JPH0413830A - 耐応力腐食割れ性に優れた溶接構造材用高力アルミニウム合金 - Google Patents

耐応力腐食割れ性に優れた溶接構造材用高力アルミニウム合金

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JPH0413830A
JPH0413830A JP11600290A JP11600290A JPH0413830A JP H0413830 A JPH0413830 A JP H0413830A JP 11600290 A JP11600290 A JP 11600290A JP 11600290 A JP11600290 A JP 11600290A JP H0413830 A JPH0413830 A JP H0413830A
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富晴 沖田
Ken Matsuoka
松岡 建
Kazumi Kato
和美 加藤
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(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、圧延材、押出材、鍛造材として溶接構造材に
用いられる高力アルミニウム合金に関し。
さらに詳しくは、耐応力腐食割れ性に優れた溶接用Al
−Zn−Mg系高力アルミニウム合金に関する。
(従来の技術とその課題) 近年、建築、車両、船舶、航空機等においては。
益々薄肉軽量化が進み、溶接可能な高力アルミニウム合
金の要求が高まって来ている。従来、これらの用途に対
するアルミニウム合金としては、Al−Zn−Mg系合
金やAl−Zn−Mg−Cu合金が考えられてきた。こ
の種の高力アルミニウム合金は、Zn、Mg量を増加す
るに従って高強度になるが、それに伴って応力腐食れ感
受性や溶接割れ感受性が高くなる傾向があり、又、圧延
押出、鍛造等の熱間加工性も劣化してくる。
圧延、押出、鍛造等の成形が可能で、構造材に用いられ
る高力アルミニウム合金として代表的なものにA707
5合金がある。該合金の強度はアルミニウム合金の中で
も最高に属するが、Cuを含むため溶接性が著しく劣り
、接合はボルト締め。
リベット等の機械的接合によらなければならない。
また、該合金は応力腐食割れ感受性が高いため。
従来は本来最高強度が得られる熱処理であるT6処理で
は、応力腐食割れが起こる危険があるためそれよりさら
に高い温度又は長い時間の焼き戻しを行い組織を安定化
させたT7処理で使用することが多い。
7000系アルミニウム合金の中で、圧延、押出、鍛造
等の成形が可能で、しかも溶接性、耐応力腐食割れ性に
優れたアルミニウム合金としてはA7NO1が良く知ら
れている。また、押出性の良好なA7003も溶接性、
耐応力腐食割れ性に優れたアルミニウム合金である。し
かしながらこれらの合金では強度が比較的低いため、更
に強度を要する用途に゛は適さなかった。上記のごと〈
従来の技術では強度、耐応力腐食割れ性、溶接性の全て
の面で満足が得られ、しかも押出、圧延、鍛造等の成形
性にも優れたアルミニウム合金を得ることは甚だ困難で
あった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、従来の技術では解決できなかった強度、耐応
力腐食割れ性、溶接性の全ての面で満足が得られ、しか
も2押出、圧延、鍛造等の成形性にも優れた材料を提供
することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、前述の様な事情に着目し、上記したごと
き1強度、耐応力腐食割れ性、溶接性の全ての面で満足
が得られ、しかも、押出、圧延鍛造等の成形性にも優れ
たアルミニウム合金の開発を期して1合金成分の種類、
含有率を変えて。
種々検討した。その結果、下記のごとく合金成分の種類
、含有率を特定してやれば上記の目的を達成できること
を見出し2本発明の完成をみた。
即ち1本発明に係る耐応力腐食割れに優れる溶接用高力
アルミニウム合金の構成とは、Zn5〜8重量%、 M
