JPH04127822U - オイルパンのドレンプラグ取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドレンプラグを螺合すべきプラグ取付部材が
オイルパンの内側に取付けられたものにおいて、オイル
交換時のオイル残量を少くしてオイルフィルタの耐用命
数を延長する。 【構成】 ドレンプラグを螺合するプラグ取付部材が、
ねじ孔を具えた、筒部と、同筒部の一端部に設けられオ
イルパンの内側面にプロジェクション溶接等により固着
されるフランジ部とを具備している。上記フランジ部の
オイルパン内側面に接する当接面に、ねじ孔とオイルパ
ン内部とを連通させる連通溝が設けられる。オイル交換
時に、オイルパン内のオイルが、上記連通溝から排出さ
れるため、オイル残量が大巾に減少する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、エンジン特にトラック等車両用エンジンにおけるオイルパンのドレ ンプラグ取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のトラック用エンジンにおけるオイルパンのドレンプラグ取付構造の一例 を、図３について具体的に説明すると、図中符号１０はトラック等車両用エンジ ンのオイルパン、１２は同オイルパン１０の底部内側に固着されたプラグ取付部 材である。同プラグ取付部材１２は、図中に一点鎖線で示されているドレンプラ グ１４を螺合するねじ孔１６を具えた筒部１８と、同筒部１８の一端部に半径方 向外方に延在して形成されたフランジ部２０とから構成されている。 エンジン騒音を低減するために、上記オイルパン１０が制振鋼板で作られてい る場合、上記プラグ取付部材１２をオイルパン１０の外側に配置して、そのフラ ンジ部２０の外周面を油密にオイルパン底面に連続溶接することは、溶接技術上 極めて困難であるので、通常図示のようにプラグ取付部材１２は、そのフランジ 部２０をオイルパン１０の底部内側にプロジェクション溶接することによって装 着される。 上記のようにプラグ取付部材１２をオイルパン１０の底部内側に取付けた場合 、オイル交換のために筒部１８のねじ孔１６に螺合されているドレンプラグ１４ を外してオイルパン内のオイルを流出させると、図示のように筒部１８のねじ孔 １６の入口端に相当する深さｈの多量のオイルが残存し、金属摩耗粉やスラッジ が多く残るため、オイルフィルタの耐久性が損なわれる不具合があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記事情に鑑み創案されたもので、プラグ取付部材を内側底部に装 着したオイルパンのオイル交換時におけるオイル残量を従来より著しく低減して 、オイルフィルタの耐久性を改善することを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案は、ドレンプラグを螺合すべきねじ孔を具え た筒部と、同筒部の一端部分に半径方向外方に延在して形成されたフランジ部と を具えたプラグ取付部材の上記フランジ部をオイルパンの底部内側面に固着して なるものにおいて、上記フランジ部のオイルパン内側面に接する当接面に、上記 ねじ孔とオイルパン内部とを連通させる適数個の連通溝を設けたことを特徴とす るオイルパンのドレンプラグ取付構造を提案するものである。

【０００５】

【作用】

本考案によれば、プラグ取付部材のフランジ部に、ねじ孔とオイルパン内部と を連通させる連通溝が設けられているので、オイル交換時に、オイルパン底部の オイルが上記連通溝からねじ孔を経て外部に流出するので、オイル残量が大巾に 減少し、相応して摩耗金属粉やスラッジ等の残量が減少する。

【０００６】

【実施例】

以下本考案の実施例を図１及び図２を参照して説明する。（なお図３参照して 説明した従来の構成と実質的に同一又は対応する部材及び部分には同一の符号を 付し、重複にわたる説明は省略する。）本考案によれば、プラグ取付部材１２の フランジ部２０のオイルパン内側面に接する当接面に、筒部１８内のねじ孔１６ とオイルパン１０の内部とを連通させる適数個（図示の場合は円周方向等間隔に ４個）の連通溝２２が放射状に設けられている。 従って、オイル交換に際してドレンプラグ１４を取外すと、オイルパン１０内 のオイルがねじ孔１６と連通溝２２の双方から流出し、最後にオイルパン１０内 に残るオイルの深さＨが、従来の残留オイルの深さｈに較べて大巾に小さくなる 。このためオイルパン１０内に残留する摩耗金属粉やスラッジの量が相応して少 なくなり、オイルフィルタの耐久性が改善される。なお、図２の符号２４は、上 記フランジ部２０をオイルパン１０の内側面にプロジェクション溶接するための プロジェクションである。 なお、本考案は、制振鋼板製のオイルパン１０に限定されるものではなく、プ ラグ取付部材１２をオイルパン内部に装着した普通鋼板製のオイルパン、樹脂材 料製のオイルパン等にも、広く適用することができる。

【０００７】

【考案の効果】

叙上のように、本考案に係るオイルパンのドレンプラグ取付構造は、ドレンプ ラグを螺合すべきねじ孔を具えた筒部と、同筒部の一端部分に半径方向外方に延 在して形成されたフランジ部とを具えたプラグ取付部材の上記フランジ部をオイ ルパンの底部内側面に固着してなるものにおいて、上記フランジ部のオイルパン 内側面に接する当接面に、上記ねじ孔とオイルパン内部とを連通させる適数個の 連通溝を設けたことを特徴とし、オイル交換時におけるオイルパン内のオイル残 量を低減して金属摩耗粉やスラッジ等の排出を効果的に行なうことによりオイル フィルタの耐久性を向上し得る効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す要部断面図である。

【図２】図１に示されているプラグ取付部材の平面図で
ある。

【図３】従来のオイルパンにおけるドレンプラグ取付構
造を示す要部断面図である。

【符号の説明】

１０ オイルパン １２ プラグ取付部材 １４ ドレンプラグ １６ ねじ孔 １８ 筒部 ２０ フランジ部 ２２ 連通溝

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドレンプラグを螺合すべきねじ孔を具え
   た筒部と、同筒部の一端部分に半径方向外方に延在して
   形成されたフランジ部とを具えたプラグ取付部材の上記
   フランジ部をオイルパンの底部内側面に固着してなるも
   のにおいて、上記フランジ部のオイルパン内側面に接す
   る当接面に、上記ねじ孔とオイルパン内部とを連通させ
   る適数個の連通溝を設けたことを特徴とするオイルパン
   のドレンプラグ取付構造