JPH0413500Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） この考案は縦置、横置両用大型液化ガス容器に
関するものである。

（従来の技術） 従来、ガス容量500Kg近くの大型液化ガス容器、
例えば大型LPG容器になると、第４図に示すよ
うに、横置きに据付けて使用するようになつてい
る。なお、第４図中、ａは液取出しネツク、a₁は
液取出し用サイホン管、ｂはガス取出しネツク、
b₁はガス取出用サイホン管、ｃは安全弁用サイホ
ン管、ｄは端面d′が開口しているプロテクター、
ｅは移動用吊り金具を夫々示す。

（考案が解決しようとする問題点） 然し、このようにガス容量が大きいものになる
と、設置にあたつては広い据付面積を要し、又移
送に当つては１トン車に１本しか載せられないの
で移送効率が悪く、と云つて縦に置いて使用した
のでは据りが悪るく、又直ちに使用不可能になる
と云う欠点があつた。

この考案は、据付場所が充分ある時は横置きに
据付けて使用でき、据付場所が狭隘の時は縦置き
にしても使用でき、又移送を効果的に行いたい時
は縦置きにも出来るような縦置、横置両用大型液
化ガス容器を提供するのをその目的とする。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） この考案に係る縦置、横置両用大型液化ガス容
器は、円筒状胴１の一方の端に設けた鏡板１₁の
略中央部には、液取出しネツク５、ガス取出しネ
ツク７、安全弁取付ネツク８等が設けられ、前記
各ネツクを包囲保護する円筒状プロテクター３の
周壁には開口部３′を設け、該円筒状胴１の他方
の端に設けた鏡板１₂の外面にはスカート部２を
設け、前記液取出しネツク５に連なる液取出し用
サイホン管９は他方の鏡板１₂まで伸ばして屈曲
させ、屈曲端開口イは他方の鏡板１₂の裏当金１
４近くの平行部１５の内壁近くに設け、前記ガス
取出しネツク７に連なるガス取出し用サイホン管
１０及び前記安全弁取付ネツク８に連なる安全弁
用サイホン管１１の各開口ロ，ハは、何れも前記
液取出し用サイホン管９の開口イとは、該円筒状
胴１の中心軸０−０を中心として180°反対の鏡板
１₁の裏当金１３近くの平行部１６に開口させた
ものである。

（実施例） 第１図乃至第３図に示す一実施例に基きこの考
案に係る縦置、横置両用大型液化ガス容器の構成
を詳細に説明すると、円筒状胴１の一方の端に設
けた鏡板１₁の略中央部には、液取出しネツク５、
ガス取出しネツク７、安全弁取付ネツク８等が設
けられ、前記各ネツクを包囲保護する円筒状プロ
テクター３の周壁には開口部３′を設け、該円筒
状胴１の他方の端に設けた鏡板１₂の外面にはス
カート部２を設け、前記液取出しネツク５に連な
る液取出し用サイホン管９は他方の鏡板１₂まで
伸ばして屈曲させ、屈曲端の開口イは他方の鏡板
１₂の裏当金１４近くの平行部１５の内壁近くに
設け、前記ガス取出しネツク７に連なるガス取出
し用サイホン管１０及び前記安全弁取付ネツク８
に連なる安全弁用サイホン管１１の各開口ロ，ハ
は、何れも前記液取出し用サイホン管９の開口イ
とは該円筒状胴１の中心軸０−０を中心として
180°反対の位置に開口させたものである。第３図
中、４は移動用吊り金具、１２はサイホン管のサ
ポート、１３，１４は裏当金を夫々示す。

なお、横置状にして使用する場合は、液取出し
用サイホン管９の開口イは、第１図に示すよう
に、円筒状胴１内で最低位置にあり、ガス取出し
用サイホン管１０の開口ロは円筒状胴１内で該開
口イとは180°反対の位置に置く必要がある。この
位置に必ず設置できる方法としては容器の外側
に、例えば「LPガス」なる文字を横書きし、該
文字が円筒状胴１の外側で各文字直立状態で真横
に位置した時、前記開口イ，ロが所定の位置につ
くようにするのも一つの方法であり、又上記横置
位置の時、プロテクター３の開口部３′が真横、
即ち上記「LPガス」と記載した側で開口してい
るようにするのも一つの方法である。