g1.2〜4.0重量%、Cu1.6〜4.0重量%、
稀土頻元素又はミツシュメタル0.03〜5.0重量%
、 F e 0.01〜1.0重量%、 T i0.0
05〜0.2重量%、 B0.0OO1〜0.08重量
%を含有し。
かつ M n 0.01〜1.5重量%、  Cr 0
.01〜0.6重量%、  Z r 0.01〜0.2
5重量%、 M o 0.03〜0.5重量%のうちの
少なくとも1種または2種以上を含み、残りアルミニウ
ム及び不可避不純物からなるところが要旨である。
すなわち本発明は、Aj!−Zn−Mg−Cu系合金に
稀土類元素またはミツシュメタルを添加することにより
耐応力腐食割れ性及び耐溶接割れ性を向上させたもので
ある。
(作用) 本発明に係る上記アルミニウム合金の成分の種類と含有
率の限定理由について説明すると次のとおりである。
Znは、硬化要素として合金の強度の増大のために不可
欠の元素であり、含有量が5重量%未満ではその効果が
少なく、8重量%を越えると耐応力腐食割れ性、溶接性
、加工性が劣化する。Znの最も好ましい含有量は5〜
8重量%である。
Mgは、これもZnと同様に強度向上に不可欠な元素で
あり、含有量が1.2重量%未満では充分な強度が得ら
れず、4.0重量%を越えて含有されると耐応力腐食割
れ性、溶接性、加工性が劣化する。よって9Mgの最も
好ましい含有量は1.2〜4.0重量%である。
Cuは、これもZnと同様に強度向上に不可欠な元素で
あり、含有量が1.6重量%未満では充分な強度が得ら
れず、4.0重量%を越えて含有されると耐応力腐食割
れ性、溶接性、加工性が劣化する。よって、Cuの最も
好ましい含有量は1.6〜4.0重量%である。
稀土類元素又はミツシュメタルは、耐応力腐食割れ性及
び耐溶接割れ性を向上させるものであり。
含有量が0.03重量%未満では、その効果が少なく、
5.0重量%を越えると合金中に粗大晶出物が生成し2
強度を劣化させる。よって稀土類元素又はミツシュメタ
ルの最も好ましい含有量は0.03〜5重量%である。
尚、稀土類元素としては、LaCe、Pr、Nd、Sm
等、又、ミツシュメタルとしてはCe、Laを主成分と
する合金で1通常Ce45〜50重量%、La20〜4
0重量%、残部その他の稀土類元素(Nd、Sm、Pr
等)からなり。
稀土類元素、ミツシュメタル何れも同等の効果を示すも
、稀土類元素単体は高価であり、ミッシュメタルとして
添加する方が経済的に有利である。
Feは、溶接性を向上させる元素であり、含有量が0.
01fE量%未満ではその効果が少なく、  1.(1
重量%を越えて含有させると靭性、加工性が劣化する。
よって、Feの最も好ましい含有量は0.01〜1.0
重量%である。
TiおよびBは2組織を微細化し、溶接性を向上させる
元素であるが、含有量がT i 0.005重量%未満
、 80.0001重量%未満ではその効果が少なく、
Ti0.2重量%、 Bo、08重量%を越えて含有さ
せると巨大化合物が発生し靭性、加工性が劣化する危険
性がある。よって、Tjの最も好ましい°含有量は0.
005〜0.2重量%であり、Bの最も好ましい含有量
は0.0001〜0.08重量%ある。
Mn、Cr、Zr、Moは5それぞれ組織安定化のため
に含有させる元素であり、1種または2種以上添加する
ものであるが、含有量がM n 0.01重量%未満、
Cr0.01重量%未満、Zr0.01重量%未満、 
Mo 0.03重量%未満では結晶粒微細化の効果が少
なくなり、また、Mn3.0重量%、Cr056重量%
、、Zr0.25重量%、Mo0.5重量%を越えて含
有されると巨大化合物が発生し、靭性。
加工性を劣化させる危険がある。
尚本発明合金において、Si、Niは、不純物として、
Si0.2重量%未満、Ni0.03重量%未満に制限
することが必要である。それぞれ制限値を越えて含有さ
れると溶接性を低下させる。
(実施例) 以下に本発明の一実施例について説明する。
第1表に示す本発明合金、比較材5及び従来合金の組成
の合金を半連続水冷鋳造装置を用いて押出用鋳塊(9イ
ンチ径)に鋳造した。この9インチ径の棒状鋳塊を47
0°Cで12時間均質化処理した後、430℃に加熱し
て押出機によって、それぞれ厚さ5mm、幅100mm
