JPH04122252A - 人工補綴物の製造方法 - Google Patents

人工補綴物の製造方法

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JPH04122252A
JPH04122252A JP2243567A JP24356790A JPH04122252A JP H04122252 A JPH04122252 A JP H04122252A JP 2243567 A JP2243567 A JP 2243567A JP 24356790 A JP24356790 A JP 24356790A JP H04122252 A JPH04122252 A JP H04122252A
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water jet
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woven
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水木 寛子
Koji Watanabe
渡辺 幸二
Toshiyuki Miyoshi
三好 敏之
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、人工血管やパッチなどに使用される人工補綴
物の製造方法に関する。
[従来技術] 人工血管やパッチなどに用いられる人工補綴物は、各種
のものが上布されており、その代表的なものとして織物
や編物からなるものが挙げられる。
ただ、これらは坑血栓性の問題や縫合部のほつれなどの
問題がある。一方、坑血栓性に優れたポリフッ化エチレ
ン系繊維製の人工血管もあるが、これは繊維細胞が内壁
に形成されにくく、また生体適合性が悪いなどの問題点
がある。
さらに、特開昭61−92666号公報においては、織
物を起毛したものにウォータージェットパンチ処理を施
すことを特徴とする人工血管が提案されているが、かか
る提案による人工血管は、織物を起毛するために起毛の
繊維を均一に分散できない、繊維孔が均一になりにくい
、ポロシティ−を自由にコントロールできないなどの欠
点を有していた。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、上述のような従来技術における欠点に
鑑み、生体適合性に優れかつほつれがなく強度も高い人
工補綴物を簡単に製造する方法を提供せんとするもので
ある。
[課題を解決するための手段] 上述した目的を達成するために、本発明は以下の構成を
有する。
すなわち、本発明の人工補綴物の製造方法は、織物また
は編物からなる筒状構造物を不織布で被覆し、さらに該
不織布の表面に繊維状物もしくはネット状物を巻き付け
て被覆体を形成せしめて、該被覆体の周面にウォーター
ジェットパンチ処理を施して、前記筒状構造物と不織布
とを絡ませることを特徴とする人工補綴物の製造方法で
ある。
また、かかる本発明の人工補綴物の製造方法において、
好ましくは、被覆体の周面にウォータージェットパンチ
処理を施すに際し、該被覆体をウォータージェットに対
して相対的に回転運動させつつウォータージェットパン
チ処理することを特徴とする方法であり、あるいはまた
、好ましくは、ウォータージェットパンチ処理を施した
後、繊維状物もしくはネット状物を取り外し、再度、被
覆体の周面にウォータージェットパンチ処理を施すこと
を特徴とする方法であり、あるいはまた、好ましくは、
ウォータージェットパンチ処理を施した後、繊維状物も
しくはネット状物を取り外し、さらに被覆体に対してク
リンプ付与加工を施すことを特徴とする方法であり、あ
るいはまた、好ましくは、ウォータージェットパンチ処
理を施した後、被覆体に熱処理を施すことにより繊維状
物を不織布に融着させることを特徴とする方法である。
さらに、また、ウォータージェットパンチ処理を施した
後、被覆体に熱処理を施すことにより繊維状物を不織布
に融着させる方法において、好ましくは、繊維状物とし
て、少なくきもその外表部が軟化点200℃以下のポリ
マーからなる繊維状物を用いることを特徴とする方法で
あり、具体的には、好ましくは、繊維状物がポリプロピ
レン系のものあるいはポリエステル系のものであること
を特徴とする方法である。
あるいはまた、上述の本発明の方法において、好ましく
は、織物または編物、および/または不織布を構成する
繊維が繊度1デニール以下のものであることを特徴とす
