JPH0413449A - オープンベルト式連続鋳造用注湯ノズル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ 本発明は高品質の鋳塊を鋳造し得るオープンベルト式連
続鋳造用注湯ノズルに関する。

〔従来の技術］ オープンベルト式連続鋳造装置は第４図イ１口にその平
面図及び側面口をそれぞれ示したように注湯ノズル１及
び上記注湯ノズル１から供給される溶融金属３を連続的
に冷却凝固させる為の金属ベルト６、上記金属ベルト６
の左右両端側に配置したダムブロック７及び上記金属ベ
ルト６の上方に配置したスキンロール８を主要部とし、
で構成されている。

上記において金属ベルト６とダムブロック７とはエンド
レスに形成され、駆動ロール９と回転ドラム１０間に懸
架されて上記駆動ロール９の回転により、ともに同速度
で走行するように構成されており、溶融金属３はこの金
属ベルト６とダムブロック７とで形成される枠内にて下
方及び側面から冷却凝固される。

又前記スキンロール８は前記駆動ロール９の真上に配置
されていて、前記溶融金属３を上方から冷却凝固しつつ
、上記駆動ロール９との間で凝固体４を圧下して凝固体
４の整形並びに塑性加工を施すものである。

上記において金属ベルト６とスキンロール８とはそれぞ
れ下方及び内部から冷却水等により冷却される。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところでかかるオープンベルト式連続鋳造装置の注湯ノ
ズルは、第４図に示したようにその底部先端の形状が直
線状の為この注湯ノズル１から供給される溶融金属３は
金属ベルト６上に横方向に一直線上に同時に供給され、
従って溶融金属３の凝固形態は第５図に第４図イのＡ−
Ａ矢視断面図を示したようにダムブロック７と接する端
部の凝固が先に進行し、スキンロール８直前では凝固体
４中央上部が未凝固の状態のものとなる。

この凝固体４中央上部の未凝固部分、即ち溶融金属３は
スキンロール８に触れて凝固するが、この最後に凝固す
る部分は凝固収縮して圧下直前の凝固体４は中央部分が
へこんだ形状となり、かかる断面形状の凝固体４をスキ
ンロール８と駆動ロール９間で圧下すると凝固層の厚い
端部が先進して塑性変形する為、凝固層の薄い中央部が
張力を受けてクランクを生しるという問題があった。

このようなことからダムブロック７を加熱して端部の凝
固を遅らせる方法が提案されたが、加熱時間を長くとる
ことができず十分な効果が得られなかった。

〔課題を解決するための手段〕

本発明はかかる状況に鑑みなされたものでその目的とす
るところは、オープンベルト式連続鋳造法において品質
良好な鋳塊を効率よく鋳造し得る注湯ノズルを提供する
ことにある。

即ち本発明は、溶融金属を注湯ノズルから走行する金属
ベルト上に連続的に供給し、前記溶融金属を前記金属ベ
ルトと前記金属ベルトの左右両端側を走行するダムブロ
ックと前記金属ベルトの上方に配置したスキンロールに
より冷却凝固せしめて鋳造するようにしたオープンベル
ト式連続鋳造法にて用いる注湯ノズルにおいて、前記注
湯ノズルの底部先端中央部に欠落部を設け、溶融金属が
前記金属ベルトの中央部に端部よりも先に供給されるよ
うにしたことを特徴とするものである。

以下に本発明の注湯ノズルを図を参照して具体的に説明
する。

第１図は本発明の注湯ノズルの一態様を示す平面図であ
る。

注湯ノズル１は、底部先端中央部に、■字状欠落部２を
有し、従ってこの注湯ノズル１を用いた場合溶融金属３
はベルト中央部へ先に供給され、端部に向かうにつれ順
次遅れて供給され、その結果凝固体４はスキンロール直
前で幅方向に均一な厚さに成長し得るものとなる。

