JPH04128832U - 液漏れを容易に検出できる板紙および紙容器 - Google Patents

液漏れを容易に検出できる板紙および紙容器

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JPH04128832U
JPH04128832U JP4369191U JP4369191U JPH04128832U JP H04128832 U JPH04128832 U JP H04128832U JP 4369191 U JP4369191 U JP 4369191U JP 4369191 U JP4369191 U JP 4369191U JP H04128832 U JPH04128832 U JP H04128832U
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JP
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paperboard
liquid
paper
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color
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Application number
JP4369191U
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English (en)
Inventor
信男 若林
弘明 三鴨
Original Assignee
本州製紙株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 破瓶などにより液漏れがあった場合に、箱の
外表面が経時的に乾燥しても、包装箱表面に現われた変
色状況で、一見しただけで液漏れの有無を容易に判別で
きるようにすることを目的とする。 【構成】 板紙を構成する紙層の外表面を除く一部に、
水溶性染料を抄き込んだ着色層を設けるか、または板紙
の外表面に液と接触すると顕色する顕色剤を含む塗材層
を設けるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、液漏れを容易に検出できる紙容器および紙容器を構成する板紙に関 するものである。
【0002】
【従来技術】
各種の液体容器例えば、内服薬やドリンク剤などの瓶詰合せ箱においては、蓋 部の密封不良や輸送途中の振動、衝撃によって瓶が破壊され、液漏れを生ずるこ とがある。そのような場合、従来の包装箱は、液漏れが発生しても経時的に乾燥 してしまうと、包装箱の外表面は、見掛け上では液漏れ前と同じ状態を保持して いることがあり、一見しただけでは液漏れがあったことを判別できなかった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記の点に鑑み本考案は、破瓶などにより液漏れがあった場合に、箱の外表面 が経時的に乾燥しても、包装箱表面に現われた変色状況で、一見しただけで液漏 れの有無を容易に判別できるようにすることを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本考案は、紙容器の素材である板紙を構成する紙 層の外表面を除く一部に、水溶性染料を抄き込んだ着色層を設けておいたもので ある。すなわち紙器用として最も利用されている白板紙は表層に晒パルプが使わ れ、中層はパルプまたは故紙等が抄き合されている場合が多いから、該板紙を抄 造するさいに、紙層の一部に染料を配合して着色した紙層を形成させる。かかる 板紙を用いて形成された瓶包装箱などにおいて、破瓶などにより液漏れがあった ときに、上記の液によって着色層から染料が浸み出して包装箱の外表面を変色さ せて、乾燥後も変色状況が残るようにしたものである。
【0005】 本考案においては、液が包装箱の外表面に浸み出す過程で、前記染料が紙層中 の物質に吸着もしくは紙層で濾過されてしまい、包装箱の外表面に染料が浸み出 ぬことがあるので、上記包装箱の底板および/又は側板の一部に紙層を貫通する 穿孔部を設け、この穿孔部を介して上記の液によって紙層中の着色層から染料が 速やかに浸み出して包装箱の外表面を着色させることができるようにしたもので ある。
【0006】 本考案に使用される染料としては、例えばダイレクトペ−パ−イエロ−2GL 、ダイレクトペ−パ−レッド(保土谷化学工業株式会社)あるいはカヤフェクト オレンジS(日本化薬株式会社)、カルタゾ−ルブリリアントオレンジ2RFリ キッド(サンド株式会社)のごとき直接染料(セルロ−ス繊維に直接染まる性質 を持つ水溶性染料、中性。)であれば好適に使用できる。
【0007】 また本考案は、紙容器の素材である板紙の外表面に、液と接触すると顕色する 顕色剤を含む塗材層を設けるようにしたものである。そして、破瓶などにより液 漏れがあったときに、上記の液が紙層を貫通した穿孔部を介し外部に浸み出て顕 色剤と接触して発色し、液漏れを容易に検出できるようにしたものである。 ところでドリンク剤の多くはPH値が3前後なので、これを利用して、低PH 値で発色する顕色剤を含む塗材層を紙容器の底部、壁部などの外表面に塗布して おくと、液漏れがあったときに、顕色剤と接触して発色し、液漏れを容易に判別 できる。
【0008】 顕色剤として使用するPH指示薬は、例えばテトラブロモ−エム−クレゾ−ル −スルフォネ−ト(tetorabromo −m −cresol−sulfonate )液が使用されるが 、容器の内容物のPHに応じて適当なものを選択使用する。
【0009】
【作用】
紙層の一部に、水溶性染料を抄き込んだ着色層を設けてなる白板紙は、上記の 染料が浸み出たときに紙容器の白色の外表面が前記の染料で着色される。白板紙 の一面に、液と接触すると顕色する顕色剤を含む塗材層を設けた容器は、液漏れ があったときに、上記の液が紙層を貫通する穿孔部を介し浸み出て顕色剤と接触 して発色する。 一般に、白板紙の紙層中には多様なPH値の物質が添加されているので、紙層 中を液が通過する間にPH値が変化する場合があるが、紙容器の底部などに穿孔 部を設けておくと、速やかに液が流出し、PH値の変化を少なくできる。
【0010】
【実施例】
本考案の実施例を、図面を参照して説明する。 実施例1. 図1は紙層の一部に、水溶性染料を抄き込んだ着色層を設けてなる白板紙1の 断面図である。すなわち、図において符号2は表層、3は中層、4は裏層であっ て、基本的に前記表裏層2、4は晒パルプなどの白色紙料で構成され、中層3は 未晒パルプまたは故紙を原料とする数種の層で構成され、抄紙機によりすき合わ せる際、前記中層の一部に水溶性染料を抄き合せて着色層5を設けてなるもので ある。 次ぎの本考案を製造例により具体例に説明する。 板紙の構造 表層……110g/m2 中層……440g/m2 裏層…… 50g/m2 なお着色層として直接染料(ダイレクトペ−パ−イエロ−2GLとダイレクト ペ−パ−レッドを混合したもの)を対パルプ濃度(0.001%)の割合で抄き 込み、米坪600g/m2 の板紙を得た。
【0011】 上記組成の紙器用白板紙を用いて図3の展開図に示すようなドリンク剤(商品 名チオビタ)10本詰合せる包装箱のブランク10を作成した。なおこのブランク に印刷して後打抜きする際に、底部においてドリンク剤の瓶Bの底が接触する位 置に、幅5mm、長さ2mmの矩形状の穿孔部6を各瓶毎に3箇所設けて箱ブランク を形成した。 以上のように作成したブランクに対し、破びんを想定し、各穿孔部6にドリン ク剤を2〜3ml滴下して、24時間経過後の容器外表面の変色状況を目視判定し た。 本考案の場合、各穿孔部6の周辺に明確な褐色の変色部が発生し、液漏れの有 無が容易に識別できた。
【0012】 実施例2. 実施例1と同様に抄造された板紙の一面に、液と接触すると顕色する顕色剤を 含む塗材層7を設けて、図2に示す断面の箱ブランクを得た。 この場合において、前記ブランクをグラビヤ印刷機で印刷する際に、底部相当位 置に、テトラブロモ−エム−クレゾ−ル−スルフォネ−ト(tetorabromo −m − cresol−sulfonate )液を約1g/m2 塗布することにより、前記の塗材層7を 形成した。またこのブランクにおいて、ドリンク剤の瓶Bの底が接触する位置に 、直径4mmの穿孔部6を、各瓶毎に3箇所設けた。 以上のようなブランクに対し、破びんを想定し、各穿孔部6に、PH値2.5 のドリンク剤を2〜3ml滴下して、24時間経過後の容器外表面の変色状況を目 視判定した。この場合、各穿孔部6の周辺に青緑色の変色部が発生し、液漏れの 有無が容易に識別できた。
【考案の効果】
以上述べたのように、本考案によれば、破瓶などにより液漏れがあった場合に 、箱の外表面が経時的に乾燥しても、包装箱表面に現われた変色状況で、一見し ただけで液漏れの有無を容易に判別できる点で有用な考案である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案たる液漏れを容易に検出できる板紙の一
実施例を示した断面図である。
【図2】本考案の第2実施例を示す板紙の断面図であ
る。
【図3】同上板紙を用いて形成する瓶包装箱のブランク
を示す図である。
【符号説明】1 板紙 2 表層 3 中層 4 裏層 5 着色層 6 穿孔部 10 ブランク B 瓶