る方法であり、あるいはまた、不織布を構成する繊維が
2 g / d以上の強度を持つことを特徴とする方法
である。
[作用] 以下、本発明の詳細な説明する。
本発明において人工補綴物とは、代表的には、生体器官
を補修するための人工血管や各種医用パッチ等の医用部
材を指すものであるが、必ずしもこれに限定されること
なく、生体組織の欠損部を補綴する人工の部材または資
材の全てに広くわたるものである。
本発明方法にかかる人工補綴物は、生体適合性を高める
ために、実質的に筒状の構造を呈する織物または編物に
対して不織布を被覆して2層以上の構造としたものであ
るが、該人工補綴物の製造の骨子は、筒状の織物または
編物に対して、円柱状もしくは円管状等の心棒を挿入し
た後、上述不織布を被覆させて被覆体となし、さらにそ
の上から繊維状物もしくはネット状物を巻き付けて、そ
の後、該被覆体の周面にウォータージェットパンチ処理
を施して、織物または編物と不織布を絡ませる点、両者
の構成繊維を3次元的に交絡させる点にある。
従来技術の項で前述したように、人工血管の製造に際し
てウォータージェットパンチ処理を利用することは知ら
れていたか、従来技術では、平板状ならともかく円筒状
の織物または編物に不織布を均一に交絡させることは全
く難しいものであった。
これは、織物または編物からなる筒状構造物に、単に不
織布を巻き付けてウォータージェットパンチ処理を施す
と、ウォータージェットパンチの水流の当たる作用点が
円筒の中心線(円筒の中心軸とウォータージェットノズ
ルの噴射孔の中心を通る面が円筒周面と交叉して構成さ
れる線)上を外れた場合には剪断力的に作用して、不織
布を引き剥がしてしまうように作用するためである。こ
の引き剥がしを防止するため、不織布を水溶性の糊剤、
例えばポリビニルアルコールにて筒状構造物に接着して
おき、ウォータージェットパンチにより糊剤の溶解と同
時に不織布の構成繊維と、織物または編物との交絡を同
時に行なわせることを試みたが、結局、これも溶解と絡
合の両者のタイミングを合わせるのが難しいことからう
まく行かず、しかも、接着剤の悪影響のない特別な接着
剤を選ばなくてはならないという不利な点もあった。
このような点について鋭意検討をした結果、本発明者ら
は本発明に到達したものであって、すなわち、本発明の
方法では、特に、円筒状の織物または編物に、不織布を
いったん巻き付けて被覆体を形成せしめた後、この不織
布の上から軽く繊維状物もしくはネット状物を巻き付け
、その状態でウォータージェットパンチをすることによ
り効果的に絡合を行なわしめ得ることを見い出した。
特に、被覆体の周面にウォータージェットパンチ処理を
施すに際し、該被覆体をウォータージェットに対して相
対的に回転運動させつつウォータージェットパンチ処理
をするようにすることにより、特に良好に交絡すること
がわかったのである。
しかも、均一な不織布を巻き付けるため、ポロシティ−
のコントロールも容易なものである。
本発明において用いられる繊維状物およびネット状物は
、前述のように、織物または編物と不織布とを一体化す
るにあたっての両者の一時的な固定に用いられるもので
あり、該繊維状物およびネット状物は特に制限なく任意
のものが使用できるが、ウォータージェットパンチによ
り繊維が極端に損傷を受けないものを用いるのがよい。
このようなものとしては、例えば、通常の合成繊維、天
然繊維、再生繊維の他、ステンレス、銅、鉄などの金属
繊維や、アルミナ、炭素繊維などの無機繊維なども用い
られる。
該繊維状物は、モノフィラメントでもマルチフィラメン
トでもよく、あるいはステープルであってもよい。
該ネット状物は、繊維の太さは、特に制限なく任意のも
のが使用できるが、あまり繊維が太過ぎると、ウォータ
ージェットパンチの効果が弱くなるため、繊維の太さは
、トータル繊度が、10デニール(D)〜2000Dの
ものが好ましく、より好ましくは10D〜100ODの
ものである。
また、ネット状物の目の荒さは、あまり目が大きいと不
織布を押さえる効果が弱く、あまり目が小さいとウォー
タージェットパンチの効力が弱まり、両者が均一に交絡
しにくくなる。したがって、該人工補綴物の径や不織布
の厚み等から、適宜な条件を選択することが好ましい。
好ましい例としては、1mm四方程度の大きさから2c
m四方程度の大きさの範囲であるが、特にこれに限定さ
れるものではない。
本発明における繊維状物のより発展させた有用な利用形
態につき説明する。
すなわち、それは、繊維状物として熱融着繊維を使用し
さらにそのまま最終製品としても利用することである。
