続個所におけ る接続信頼性の高い天井取付シャワー装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決する、この考案にかかる天井取付シャワー装置は、天井面にシ ャワーノズルを備え、このシャワーノズルへ室内側から給水給湯を行うシャワー 装置において、天井面の室外側でシャワーノズルに給水給湯配管が連結され、こ の給水給湯配管の端部が、天井面に取付固定されて室内側に開口する配管接続器 具に連結されている。

【０００９】 天井取付シャワー装置の基本的な構造は、従来使用されているような、通常の 天井取付シャワー装置の構造と同様でよく、使用目的に応じて、適当な構造のシ ャワーノズルが単独もしくは複数個備えられており、天井パネル等の天井面に取 り付け設置された状態で、シャワーノズルが室内側を下方もしくは斜め下方に向 けて配置されている。

【００１０】 シャワーノズルには、天井面の裏側すなわち室外側で給水給湯配管の一端が連 結される。給水給湯配管の他端は、天井面に室内側に向けて開口するように配置 され、配管の端部に、室内側に開口する配管接続器具を備えている。配管接続器 具は、室内側に施工されている給水給湯配管に接続可能な構造であれば、通常の 流体配管における各種配管接続器具あるいはジョイント金具の構造が採用できる 。

【００１１】 この考案にかかる天井取付シャワー装置は、一般住宅やホテルその他の建築物 に施工される、任意の構造のシャワールームあるいは浴室に設置可能である。ま た、シャワールームの各種構造物が、ユニット化されていて、予め工場生産など で製造され、このユニット化されたシャワールームを、建築施工現場に設置する だけでシャワールームの施工が完了するようになった、いわゆるシャワーユニッ トに適用することもできる。

【００１２】

【作用】

天井面に取り付けられたシャワーノズルに対して、室外側で連結された給水給 湯配管の端部に、天井面の室内側に開口する配管接続器具を取り付け、この配管 接続器具を天井面に固定するようになっていれば、室外側の配管は、シャワーノ ズルと配管接続器具の両端部分で天井面に確実に支持されることになる。また、 これらの配管施工は、全て室外側で行えばよいため、作業性も良好になる。

【００１３】 配管接続器具が、天井面で室内側に開口していれば、この配管接続器具に室内 側の給水給湯配管を接続するだけで、天井取付シャワー装置への配管施工が完了 する。配管接続器具は天井面に固定されているので、この配管接続器具に室内側 の配管を接続する作業が容易であるとともに、接続個所の接続信頼性も高まる。 前記したように、室外側の配管施工が完了した後で、今度は、室内側の配管施工 のみを行えばよいので、室内側での配管作業も行い易くなる。

【００１４】

【実施例】

ついで、この考案の実施例について、図面を参照しながら、以下に説明する。 図１および図２は、天井取付シャワー装置の全体構造を示している。天井面１ は、通常の建築施工における天井パネル材料などで構成されている。天井面１の 室内側２に、合成樹脂成形品などからなるシャワーノズルカバー１４が取り付け られ、シャワーノズルカバー１４の内部で天井面１の室外側３には、構造の異な る複数のシャワーノズル１０、１２を備えている。シャワーノズル１０、１２に は、それぞれ給水給湯用配管４０、４２が連結されている。この配管４０、４２ は、シャワーノズル１０、１２からほぼ上方に延びた後、水平方向に屈曲して延 び、さらに、垂直下方に屈曲して下方に延びている。配管４０、４２の端部には 、配管接続器具６０、６０が取り付けられ、配管接続器具６０、６０は天井面１ にボルトやスクリューネジで取付固定されており、配管接続器具６０、６０すな わち配管４０、４２が室内側２に開口している。

【００１５】 図３は、前記のような構造の天井取付シャワー装置を設置するシャワールーム の概略構造を示している。複数の壁パネル９０、９２、防水パン９４および天井 パネル（図示せず）などで構成されたシャワールームには、給水給湯配管が引き 込まれ、壁面に設置された給水給湯制御装置７０に連結されている。給水給湯制 御装置７０には、使用者が手に持って使えるシャワーノズルとシャワーホースか らなるハンドシャワー８０が取り付けられているとともに、天井取付シャワー装 置への配管５０、５２が設けられている。また、各シャワーノズルの水量や湯量 を調節したり切り換えたりするハンドル７４やハンドル軸７２が設けられている 。給水給湯制御装置７０の前面には、合成樹脂の成形品などからなるカバーパネ ル８０が取り付けられる。カバーパネル８０には、シャワールームで使用する石 鹸などの浴用小物類を収納しておく棚８２や戸棚８４などが設けられている。前 記ハンドル軸７２には、カバーパネル８０の外側からハンドル７４が嵌め込まれ るようになっている。また、カバーパネル８０を給水給湯制御装置７０を覆うよ うに取り付けた状態では、前記天井取付シャワー装置への配管５０、５２はカバ ーパネル８０の内側に隠れて、室内には露出しないようになっている。

【００１６】 給水給湯制御装置７０から上方に引き出された配管５０、５２の上端には、ニ ップルなどの配管接続器具５４、５４が取り付けられており、前記図１に示すよ うに、天井面１に開口する配管接続器具６０、６０に、それぞれ対応する配管接 続器具５４、５４が連結されるようになっている。

【００１７】

【考案の効果】

以上に述べた、この考案にかかる天井取付シャワー装置によれば、シャワーノ ズルに連結された室外側の配管の端部を、天井面に取付固定された配管接続器具 に連結しているので、配管の支持固定が確実におこなれるとともに、室外側の配 管作業が簡単になる。また、天井面に取付固定された配管接続器具に、室内側の 給水給湯配管を連結するので、室内側の配管施工が容易に行えるとともに、接続 個所の接続信頼性が高くなり、接続個所における蒸気漏れなどの事故が起こり難 くなる。

【００１８】 その結果、天井取付シャワー装置の施工の手間およびコストを削減し、天井取 付シャワー装置の普及あるいは用途の拡大に大きく貢献できることになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この考案の実施例を示す施工状態の一部断面
図

【図２】 室外側から見た斜視図

【図３】 シャワールーム室内の概略構造図

【図４】 従来例を示す施工状態の一部断面図

【符号の説明】

１ 天井面 １０、１２ シャワーノズル ４０、４２ 室外側の給水給湯配管 ５０、５２ 室内側の給水給湯配管 ６０ 配管接続器具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 天井面にシャワーノズルを備え、このシ
   ャワーノズルへ室内側から給水給湯を行うシャワー装置
   において、天井面の室外側でシャワーノズルに給水給湯
   配管が連結され、この給水給湯配管の端部が、天井面に
   取付固定されて室内側に開口する配管接続器具に連結さ
   れていることを特徴とする天井取付シャワー装置。