第２図イ、口、ハは本発明の注湯ノズルの他の態様を示
すそれぞれ平面図、正面図及び上記図イのａ−ａ矢視断
面図である。

この注湯ノズル１は第１回に示した注湯ノズルｌのＶ字
状欠落部２の先端部に縁盛り５を設けて溶融金属３が注
湯ノズル１の両端部に流れ易いようにして、第３図に示
したように注湯ノズル１両端部への流速を増加させてダ
ムブロック７近傍の凝固を遅らせ、ベルト中央部への溶
融金属３の早期供給との相乗効果により凝固体４の幅方
向の凝固厚さの均一化をより確実に実現するようにした
ものである。

本発明注湯ノズル１の底部先端中央部の欠落部２の形状
や縁盛り５の有無及びその高さ等は、鋳造金属毎に予備
実験を行って決定されるものである。

尚、鋳造時において注湯ノズル内の場面の高さは縁盛り
の高さより高く保持して、溶融金属が縁盛りを越えてベ
ルト中央部に先に供給されるようにする。

又本発明注湯ノズル１の材料は、外枠には強度をもたせ
る為金属材料が用いられ、又溶融金属３と接触する内面
には溶融金属３と非反応性の断熱材が用いられる。

〔作用〕

本発明においては、注湯ノズルの底部先端中央部に欠落
部を設けたので、溶融金属は、凝固速度の遅い金属ベル
トの中央部に先に供給され、凝固速度の速い端部には遅
れて供給されるので、凝固体の厚さを均一に形成するこ
とが可能となり、上記凝固体はスキンロールと駆動ロー
ル間での圧下に際しクラックを生じるようなことがない
。

又注湯ノズルの底部先端中央部の欠落部の縁部を土手状
に盛り上がらせて溶融金属を注湯ノズルの端部に流れ易
いようにすることにより、ダムブロック側の凝固層の成
長が溶融金属の熱によって抑制されて、凝固体の厚さの
均一化が促進される。

〔実施例〕

以下に本発明を実施例により詳細に説明する。

実施例１ 第】図に示した形状の注湯ノズルを用いたオープンベル
ト式連続鋳造装置により、９９．７％純度のＡ２板状鋳
塊を鋳造した。鋳造ノズルは、厚さ１価の鉄板で作製し
た外側寸法が輻２４５■、長さ５００　ａｎ、高さ５０
ａｎｎのチリトリ状枠体の内面に厚さ１０ｍｍの断熱ボ
ードを粘着したものを用いた。

注湯ノズルの底部先端中央部のＶ字状欠落部の寸法は両
側の非欠落部長さ（ｍ）をそれぞれ８０ｎｔｍ、欠落部
の切込み角度を全角（θ）で４０°、奥行き（４２）を
１５０ｍｍ、終端部のＲを３５画とした。注湯ノズルと
ダムブロックとの間隙は左右それぞれ２．５ｍに、又注
湯ノズルと金属ベルトとの間隙は、０．５−に設定した
。又注湯ノズル先端とスキンロール圧下点との距離は３
５０ｆｆＩＩ１１にとった。

而して金属ベルト及びダムブロックを１５ｍ／ｍｉｎの
速度で走行せしめ、又スキンロールを１５ｍ／ｍｉｎの
周速で回転せしめて、注湯ノズルから７７５°Ｃに加熱
した９９．７％純度の溶融Ａ！を上記金属ベルト上に供
給して厚さ６ｍｍ、幅２２５ｍのＡｆ板状鋳塊を鋳造し
た。

尚、注湯ノズル内の場面高さは１０ｍｍに保持した。

実施例２ 実施例１で用いた注湯ノズルの欠落部の縁部に高さ５価
幅６ｍｍの頂部に丸味をつけた縁盛りを断熱材により形
成した他は、実施例１と同し方法によりＡｆ板状鋳塊を
鋳造した。

