JPH04132116A - Nb↓3X多芯超電導線の製造方法 - Google Patents
Nb↓3X多芯超電導線の製造方法Info
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- JPH04132116A JPH04132116A JP2252324A JP25232490A JPH04132116A JP H04132116 A JPH04132116 A JP H04132116A JP 2252324 A JP2252324 A JP 2252324A JP 25232490 A JP25232490 A JP 25232490A JP H04132116 A JPH04132116 A JP H04132116A
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Landscapes
- Wire Processing (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野コ
この発明は、たとえば核融合炉およびSME S用など
の超電導線材として用いることができるNb3X多芯超
電導線の製造方法に関するものである。
の超電導線材として用いることができるNb3X多芯超
電導線の製造方法に関するものである。
[従来の技術および発明が解決しようとする課題]Nb
、Al超電導材料は、30Tを越えると言われている高
い臨界磁界を有しており、歪特性もNb3 Snより良
好なことから、NbTiおよびNb3 Snに続く第3
の実用的な超電導材料として期待されており、特に核融
合炉の超電導用マグネット用線材として期待されている
。
、Al超電導材料は、30Tを越えると言われている高
い臨界磁界を有しており、歪特性もNb3 Snより良
好なことから、NbTiおよびNb3 Snに続く第3
の実用的な超電導材料として期待されており、特に核融
合炉の超電導用マグネット用線材として期待されている
。
また近年、Nb3Al超電導線において、NbおよびA
Iの厚みを0.1μm程度にまで薄くすると、臨界電流
密度が上昇し、Nb3 Snの臨界電流密度と同等か、
あるいはこれを越える高い値が得られると報告されてい
る。
Iの厚みを0.1μm程度にまで薄くすると、臨界電流
密度が上昇し、Nb3 Snの臨界電流密度と同等か、
あるいはこれを越える高い値が得られると報告されてい
る。
しかしながら、工業的にはNbとAIの加工性が良くな
いため、長尺化が困難であり、長尺の超電導線として得
ることができないという問題があった。従来、ジェリー
ロール法により、Nb3 ALの長尺線材化が試みられ
ているが、未だ十分な成果は得られていない。ジェリー
ロール法での長尺化が困難な理由は、NbとAIの多層
巻部(いわゆるジェリーロール部)において、密着性が
低゛い異種金属同士(NbとAl)が大きな面積で接触
しているため、伸線加工時、互いの変形量が異なって歪
が生じ、その結果、より細く加工していくと断線が発生
することにある。したがって、従来では細径化に限度が
あり、ジェリーロール法に従うNbとAIの厚さも各々
0.8μmと0.2μm程度にしかならなかった。この
ような厚みにおいて、加熱処理し、Nb5ALを形成し
ても、臨界電流密度は20OA/mm2 (12T)程
度であった。この値は、現在実用化されているNb3S
n超電導線の約半分でしかない。
いため、長尺化が困難であり、長尺の超電導線として得
ることができないという問題があった。従来、ジェリー
ロール法により、Nb3 ALの長尺線材化が試みられ
ているが、未だ十分な成果は得られていない。ジェリー
ロール法での長尺化が困難な理由は、NbとAIの多層
巻部(いわゆるジェリーロール部)において、密着性が
低゛い異種金属同士(NbとAl)が大きな面積で接触
しているため、伸線加工時、互いの変形量が異なって歪
が生じ、その結果、より細く加工していくと断線が発生
することにある。したがって、従来では細径化に限度が
