JPH04132060U - デイスプレイ用カートン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】従来、チューブ状容器や筒状物品等の試供品を
保持し展示する容器保持用台紙や包装体はラベルや表示
が片面のみを表示する構造となっている。又これらを見
やすくするため開口部を大きくすると容器等の保持が難
しくなる。そこで容器の表示やラベルが両面から見られ
かつ、保持が充分できるディスプレイ用カートンを提供
するものである。 【構成】シート状本体（１）に、開口部（６）を設け、
斜折線（Ｂ，Ｂ）を介して小孔（５）を、斜折線（Ａ，
Ａ）を介してスリット（７，７）を施し折線（１１）を
介して折り返し、のり代（１０，１０）を接着すること
により、両面が開口された筒状容器の保持用スリーブを
形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はチューブ状容器や、筒状容器を保持し、店頭での展示や試供品用の外 装に用いるディスプレイ用カートンに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来からこの種のカートンは、数多く提案され実施されているが、一例として シート状の紙等の紙片を用い端部を折返して挿通孔を持った筒状の収納部を形成 し柱状または、棒状の物品を収納する包装体（実開昭６３−９７６８１号公報） が知られている。

【０００３】 また、チューブ状容器の試供品等を保持するため、舌片を形成し切り込み窓を 設け、舌片により試供品を挟み込むようにした容器保持用台紙（実公平１−４２ ５３３号公報参照）が知られている。しかしながらいずれも収納した試供品の一 面のラベルや、表示しか見えず、従来の構造のままでは両面が見えるようにする ことは、難しい。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

前述したように、従来の紹介されている包装体や、容器保持用台紙の構造にお いては、棒状の物品や、チューブ状容器のラベルや表示が背面からは見えず、片 面のみを表示する構造となっている。また、これらの欠点をなくすため開口部を 大きくすると物品の保持が難しくなる問題も残る。これら課題に鑑み本考案はチ ューブ状容器や、筒状容器の胴部のラベルや表示が両方から見えるようにすると 共に、開口部を大きくしても物品の保持が充分できるディスプレイ用カートンを 提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は適宜表示を施したシート状本体の端部を折返し、接着し、チューブ状 容器または筒状容器を保持するスリーブ状容器において、開口部を設けチューブ 状容器や筒状容器の胴部に施された表示の表裏が見えるようにしたディスプレイ 用カートンである。

【０００６】 また、該シート状本体（１）に、折線（１１）を介して二つの開口窓（２，２ ）を設け、開口窓側端部にチューブ状容器末端の保持用凸片（３）と凹部（４） を形成し、下面板（１２）端部及び上面板（１５）天部にのり代（１０，１０） 設け、折り返して、のり代を接着することにより二つの開口窓が合わされて、チ ューブ状容器の保持用スリーブを形成することを特徴とするディスプレイ用カー トンである。

【０００７】 また、該シート状本体（１）に設けた折線（１１）上に開口部（６）及び小孔 （５）を形成し、開口部側辺と小孔を結び斜折線（Ｂ，Ｂ）を施し、下面板（１ ２）端部及び上面板（１５）端部にのり代（１０，１０）を設け、上面板の両側 辺に斜折線（Ａ，Ａ）を介してスリット（７，７）を設け、折り返して、のり代 を接着することにより開口部が合わされ筒状容器の保持用スリーブを形成するこ とを特徴とするディスプレイ用カートンである。

【０００８】

【作用】

本考案は商品全体をディスプレイするためにスリーブの両面に開口部を設け、 どちらの面からも商品の表示が見えるようにするとともに、一方、商品が動かな いよう保持できる構造を容易に形成することができる。即ち、シート状用紙に大 きな開口部を設けて折線（１１）から、下面板（１２）を折返してのり代（１０ ，１０）を接着することにより、開口窓（２，２）が合わされ、スリーブ状収納 部ができる。このチューブ状容器に対しては閉じたスリーブを開き、該容器を挿 入することにより紙の剛性による反発で閉じ、口栓部がスリーブから抜けるのを 防ぐとともに、チューブ状容器の末端は凸片（３）と凹部（４）の係合により抜 け落ちを防ぐ。

【０００９】 また、筒状容器に対しては斜折線（Ｂ，Ｂ）を介しての小孔（５）を軽く押し 込むことでスリーブを開き易くし、商品の挿入を容易にするために設けられてい る。更に開口部（６）の斜折線（Ａ，Ａ）を介してのスリット（７，７）を筒状 容器の端に合せ、軽く押し込むことによりスリーブを畳み筒状容器を固定すると ともに、抜け落ちを防止することができる。

【００１０】

【実施例】

本考案は白ボール等のシート状用紙（１）に展示する物品に合せて大きな開口 窓や開口部を設け下面板を折線（１１）に従って折返し、のり代を上部のり代に 接着するとスリーブ状の収納部が形成される。展示する物品がチューブ形状、ま たは筒状容器いずれも収納部に挿入することにより物品のラベル、表示内容が表 裏から見える構造となっている。更に、開口窓側端部に設けた凸片、凹部を系合 することで、チューブ状容器の末端を係止することができ、また、上面板両側端 にスリット（７，７）と斜折線（Ａ，Ａ）を設けスリットを押し込むことで筒状 容器を係止する構成となっている。以下図面に基き詳述する。