すなわち、熱融着繊維を巻き付けて、ウォータージェッ
トパンチ処理を施した後に、熱処理を施すことで、該繊
維状物を融着させあるいは収縮とともに融着させ、人工
補綴物の形状保持、すなわち、たとえばキンキング防止
にも使用する方法である。
また、形状保持の方法は、熱融着繊維を巻き付けて融着
させる方法だけでなく、ウォータージェットパンチの後
、固定のための繊維状物を取り外した後、クリンプ付与
をすることによって形状保持する方法などもある。
途中で繊維状物を取り外すことは、不織布を補綴物の内
側にもってくる場合に有効である。すなわち、ウォータ
ージェットパンチして得られた同筒状構造物を反転し、
外側の不織布を内側とすることが可能だが、このきき繊
維状物が巻かれた状態だとこの操作が困難となる。した
かって、このときは、繊維状物をはずしてやる必要かあ
る。
このような繊維状物の例としては、最終的に熱処理を加
え人工補綴物の形状固定に使用するので、該繊維状物は
、人体に無害な合成繊維、天然繊維、再生繊維がより好
ましく用いることができる。
その中でも、熱によりある程度収縮、または軟化する高
分子が固定のためにはより好ましい。
これらの例としては、ポリプロピレン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステ
ル系融着繊維などの熱可塑性繊維か挙げられるが、該人
工補綴物を構成する織物または編物、不織布よりも軟化
点の低いものであればよく、特にポリプロピレン系繊維
がより好ましい。しかし、これにこだわることなく軟化
点が200°C以下のポリマーであれば何ら差支えない
たとえば、織物、編物、不織布を構成する繊維が軟化点
250℃のポリエステルであるとき、該繊維状物として
は、同一ポリエステルでありながら別の単位成分を共重
合するなどして軟化点を低くしたものを用いることも可
能となる。
一方、該繊維状物全体が軟化性を持たなくても、芯鞘糸
などでその少なくとも外周部の一部が上記特性を有して
いれば、使用は可能となる。
本発明における人工補綴物が筒状の形状を有しているこ
とは、人工血管、パッチなどあらゆる人工補綴物に展開
できるために好ましい。人工血管の場合は、そのままの
形状で使用できる。
また、パッチ等の場合には、切り開いて使用できるとと
もに人工補綴物自身に丸みがついているため、生体器官
へのフィツト性がよく、縫合しやすいという利点を有す
る。さらに後処理でコラーゲン塗布する場合でも容易に
行なえる利点があり好ましいものである。
本発明において、織物または編物からなる筒状構造物を
構成する繊維素材としては、生体内に埋入したときに、
生体の拒否反応が少なく、生体内での劣化が生じ難いも
のであれば適宜使用可能である。また、織物または編物
を構成する繊維は、一種類でもよいし、二種類以上の繊
維の混繊や引揃えでもよい。また基本組成時の糸使いは
、一種類でもよいが、二種類以上の糸使いをした方がよ
り好ましい。
織物または編物繊維としては、織物の場合は、平織、綾
、朱子の基本組織で任意のものが可能だが、2重、3重
の織物でもよい。編物の場合は、丸編、経編、糸挿入な
どが好ましい。
また、該織物または編物を構成する繊維として用いられ
るポリマーは、好ましくはポリエステル、ポリアミド、
ポリテトラフルオロエチレン、ポリオレフィン、ボリア
リレート、ポリスルホン、ポリフェニルサルファドなど
であり、特にその種類は問われないが、中でも特に好ま
しくはポリエステルである。
本発明における不織布を構成する繊維素材も生体内に埋
入したときに、生体の拒否反応が少なく、生体内での劣
化が生じ難いものであれば、適宜使用可能である。
この具体的な例としては、ポリエステル、ポリウレタン
、ポリスルホン、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリ塩
化ビニル、フッソ樹脂、ポリアセタール、ポリフェニレ
ンスルフィドなどからなる繊維状物で構成されたもので
ある。
このうち、特にポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレートを主体としたポリエステルが好まし
い。
本発明において用いられる不織布は、人工補綴物の強度
などの点より、不織布を構成する繊維の単糸強度が、2
g/d以下のものであることが好ましい。
また、単繊維繊度が1.0d以下の極細繊維を用いるこ
とにより、後に述べる不織布との3次元的交絡の効果が
高まるとともに、非常に柔軟な人工補綴物となるため好
ましい。
これら織物または編物および不織布を構成する繊維の少