あり、ジェリーロール法に従うNbとAIの厚さも各々
0.8μmと0.2μm程度にしかならなかった。この
ような厚みにおいて、加熱処理し、Nb5ALを形成し
ても、臨界電流密度は20OA/mm2 (12T)程
度であった。この値は、現在実用化されているNb3S
n超電導線の約半分でしかない。
この発明の目的は、ジェリーロール法に従い長尺線材を
得るに当たって、かかる従来の問題点を解消し、高い臨
界電流密度を備えながら、より長尺の線材を作成するこ
とができるNb、AI等のNt)3X多芯超電導線の製
造方法を提供することにある。
得るに当たって、かかる従来の問題点を解消し、高い臨
界電流密度を備えながら、より長尺の線材を作成するこ
とができるNb、AI等のNt)3X多芯超電導線の製
造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段]
この発明に従うNb3X多芯超電導線の製造方法は、ジ
ェリーロール法により、Nb金属またはNC合金からな
るNb含有シートとNbと反応して超電導性を示す化合
物を作る元素Xまたは元素Xを含む合金からなるX含有
シートとを重ね合わせ巻上げてなる第1の線材を、Cu
またはCu合金からなる安定化材で覆い、縮径化して第
2の線材を形成する工程と、第2の線材をCuまたはC
u合金からなる筒材中に複数本束ねて充填した後、筒材
を押出し加工および引抜き加工の少なくともいずれか1
つの強加工により縮径化した後、さらに細い線径まで伸
線加工等により縮径加工して、Nb含有層の厚みが40
0nm以下、X含有層の厚みが1100n以下の第3の
線材を形成する工程と、第3の線材を750℃以上85
0℃以下の温度で1時間から20時間の間、加熱処理す
る工程とを備えている。
ェリーロール法により、Nb金属またはNC合金からな
るNb含有シートとNbと反応して超電導性を示す化合
物を作る元素Xまたは元素Xを含む合金からなるX含有
シートとを重ね合わせ巻上げてなる第1の線材を、Cu
またはCu合金からなる安定化材で覆い、縮径化して第
2の線材を形成する工程と、第2の線材をCuまたはC
u合金からなる筒材中に複数本束ねて充填した後、筒材
を押出し加工および引抜き加工の少なくともいずれか1
つの強加工により縮径化した後、さらに細い線径まで伸
線加工等により縮径加工して、Nb含有層の厚みが40
0nm以下、X含有層の厚みが1100n以下の第3の
線材を形成する工程と、第3の線材を750℃以上85
0℃以下の温度で1時間から20時間の間、加熱処理す
る工程とを備えている。
N、bと反応して超電導性を示す化合物を作る元素Xと
しては、たとえばAUlSnまたはGeなどがある。
しては、たとえばAUlSnまたはGeなどがある。
Nb合金および/または元素Xを含む合金中の含有合金
元素としては、Ti、Si、Hf、TasZrSMgま
たはBeなどが挙げられる。
元素としては、Ti、Si、Hf、TasZrSMgま
たはBeなどが挙げられる。
また、加熱処理工程の前に、第3の線材を0゜1時間か
ら2時間の間、800℃以上1000℃以下の温度で加
熱処理し、その後、第3の、線材を750℃以上850
℃以下の温度で1時−から20時間の量論熱処理する工
程を複数回繰返すことができる。
ら2時間の間、800℃以上1000℃以下の温度で加
熱処理し、その後、第3の、線材を750℃以上850
℃以下の温度で1時−から20時間の量論熱処理する工
程を複数回繰返すことができる。
さらに、第2の線材を押出し加工および/′または引抜
き加工した後、伸線加工等の縮径加工を施して第3の線
材を形成するまでの間に、200℃以上300℃以下ま
たは500℃以上600℃以下の温度で加熱処理すれば
、より加工性の向上が期待できる。
き加工した後、伸線加工等の縮径加工を施して第3の線
材を形成するまでの間に、200℃以上300℃以下ま
たは500℃以上600℃以下の温度で加熱処理すれば
、より加工性の向上が期待できる。
またさらに、この発明に従うNb3X多芯超電導線の製
造方法において、XがAlの場合、加熱処理工程の前に