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙層の一部に、水溶性染料を抄き込んだ
    着色層を設けたことを特徴とする板紙。
  2. 【請求項2】 板紙の一面に、液と接触すると顕色する
    顕色剤を含む塗材層を設けたことを特徴とする板紙。
  3. 【請求項3】 前記顕色剤はPH指示薬である請求項2
    記載の板紙。
  4. 【請求項4】 前記板紙の一部に紙層を貫通する穿孔部
    を設けてなる請求項1または2記載の板紙。
  5. 【請求項5】 紙層の一部に、水溶性染料を抄き込んだ
    着色層を設けた板紙を用いて形成され、底板および/ま
    たは側板の一部に紙層を貫通する穿孔部を設けてなる紙
    容器。
  6. 【請求項6】 液と接触すると顕色する顕色剤を含む塗
    材層を、少なくとも底板および/または側板の外層に形
    成してなる紙容器。
JP4369191U 1991-05-16 1991-05-16 液漏れを容易に検出できる板紙および紙容器 Pending JPH04128832U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0627539U (ja) * 1992-09-18 1994-04-12 凸版印刷株式会社 液体用紙容器
WO2019211978A1 (ja) * 2018-05-01 2019-11-07 日本製紙株式会社 塗工白板紙

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0627539U (ja) * 1992-09-18 1994-04-12 凸版印刷株式会社 液体用紙容器
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