なくとも一部に極細繊維を用いた場合、3次元的交絡の
効果が高まるとともに、非常に柔軟な人工補綴物となる
ため好ましくなる。
上記極細繊維に関して、人工補綴物形成にあたり、既に
かかる極細繊維の形態となっている繊維そのままを用い
てもよいが、科学的または物理的手段により、極細化可
能な繊維を用いて筒状構造物を形成し、後に極細化する
ことにより結果的に極細繊維で筒状構造物が形成される
ようになってもよい。
後手段により極細化可能な繊維きしては、例えば特公昭
48−22126号、特公昭53−22593号公報な
どで見られるよう多成分系繊維の一部を除去するかもし
くは剥離させるなどの手段によりフィブリル化もしくは
極細化するタイプの繊維を使用することができる。
本発明における極細繊維とはその単繊維繊度が、1.0
d以下のものを言い、より好ましくは、0゜5d以下、
さらに好ましくは、0.2d以下のものを言う。
また、本発明における筒状とは、該筒状の断面が円形で
あるものが望ましいが、円形だけに限定されることはな
く、適宜に、楕円、三角形、長方形、多角形など、また
これらの組合せ応用的な断面のものなども使用すること
ができる。
本発明における繊維状物の巻き付は方は、適当なピッチ
間隔で巻き付けるのであるが、このとき、繊維状物のピ
ッチ間隔は、該円筒状人工補綴物の直径および不織布の
厚みにもよるが、1mm以上30mm以下が好ましく、
2mm以上10mm以下がより好ましい。また巻き付は
方としては、方向に順次ずらして巻き付けていってもよ
いが、表面荒れがなく均一に交絡させるために、往復し
て巻き付けてもよい。
本発明においてウォータージェットパンチは、通常は、
5〜200kg/cm2の圧力で直径0゜05mm〜1
.0mmの小孔径からウォータージェット流を、筒状構
造物に不織布を被覆してさらに繊維状物もしくはネット
状物を巻き付けた被覆体のウォータージェットパンチの
水流の当たる作用点が円筒の中心線(円筒の中心軸とウ
ォータージェットノズルの噴射孔の中心を通る面が円筒
周面と交叉して構成される線)上に当たり、かつ、該水
流の当たる点における円筒の横断面円の接線に対して垂
直になるように噴射する方法がよい。
この位置がずれると、ウォータージェットパンチ流は、
剪断力として働く作用を生じてき、筒状の織物または編
物から不織布をはぎ取る作用を及ぼし、不織布の繊維を
筒状の織物または編物との交絡が良好に行なえない場合
があるので好ましくない。
噴射圧は、弱過ぎると絡まないが、あまりに強過ぎると
繊維が切断して好ましくない。この範囲の中で繊維の強
度や繊維束の太さ、人工補綴物の柔軟性を充分考慮して
適宜決定すればよい。
ウォータージェットパンチ処理は被覆体の周面に対して
施されるのがよい。特に、好ましくは、被覆体を、ウォ
ータージェットに対して相対的に回転運動させつつウォ
ータージェットパンチ処理を施すのが好ましい。すなわ
ち、固定的に噴射されるウォータージェットに対して、
被覆体を回転させつつウォータージェットを当てるか、
または、被覆体は回転させずに、該被覆体の周囲におい
て該被覆体を中心としてウォータージェット装置を回転
移動させつつウォータージェットを当てるようにしても
よいし、あるいはまた、これら2つの態様を組合わせて
処理するようにしてもよい。すなわち、本発明において
相対的に回転運動させるという意味は、具体的態様とし
て、流体噴射部位置を限定し筒状構造物自体を回転運動
(自転運動)させるか、あるいはその逆に、筒状構造物
の外周軌道上を流体噴射部を回転させながら移動(公転
と自転の組合わせ運動)させる態様、さらにこれらの組
合わせ等の態様を意味するものである。
本発明の人工補綴物において、ウォータージェットパン
チの途中で、上記繊維状物をとりはずした場合、その形
状を保持するための別手段として、クリンプ(捲縮)付
与を施すようにしてもよい。
これにより、筒状構造物が偏平になり取扱いが困難にな
る、あるいはまた、移植しても閉塞、伸度不足による取
扱い性不良などの問題を生じることを防ぐことができる
ようになる。
筒状構造物に対してかかるクリンプ付与加工を施す方法
としては、たとえば、波形溝を有する型状物を筒状構造
物に挿入し、波形の溝に沿って筒状構造物を順次、該波
形の溝に押しつけてから熱処理を行なう方法等を用いる
ことができるか、必ずしもこれに限定されず、適宜の方
法を用いることができる。
以上、一般的な例に9いて述べたが、さらに好ましい例
としては、不織布を載せ一度ウオータージェットパンチ
処理したものを、内と外をひっくり返し、非パンチ処理