、第3の線材を660℃±50℃の温度で1時間から1
0時間の間、保持することができる。
造方法において、XがAlの場合、加熱処理工程の前に
、第3の線材を660℃±50℃の温度で1時間から1
0時間の間、保持することができる。
[作用]
この発明に従って得られるNb3X多芯超電導線では、
第1の線材を覆う安定化材および筒材がマトリックスと
なり、その中に加熱処理により第1の線材から形成され
るNb3Xフイラメントが埋込まれている。安定化材お
よび筒材を形成するCuまたはCu合金は、電気抵抗が
低くマトリックスとして最適である。また、第1の線材
を覆うCuまたはCu合金は、多芯線加工を行なう上で
互いの密着性が良く、加工性の点からも優れている。
第1の線材を覆う安定化材および筒材がマトリックスと
なり、その中に加熱処理により第1の線材から形成され
るNb3Xフイラメントが埋込まれている。安定化材お
よび筒材を形成するCuまたはCu合金は、電気抵抗が
低くマトリックスとして最適である。また、第1の線材
を覆うCuまたはCu合金は、多芯線加工を行なう上で
互いの密着性が良く、加工性の点からも優れている。
また、この発明ではジェリーロール法に従う多芯線加工
時に、押出し加工および引抜き加工の少なくともいずれ
か1つの加工により縮径化した後、伸線加工等の縮径加
工を施して、Nb含有層の厚みを400nm以下、X含
有層の厚みを1100n以下にしている。両層の厚みを
このような値以下とすることで、その後の加熱処理によ
り、ストイキオメトリ−の高いNb3Xの組織を形成す
ることができる。その結果、高い臨界電流密度を有する
超電導線を得ることができる。なお、Nb含有層および
X含有層の厚みが上記値より大きい状態で加熱処理すれ
ば、非超電導層であるNb2XやNbX3等が形成され
てしまい、高い臨界電流密度を得ることができない。
時に、押出し加工および引抜き加工の少なくともいずれ
か1つの加工により縮径化した後、伸線加工等の縮径加
工を施して、Nb含有層の厚みを400nm以下、X含
有層の厚みを1100n以下にしている。両層の厚みを
このような値以下とすることで、その後の加熱処理によ
り、ストイキオメトリ−の高いNb3Xの組織を形成す
ることができる。その結果、高い臨界電流密度を有する
超電導線を得ることができる。なお、Nb含有層および
X含有層の厚みが上記値より大きい状態で加熱処理すれ
ば、非超電導層であるNb2XやNbX3等が形成され
てしまい、高い臨界電流密度を得ることができない。
一方、この発明に従えば、元素XがAlの場合、Nb3
Al形成のための加熱処理工程の前に、660℃±50
℃で1時間から10時間の間、保持することもできる。
Al形成のための加熱処理工程の前に、660℃±50
℃で1時間から10時間の間、保持することもできる。
Alの融点は660℃近傍のため、上記温度に長時間保
持することで、NbへのAlの拡散が促進される。
持することで、NbへのAlの拡散が促進される。
また、Nb3X形成のための加熱処理工程の前に、80
0℃以上1000℃以下の温度で0.1時間から2時間
の量論熱処理することにより、NbとXを部分的に溶融
させることができる。その後、750℃以上850℃以
下のNb3X形成温度にすれば、Nb3Xの良好な微結
晶を形成することができ、高い臨界電流密度を有する超
電導線が得られる。
0℃以上1000℃以下の温度で0.1時間から2時間
の量論熱処理することにより、NbとXを部分的に溶融
させることができる。その後、750℃以上850℃以
下のNb3X形成温度にすれば、Nb3Xの良好な微結
晶を形成することができ、高い臨界電流密度を有する超
電導線が得られる。
さらに、第2の線材を押出し加工および/または引抜き
加工した後、伸線加工等の縮径加工を施して、第3の線
材を形成するまでの間に、200℃以上300℃以下の
温度で加熱処理すれば、加工途中、Cuを軟化させるこ
とができ、線材の加工性が向上する。一方、同じ工程の
間に500℃以上600℃以下の温度で加熱処理すれば