実施例３ 実施例２において、注湯ノズルのＶ字状欠落部の切込み
角度を全角で３０°、奥行きを１３０ｍｍとした他は実
施例２と同じ注湯ノズルを用い、又鋳造金属にｌ−５％
Ｍｇ合金を用いた他は実施例２と同じ方法によりＡｎ！
−５％Ｍｇ合金の厚さ６■、幅２２５ｍｍの板状鋳塊を
鋳造した。

比較例１ 注湯ノズルに底部先端が直線状で欠落部を設けない従来
の注湯ノズルを用いた他は実施例１と同じ方法により９
９．７％純度のＡｊ２及びＡ／！−５％Ｍｇ合金の板状
鋳塊をそれぞれ鋳造した。

斯くの如くして得られた各々のＡｌ又はＡＥ５％Ｍｇ合
金の板状鋳塊について品質調査を行った。結果は第１表
に示した。

第　　１　　表 ＊　端部先端中央部の形状 第１表より明らかなように本発明例品（Ｎｏ　１〜３）
は、欠陥の少ない品質良好なものであった。

特にＮｏ２．３に欠陥が少ないのは、欠落部の縁部に縁
盛りを設けた為に、圧下前の凝固体がより均一な厚さに
形成されたことに起因するものである。

これに対し比較例品（Ｎｏ４．５）は鋳塊中央部に長平
方向に対し直角方向の長さ１０〜２０ｍｍ、深さ０．５
〜１腫のクラックが１５〜３０膿間隔に発生した。

これはスキンロール直前の凝固体の中央部が薄かっり為
、この凝固体がスキンロールと駆動ロール間で圧下され
る際に凝固体中央部に張力がかかったことに起因するも
のである。

鋳塊の組織観察を行ったところ、本発明例品は断面が均
一な圧延組織であったが、比較例品は中央部分に鋳塊組
織が残存しており圧下直前において凝固体の中央部が薄
い状態のものであったことが推定された。

以上Ａ１及びＡＩＶ、合金について説明したが、本発明
の注湯ノズルはＣｕやｐｂ等の他の金属及び合金の鋳造
に適用しても同様の効果が発現されるものである。

〔効果〕

以上述べたように本発明の注湯ノズルによれば、品質良
好な鋳塊を効率よく鋳造することができて、工業上顕著
な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明注湯ノズルの一態様を示す平面図、第
２図イ〜ハは本発明注湯ノズルの他の態様を示すそれぞ
れ平面図、正面図及び図イのａａ矢視断面図、第３図は
第２図に示した本発明注湯ノズルを用いて鋳造した場合
の溶融金属の流れ説明図、第４図イ、口は従来の注湯ノ
ズルを用いたオープンベルト式連続鋳造装置のそれぞれ
平面図及び側面図、第５図は第４図イのＡ−Ａ矢視断面
図で従来の注湯ノズルを用いた場合の凝固形態説明図で
ある。 １・・・注湯ノズル、　２・・・欠落部、　３・・・溶
融金属、　４・・・凝固体、　５・・・縁盛り、　６・
・・金属ベルト、　　７・・・ダムブロック、　　８・
・・スキンロール、９・・・駆動ロール、　１０・・・
回転ドラム。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）溶融金属を注湯ノズルから走行する金属ベルト上
   に連続的に供給し、前記溶融金属を前記金属ベルトと前
   記金属ベルトの左右両端側を走行するダムブロックと前
   記金属ベルトの上方に配置したスキンロールにより冷却
   凝固せしめて鋳造するようにしたオープンベルト式連続
   鋳造法にて用いる注湯ノズルにおいて、前記注湯ノズル
   の底部先端中央部に欠落部を設け、溶融金属が前記金属
   ベルトの中央部に端部よりも先に供給されるようにした
   ことを特徴とするオープンベルト式連続鋳造用注湯ノズ
   ル。
2. （２）注湯ノズルの底部先端中央部に設けた欠落部の縁
   部に土手状の縁盛りを形成したことを特徴とする請求項
   １記載のオープンベルト式連続鋳造用注湯ノズル。