JPH04124075U - 釣り用電気うき - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】点滅光により、夜間の視認性を向上させて眼の
疲労度を低減させ、かつ電池の寿命を長くした釣り用電
気うきを提供する。 【構成】透光性の部材よりなるケース体４の上部に、上
方に指向させた発光体２を収納し、その発光体２を、発
振器５を介して、ケース体３内に収納した電源７により
点滅させ、外部からその点滅状態を視認できるようにし
ている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は釣り用電気うきに係り、詳しくは夜間に使用するための釣り用電気う きに関する。

【０００２】

【従来の技術】

近時、夜間でも使用できるように、点灯させることができる釣り用電気うきが 提案されている。これは、透光性のケース体で形成したうき本体内に、発光ダイ オード等の発光体とその発光体を点灯させるための電池を内蔵したもので、その 点灯状態を外部から確認できるようにしたものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述した従来の釣り用電気うきでは、発光体が点灯状態のままである ために、それを長い間注視していると、眼が疲れるという難点があった。また、 その点灯光を周囲に拡散させるような配慮はなされておらず、魚の食いつきによ ってうきが引かれても確認しにくことがあった。つまり視認性に難点があった。 さらに、発光体が点灯したままであるために、電池の寿命が比較的に短いという 難点もあった。

【０００４】 本考案はこのような実情に鑑みてなされたもので、夜間に長時間に注視しても 疲れが少なく、うきが引かれたときにはその変動を確実に確認することができる とともに、電池の寿命を長くした釣り用電気うきを提供することを目的としてい る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の目的を達成するための手段を以下のように構成している。 すなわち、透光性の部材よりなるケース体の上部に、上方に指向させた発光体 を収納し、その発光体を、発振器を介して、前記ケース体内に収納した電源によ り点滅させ、外部からその点滅状態を視認できるようにしている。

【０００６】

【作用】

ケース体の上部に、上方に指向されて収納された発光体が、発振器を介して、 そのケース体内に収納された電源によって点滅されると、その点滅光が、透光性 の部材よりなるケース体から外部に向けて拡散される。これにより、釣り人は、 その釣り用電気うきを容易に視認することができる。この点滅光は、その点滅周 期を短くすることにより、うきが引かれた場合には、その点滅光が消えたことを 確実に確認することができる。かかる良好な視認性により、眼の疲労度が低減さ れ、長時間の釣りを楽しむことができる。また、発振器を介して発光体を点滅さ せるようにしているため、従来の点灯したままのものよりも電池の寿命が長くな る。

【０００７】

【実施例】

以下に本考案の実施例を詳細に説明する。 図１に示すように、釣り用電気うき１は、上方に指向された発光体２が、ケー ス頭部４に収納され、そのケース頭部４がケース本体３に着脱自在に取り付けら れ、その発光体２が、それと一体に設けられた発振器５を介して、ケース本体３ 内に収納された電源７により点滅されるようになっている。そのケース頭部４は 、例えばアクリル樹脂等の樹脂材やガラス等の透明もしくは色付きの透光性の部 材よりなり、発光体２からの点滅光を、その頂部４ａから外部に透過拡散させる ように形成されている。すなわち、そのケース頭部４は、図示のような円筒体の 上部に、上方に突出させた凸レンズ状の頂部４ａを形成している。このような形 状により、その頂部４ａに、発光体２からの点滅光を照射させてその透過光（図 ２のハッチング１２で示す）を周囲から容易に確認できるようにしている。一方 、ケース本体３は非透光性の部材を使用して、上述したように、上方に向けられ た発光体２からの点滅光が、水面下に漏れることがないようにしている。これは 、特に、警戒心の強いチヌ等の場合、水面が照らされると逃げてしまうことがあ るためである。

【０００８】 このような構成により、上述したように、ケース頭部４の頂部４ａから透過さ れる点滅光により、水面上での釣り用電気うき１の視認性が向上するのみならず 、魚の食いつきによって釣り用電気うき１が引かれて沈んだときにも、その最上 部に位置する頂部４ａから透過されていた周期の短い点滅光が見えなくなること により、その変動状態を容易かつ確実に確認することができる。このように、従 来のように点灯したままのものよりも、外部からの確認が容易であるために、眼 の疲労度が低減され、長時間の釣りを楽しむことができる。さらに、従来のよう な点灯したままのものよりも、電力の消費が少なくてよく、後述するように、電 池（電源）７の寿命を長くすることができる。