、CuおよびNbを軟化させることができ、これらの金
属の密着性を高め、線材の加工性をさらに向上させるこ
とかできる。
加工した後、伸線加工等の縮径加工を施して、第3の線
材を形成するまでの間に、200℃以上300℃以下の
温度で加熱処理すれば、加工途中、Cuを軟化させるこ
とができ、線材の加工性が向上する。一方、同じ工程の
間に500℃以上600℃以下の温度で加熱処理すれば
、CuおよびNbを軟化させることができ、これらの金
属の密着性を高め、線材の加工性をさらに向上させるこ
とかできる。
[実施例コ
(実施例1)
まず、第1図に示すように、ジェリーロール法に従って
Nb箔1とAl箔2をCu棒材3の周囲に互いに一層ず
つ重ねて巻き、巻き上がったものをマトリックスパイプ
としてのCuパイプ4中に挿入し、伸線加工した。その
結果、第2図に示すような断面を有するセグメント線材
5を得た。図に示すように、セグメント線材5は、中心
と外周にCuからなるマトリックス6を備え、このマト
リックス6間にNb箔1とAl箔2が一層ずつ渦巻状に
重なっている。
Nb箔1とAl箔2をCu棒材3の周囲に互いに一層ず
つ重ねて巻き、巻き上がったものをマトリックスパイプ
としてのCuパイプ4中に挿入し、伸線加工した。その
結果、第2図に示すような断面を有するセグメント線材
5を得た。図に示すように、セグメント線材5は、中心
と外周にCuからなるマトリックス6を備え、このマト
リックス6間にNb箔1とAl箔2が一層ずつ渦巻状に
重なっている。
このようにして得られた線材を線引加工して六角セグメ
ントとし、引続き第3図に示すように、得られた六角セ
グメント5aを75mmφ×68mmφのCuマトリッ
クスパイプ10中に360本スタックし、Cuマトリッ
クスパイプ10を押出し加工して35mmφの線材を得
た。その後、得られた線材について25%の断面減少率
で伸線加工を繰返し、0.51mmφの線材を得た。箪
4図はこのようにして得られた線材の断面図である。図
に示すように、線材9は、Cuからなるマトリックス7
中に、Nb、AlおよびCuで構成されるフィラメント
8が多数埋込まれた構造である。得られた線材について
、フィラメントの径ならびにNbおよびAlの厚みにつ
いて測定したところ、フィラメントの外径は17μmで
あり、NbおよびAIの厚みは、それぞれ185nmと
50nmであった。また、伸線加工の結果、得られた線
材について800m以上の単長を得ることができた。
ントとし、引続き第3図に示すように、得られた六角セ
グメント5aを75mmφ×68mmφのCuマトリッ
クスパイプ10中に360本スタックし、Cuマトリッ
クスパイプ10を押出し加工して35mmφの線材を得
た。その後、得られた線材について25%の断面減少率
で伸線加工を繰返し、0.51mmφの線材を得た。箪
4図はこのようにして得られた線材の断面図である。図
に示すように、線材9は、Cuからなるマトリックス7
中に、Nb、AlおよびCuで構成されるフィラメント
8が多数埋込まれた構造である。得られた線材について
、フィラメントの径ならびにNbおよびAlの厚みにつ
いて測定したところ、フィラメントの外径は17μmで
あり、NbおよびAIの厚みは、それぞれ185nmと
50nmであった。また、伸線加工の結果、得られた線
材について800m以上の単長を得ることができた。
次に、得られた線材を750℃〜850℃で約1〜約2
0時間加熱処理してNb3Alを形成した。第5図に、
得られた線材の臨界電流密度と加熱条件との関係を示す
。図に示すように、775℃、800℃および825℃
の温度では臨界電流密度が最大となる加熱処理時間が存
在した。一方、850℃では、処理時間が短い方が臨界
電流密度が高(,750℃では、処理時間が長い方が臨
界電流密度は高かった。なお、750℃より低い熱処理
温度では、800A/mm2 (8T、4.2K)以上
の臨界電流密度を得ることはできなかった。また、85
0℃より高い熱処理においても臨界電流密度は急激に低
くなった。種々の条件で加熱処理した結果、得られた臨