面に対してウォータージェットパンチ処理することであ
る。
また、さらに好ましい例は、織物または編物の両面を不
織布で被覆する場合がある。
この場合は、たとえば、織物または編物に少し小さめの
円柱状等の心棒を挿入した後、不織布で被覆し、該不織
布の表面に繊維状物もしくはネット状物を巻き付けて、
不織布か織物目または編物目から内側に入り込むぐらい
の強いウォータージェットパンチ処理を施して両者を絡
ませ、結果的には、織物または編物の両面を不織布で被
覆する場合と同様なものが得られるものである。
また、織物または編物を不織布で被覆し、該不織布の表
面に繊維状物もしくはネット状物を巻き付けてウォータ
ージェットパンチ処理を施した後、繊維状物を取り外し
、不織布を補綴物の内側にもっていき、外側に再び不織
布で被覆し、再度ウォータージェットパンチをかけて織
物または編物の両面を不織布で被覆する。この場合は、
内側と外側の不織布がうまく絡み合い強度的にも強くな
る。
[実施例] 以下に実施例によって本発明を説明する。
本発明の有効性や権利の範囲はこれによって限定された
り制限されたりするものではない。
実施例1 経糸に50D−48フイラメント(f)のポリエステル
繊維を用い、緯糸として海島型多成分繊維で120D−
40f、海成分ポリエチレンテレフタレート80部、品
数36島/f、のものを用い繻子織りで、内径6.2m
mφ、長さ15cmの筒状構造物を形成した。
これを、トリクレン中に浸漬することで海成分のポリス
チレンを除去した。その後、乾燥した。
一方、海島型多成分繊維で3d(デニール)、海成分ポ
リエチレンテレフタレート85部、品数16島/fの原
綿をカードにかけ、不織布シートを作り、これをトリク
レン中に浸漬することで海成分のポリスチレンを同様に
除去した。その後、乾燥した。
上記筒状構造物にステンレス製の6mmφの心棒を挿入
した後、これを上記不織布で被覆した。
この被覆した不織布を仮固定するために、繊度120d
のポリプロピレンモノフィラメントをピッチ間隔3mm
で往復して巻き付けた被覆体を得た。
こうして得られた被覆体を回転させながら、吐出径直径
0.25mm、吐出径間隔2.5mmのウォータージェ
ットノズルから水流を噴射させ、このとき圧力10kg
/am2から順次圧力を上げて最終的に80kg/cm
2の圧力にてウォータージェットパンチ処理を施した。
さらに乾燥した後、熱風乾燥機で加熱乾燥した。
冷却後、心棒をはずすと、不織布と織物とは均一に交絡
しており、耐はつれ性に優れ、強度も強く、また形状保
持性も優れた人工血管が製造できた。
実施例2 実施例1で用いた織物と不織布を用い、実施例1と同様
にステンレスの心棒を挿入した後、0゜2mmφステン
レス繊維でピッチ間隔5mmで往復して巻き付け、次い
で実施例1と同様の条件のノズルを用いて、水流を噴射
させ、このとき圧力lQkg/cm2から順次圧力を上
げて最終的に50kg/cm2の圧力にてウォータージ
ェットパンチ処理を施した。さらに、ステンレス繊維を
はずして、再度80kg/cm2でウォータージェット
パンチをかけて心棒を除き、さらに、処理した筒状物の
内外面を逆転させ、再度心棒を挿入し50kg/cm2
のウォータージェットパンチ処理を行なった。さらに、
不織布面を内壁にして繊度120dのポリプロピレンモ
ノフィラメントをピッチ間隔3mmで一方向に順次ずら
して巻き付け、熱風乾燥機で加熱した。冷却後、心棒を
はずすと、不織布と織物とは均一に交絡しており、耐は
つれに優れ、強度も強く、また形状保持性も優れた人工
血管を製造できた。
実施例3 経糸に50D−48fのポリエステル繊維を用い、緯糸
として海島型多成分繊維で120D−40f、海成分ポ
リエチレンテレフタレート80部、島数36島/fのも
のを用い、繻子織りで内径12.5mmφ、長さ15c
mの筒状構造物を形成した。これを、トリクレン中に浸
漬することで海成分のポリスチレンを除去した。
一方、海島型多成分繊維で6d、海成分ポリエチレンテ
レフタレート78部、島数36島/fの原綿をカードに
かけ、不織布シートを作り、これをトリクレン中に浸漬
することで海成分のポリスチレンを同様に除去した。
上記筒状構造物にステンレス製の12mmφの心棒を挿
入した後、この構造物を上記不織布で被覆させた。
さらに、この被覆した不織布を仮固定するために網目の
大きさ3mm四方のポリエチレン製ネットを全体に巻き
付けて被覆体を得た。
これを回転させながら、吐出径庭径0. 25mm1吐
出径間隔2.5mmのウォータージェットノズルから水
