JPH04123606A - サブバンド型エコーキャンセラ - Google Patents

サブバンド型エコーキャンセラ

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JPH04123606A
JPH04123606A JP24582790A JP24582790A JPH04123606A JP H04123606 A JPH04123606 A JP H04123606A JP 24582790 A JP24582790 A JP 24582790A JP 24582790 A JP24582790 A JP 24582790A JP H04123606 A JPH04123606 A JP H04123606A
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JP
Japan
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signal
echo
section
band
echo canceller
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JP24582790A
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English (en)
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Fumio Amano
文雄 天野
Peresu Ekutoru
エクトル ペレス
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
[概要] 通信システムで用いられるサブバンド型エコーキャンセ
ラに関し。 フィルタ次数を小さ(抑えつつ、送信信号の歪を低減し
、かつエコー抑圧量も実用上差し支えのないものとする
ことを目的とし。 受信信号を帯域信号に分割し間引き処理する第1の分割
間引き処理部と、送信信号を帯域信号に分割し間引き処
理する第2の分割間引き処理部と、第1.第2の分割間
引き処理部の各帯域信号から各帯域の擬似エコーを生成
するエコーキャンセラ群と、これら各帯域の擬似エコー
から合成擬似エコーを生成する第1の補間合成処理部と
、第2の分割間引き処理部の各帯域信号から合成送信信
号を生成する補間合成処理部と、送信信号を遅延させる
遅延部と9合成送信信号または遅延部の出力信号を選択
する選択部と1選択部の出力信号と合成擬似エコーから
残差信号を生成する減算部と、ダブルトーク状態を検出
する検出部を具備し、各帯域毎のエコーキャンセル動作
は複素信号領域で行い9選択部は検出部の検出時に該遅
延部の出力信号を、無検出時に第2の補間合成処理部の
出力信号を選択するように構成される。 [産業上の利用分野J 本発明はテレビ/音声会議通信システム、音声会議通信
システム、あるいは長距離通信システムなどに使用され
るサブバンド型エコーキャンセラに関する。 衛星通信や海底ケーブル通信などの長距離通信システム
では9回線の2線4線変換部におけるハイブリッドトラ
ンスのミスマツチングにより送信信号が受信側に回り込
んで生じるエコーが通話品質を劣化させる。またテレビ
/音声会議通信システムや拡声電話機などではスピーカ
からの出力音が部屋の壁などで反射し、マイクロホンに
回り込むことによって生じるエコー音が快適な通話の支
障となる。 エコーキャンセラはこれらのエコーを消去する装置であ
るが、テレビ/音声会議システムなどでは、スピーカか
らマイクロホンに至る推定系のインパルス応答が非常に
長くなるため、直接構成による通常のFIR型エコーキ
ャンセラを用いたのでは、必要なタップ数が膨大となり
、実現するにあたって八−ドウエア規模が非常に大きく
なる。 この問題を解決するために、サブバンド型エコーキャン
セラがハードウェア規模を小さくできる装置として提案
されているが、このサブバンド型エコーキャンセラは一
般のエコーキャンセラよりもエコー消去後の通話品質が
劣るので、サブバンド型エコーキャンセラの性能の一層
の改善が必要とされている。 [従来の技術] 従来のサブバンド型エコーキャンセラの構成例が第16
図に示される。この従来装置はテレビ/音声会議システ
ムなどに用いられる装置であり。 回線から受信された音声信号がスピーカ8から出力され
、一方、マイクロホン9から入力された音声信号が回線
側へ送出されるようになっている。 第16図において、10は分割間引き処理部であり、フ
ィルタバンク101と間引き部102で構成される。フ
ィルタバンク101はQMF(Quadrature 
Miller  Filter )からなる帯域分割フ
ィルタであり、受信信号をN個のチャネルchl〜ch
Nの帯域信号に分割する。この分割された各帯域信号は
間引き部102でl/Nに間引き処理(Nサンプル点か
ら1サンプル点の割合で信号を逐次に抽出していく処理
)され、その後にエコーキャンセラ群40に入力される
。 20も分割間引き処理部であり9分割間引き処理部IO
と同じ構成となっており、フィルタバンク201と間引
き部201からなり9間引き部201で間引き処理され
たN個の帯域信号はエコーキャンセラ群40にそれぞれ
入力される。 エコーキャンセラ群40は各帯域毎にエコー消去動作を
行うためのエコーキャンセラの群からなる。例えばチャ
ネルchlのエコーキャンセラは9分割間引き処理部1
0からの帯域信号chlに基づいて擬似エコーを発生す
る適応ディジタルフィルタ401■と1分割間引き処理
部20がらの帯域信号chlからこの擬似エコーを減じ
て残差信号(あるいは残留エコー)を生成する減算器4
02■とからなり、この残差信号は適応ゲイジタルフィ
ルタ401■のタップ係数更新制御を行うために用いら
れると共に、補間合成回路30に出力される。他のチャ
ネルch2〜chNのエコーキャンセラも全く同じ構成
となっている。 補間合成処理部30は補間部301と合成フィルタ30
2からなり、補間部301は間引き部102.202で