界電流密度の最大値は、約1000A/mm2(8T、
4.2K)であった。
0時間加熱処理してNb3Alを形成した。第5図に、
得られた線材の臨界電流密度と加熱条件との関係を示す
。図に示すように、775℃、800℃および825℃
の温度では臨界電流密度が最大となる加熱処理時間が存
在した。一方、850℃では、処理時間が短い方が臨界
電流密度が高(,750℃では、処理時間が長い方が臨
界電流密度は高かった。なお、750℃より低い熱処理
温度では、800A/mm2 (8T、4.2K)以上
の臨界電流密度を得ることはできなかった。また、85
0℃より高い熱処理においても臨界電流密度は急激に低
くなった。種々の条件で加熱処理した結果、得られた臨
界電流密度の最大値は、約1000A/mm2(8T、
4.2K)であった。
一方、伸線加工の段階でそれぞれ得られた線材を820
℃で2時間加熱処理した結果、得られた線材の臨界電流
密度を測定した。第6図に各加工段階における線材の直
径と熱処理後得られた線材の臨界電流密度との関係を示
す。図から明らかなように、線径が細くなるにつれ、臨
界電流密度が次第に上昇している。このことは、この発
明に従って線径を細くしていけば、加熱処理によって確
実にNb3Alの微細な結晶を形成することができ、そ
の結果、高い臨界電流密度が達成されることを意味して
いる。
℃で2時間加熱処理した結果、得られた線材の臨界電流
密度を測定した。第6図に各加工段階における線材の直
径と熱処理後得られた線材の臨界電流密度との関係を示
す。図から明らかなように、線径が細くなるにつれ、臨
界電流密度が次第に上昇している。このことは、この発
明に従って線径を細くしていけば、加熱処理によって確
実にNb3Alの微細な結晶を形成することができ、そ
の結果、高い臨界電流密度が達成されることを意味して
いる。
(実施例2)
実施例1で縮径加工が完了した0、51mmφの線材に
ついて、まず、660℃で0.5時間、1時間、5時間
、10時間または20時間保持した後、それぞれの条件
で保持したものを引き続き800℃で5時間加熱処理し
てNb、AIを形成させた。また、縮径加工が完了した
0、51mmφ線材について、最初に900℃で1時間
、1000℃で1時間または1100℃で1時間保持後
、それぞれを800℃で5時間加熱処理した。また、対
照として800℃で5時間だけ熱処理を施したものを準
備した。以上の条件で得られた線材についてそれぞれの
臨界電流密度を測定した。表1に熱処理条件と、得られ
た臨界電流密度の関係を示す。
ついて、まず、660℃で0.5時間、1時間、5時間
、10時間または20時間保持した後、それぞれの条件
で保持したものを引き続き800℃で5時間加熱処理し
てNb、AIを形成させた。また、縮径加工が完了した
0、51mmφ線材について、最初に900℃で1時間
、1000℃で1時間または1100℃で1時間保持後
、それぞれを800℃で5時間加熱処理した。また、対
照として800℃で5時間だけ熱処理を施したものを準
備した。以上の条件で得られた線材についてそれぞれの
臨界電流密度を測定した。表1に熱処理条件と、得られ
た臨界電流密度の関係を示す。
(以下余白)
表1
表に示すように、660℃で1回目熱処理したものでは
、番号1〜4の条件において対照に比べ臨界電流密度の
向上が認められた。また、高温短時間で1回目の熱処理
を行なうNo、6および7についても、臨界電流密度の
向上が認められた。
、番号1〜4の条件において対照に比べ臨界電流密度の
向上が認められた。また、高温短時間で1回目の熱処理
を行なうNo、6および7についても、臨界電流密度の
向上が認められた。
(実施例3)
実施例1の縮径加工で3mmφとなった多芯線を表2に
示すような条件でそれぞれ中間熱処理を行ない、さらに
0.81mmφまで伸線加工した。
示すような条件でそれぞれ中間熱処理を行ない、さらに
0.81mmφまで伸線加工した。
伸線後得られた線材を800℃で5時間加熱処理した後
、臨界電流密度を測定した。それぞれの条件に対応する