流を噴射させ、このとき圧力10kg / c m 2
から順次圧力を上げ最終的に50kg/ c m 2に
てウォータージェットパンチ処理を施した。さらに、上
記ネットを取り外し、再度80kg/cm2の条件にて
ウォータージェットパンチ処理を施して心棒を抜いた。
次いで、得られた筒状物に、さらに12mmφ、ピッチ
1.75mmの波形溝を有した心棒を挿入し、ステンレ
ス繊維を波形溝に沿って巻き付けた後、熱処理を行なっ
てクリンプ付与加工を行なった。
その後、ステンレス繊維と心棒をはずすと、不織布と織
物とは均一に交絡しており、耐はつれ性に優れ、強度も
強く、また、円筒状の形状保持性も優れかつ適度の伸度
を有する取扱い性の良好なパッチが製造できた。
比較例1 実施例1と同様の織物と不織布を用いて、実施例1と同
様に織物に心棒を挿入した後、不織布を巻き付けた。
これを回転させながら、吐出後直径0.25mm1吐出
径間隔2.5mmのウォータージェットノズルから、圧
力10kg/cm2にてウォータージェットパンチ処理
を施すと、巻き付けた不織布が織物上から剥がれ落ち両
者を交絡させることはできなかった。
比較例2 実施例1と同様の織物と不織布を用いて、実施例1と同
様に織物に心棒を挿入した後、ポリビニルアルコールで
、不織布を織物に接着させた。
これを回転させながら、吐出径庭径0. 25mm1吐
出径間隔2.5mmのウォータージェットノズルから、
圧力10kg/cm2、次イテ30kg/cm2の条件
でウォータージェットパンチ処理を施すと、巻き付けた
不織布が、織物上から剥がれ落ちたため、不織布と織物
との交絡は不均一であり、またほつれやすく形状保持性
も悪かった。
[発明の効果] 以上述べた通りの本発明の人工補綴物の製造方法によれ
ば、従来では達成できなかった円筒状の織物・編物基材
と、繊維が均一に分散した不織布とが良好に一体化され
ていて、生体適合性に優れ、かつほつれがなく、強度も
高くポロシティ−のコントロールが容易な人工補綴物を
簡単に製造することができるようになる。
特許出願大東し株式会社

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)織物または編物からなる筒状構造物を不織布で被
    覆し、さらに該不織布の表面に繊維状物もしくはネット
    状物を巻き付けて被覆体を形成せしめて、該被覆体の周
    面にウォータージェットパンチ処理を施して、前記筒状
    構造物と不織布とを絡ませることを特徴とする人工補綴
    物の製造方法。
  2. (2)被覆体の周面にウォータージェットパンチ処理を
    施すに際し、該被覆体をウォータージェットに対して相
    対的に回転運動させつつウォータージェットパンチ処理
    することを特徴とする請求項第1項記載の人工補綴物の
    製造方法。
  3. (3)ウォータージェットパンチ処理を施した後、繊維
    状物もしくはネット状物を取り外し、再度、被覆体の周
    面にウォータージェットパンチ処理を施すことを特徴と
    する請求項第1項記載の人工補綴物の製造方法。
  4. (4)ウォータージェットパンチ処理を施した後、繊維
    状物もしくはネット状物を取り外し、さらに被覆体に対
    してクリンプ付与加工を施すことを特徴とする請求項第
    1項記載の人工補綴物の製造方法。
  5. (5)ウォータージェットパンチ処理を施した後、被覆
    体に熱処理を施すことにより繊維状物を不織布に融着さ
    せることを特徴とする請求項第1項記載の人工補綴物の
    製造方法。
  6. (6)繊維状物として、少なくともその外表部が軟化点
    200℃以下のポリマーからなる繊維状物を用いること
    を特徴とする請求項第5項記載の人工補綴物の製造方法
  7. (7)繊維状物がポリプロピレン系のものであることを
    特徴とする請求項第5項記載の人工補綴物の製造方法。
  8. (8)繊維状物がポリエステル系のものであることを特
    徴とする請求項第5項記載の人工補綴物の製造方法。
  9. (9)織物または編物、および/または不織布を構成す
    る繊維が繊度1デニール以下のものであることを特徴と
    する請求項第1項記載の人工補綴物の製造方法。
  10. (10)不織布を構成する繊維が2g/d以上の強度を
    持つことを特徴とする請求項第1項記載の人工補綴物の
    製造方法。
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