JPH04132199U - 梯子の滑り防止具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】梯子が縦方向、横方向などに滑るのを防止して
労働災害を防ぐことや建物などの梯子を立て掛ける部分
に損傷を与えないで建物を養生すること、滑り防止具を
梯子の所定の箇所に縦方向または横方向に取付けられる
こと、建物などに梯子を安定した状態で立て掛けられる
ことなどである。 【構成】帯状体１の一方の片面に弾性体の滑り止め部２
を設けるとともにこの帯状体の他方の片面に前後方向と
左右方向とにそれぞれ複数の固定用バンド３，４を設け
ることを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は建物などに接触する部分の梯子に縦方向または横方向に取付けて、 縦方向、横方向などに滑るのを防止する梯子の滑り防止具に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の梯子の滑り防止具は梯子に縦方向、横方向に滑り防止具を取付けてない ものが極めて普通に使われているし、実開昭５８−１７１４９７号公報に記載さ れているように梯子の支柱の上半部に滑り止め材を直接取付けたものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この従来の前者の縦方向、横方向に滑り防止具を全く取付けてない梯子では梯 子を建物などに立て掛けて使用すると、梯子が主に縦方向、横方向などに滑りや すく労働災害が生じることがあるという問題点があったとともに梯子のアルミニ ウム製支柱が新築中などの建物に直接当って建物に損傷を与えることがあるとい う問題点があった。 そして従来の後者の梯子の滑り止め材では梯子の上半部全面に滑り止め材を取 付けているので大量の滑り止め材が必要であるという問題点があるとともに使用 時に梯子と建物などの間には滑り止め材だけが介在しているだけであるので建物 などに損傷を与えることがあるという問題点があった。更に両者の従来のもので は建物などに梯子を安定した状態で立て掛けられないという問題点があった。

【０００４】 この考案は従来の梯子の滑り防止具が有するこれらの問題点を解消し、梯子が 縦方向、横方向などに滑るのを防止して労働災害を防ぐことや建物などの梯子を 立て掛ける部分に損傷を与えないで建物などを養生すること、滑り防止具を梯子 の所定の箇所に縦方向または横方向に取付けて使用すること、建物などに梯子を 安定した状態で立て掛けられることなどを目的としたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案の梯子の滑り防止具は帯状体の片面に弾性体の滑り止め部を設け、こ の帯状体の他方の片面に前後方向と左右方向とにそれぞれ複数の固定用バンドを 設けたものである。

【０００６】

【作用】

梯子の所定の位置の支柱に滑り防止具を縦方向または横方向に固定用バンドで 装着固定して梯子に滑り防止具を取付けて使用することにより、梯子に取付けた 滑り防止具の弾性体の滑り止め部が建物などの角部に良く食込まれるために梯子 が縦方向、横方向、斜め方向などに滑るのが防止されるし、更に梯子を立て掛け た建物などの角部は梯子との間に弾性体の滑り止め部が介在するために保護、養 生されて、建物などの角部が損傷を受けないという作用がある。また、弾性体の 滑り止め部が建物などに安定した状態に梯子を立て掛けられる。

【０００７】

【実施例】

次にこの考案の梯子の滑り防止具を実施例について図面とともに説明する。 図１と図２と図３に図示したように、合成皮革の帯状体１の片面（図面では上面 ）にゴム状弾性体からなる滑り止め部２を接着剤で接着して設ける。 この合成皮革の帯状体１の他方の片面（図面では下面）に前後方向に平二重織 ベルトの２本の固定用バンド３を縫合により固定して設けるとともに左右方向に ２本の固定用バンド４を縫合により固定して設けた梯子の滑り防止具５である。

【０００８】 この実施例１の梯子の滑り防止具５を梯子６に縦方向に取付けて使用する際は 、梯子６の所定の高さの位置の支柱６′，６′に前後方向に設けた２本の固定用 バンド３で滑り防止具５を固定して（図４と図５図示）取付ける。 図４と図５に図示したように、梯子６の取り付けた滑り防止具５が建物７の角 部に当たるように使用することにより滑り防止具５の弾性体の滑り止め部２が建 物７の角部に良く食込まれた状態で使用する。 この実施例１の梯子の滑り防止具５を梯子６に横方向に取付けて使用する際は 、梯子６の所定の高さの位置の支柱６′，６′に左右方向に設けた２本の固定用 バンド４で滑り防止具５を固定して（図６と図７図示）取付ける。 図６と図７に図示したように、梯子５に取付けた滑り防止具５が建物７の角部 に当たるように使用することにより滑り防止具５の弾性体の滑り止め部２が建物 ７の角部に良く食込まれた状態で使用する。