（作用） この考案に係る縦置、横置両用大型液化ガス容
器は叙上のような構成を有するから、横置にして
使用する場合は液化ガス例えば「LPガス」の記
載箇所に関し上述のような配慮がしてあるとすれ
ば、「LPガス」が容器の真横において読める位置
に配置すれば、プロテクター３の開口部３′は
「LPガス」記載側の真横に来るのでプロテクター
３内の各ネツクに設けられている弁の操作が楽で
あり、内蔵液が僅少になつても、液取出し用サイ
ホン管９の開口イは円筒状胴内の最低位置にある
ので、液の取出しは支障なく行われ、ガス取出し
用サイホン管１０の開口ロは円筒状胴内最高の位
置にあるので、ガスの取出しは支障なく行われ
る。

次に縦置状態で使用としたい場合は、プロテク
ター３の開口部３′が正面にあるようにしてスカ
ート部２で、第３図に示すように直立させれば液
取出し用サイホン管９の開口イは、少くとも、ス
カート部２寄りの鏡板１₂内にあるので容器内の
液が僅少になつて来ても支障なく内蔵液を取出す
ことができ、容器が縦に置かれプロテクター３の
部分が高い所にあつてもプロテクター３の側壁に
開口部３′があるのでプロテクター３内の各ネツ
クに取付けた弁の操作は比較的楽に行える。

〔考案の効果〕

この考案に係る縦置、横置両用大型液化ガスは
叙上のような構成、作用を有するから、大型液化
ガス容器を縦に置いても横に置いても、内蔵液を
殆んど使い果たすことができ、縦に置いても安定
であり、高さが高くともプロテクター内の弁の操
作は楽に出来、移送に当つても縦にして積込むこ
とも安定させて且つ容易にでさる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る縦置、横置両用大型液
化ガス容器の一実施例の、横に正しく置いた場合
の正面図、第２図は第１図の右側面図、第３図は
縦に置いた場合で、第２図中−線に沿つて見
た縦断正面図、第４図は従来の大容量液化ガス容
器の縦断正面図を夫々示し、１は円筒状胴、１₁，
１₂は何れも鏡板、２はスカート部、３はプロテ
クター、３′は開口部、５は液取出しネツク、７
はガス取出しネツク、８は安全弁取付ネツク、９
は液取出し用サイホン管、１０はガス取出し用サ
イホン管、１１は安全弁用サイホン管、イは液取
出し用サイホン管９の開口、ロはガス取出し用サ
イホン管１０の開口、ハは安全弁用サイホン管１
１の開口、０−０は円筒状胴１の中心軸を夫々示
す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円筒状胴１の一方の端に設けた鏡板１₁の略中
   央部には、液取出しネツク５、ガス取出しネツク
   ７、安全弁取付ネツク８等が設けられ、前記各ネ
   ツクを包囲保護する円筒状プロテクター３の周壁
   には開口部３′を設け、外円筒状胴１の他方の端
   に設けた鏡板１₂の該面にはスカート部２を設け、
   前記液取出しネツク５に連なる液取出し用サイホ
   ン管９は他方の鏡板１₂まで伸ばして屈曲させ、
   屈曲端の開口イは他方の鏡板１₂の裏当金１４近
   くの平行部１５の内壁近くに設け、前記ガス取出
   しネツク７に連なるガス取出し用サイホン管１０
   及び前記安全弁取付ネツク８に連なる安全弁用サ
   イホン管１１の各開口ロ，ハは、何れも前記液取
   出し用サイホン管９の開口イとは該円筒状胴１の
   中心軸０−０を中心として180°反対の鏡板１₁の
   裏当金１３近くの平行部１６に開口させたことを
   特徴とする縦置、横置両用大型液化ガス容器。