JPH04124762U - チユーリツプ型導体接続器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本考案のチューリップ型導体接続器は、雌接
触子11と雄接触子13を嵌合させるチューリップ型導体接
続器において、雌接触子11には、その先端部外周にねじ
部29を形成し、雄接触子13には、その長手方向中間部に
突設したストッパー31に係合しかつ前記ねじ部29に螺合
する締付けナット33を取付け、前記ねじ部29に締付けナ
ット33を螺合させて締めつける構造としたものである。 【効果】 着脱可能なチューリップ型導体接続器で、摺
動リングを使用しないので、全長を短くすることができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電力ケーブルの導体接続等に用いられるチューリップ型導体接続器 の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

電力ケーブルの導体接続等に用いられるチューリップ型導体接続器は従来、図 ２のようになっていた。すなわち、雌接触子11の内面には、溝15ａに例えばマル チラムバンド等の接触圧力付与用弾性部材15が、溝17ａに板バネ17がそれぞれ装 着されており、雄接触子13には、前記板バネ17の受け溝19が形成されている。雌 接触子11と雄接触子13を嵌合させると両者は、電気的には接触圧力付与用の弾性 部材15によって接続され、機械的には板バネ17が受け溝19に引っ掛かり、その位 置で雄接触子13が固定されて、相互の引き抜けが防止されるようになっている。 なお、図において21はケーブル導体、23はケーブル絶縁体、25は接続部絶縁体で ある。

【０００３】 上記したチューリップ型導体接続器の欠点は、雌接触子11と雄接触子13を一度 嵌合させると引き抜きが難しいことである。すなわち何かの都合で再接続を行お うとしても、板バネ17と溝19が引っ掛かっているため、引き抜きが非常に困難で ある。

【０００４】 一方、着脱可能なチューリップ型導体接続器としては、図３ないし図５に示す ものが使用されている。このチューリップ型導体接続器は、雄接触子13の受け溝 19を約２倍の幅に形成し、その受け溝19に摺動リング27を配置してある。受け溝 19の幅が増えた分だけ全長が長くなっているが、上記以外の構造は図２と同一な ので、同じ符号を付して詳細説明は省略する。

【０００５】 図３は雌接触子11と雄接触子13を嵌合させた状態で、板バネ17は摺動リング27 の隣に位置し、受け溝19に引っ掛かって雌接触子11と雄接触子13が抜けないよう にセットされている。このチューリップ型導体接続器を解除するときは、図４に 示すように雄接触子13を雌接触子11に一度深く挿入する。すると摺動リング27が 板バネ17を押し広げる。その後雄接触子13を引き抜くと、摺動リング27が板バネ 17を押し広げたまま、雌接触子11側にスライドする( 図５参照）。さらに雄接触 子13を引き抜くと、板バネ17は広がったままなので引っ掛かりがなく、容易に引 き抜くことができる。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、図３ないし図５で説明した着脱可能なチューリップ型導体接続 器は、摺動リング27を用いるので、その分だけ接続部全体が長くなってしまう欠 点がある。また、接続時に雌接触子11に雄接触子13を必要以上に押し込んでしま った場合 (図４参照）は、板バネ17を正規の位置（図３参照）に戻すために、再 セットしなければならないという問題もあった。

【０００７】

【課題の解決手段】

本考案は、上記のような課題を解決したチューリップ型導体接続器を提供する もので、その構成は、雌接触子と雄接触子を嵌合させるチューリップ型導体接続 器において、雌接触子には、その先端部外周にねじ部を形成し、雄接触子には、 その長手方向中間部に突設したストッパーに係合しかつ前記ねじ部に螺合する締 付けナットを取り付けたことを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】

本考案のチューリップ型導体接続器は、雌接触子と雄接触子とを嵌合させた後 、前記ねじ部に締付けナットを螺合させて締め付けることにより、雌接触子と雄 接触子とを固定する。解除するときは締付けナットを外し、雌接触子から雄接触 子を引き抜けばよい。

【０００９】

【実施例】 以下、本考案に係るチューリップ型導体接続器の実施例を、図面を参照して詳 細に説明する。 図１は本考案の一実施例を示す。このチューリップ型導体接続器は、例えばエ ポキシ樹脂絶縁体25に埋め込まれた雌接触子11と、電力ケーブルの導体21に圧縮 接続された雄接触子13とからなっている。

【００１０】 雌接触子11の内面には、溝15ａを形成して例えばマルチラムバンド等の接触圧 力付与用弾性部材15を配置し、その先端部外周にはねじ部29を形成してある。雄 接触子13には、その長手方向中間部に突設したストッパー31に係合し、かつ前記 ねじ部29に螺合する締付けナット33を取り付けてある。

【００１１】 このチューリップ型導体接続器を接続するときは、雌接触子11と雄接触子13を 嵌合させた後、締付けナット33をねじ部29に螺合させて締め付ける。これによっ て雄接触子13は引き抜けなくなる。次に接続を解除するときは、前記の締付けナ ット33を外し、雌接触子11から雄接触子13を引き抜けばよい。

【００１２】 なお、図１に示したストッパー31は、ねじ部35により雄接触子13に螺合させて あるが、これは雄接触子13と一体に形成してもよい。 上記の実施例は、電力ケーブルの導体接続に用いるチューリップ型導体接続器 を示したが、本考案はこれに限定されるものではなく、他の用途のチューリップ 型導体接続器にも適用できるものである。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明したように本考案のチューリップ型導体接続器は、電気的な接続は雌 接触子と雄接触子とを嵌合させることにより行い、機械的な固定はねじ部と締付 けナットにより行うようにしたので、着脱が容易でしかも全長を短くすることが できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例に係るチューリップ型導体
接続器の断面図である。

【図２】 従来のチューリップ型導体接続器の一例を示
す断面図である。

【図３】 従来のチューリップ型導体接続器の他の例を
示す断面図である。

【図４】 図３の接続器の一態様を示した断面図であ
る。

【図５】 図３の接続器の他の態様を示した断面図であ
る。

【符号の説明】

11 雌接触子 13 雄接触子 15 接触圧力付与用弾性部材 31 ストッパー 33 締付けナット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 木村 保幸 東京都世田谷区太子堂１−14−３−306 (72)考案者 松本 茂 東京都千代田区丸の内２丁目６番１号 古 河電気工業株式会社内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 雌接触子と雄接触子を嵌合させるチュー
   リップ型導体接続器において、雌接触子には、その先端
   部外周にねじ部を形成し、雄接触子には、その長手方向
   中間部に突設したストッパーに係合しかつ前記ねじ部に
   螺合する締付けナットを取り付けたことを特徴とするチ
   ューリップ型導体接続器。