l/Nに間引き処理された各チャネル信号を元に戻す補
間処理(間引き処理された信号に対して零のサンプル信
号を1:N−1の割合で挿入していく処理)を行い1合
成フィルタ302は補間後の各帯域信号を加算合成して
元の送信信号を生成するものであり、この送信信号は回
線側へ送出される。 この従来装置における分割間引き処理部10゜20のフ
ィルタ特性の例が第18図を参照して以下に説明される
。第18図の[A]に示される如(、入力信号は複素フ
ィルタからなるフィルタバンクによってチャネルchl
からchNのN個の帯域信号に分割される。ここでfs
はサンプリング周波数である。 この分割された各帯域信号は間引き部に入力されて間引
き処理される。この場合、奇数チャネルch1.ch3
.ch5・・・の間引き後のフィルタ特性は第18図の
[B]に示されるようなものとなり、一方、偶数チャネ
ルch2.ch4゜ch6・・・の間引き後のフィルタ
特性は第18図の[CIに示されるようなものとなる。 第18図の[D]は奇数チャネルの帯域信号の間引きフ
ィルタ通過後のリアルバートなとった信号、また第18
図の[E]は偶数チャネルの帯域信号の間引きフィルタ
通過後のリアルバートをとった信号であり、これらは折
返し成分を含む信号となる。図中、在天−は信号の上側
帯波を、左矢−は信号の下側帯波それぞれ表しており、
下側帯波が折返し成分として現れることになる。間引き
部102,202からの出力信号としてはこの第15図
の[D]、[E]のリアルバート部分の信号が用いられ
ており、エコーキャンセラ群40はこのリアルバート部
分の信号に対して動作するものである。 奇数チャネルまたは偶数チャネルの何れにしても、1/
Nに間引きされることによって取り扱う情報量は各チャ
ネルでそれぞれ1/Nに削減されることになるので、後
段のエコーキャンセラはその分、タップ数を削減するこ
とができるようになる。 この従来装置の動作が以下に説明される。回線からの受
信信号は分割間引き処理部】Oに入力されて、N個のチ
ャネルの帯域信号chi〜chNに分割されて間引き処
理され、これらの信号はエコーキャンセラ群40に入力
されて、各適応ディジタルフィルタ401■〜401@
で送信信号に回り込むエコー(スピーカ8からマイクロ
ホン9に回り込む音)の擬似エコーが生成される。この
擬似エコーは各チャネル毎に9分割間引き処理部20で
分割間引き処理された送信信号の各帯域信号から減算器
401■〜401@で減じられ、それにより各チャネル
の残差信号が求められる。 この各チャネルchl〜chN毎の残差信号は1/N間
引きされた分が補間合成処理部30の補間部301で元
通りに補間され、さらに合成フィルタ302で各チャネ
ルの残差信号が加算合成されて1元の全周波数帯域を持
つ残差信号が復元され、これが回線側に送出される。 このように、従来装置は、直接構成のFIR型エコーキ
ャンセラ装置と比較した場合、取り扱う信号のサンプリ
ング速度が9間引き後の信号ではFIR側エコーキャン
セラのl/Nになるため、信号処理量が全体として約1
/Nになり。 ハードウェア規模を削減することができるものである。 ところで、従来装置では、エコーキャンセラ群でのエコ
ー消去動作は1分割間引き処理部からの信号のリアルバ
ート成分に対して処理を行っている。このリアルバート
成分信号は、第18図の[D]、[E]からも分かるよ
うに、折返し成分の存在によって各帯域信号間で重なり
合う部分が生じている。このような重なり部分が生じる
と。 補間合成処理部で合成後の残差信号において分割帯域間
のエラーが十分に抑圧できない。また帯域の分割数と信
号の間引き率が同じであることによっても各帯域間のギ
ャップでエコー抑圧量が劣化する。 第17図はかかる分割帯域間のエラーの影響を説明する
ための従来装置における残差信号のスペクトルの例を示
す図であり、横軸が周波数、縦軸が信号レベルを表す。 この例は8帯域分割の場合のものであり1図中、実線(
イ)は残差信号のスペクトル特性であり9点線(ロ)は
エコー消去を行わない場合の送信信号のスペクトル特性
である。この第17図からも分かるように、帯域信号間
の重なり部分の影響で各帯域の境目でエラー抑圧特性が
劣化している。 かかる問題は9例えば下記の文献。 ”Experia+ents  with  5ub−
band  AcousticEcho  Cance
llers  for  Teleconferenc
ing^ndre  G11lorie著、ICASS
P’ 87゜49.12.1.PP、2141−214
4でも論じられている。 また従来装置では、補間合成処理部は、エコーキャンセ
ラ群から出力された各帯域の残留エコーに対して補間1
合成の処理を行っているが、この残留エコーは装置が正
常に動作していれば十分に小さくなるものであるから、
補間合成処理部が固定小数点演算を行うように構成され
ている場合には、かかる残留エコーに対してはダイナミ
ックレンジが十分にとれなくなり、このため演算精度の
影響でエコー抑圧特性が劣化するという問題がある。 さらに、従来装置では、マイクロホンから入力された送
信信号は1分割間引き処理部20.エコーキャンセラ群
40.補間合成処理部30を経て回線に送出されるよう
になっているが、このような構成とした場合9次のよう
な問題が生じる。 すなわち9分割間引き処理部20で分割間引き処理した
信号をそのまま補間合成処理部30で補間合成して再び
元の信号とすると、理論的には元の信号がそのまま復元
されるはずであるが、この画処理の間にエコーキャンセ
ラ群40が入ると。 エコーキャンセラ群40の減算器402■〜402@の
影響で残差信号に雑音が重畳され、エコー抑圧特性が劣
化する。 またエコーキャンセラ群40による影響を考えない場合
でも9分割間引き処理および補間合成処理で使用する各
フィルタバンクの次数は有限の値であり、この次数を大
きくとれない場合にはフィルタバンクで信号にリップル
が生じ1合成後の送信信号のスペクトルが歪むという現
象が現れ、このこともエコー抑圧特性を劣化させる原因
となっている。 かかる従来装置の問題点を解決するために9本発明者等
