JPH04134805U - 電磁石 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 新たに設備を設けずに、鉄心とコイルとの間
に絶縁層を形成できる電磁石を提供することを目的とす
る。 【構成】 鉄心１とコイル４との間に形成する絶縁層
を、絶縁性を有する線材５を巻回することにより形成し
たものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は電磁石、特に、小型の電磁継電器等の電気機器に適用される電磁石に 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、電磁継電器等の電気機器の小型化に伴い、この電磁継電器に適用される 電磁石も小型化してきている。そして、このような電磁石では、所定の吸引力を 得るためにコイルの巻回数を所定数確保する必要がある。

【０００３】 例えば、図２に示す電磁石では、鉄心１の両端部に樹脂製の鍔部２，２を形成 し、両鍔部２，２間に露出する鉄心１に絶縁シート３を貼着した後、コイル４を 巻回するようにしている。

【０００４】 つまり、インサート成形により、鉄心１とコイル４との間に絶縁層を形成した 電磁石に比べて（インサート成形では、スムーズに樹脂を流動させる必要から、 鉄心とコイルとの間に所定の厚さを有する絶縁層を形成せざるを得ない。）、前 記絶縁シート３が非常に薄い分、コイル４の巻回数を多くすることが可能となっ ている。 また、前記絶縁シート３の代わりに鉄心１を樹脂コーティングすることにより 、コイルの巻回数を確保した電磁石もある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記いずれの電磁石でも、鉄心に絶縁シートを貼着する、ある いは、鉄心に樹脂コーティングする作業を行なうために別途設備が必要となるた め、コストがかかっていた。

【０００６】 本考案は前記問題点に鑑み、新たに設備を設けることなく、鉄心とコイルとの 間に絶縁層を形成した電磁石を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記目的を達成するため、鉄心に絶縁層を介してコイルを巻回してな る電磁石において、前記絶縁層を絶縁性を有する線材を巻回することにより形成 したものである。

【０００８】

【作用】

本考案によれば、鉄心に予め絶縁性を有する線材を巻回することにより、絶縁 層を形成した後、コイルを巻回する。

【０００９】

【実施例】

次に、本考案に係る電磁石の一実施例について図１を参照して説明する。 この電磁石は、鍔部２，２間に露出する鉄心１に絶縁性を有する線材５、例え ば、合成樹脂繊維が巻回され、さらに、この線材５の外周部にはコイル４が巻回 されている。

【００１０】 前記線材５の巻回作業は、従来同様、コイル４の巻回作業に用いられる既存の 設備（自動コイル巻回機）で行なう。そして、この巻回作業によって鉄心の外周 部に絶縁層を形成した後、前記線材５の巻回作業に用いたものと同じ自動コイル 巻回機でコイル４を巻回することにより電磁石が完成する。

【００１１】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案に係る電磁石によれば、鉄心に絶縁性 を有する線材を巻回することにより、絶縁層を形成するようにしたので、既存の 設備でコイルの巻回作業と同様に絶縁層を形成することができ、新たな設備を設 ける必要がない分、コストを抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本実施例に係る電磁石の断面図である。

【図２】 従来例に係る電磁石の断面図である。

【符号の説明】

１…鉄心、２…鍔部、４…コイル、５…線材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 鉄心に絶縁層を介してコイルを巻回して
   なる電磁石において、前記絶縁層を絶縁性を有する線材
   を巻回することにより形成したことを特徴とする電磁
   石。