【０００９】 さらに詳しく説明すると、ケース本体３は、円筒体の内部に、電池７をスプリ ング６によって上方に付勢させて収納し、その下部８を、テグスを取り付けるた めのゴム輪９を被嵌させるように細長い先尖り状に形成し、そのケース本体３の 上部に、ケース頭部４の下部が、シール部材１０を介して着脱自在にねじ込み固 定されるようになっている。なお、符合１１はテグスを通すための孔である。ち なみに、ケース頭部４は色違いのものを複数個セットとして用意し、随時選択し て使用することにより、他の釣り人との識別に便なるようにすることができる。

【００１０】 ケース頭部４に収納される発光体２は、例えば発光ダイオードを使用し、その 発光ダイオード２には、図３または図４に示すような回路の発振器５が一体に取 り付けられてコンパクトなものとなっている。

【００１１】 図３に示す発振器５は、ＣＲ回路を利用した非安定マルチバイブレータと称さ れる発振回路で、コンデンサC1とC2が交互に充・放電を繰り返すことによりＴr3 がオンオフを繰り返し、発光ダイオード（ＬＥＤ）２を点滅させる。その周波数 Ｔは、Ｔ＝0.7(R1・C1＋R2・C2) で設定され、可変抵抗R1またはR2の抵抗値を変 化させることにより、可変調整できるようになっているが、概ね２７〜１００Ｈ ｚの範囲内で使用すればよく、その周波数Ｔを適宜変化させることにより、状況 に応じて視認性を向上させることができる。

【００１２】 また、図４に示すものは、いわゆるインバータと回路素子を使用した発振回路 で、同様に、可変抵抗Ｒを調整することにより、周波数Ｔを変化させることがで きる。

【００１３】 発光ダイオード２を点滅させるための電池７としては、リチウム電池（３Ｖ） を採用している。この場合、点滅式にしたことにより、リチウム電池７は、従来 のように、点灯したままの場合よりも電力消費が少なくなり、その寿命が長くな る。例えば、従来では一昼夜使用すると寿命となっていたものが、二昼夜以上も 使用できることとなり、はるかに経済的なものとなる。なお、リチウム電池７は 、使用中には、電極を上方に向けてケース本体３内に収納し（図１参照）、発光 ダイオード２を点灯させないときには、電極を下方に向けてケース本体３内に収 納すれば（図５参照）、別途リチウム電池７を保管する必要がなく、また、通常 のうきとして使用することもできる。

【００１４】 図６は異なる実施例を示し、ケース頭部４の円筒体の上部に半球状体４ｂを形 成して、その頂部を先尖り状に上方に延長してその先端部４ｃを凸レンズ状とし たものである。このような形状により、その半球状体４ｂの内面に、発光体２か らの点滅光を広く当てて透過拡散させることにより、広い周囲からその点滅光を 容易に確認できるようにするとともに、その先端部４ｃでも、点滅光を透過拡散 させるようにして、釣り用電気うき１が魚に引かれて沈んだときにも、その最上 部の先端部４ｃでの点滅光が見えなくなることにより、より確実に確認できるよ うにしている。

【００１５】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案の釣り用電気うきによれば、透光性の部材よりなる ケース体の上部に、上方に指向させた発光体を収納し、その発光体を、発振器を 介して、前記ケース体内に収納した電源により点滅させ、外部からその点滅状態 を視認できるようにしたので、夜間における視認性が格段に向上して、眼の疲労 度が低減され、また、電源である電池の寿命が長くなり、長時間、安価に釣りを 楽しむことができる。

【００１６】 なお、本考案は、ケース頭部の材質や形状を実施例のものに特定するものでは なく、例えばその頂部をさらに長く上方に延長してもよく、また、その頂部に蛍 光塗料を塗布したり、蛍光材料を埋設したり、あるいは頂部内面にダイヤモンド カットを施したりすることにより、より一層視認性を向上させることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の釣り用電気うきの要部断面図である。

【図２】釣り用電気うきの頂部の拡大図である。

【図３】発振器を構成する発振回路の一例を示す回路図
である。

【図４】発振器を構成する発振回路の他の例を示す回路
図である。

【図５】発光体を点灯させないときの電源の収納状態を
示す配置図である。

【図６】異なる実施例における釣り用電気うきの要部断
面図である。

【符号の説明】

１─釣り用電気うき、２─発光体（発光ダイオード）、
３─ケース体（ケース本体）、４─ケース体（ケース頭
部）、５─発振器、７─電源（リチウム電池）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 透光性の部材よりなるケース体の上部
   に、上方に指向された発光体が収納され、その発光体
   が、発振器を介して、前記ケース体内に収納された電源
   により点滅され、外部からその点滅状態を視認できるよ
   うにしたことを特徴とする釣り用電気うき。