臨界電流密度の測定値と、得られた線材の平均単長を表
2に示す。実験の結果、200℃〜300℃または50
0℃〜600℃での中間熱処理が効果的であることが明
らかとなった。
、臨界電流密度を測定した。それぞれの条件に対応する
臨界電流密度の測定値と、得られた線材の平均単長を表
2に示す。実験の結果、200℃〜300℃または50
0℃〜600℃での中間熱処理が効果的であることが明
らかとなった。
表2
なお、上記実施例に示したセグメント線材は、中心のC
u棒材がないものでもよく、たとえばNb箔とAl箔が
巻かれたものにCu製のパイプが被せられた構造のもの
でもよい。
u棒材がないものでもよく、たとえばNb箔とAl箔が
巻かれたものにCu製のパイプが被せられた構造のもの
でもよい。
[発明の効果]
以上説明したように、この発明に従えば、電気抵抗の低
いCuまたはCu合金からなるマトリックス中に、数十
μm径のフィラメントが分散した多芯構造のNb3X超
電導線を製造することができる。しかも、この発明に従
って加工性を向上させ、Nb含有層の厚みを400nm
以下、X含有層の厚みを1100n以下とすることで、
良好なNb3X結晶を形成することができるので、得ら
れた超電導線は、臨界電流密度が高いものとなる。
いCuまたはCu合金からなるマトリックス中に、数十
μm径のフィラメントが分散した多芯構造のNb3X超
電導線を製造することができる。しかも、この発明に従
って加工性を向上させ、Nb含有層の厚みを400nm
以下、X含有層の厚みを1100n以下とすることで、
良好なNb3X結晶を形成することができるので、得ら
れた超電導線は、臨界電流密度が高いものとなる。
また、Nb含有層の厚みが400nm以下、X含有層の
厚みが1100n以下の線材を750℃以上850℃以
下の温度で1時間から20時間の間、加熱することで、
Nb3Xの良好な結晶を成長することができ、加熱後得
られる超電導線は高い臨界電流密度を有する。
厚みが1100n以下の線材を750℃以上850℃以
下の温度で1時間から20時間の間、加熱することで、
Nb3Xの良好な結晶を成長することができ、加熱後得
られる超電導線は高い臨界電流密度を有する。
さらに、縮径化する加工において、押出し加工を用いた
り、200℃以上300℃以下または500℃以上60
0℃以下の温度で加熱処理することで加工性が向上し、
より長尺の超電導線を形成させることができる。
り、200℃以上300℃以下または500℃以上60
0℃以下の温度で加熱処理することで加工性が向上し、
より長尺の超電導線を形成させることができる。
第1図は、この発明に従う実施例において、ジェリーロ
ール法に従いセグメント線材を形成する工程を模式的に
示す斜視図である。箪2図は、第1図に示す工程により
得られたセグメント線材の断面図である。第3図は、こ
の発明に従う実施例において、第2図に示すセグメント
線材をCuマトリックスパイプ中にスタックしていく状
態を示す斜視図である。第4図は、この発明に従う実施
例において、多芯線の縮径加工が終了して得られた線材
の断面図である。第5図は、実施例において得られた線
材の臨界電流密度と加熱条件との関係を示す図である。 第6図は、実施例の各加工段階における線材の直径と熱
処理後得られた線材の臨界電流密度との関係を示す図で
ある。 図において、1はNb箔、2はAl箔、3はCU棒材、
4はCuパイプ、5はセグメント線材、6および7はマ
トリックス、8はフィラメント、9は線材、10はCu
マトリックスパイプを示す。
ール法に従いセグメント線材を形成する工程を模式的に
示す斜視図である。箪2図は、第1図に示す工程により
得られたセグメント線材の断面図である。第3図は、こ
の発明に従う実施例において、第2図に示すセグメント
線材をCuマトリックスパイプ中にスタックしていく状
態を示す斜視図である。第4図は、この発明に従う実施
例において、多芯線の縮径加工が終了して得られた線材
の断面図である。第5図は、実施例において得られた線