は先に出願した特願平2−40805号:発明の名称[
サブバンド型エコーキャンセラ」において、幾つかの形
態のサブバンド型エコーキャンセラを提案した。以下、
この提案した装置について説明する。 第7図にはこの提案されたサブバンド型エコーキャンセ
ラの一つの形態が示される。第7図において9回線側か
らの受信信号はスピーカ8に人力されると共に9分割間
引き処理部lに人力される。またマイクロホン9からの
送信信号は分割間引き処理部2.エコーキャンセラ群4
.補間合成処理部7を介して回線側へ送出される。 ここで分割間引き処理部lは、Nチャネル分割フィルタ
バンク11と間引き部12から構成されるものであって
、受信信号をフィルタバンク11でNチャネルの帯域信
号に分割した後に9間引き部12で各帯域信号のサンプ
ル点を2/Nの2倍のオーバサンプルで間引き処理する
ものであるが9間引き部12からの出力信号は、従来技
術のようなリアルバート成分だけのものではな(、複素
信号の形で出力されるようになっている。 同様に分割間引き処理部2も、Nチャネル分割フィルタ
21と2倍のオーバサンプル型の間引き部22から構成
され9間引き部22からの出力信号は複素信号の形とな
っている。このように分割間引き処理部1.2は帯域分
割数Nの2倍でサンプルするオーバサンプル型となって
いる。 エコーキャンセラ群4も、従来技術で説明したと同様に
9分割間引き処理部1により受信信号を分割した各帯域
信号に基づいて各チャネル毎の擬似エコーを適応ディジ
クルフィルタ41■〜41@で作成し、減算器42■〜
42@でこの擬似エコーを9分割間引き処理部2により
送信信号を分割した各帯域信号から減じて各チャネル毎
の残差信号を得る機能を持つものであるが、従来技術と
の相違点として、このエコーキャンセラ群4は複素信号
領域で動作するものが使用されている。このエコーキャ
ンセラ群4の適応制御アルゴリズムとしては、直接構成
型のエコーキャンセラに適応できる複素領域でのアルゴ
リズムであるのならば、全て適応することができるもの
とし1例えば正規化複素LMSアルゴリズムを適用する
ことができる。 補間合成処理部7はエコーキャンセラ群4から出力され
る各チャネル毎の残差信号をそれぞれ補間した後に合成
する回路であり、補間部71と合成フィルタ72とで構
成されている。この補間合成処理部7としても、複素信
号を処理する回路が用いられている。 これら分割間引き処理部1.2と補間合成処理部7の構
成方法が以下に説明される。 第8図には、2/Nの間引き処理を行う場合について9
分割間引き処理部1または2のフィルタバンクおよび間
引き部のスペクトルの例が示される。第8図において、
[A]には帯域分割複素フィルタ群のチャネル分割特性
が示され、
【B】には奇数チャネルchi、ch3.c
h5・・・の間引き後のフィルタ特性が示され、
【C1
には偶数チャネルch2.ch4.ch6・・・の間引
き後のフィルタ特性が示される。 この第8図において、チャネルchiに対応するフィル
タの特性をH(z)とし、ZをZ=exp(j 2πf
/ fs ) とおき、これを次式のように恒等分解する。 H(z) =デー’ Z−’H,(Z” )・・・(1
)ここでチャネルchL(L=2〜N)に対応するフィ
ルタの特性HL (z)は9式(1)におけるfを。 f− (L−1 fs ZN で置き換えることにより得られ。 H、(Z) =χ1 exp[j2u (L−1) i/N]2−’H,(Z
’1となる。 フィルタバンクへの人力信号をX (21と し。 とおくと。 チャネルchLに対応するフィルタの 出力Ytlz)は。 YL(z): +l−N/”  I Z−”Z−’XN/2Gmi2”
勺H,(ZN)1・ ・ ・ (4) となる。 この出力y、lz)に対して間引き処理を行う場合には
、m+iが一定になるようにすればよく。 式(4)に基づいてこれを実現する構成は、第9図に示
されるものとなる。 すなわち第9図に示される如く9分割間引き処理部1.
2のフィルタバンクおよび間引き部は。 伝達特性がそれぞれH8(Z” )〜H□、  (ZN
lのN個のポリフェーズフィルタ群111と、これらポ
リフェーズフィルタ群111からの出力が人力されるN
点I D F T (Inverse Discret
eFourier Transform :離散フーリ
エ逆変換)回路121とにより構成することができる。 同様にして、補間合成処理部7の補間部および合成フィ
ルタは、第10図に示される如<、N点I DFT回路
711と、伝達特性がそれぞれG。 (Z” ) 〜G、、(ZN)(7)N個のボ’) 7
 ニー スフィルタ群721とで構成することができる
。 以上は2/N間引き処理をするときの分割間引き処理部
】、2および補間合成処理部7の構成を示したが1分割
間引き処理部1,2および補間合成処理部7の構成はこ
れに限られるものではなく1例えばl/N間引き処理を
するときには以下のように構成することができる。 すなわち、第11図には、l/Nの間引き処理を行う場
合について1分割間引き処理部1または2のフィルタバ
ンクおよび間引き部のスペクトルの例が示される。第1
1図において、【A]には帯域分割複素フィルタ群のチ
ャネル分割特性が示され、[B]には奇数チャネルch
l、ch3゜ch5・ ・の間引き後のフィルタ特性が
示され、(C1には偶数チャネルch2.ch4゜ch
6・・・の間引き後のフィルタ特性が示される。 この第11図において、チャネルchlに対応するフィ
ルタの特性をH(Z)とし、Zを。 Z=exp  (j2xf/fs) とおき。 これを次式のように恒等分解する。 otz)=Σ二!″Z−’H,(Z”)  −ここでチ
ャネルchL (L=2〜N)に対応するフィルタの特
性HL(Z)は1式(5)におけるfを。 f −(、L −1) fs /2N で置き換えることにより得られ。 HL(Z]=×二二’exp[j2π(L−1)i/2
N]2’H,(2”) ・ ・ ・ (6) となる。フィルタバンクへの人力信号をX (z)とし
。 x (z) = Σ−2−”L (2”) +2−” 