の平角材に押出した。押出加工するに際して、前記平角
材が表面欠陥や割れ発生が無く押出し得る最高押出速度
をもって、各合金の押出性の良否を評価した。その結果
を第2表に示す。各々の材料は押出後、460°Cで1
時間の溶体化処理後焼入し、120°Cで24時間の焼
戻し処理を行った。
このようにして製造した材料について、引張試験、応力
腐食割れ試験、及び溶接割れ試験を行った結果を第2表
に併記した。なお、試験方法を下記に示す。
〔試験方法〕
(1)加工性(押出性) (a)押出条件 :鋳塊サイズー−−−−−−−9イン
チ径(219mmφ) 押出温度    430 ’C (b)押出サイズ: 5mmX 100mm(c)評価
方法 :押出速度がA7075と同等か否かにより判定
した。
0−A 70.75の限界押出 速度以上 X−A 7075の限界押出 速度未満 (2)引張試験 (a)試験片  : JIS Z 2201の5号試験
片(b)試験方法 :アムスラー万能試験機。
JIS Z 2241に基づき試験する。
(C)測定値  :引張強さ、耐力、伸びを測定し1次
の基準で判定する。
〇−引張強さ55 kgf/+nm” 以上 △−引張強さ50 kgf/ll1m2以上55 kg
f/mm2未満 ×−引張強さ50 kgf/mm2 未満 (3)応力腐食割れ試験 (a)試験片  : JIS H8711の1号試験片
(b)試験方法 : JIS H8711に基づく。
応力負荷−・−1号試験片用ジ グを用いて耐力の75%を負荷 試験液、浸漬−3,5xNaCI液。
交互浸漬(周期10分浸漬。
50分乾燥)30日間 (c)評価   :応力腐食割れ発生の有無観察×・−
割れ発生 〇−割れ発生せず (4)溶接割れ試験 (a)試験片  :第1図に示す、フィッシュボーン形
試験片 (b)溶接条件 :溶接方法−・−・−TIG溶加材 
   使用せず 電極     トリウム入り タングステン棒、3.2開φ 溶接電流−一−−−−・−18OA アーク電圧−19V 溶接速度−−−−−−一−30cm/minアルゴンガ
ス流量−10j2 /ll1in(c)割れ評価 :割
れ長さ測定し2次の基準で判定する。
〇−割れ長さ30+nm未満 八−割れ長さ30ml11以上 50mm未満 ×−割れ長さ50mm以上 第2表 表の結果より2本発明例によるものはいずれも。
押出加工性2強度、耐応力腐食割れ性、溶接性の全てに
おいて優れていたのに対し、比較合金、特に稀土類元素
またはミツシュメタルが本発明範囲外のもの及び従来合
金はいずれかの特性で劣っていた。
(発明の効果) 本発明においては、上述したところから既に理解しうる
ように、溶接構造用アルミニウム合金として、従来合金
を凌ぐ高強度を有し、かつ耐応力腐食割れ性に優れてお
り、しかも押出加工、圧延加工、鍛造加工等の熱間加工
性を保有した溶接構造用アルミニウム合金を提供しうる
ちのであり。
従来合金による場合に比べ、更に溶接構造材としての薄
肉軽量化の要請に好適に対応しうるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はフィッシュボーン形割れ試験片を示す平面図で
ある。 ■ −フィッシュポーン形割れ試験片 1a 溶接ビード b 溶接割れ C 割れ長さ d 溶接方向

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. Zn5〜8重量%、Mg1.2〜4.0重量%、Cu1
    .6〜4.0重量%、稀土類元素又はミッシュメタル0
    .03〜5.0重量%、Fe0.01〜1.0重量%、
    Ti0.005〜0.2重量%、B0.0001〜0.
    08重量%、を含有し、かつ、Mn0.01〜1.5重
    量%、Cr0.01〜0.6重量%、Zr0.01〜0
    .25重量%、Mo0.03〜0.5重量%のうちの少
    なくとも1種または2種以上を含み、残りアルミニウム
    及び不可避不純物からなることを特徴とする耐応力腐食
    割れ性に優れた溶接用高力アルミニウム合金。
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