材の臨界電流密度と加熱条件との関係を示す図である。 第6図は、実施例の各加工段階における線材の直径と熱
処理後得られた線材の臨界電流密度との関係を示す図で
ある。 図において、1はNb箔、2はAl箔、3はCU棒材、
4はCuパイプ、5はセグメント線材、6および7はマ
トリックス、8はフィラメント、9は線材、10はCu
マトリックスパイプを示す。
Claims (6)
- (1)ジェリーロール法により、Nb金属またはNb合
金からなるNb含有シートとNbと反応して超電導性を
示す化合物を作る元素Xまたは元素Xを含む合金からな
るX含有シートとを重ね合わせ巻上げてなる第1の線材
を、CuまたはCu合金からなる安定化材で覆い、縮径
化して第2の線材を形成する工程と、 前記第2の線材をCuまたはCu合金からなる筒材中に
複数本束ねて充填した後、前記筒材を押出し加工および
引抜き加工の少なくともいずれか1つの強加工により縮
径化した後、伸線加工等の縮径加工を施して、Nb含有
層の厚みが400nm以下、X含有層の厚みが100n
m以下の第3の線材を形成する工程と、 前記第3の線材を750℃以上850℃以下の温度で1
時間から20時間の間、加熱処理する工程とを備えるN
b_3X多芯超電導線の製造方法。 - (2)前記加熱処理工程の前に、前記第3の線材を0.
1時間から2時間の間、800℃以上1000℃以下の
温度で加熱する工程をさらに備え、その後、前記加熱処
理工程を複数回繰返すことを特徴とする請求項1に記載
のNb_3X多芯超電導線の製造方法。 - (3)前記第2の線材を押出し加工および/または引抜
き加工した後、伸線加工等の縮径加工を施して前記第3
の線材を形成するまでの間に、200℃以上300℃以
下または500℃以上600℃以下の温度で加熱処理を
行なうことを特徴とする請求項1に記載のNb_3X多
芯超電導線の製造方法。 - (4)前記元素XがAlの場合、前記加熱処理工程の前
に、前記第3の線材を660℃±50℃の温度で1時間
から10時間の間、保持する工程をさらに備える請求項
1に記載のNb_3X多芯超電導線の製造方法。 - (5)前記元素Xが、Al、SnおよびGeからなるグ
ループより選ばれる少なくとも1種である、請求項1に
記載のNb_3X多芯超電導線の製造方法。 - (6)前記Nb合金および/または前記元素Xを含む合
金中の含有合金元素が、Ti、Si、Hf、Ta、Zr
、MgおよびBeからなるグループより選ばれる少なく
とも1種である、請求項1に記載のNb_3X多芯超電
導線の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2252324A JPH04132116A (ja) | 1990-09-21 | 1990-09-21 | Nb↓3X多芯超電導線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2252324A JPH04132116A (ja) | 1990-09-21 | 1990-09-21 | Nb↓3X多芯超電導線の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04132116A true JPH04132116A (ja) | 1992-05-06 |
Family
ID=17235680
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2252324A Pending JPH04132116A (ja) | 1990-09-21 | 1990-09-21 | Nb↓3X多芯超電導線の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04132116A (ja) |
-
1990
- 1990-09-21 JP JP2252324A patent/JPH04132116A/ja active Pending
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