l−2−”XN+s+ (Z”)・ ・ ・ (7) とおくと、チャネルchLに対応するフィルタの出力y
t、(z)は。 y L(z) = Σexp [j2i (L−11i/2N] ・H−2
−”Z−’X、 (22N) II+ (2”)・ ・
 ・ (8) となる。 この出力YLlz)に対して間引き処理を行う場合には
、m+iが一定になるようにすればよく1式(8)に基
づいてこれを実現する構成は、第12図に示されるもの
となる。 すなわち第12図に示される如く1分割間引き処理部1
.2のフィルタバンクおよび間引き部は、伝達特性がそ
れぞれトI。12 ”l〜H2N−1(Z ”)の2N
個のポリフェーズフィルタ群112と、これらポリフェ
ーズフィルタ群112からの出力が入力される2N点I
DFT回路122とにより構成することができる。 同様にして、補間合成処理部7の補間部および合成フィ
ルタは、第13図に示される如く、2N点I DFT回
路712と、伝達特性がそれぞれG、(z ”) 〜G
2..−. (z 2N)の2N個のポリフェーズフィ
ルタ群722とで構成することができる。 この第7図装置の動作は、基本的には第17図の従来装
置で説明したものと同じであるが、相違点として9分割
間引き処理部l、2.エコーキャンセラ群4.補間合成
処理部7での信号処理がそれぞれ複素信号領域で行われ
ている。これにより、第5図あるいは第8図に示された
間引き後のフィルタ特性[B]、[C]からも分かるよ
うに、各帯域信号の間のスペクトルの重なりはなくなり
、この結果、従来装置で帯域の境目で生じていたエコー
抑圧特性の劣化を提案装置ではなくすことができる。 第14図には他の形態の提案された装置が示される。こ
の第14図装置は、各帯域信号の境界で生じるエコー抑
圧特性の劣化を防止するばかりでな(、エコーキャンセ
ラ群で送信信号に重畳する雑音も無(すことができるよ
うに改善したものである。 第14図において、第7図と同じ参照番号が付された回
路は同一機能の回路を表すものとする。 この提案装置では9回線側からの受信信号はスピーカ8
と分割間引き処理部lに入力される。 方、マイクロホン9からの送信信号は分割間引き処理部
2に入力されると共に、遅延回路5を経由して減算器6
に入力される。この遅延回路5は分割間引き処理部2お
よび補間合成処理部3で生じる信号伝搬遅延を補償する
ためのものであり、これら分割間引き処理部2および補
間合成処理部3で生じる信号遅延時間部だけマイクロホ
ン9からの送信信号を遅延させ、減算器6において両経
路の信号の位相が合うようにするものである。 分割間引き処理部2から出力される各帯域信号はエコー
キャンセラ群4に入力され、このエコーキャンセラ群4
からは、各チャネルのエコーキャンセラで生成された擬
似エコーが補間合成処理回路3に出力される。補間合成
処理回路3はこれら各チャネルの擬似エコーを補間した
後に加算合成し、それにより合成擬似エコーを生成して
、減算器6に送出する。減算器6では、遅延回路5を経
由した送信信号から補間合成処理部3の合成擬似エコー
を減じて残差信号を生成し、これを回線側に送出する。 ここで分割間引き処理部1.2の詳細な構成としては、
前述した第9図または第12図の構成を用いることがで
きる。また補間合成処理部3は前述した第10図または
第13図の構成を用いることができる。 この装置の動作が以下に説明される。回線側からの受信
信号は分割間引き処理部lで帯域分割および間引き処理
され、各帯域信号はエコーキャンセラ群4に人力される
。このエコーキャンセラ群4にはマイクロホン9からの
送t、信号が分割間引き処理部2で帯域分割および間引
き処理されて人力されており、エコーキャンセラ群4に
おいては、適応ディジタルフィルタ41■〜41@で各
帯域の擬似エコーを生成し、これら各帯域の擬似エコー
と分割間引き処理部2がらの各帯域信号とを減算器42
■〜42@でそれぞれ減じて各帯域の残差信号を作る。 各適応ディジタルフィルタ41■〜41@はこれらの残
差信号を参照してタップ係数制御を行う。 このエコーキャンセラ群4で作られた各帯域の擬似エコ
ーは補間合成処理部3に人力され、この補間合成処理部
3の補間部31でそれぞれ補間処理された後に9合成フ
ィルタ32で合成され、それにより全帯域を持つ合成擬
似エコーが生成され、この合成擬似エコーは減算器6に
送出される。 この合成擬似エコーは、減算器6において、遅延回路5
を経由した送信信号から減じられ、それによりスピーカ
8からマイクロホン9に回り込んで送信信号に重畳され
たエコーが消去される。エコー消去後の送信信号は回線
側へ送出される。 この装置のような構成とすると、マイクロホン9からの
送信信号は遅延回路5と減算器6を経由する信号ライン
で回線側へ送出されることとなり、エコーキャンセラ群
4を経由しないようになる。これによりエコーキャンセ
ラ群4の減算器42■〜420で送信信号に雑音が重畳
されるといった不都合がなくなり、またフィルタバンク
21および合成フィルタ32も経由しないのでこれらの
回路で生じるリップルで送信信号が歪むことがなく1通
話品質が改善される。 また各帯域の境界でのエコー抑圧特性が改善される点は
前述の場合と同様である。 さらにこの第14図装置では、補間合成処理部3に人力
される信号は擬似エコー信号となり、この擬似エコー信
号は通常の信号レベルで動作するものであるため、補間
合成処理部3が固定小数点演算方式で演算を行うもので
あっても、入力信号に対するダイナミックレンジが大き
くなり、演算精度に起因した特性劣化が生じることをあ
る程度抑制することができる。 第15図には更に他の形態の提案された装置が示される
。この装置は前述の各帯域間で生じるエコー抑圧特性の
劣化防止とエコーキャンセラ群による雑音重畳の防止の
他に9間引き処理フィルタで送信信号にのるリップル成
分も抑圧できるようにしたものである。第15図中、第
14図と同じ参照番号の回路は同じ機能の回路を表すも
のとする。 この装置が第14図装置と相違する点は1分割間引き処
理部2からの各帯域信号がエコーキャンセラ群4と共に