【０００９】 図８から図１０に図示したものは別の実施例（実施例２）の梯子の滑り防止具 であり、厚さ８mm位のアルミニウム合金帯状体１１の片面（図面では上面）に発 泡合成樹脂の弾性体からなる滑り止め部１２を接着剤で接着して設ける。 このアルミニウム合金帯状体１１の他方の片面（図面では下面）に前後方向と 左右方向とにそれぞれ２本づつのバンド通し孔１３、１４を設ける。このバンド 通し孔１３、１４は合成皮革１５、１６をアルミニウム合金帯状体１１に接着剤 で接着して設け、このバンド通し孔１３、１４にそれぞれ変綾織バンド１７、１ ８を挿通して設けた梯子の滑り防止具１９である。

【００１０】 この実施例２の梯子の滑り防止具１９を前記実施例１と同様に梯子の所定の位 置に取付けて梯子を建物などに立て掛けて使用することにより滑り防止具１９は 弾性体の滑り止め部１２が建物などの角部に良く食込まれた状態で使用する。 この実施例２の梯子の滑り防止具１９ではバンドを２本用意して滑り防止具１ ９を縦用に使用する際は２本のバンドを前後方向に設けたバンド通し孔１３に挿 通して使用し、次回に滑り防止具１９を横用に使用する際は前後方向のバンド通 し孔１３より２本のバンドを取外し、２本のバンドを左右方向に設けたバンド通 し孔１４に挿通して使用すればバンドを２本用意して縦用と横用との両者を兼用 して使用することができる。

【００１１】 なお、実施例では帯状体として合成皮革、アルミニウム合金について説明した が、合成皮革、アルミニウム合金の外に平二重織ベルト、天然ゴム板、合成ゴム 板、皮革、ネオプレンゴム板、ポリエチレンゴム板、ウレタンゴム板、ポリウレ タン樹脂板、ポリプロピレン樹脂板、変綾織ベルト、セラミックファイバー紡糸 布、シリコンゴム板などがよく、また実施例では滑り止め部の弾性体としてゴム 状体、発泡合成樹脂体について説明したが、ゴム状体、発泡合成樹脂体の外に海 綿のようにクッション性のある材料を牛皮、馬皮などの皮革で包みこんだものな どがよい。

【００１２】

【考案の効果】

この考案の梯子の滑り防止具は帯状体の一方の片面に弾性体の滑り止め部を設 けるとともにこの帯状体の他方の片面に前後方向と左右方向とにそれぞれ複数の 固定用バンドを設けたから、この滑り防止具を梯子に所定の位置に必要に応じて 縦方向または横方向に取付けて使用することにより梯子に取付けた滑り防止具の 弾性体の滑り止め部が建物などの角部に良く食込まれるために梯子が縦方向や横 方向や斜め方向などに滑るのを防止することができるし、梯子が滑るのを防止し て労働災害を防止することができる。更に建物などの角部は梯子との間に弾性体 の滑り止め部が介在しているために梯子を立て掛ける建物の角部などに損傷を与 えることがなく、建物などを保護、養生することができるし、滑り止め部を梯子 の必要とする最も安定性が良い所で、かつ縦横いずれかを選択して取付けて使用 することができるために梯子を最良で、かつ安定した状態に立て掛けて使用する ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案品の平面図である。

【図２】同じく正面図である。

【図３】同じく背面図である。

【図４】使用時の斜視図である。

【図５】同じく要部拡大側面図である。

【図６】別の使用時の斜視図である。

【図７】同じく要部拡大側面図である。

【図８】別の本考案品の平面図である。

【図９】同じく正面図である。

【図１０】同じく右側面図である。

【符号の説明】

１ 帯状体 ２ 滑り止め部 ３ 固定バンド ４ 固定バンド ５ 滑り防止具 ６ 梯子 ７ 建物

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 帯状体の一方の片面に弾性体からなる滑
   り止め部を設けるとともに該帯状体の他方の片面に前後
   方向と左右方向とにそれぞれ複数の固定用バンドを設け
   たことを特徴とする梯子の滑り防止具。
2. 【請求項２】 帯状体の他方の片面に複数の固定用バン
   ドを縫合して固定したことを特徴とする請求項１の梯子
   の滑り防止具。
3. 【請求項３】 帯状体の他方の片面に複数の固定用バン
   ドを接着剤で接着して固定したことを特徴とする請求項
   １の梯子の滑り防止具。
4. 【請求項４】 帯状体の他方の片面に固定したバンド通
   し孔にそれぞれ複数の固定用バンドを挿通したことを特
   徴とする請求項１の梯子の滑り防止具。