【００１１】 ＜実施例１＞ 図１(a) はチューブ状容器用のディスプレイ用カートンの展開図である。シー ト状用紙（１）下方に折線（１１）を施し、折線を介して、二つの開口窓（２， ２）を形成する。この開口窓側端部には凸片（３）を、一方には凹部（４）を形 成する。次に、下面板（１２）端部及び、上面板（１５）天部にのり代（１０， １０）を設けて、折線より折り返して接着することで二つの開口窓が合わされ、 窓孔を有するスリーブ状収納部が形成される。図１(b) はチューブ状容器を収納 したディスプレイ用カートンの説明図である。

【００１２】 このチューブ状容器の口栓部は閉じたスリーブを開いて挿入するので紙の剛性 による反発で閉じスリーブからの抜けを防止する。また凸片（３）と凹部（４） を係合させた図１(c) はこの説明図である。この凸片（３）と凹部（４）の係合 によりチューブ末端が係止され、胴部は窓枠で押さえられて抜け落ちを防止する ことができる。図１(d) はこの部分拡大説明図である。

【００１３】 ＜実施例２＞ また、図２(a) は筒状容器用のディスプレイ用カートンの展開図である。シー ト状用紙（１）下方に折線（１１）を施し、この折線を中心に大きな開口部（６ ）及び小孔（５）を形成する。この開口部側辺と小孔を結ぶように斜折線（Ｂ， Ｂ）を設け下面板（１２）端部及び上面板（１５）の天部にのり代（１０，１０ ）を設ける。この上面板の両側辺にスリット（７，７）を施し、このスリット端 部より上面板の四隅方向に斜折線（Ａ，Ａ）を設ける。この組立は実施例１と同 様に折線（１１）から折り返し、下面板端部のり代と上面板天部のり代を接着す ることにより、スリーブ中央を大きく切り取った、筒状容器の収納部が形成され る。 図２(b) は組立てられた筒状容器を収納するディスプレイ用カートンの説明図 である。

【００１４】 即ちスリーブの中央を大きく切り取り２つのスリーブを上部でつなぎ合せた構 造となり、小孔（５）は軽く押し込むことにより折畳んだスリーブを開き易くし 商品の挿入を容易にする。更に開口部（６）の両側にあるスリット（７，７）を 筒状容器の端に合せ軽し押し込み、斜折線（Ａ，Ａ）を介してスリーブを畳み容 器の両端を固定し抜け落ちを防止する。図２(c) にその説明図を示す。

【００１５】

【効果】

本考案のディスプレイ用カートンは自動充填よりも手結めを基本とした作業性 を考慮しており簡単に商品を固定できるようにした。

【００１６】 前述したようにスリーブの両面に大きな開口窓や開口部を設け、試供品等の収 納部の表裏面を見ることができ展示効果の優れたカートンである。例えば一方の 側から商品名が確認でき、もう一方の側からは解説や説明文等を見ることができ る。従ってディスプレイ用カートンには説明文を表示せず絵柄、商品名だけを表 示することも可能である。

【００１７】 また、下面板と上面板に二つの開口窓を設け、窓の側端部に凸片と凹部を設け 係合させるだけの簡単な構造で、チューブ状容器の末端部を保持することができ る。

【００１８】 また、筒状容器の収納用スリーブに小孔を設け、スリーブを開き易くし、収納 し易くするとともに、両側のスリットにより該容器を固定して抜け落ち防止の効 果もあるディスプレイ用カートンである。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）チューブ状容器のディスプレイ用カート
ンの展開図である。 （ｂ）チューブ状容器を収納したディスプレイ用カート
ンの説明図である。 （ｃ）凸片と凹部を係合させた、ディスプレイ用カート
ンの説明図である。 （ｄ）チューブ状容器の末端が凸片に係止した部分を拡
大した説明図である。

【図２】（ａ）筒状容器のディスプレイ用カートンの展
開図である。 （ｂ）組立てられ、筒状容器を収納するディスプレイ用
カートンの説明図である。 （ｃ）筒状容器の両端を固定したディスプレイ用カート
ンの説明図である。

【符号の説明】

１ … シート状用紙 ２ … 開口窓 ３ … 凸片 ４ … 凹部 ５ … 小孔 ６ … 開口部 ７ … スリット １０ … のり代 １１ … 折線 １２ … 下面板 １５ … 上面板 Ａ，Ｂ … 斜折線

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 五十嵐 誠 東京都台東区台東一丁目５番１号 凸版印 刷株式会社内

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】適宜表示を施したシート状本体の端部を折
   返し、接着し、チューブ状容器または筒状容器を保持す
   るスリーブ状容器において、開口部を設けチューブ状容
   器や筒状容器の胴部に施された表示の表裏が見えるよう
   にした、ディスプレイ用カートン。
2. 【請求項２】該シート状本体（１）に、折線（１１）を
   介して二つの開口窓（２，２）を設け、開口窓側端部に
   チューブ状容器末端の保持用凸片（３）と凹部（４）を
   形成し、下面板（１２）端部及び上面板（１５）天部に
   のり代（１０，１０）設け、折り返して、のり代を接着
   することにより二つの開口窓が合わされて、チューブ状
   容器の保持用スリーブを形成する請求項１記載のディス
   プレイ用カートン。
3. 【請求項３】該シート状本体（１）に設けた折線（１
   １）上に開口部（６）及び小孔（５）を形成し、開口部
   側辺と小孔を結び斜折線（Ｂ，Ｂ）を施し、下面板（１
   ２）端部及び上面板（１５）端部にのり代（１０，１
   ０）を設け、上面板の両側辺に斜折線（Ａ，Ａ）を介し
   てスリット（７，７）を設け、折り返して、のり代を接
   着することにより開口部が合わされ筒状容器の保持用ス
   リーブを形成する請求項１記載のディスプレイ用カート
   ン。