補間合成処理部7にも導かれており、この補間合成処理
部7で各帯域信号が補間合成されて元の送信信号が復元
され、この送信信号が減算器6に入力されるようになっ
ていることであり、前述の第14図装置におけるマイク
ロホン9から遅延回路を経由して減算器6に入力される
信号ラインは除かれている。 この装置の動作は基本的には前述の第14図装置と同じ
であるが、減算器6で合成擬似エコーを減算される送信
信号が補間合成処理部7からの合成送信信号である点が
相違している。 この装置のように回路を構成した場合9分割間引き処理
部と補間合成処理部のフィルタの次数が有限であるため
に合成出力にリップル成分がのる場合にも、エコー成分
に関しては補間合成処理部3側と補間合成処理部7側の
リップル成分が減算器3で相殺され、最終的な送信信号
にのるリップル成分の影響によるエコー抑圧特性の劣化
を抑えることができる。 また補間合成処理部3で生じる信号遅延は補間合成処理
部7で生じる信号遅延により調整されるので、減算器6
では二つの経路の信号の位相は一致するようになる。 [発明が解決しようとする課題] 第7図および第15図の提案されたサブバンド型エコー
キャンセラでは、送信信号が分割間引き処理部2と補間
合成処理部3(または7)を通過して回線へ送出される
構成となっているため、これらの回路のフィルタバンク
および合成フィルタで送信信号にリップル成分が重畳さ
れ、送信信号が歪んでしまう。このような送信信号の歪
を低減するためには、これらフィルタバンクおよび合成
フィルタの通過帯域リップル特性を小さく抑える必要が
あり、そのためにはフィルタの設計条件が厳しくなって
、フィルタに必要な次数が大きくなる。ところが、フィ
ルタの次数を大きくすると。 このフィルタ部での送信信号の遅延時間が大きくなって
しまう。 一方、第14図の提案されたサブバンド型エコーキャン
セラは、送信信号がフィルタを通過せずに回線へ送出さ
れる構成となっているため、送信信号がフィルタのリッ
プルにより歪むことはないが、この構成は第15図装置
のようにエコーに重畳するフィルタリップル成分が減算
器6で相殺される構成となっていないため、エコー抑圧
量は第15図装置よりも劣る。この第14図装置の場合
、エコー抑圧量を大きくするためには、フィルタバンク
11.21と合成フィルタ32の通過帯域リップル特性
を小さ(抑える必要があり、したがって上述同様にフィ
ルタ次数を大きくとることが必要となり、その結果、信
号遅延が大きくなってしよう。 本発明は上述のような事情に鑑みてなされたものであり
、その目的とするところは、フィルタ次数を小さく抑え
つつ、送信信号の歪を低減し、かつエコー抑圧量も実用
上差し支えのないものとすることにある。 [課題を解決するための手段] 第1図は本発明に係る原理説明図である。 本発明に係るサブバンド型エコーキャンセラは、一つの
形態として9回線からの受信信号をNチャネル(Nは2
以上の整数)の帯域信号に分割しオーバサンプルで間引
き処理する第1の分割間引き処理部81と、送信信号を
Nチャネルの帯域信号に分割しオーバサンプルで間引き
処理する第2の分割間引き処理部82と、第1.第2の
分割間引き処理部81.82の各帯域信号を受けて各帯
域の擬似エコーを生成するエコーキャンセラ群84と、
エコーキャンセラ群84の各帯域の擬似エコーを補間し
合成して合成擬似エコーを出力する第1の補間合成処理
部83と、第2の分割間引き処理部82からの各帯域信
号を補間し合成して合成送信信号を出力する第2の補間
合成処理部87と、送信信号を遅延させる遅延部85と
、第2の補間合成処理部87および遅延部85の一方の
出力信号を選択する選択部88と9選択部88の出力信
号と第1の補間合成処理部81の合成擬似エコーから残
差信号を生成する減算部86と、送信信号のみの状態及
び送信信号と受信信号が同時存在する状態を検出して検
出信号を出力する検出部80を具備し、各帯域毎のエコ
ーキャンセル動作は複素信号領域で行われ9選択部88
は検出部80からの検出信号が有る時には遅延部85の
出力信号を、無い時には第2の補間合成処理部87の出
力信号を選択するように構成される。 上述の検出部80は、第1.第2の分割間引き処理部か
らのある一つの帯域の帯域信号を用いて常時適応動作す
る検出用エコーキャンセラと、検出用エコーキャンセラ
のエコー抑圧量から送信信号のみの状態および送信信号
と受信信号が同時存在する状態を判定する判定部とによ
り構成することができる。 上述のサブバンド型エコーキャンセラにおいて、2/N
 (Nは2以上の整数)間引き処理を行い1分割間引き
処理部81.82はN個のポリフェーズフィルタ群とN
点離散フーリエ逆変換回路で構成し、補間合成処理部8
3.87はN点離散フーリエ逆変換回路とN個のポリフ
ェーズフィルタ群で構成することができる。 または上述のサブバンド型エコーキャンセラにおいて、
l/N (Nは2以上の整数)間引き処理を行い1分割
間引き処理部81.82は2N個のポリフェーズフィル
タ群と2N点離散フーリエ逆変換回路で構成し、補間合
成処理部83.87は2N点離散フーリエ逆変換回路と
2N個のポリフェーズフィルタ群で構成することができ
る。 また本発明に係るサブバンド型エコーキャンセラのダブ
ルトーク検出部は1分割間引き処理後のある一つの帯域
の帯域信号を用いて常時適応動作するダブルトーク検出
用エコーキャンセラと、ダブルトーク検出用エコーキャ
ンセラのエコー抑圧量からダブルトーク状態を判定する
ダブルトーク判定部とで構成される。 [作用] 本発明は次のような考え方に基づいている。 すなわち、送信信号が存在しない場合には、送信信号の
歪は起こりえないから、フィルタの通過帯域リップルが
大きくても、最終的なエコー抑圧量が大きくとれればよ
い。これには第15図のサブバンド型エコーキャンセラ
の構成が適している。 方、ダブルトーク状態(ここでは送信信号のみ、および
送信信号と受信信号が同時存在する状態をいう)では、
送信信号を歪ませないため、第14図のサブバンド型エ
コーキャンセラの構成とすることが適当である。この場
合、エコー抑圧量はフィルタ次数を大きくしないと低下
することになるが、送信信号のみの場合はエコー抑圧は
必要ないので、エコー抑圧量が低くともよい。また。 送信信号と受信信号が同時存在する時間は全時間からみ
て相対的に少なく、また送信信号の存在により多少エコ
ーが残っても主観的には品質上それほど気にならないも
のである。 このような考え方に基づき、フィルタの通過帯域リップ
ル特性をある程度大きくすることを許容するものである
。すなわち検出部88が送信信号の存在を検出した時に
は1選択部85の人力として遅延部85からの出力信号
を選択し、それにより送信信号は歪まないがあまり大き
なエコー抑圧量はとれない第14図の構成とする。一方
1通常動作時には選択部85の入力として第2の補間合
成処理部87からの出力信号を選択して、大きなエコー
抑圧特性が得られる第15図の構成とする。 このように9本発明装置は、フィルタの通過帯域リップ
ルが太き(とも良いため、フィルタの次数を小さく設計
でき、結果として遅延部85等の信号遅延時間を小さ(
抑えることが可能となる。 検出部80を上述の検出用エコーキャンセラと判定部で
構成して、検出用エコーキャンセラのエコー抑圧量でダ
ブルトーク状態を検出するようにすると、検出用エコー
キャンセラは常時適応動作しているものであるから、エ
コー経路の変化などによるエコー抑圧特性の劣化に対し
ては素早く追従してエコー抑圧量を回復させることがで
き、したがってエコー経路の変動があってもそれによる
大きな影響を受けることな(、ダブルトーク検出を的確
に行うことができるようになる。 また分割間引き処理部81.82と補間合成処理部83
.87を上述のようにポリフェーズフィルタ群と離散フ
ーリエ逆変換回路で構成すると。 演算処理量を少なくすることができる。 1実施例] 以下1図面を参照しつつ本発明の詳細な説明する。 第2図には本発明の一実施例としてのサブバンド型エコ
ーキャンセラが示される。第2図中、前述の第14図お
よび第15図で用いられた参照番号と同じ参照番号が付
された回路は同一機能の回路である。 すなわち、lはNチャネル分割フィルタバンクおよび間
引き部からなる分割間引き処理部であり9回線からの受
信信号をNチャネルに帯域分割した後にサンプルの間引
き処理を行うためのものである。2は同じくNチャネル
分割フィルタバンクおよび間引き部からなる分割間引き
処理部であり、マイク9からの出力信号なNチャネルに
帯域分割した後にサンプルの間引き処理を行うものであ
る。3は補間部および合成フィルタからなる補間合成処
理部であり、エコーキャンセラ群4で生成された擬似エ
コー信号を入力として信号の合成を行うものである。4
はエコーキャンセラ群であり、各帯域毎にエコーキャン
セラ動作を行うものである。5は遅延回路であり9分割
間引き処理部2および補則合成処理部3で生じる遅延時
間の合計に、減算器6人力の位相を合わせるためのもの
である。7は補間部および合成フィルタからなる補間合
成処理部であり、帯域分割されたマイク出力信号を合成
するものである。 また10はダブルトーク検出部、11はスイッチ部であ
り、前述の第14図および第15図の装置にはないもの
である。すなわち、ダブルトーク検出部10は、後に詳
しく説明するように、受信側、送信側それぞれの帯域分
割されたうちのある一つの帯域の信号を受けて常時適応
動作するエコーキャンセラを動作させ、そのエコー抑圧
量を監視することによりダブルトーク状態(ここでは送
信信号のみの状態、および送信信号と受信信号が同時に
存在する状態をいうものとする)を検出するものである
。またスイッチ部11は遅延回路5と補間合成処理部7
の出力信号が入力端子■と■にそれぞれ入力されており
、ダブルトーク検出部10のダブルトーク検出時には入
力端子■側の遅延回路5からの送信信号を選択し1通常
動作時(ダブルトーク検出時点外の時)には入力端子■
側の補間合成処理部7からの合成送信信号を選択し出力
するように構成されている。 第3図にはこのダブルトーク検出部の詳細な構成が示さ
れる。第3図において、101は受信側および送信側の
分割間引き処理部1.2でN個に帯域分割された信号の
うちの一つの帯域信号を受けて常時適応動作する適応デ
ィジタルフィルタと減算器からなるエコーキャンセラで
ある。102はエコーキャンセラ101の残差信号の絶
対値の自乗をとる自乗部、104は自乗部102の出力
信号を通す低域フィルタであり、この自乗部102と低
域通過フィルタ104で残差信号の平均電力Eを求めて
いる。また103は分割間引き処理部2で分割された一
つの帯域の送信信号の絶対値の自乗をとる自乗部、10
5はこの自乗部103の出力信号を通す低域通過フィル
タであり、この自乗部103と低域通過フィルタ105
で一つの帯域の送信信号の平均電力Yを求めている。 106はダブルトーク判定部であり、低域通過フィルタ
104と105からそれぞれ入力される残差信号の平均
電力Eと一つの帯域の送信信号の平均電力Yの比を次式 %式%() により計算してエコー抑圧量E RL E (Ech。 Return Loss Enchancement)
を求め、それを所定のスレッショルド値と比較すること
で、送信信号のみの状態および送信信号と受信信号が同
時に存在する状態のいわゆるダブルトーク状態を検出す
るものである。ダブルトーク検出部10はこのダブルト
ーク検出時にはスイッチ部11に対してダブルトーク検
出信号を送出してスイッチ部11を切換え制御している
。 以下、この実施例装置の動作を説明する。 まずダブルトーク状態でない通常の動作時には、ダブル
トーク検出部10はダブルトーク検出信号を出力してお
らず、従ってスイッチ部11は入力端子■側の補間合成
処理部7からの出力信号を選択している。この通常動作
時には、マイク9からの送信信号は存在していないので
、補間合成処理部7からの送信信号は存在せず、出力信
号が存在するとしても受信信号が回り込んだエコーのみ
である。したがって送信信号が分割間引き処理部2と補
間合成処理部7のフィルタでリップルを重畳されて歪む
ということはない。一方、受信信号のみが存在した場合
、エコー成分にのるリップルは第15図のサブバンド型
エコーキャンセラで説明したように、補間合成処理部3
側の経路と補間合成処理部7の経路でそれぞれエコーに
のるリップル成分が減算器6において相殺されるから1
両経路にあるフィルタの次数が低く通過帯域リップル特
性が太き(とも、最終的なエコー抑圧量は太き(とれる
。 次にダブルトーク検出部lOによりダブルトークが検出
された時には、スイッチ部11は入力端子■側の遅延回
路5の送信信号を選択する。この場合、送信信号は分割
フィルタバンクおよび合成フィルタを通過しないから歪
むことはない。 方、エコーのリップル成分に関しては第14図のサブバ
ンド型エコーキャンセラのように相殺の効果がないので
、フィルタの次数を高(とってないとエコー抑圧量は劣
化する。しかしながら、ダブルトーク状態のうち送信信
号のみの状態では、エコー抑圧量はエコーが存在しない
のだから問題にならず、また送信信号と受信信号が同時
に存在する状態は時間的にも短いことが予測され、かつ
送信信号が存在する場合にはエコー抑圧量が多少小さく
とも主観品質上はそれほど気にならないものであるから
、フィルタの通過帯域リップルが太き(とも実用上は不
都合はない。 なお、ダブルトーク部10がダブルトーク状態を検出し
ている間は、エコーキャンセラ群4のタップ係数更新は
止められる。 次にこの実施例装置におけるダブルトーク検出部10の
詳細な動作が第4図を参照して説明される。ダブルトー
ク検出部10のダブルトーク判定部106においては、
エコー抑圧量ERLEに対するスレッショルド値として
THIとTH2の二つが設けられている。ダブルトーク
判定部106で計算されたエコー抑圧量ERLEがスレ
ッショルド値THIよりも小さくなるとダブルトーク状
態と判定される。このエコー抑圧量ERLEが更にスレ
ッショルド値T H2よりも小さ(つた場合には、エコ
ー抑圧量ERLEが再び回復した時。 スレッショルド値TH2を上回った時点でダブルトーク
検出を解除し、エコーキャンセラ群4のタップ係数更新
制御を開始させて、エコーキャンセラ群4を迅速に復旧
できるようにしている。エコー抑圧量ERLEがスレッ
ショルド値RH2までは下がらなかった場合には、スレ
ッショルド値TH1に復旧した時点でダブルトーク検出
を解除する。 このダブルトーク検出部lOは次のような特長も持って
いる。すなわち、従来のダブルトーク検出は受信信号と
送信信号のレベルを検出してその比をあるスレッショル
ドと比較して検出を行っていたが、この方法による場合
、音響系のエコーキャンセラではエコー経路の減衰/利
得特性の変動があると、これもダブルトーク検出と判定
してしまっていたため、このエコー経路の変動による誤
検出の影響が大きく、ダブルトーク状態だけを正確に検
出できるものではなかった。 これに対して、上述のダブルトーク検出部10は、検出
用のエコーキャンセラ101が常時適応動作してそのエ
コー抑圧量でダブルトークの検出を行う構成となってい
るため、エコー経路の減衰/利得特性の変動によりエコ
ー抑圧量の低下があった場合にも、エコーキャンセラ1
01はこれに迅速に追随してエコー抑圧量を回復させる
ので、エコー経路特性が多少変動してもそれにより大き
な影響を受けることはな(、ダブルトーク検出を的確に
行うことができ、安定な検出動作が可能となる。またダ
ブルトーク検出部IOにおける処理量も9分割されたあ
る一つの帯域の信号に対して処理を行うだけであるから
、少な(抑えることができる。 上述の実施例装置によるエコー抑圧量の改善効果が第5
図および第6図を参照して以下に説明される。ここで第
5図は実施例装置において分割フィルタおよび合成フィ
ルタの条件を、帯域内リップル0.85dB、次数16
1とした場合のエコー抑圧特性を示したものである。ダ
ブルトーク検出部10のスレッショルド値THIは20
dB、スレッショルド値TH2は30dBとした。図中
。 (イ)は実施例装置の減算器6の出力側におけるエコー
抑圧特性、(ロ)はダブルトーク検出部10内のエコー
キャンセラ101のエコー抑圧特性である。 第6図は実施例装置において分割フィルタおよび合成フ
ィルタの条件を、帯域内リップル0.04 dB、次数
385とした場合のエコー抑圧特性で、(イ)、(ロ)
は第5図と同じものである。 第5図において、実施例装置のエコー抑圧特性(イ)は
、ダブルトーク検出時にはそれ以外の通常動作時よりも
劣化するが、第14図装置のエコー抑圧特性よりも改善
されている。 また図から分かるように、エコー経路の特性が変化して
も、ダブルトーク検出部10のエコーキャンセラ101
は素早(追従しそのエコー抑圧量はほとんど劣化しない
ため、サブバンド型エコーキャンセラ全体としてもエコ
ー経路の変化に対してエコー抑圧特性が劣化することは
ない。 第6図の場合には、ダブルトーク時でも30db以上の
エコー抑圧IERLEが得られており、このフィルタの
条件ならば第14図装置の構成であってもよい。しかし
ながら、16kl+、サンプリング動作の条件で考える
と、送信信号の遅延時間は約23m5ecと大きくなる
。一方、第5図のフィルタ条件では遅延時間は約10m
5ecと小さく抑えることができる。 [発明の効果] 以上に説明したように9本発明によれば、サブバンド型
エコーキャンセラで使用されるフィルタの次数を小さく
抑えつつ、送信信号の歪を低減し、かつエコー抑圧量も
実用上差し支えのないものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る原理説明図。 第2図は本発明の一実施例としてのサブバンド型エコー
キャンセラを示すブロック図。 第3図は実施例装置におけるダブルトーク検出部の詳細
な構成を示すブロック図。 第4図はダブルトーク検出部の動作を説明するための図
。 第5図、第6図は実施例装置のエコー抑圧量の改善効果
を説明するための図。 第7図は提案されたサブバンド型エコーキャンセラを示
すブロック図。 第8図は提案された装置において2/N間引き処理をす
る場合の分割間引き処理部のスペクトルの例を示す図。 第9図は第8図の特性を分割間引き処理部の構成例を示
すブロック図。 第1O図は提案された装置において2/N間引き処理を
する場合の補間合成処理部の構成例を示すブロック図。 第11図は提案された装置においてl/N間引き処理を
する場合の分割間引き処理部のスペクトルの例を示す図
。 第12図は第11図の特性を持つ分割間引き処理部の構
成例を示すブロック図。 第13図は提案された装置においてl/N間引き処理を
する場合の補間合成処理部の構成例を示すブロック図。 第14図は他の提案された装置を示すブロック図。 第15図は更に他の提案された装置を示すブロック図。 第16図は従来のサブバンド型エコーキャンセラの構成
例を示すブロック図。 第17図は従来装置における残留エコーのスプクトルを
示す図、および 第18図は従来例装置の分割間引き処理部のスペクトル
の例を示す図である。 図において。 1.2.20・・・分割間引き処理部 3.7・・・補間合成処理部 4・・・エコーキャンセラ群 5・・・遅延回路 6・・・減算器 8・・・スピーカ 9・・・マイクロホン 10・・・ダブルトーク検出部 11・・・スイッチ部 31.12.203 ・・・フィルタバンク12.22
,202・・・間引き部 31.71,301・・・補間部 32.72.302・・・合成フィルタ41■〜41O
・・・適応ディジタルフィルタ42■〜42@・・・減
算器 101・・・検出用エコーキャンセラ 102.103・・・自乗部 104.105・・・低域通過フィルタ106・・・ダ
ブルトーク判定部 111.112,721,722 ・・・ポリフェーズフィルタ群 121.122,711,712 ・・・IDFT回路 ダブルトーク液水部の構成イタ11 第3 図 Time’s) *がL孕1区J弓う 特・ピL4蒼り  (フイlレタ
メ(曖欠、第5図 Time (s) 9(“方セ、4列l桔る樗斃調5特l畦1(フィルタフ
(数 385)第6図 (Al CB) 分割間引き処理部0又マクトル(K 間引さン 第8 図 、・111;ポリフェーズフィルタ名羊分割間引き処理
部の構成イ列(N 第9図 間j3+ 5 ) 鯖゛間合成β哩部の構成材+1Ti 第10図 開引き (A) 間’51さ扱フィルター特・圧(chi、3.5(B) (C) 分宥11聞う1きg!!:連部の又Xクト)しく頁間る
1さ第11 図 分割間引き処理部の構成4?Il (T間51さ) 第12図 桶t■1合fx、処’E’L 却i)@Lノ5こイシ;
II(N間引き 第16図 今芝未軌IICおl乃残留エコーのスNクトル特性梗1
1第17図 (A) ルh弓1さ勿屹フ4;し夕牛与杉L (ch 2,4.6  ・) 第18図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、回線からの受信信号をNチャネル(Nは2以上の整
    数)の帯域信号に分割しオーバサンプルで間引き処理す
    る第1の分割間引き処理部(81)と、 送信信号をNチャネルの帯域信号に分割しオーバサンプ
    ルで間引き処理する第2の分割間引き処理部(82)と
    、 該第1、第2の分割間引き処理部(81、82)の各帯
    域信号を受けて各帯域の擬似エコーを生成するエコーキ
    ャンセラ群(84)と、 該エコーキャンセラ群(84)の各帯域の擬似エコーを
    補間し合成して合成擬似エコーを出力する第1の補間合
    成処理部(83)と、 該第2の分割間引き処理部(82)からの各帯域信号を
    補間し合成して合成送信信号を出力する第2の補間合成
    処理部(87)と、 送信信号を遅延させる遅延部(85)と、 該第2の補間合成処理部(87)および該遅延部(85
    )の一方の出力信号を選択する選択部(88)と、 該選択部(88)の出力信号と該第1の補間合成処理部
    (83)の合成擬似エコーから残差信号を生成する減算
    部(86)と、 送信信号のみの状態及び送信信号と受信信号が同時存在
    する状態を検出して検出信号を出力する検出部(80)
    を具備し、 該各帯域毎のエコーキャンセル動作は複素信号領域で行
    われ、 該選択部(88)は該検出部(80)からの検出信号が
    有る時には該遅延部(85)の出力信号を、無い時には
    該第2の補間合成処理部(87)の出力信号を選択する
    ように構成されたサブバンド型エコーキャンセラ。 2、該検出部(80)は、 該第1、第2の分割間引き処理部からのある一つの帯域
    の帯域信号を用いて常時適応動作する検出用エコーキャ
    ンセラと、 該検出用エコーキャンセラのエコー抑圧量から送信信号
    のみの状態および送信信号と受信信号が同時存在する状
    態を判定する判定部とを含み構成される請求項2記載の
    サブバンド型エコーキャンセラ。 3、2/N(Nは2以上の整数)間引き処理が行われ、 分割間引き処理部(81、82)がN個のポリフェーズ
    フィルタ群とN点離散フーリエ逆変換回路で構成され、 補間合成処理部(83、87)がN点離散フーリエ逆変
    換回路とN個のポリフェーズフィルタ群で構成された請
    求項1または2記載のサブバンド型エコーキャンセラ。 4、1/N(Nは2以上の整数)間引き処理が行われ、 分割間引き処理部(81、82)が2N個のポリフェー
    ズフィルタ群と2N点離散フーリエ逆変換回路で構成さ
    れ、 補間合成処理部(83、87)が2N点離散フーリエ逆
    変換回路と2N個のポリフェーズフィルタ群で構成され
    た請求項1または2記載のサブバンド型エコーキャンセ
    ラ。 5、分割間引き処理後のある一つの帯域の帯域信号を用
    いて常時適応動作するダブルトーク検出用エコーキャン
    セラと、 該ダブルトーク検出用エコーキャンセラのエコー抑圧量
    からダブルトーク状態を判定するダブルトーク判定部と
    からなるサブバンド型エコーキャンセラのダブルトーク
    検出器。
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