JPH04121911U - ベルトコンベヤの水切り装置 - Google Patents
ベルトコンベヤの水切り装置Info
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- Structure Of Belt Conveyors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 地上コンベヤに適した水切り効果の高い水切
り装置を提供する。 【構成】 ベルトコンベヤに接触したり離間したりする
ようにベルトコンベヤの上方に揺動自在に設けられたス
クレーパ10と、該スクレーパ10を揺動させるシリンダ6
と、該シリンダ6のロッド7とスクレーパ10を連結する
中間リンクと、前記スクレーパ10を常時ベルトコンベヤ
に接触させる方向に付勢するウエイト8とから構成され
ている。水切り作業時に水が流れてくるとベルトコンベ
ヤのベルトが水の重みで下るが、ウエイト8の重量でス
クレーパ10はベルトに追随して下降する。この動きは中
間リンク4が回動することで許容される。この結果、ス
クレーパの先端縁とベルトコンベヤとの間には隙間が生
じず効果的に排水することができる。
り装置を提供する。 【構成】 ベルトコンベヤに接触したり離間したりする
ようにベルトコンベヤの上方に揺動自在に設けられたス
クレーパ10と、該スクレーパ10を揺動させるシリンダ6
と、該シリンダ6のロッド7とスクレーパ10を連結する
中間リンクと、前記スクレーパ10を常時ベルトコンベヤ
に接触させる方向に付勢するウエイト8とから構成され
ている。水切り作業時に水が流れてくるとベルトコンベ
ヤのベルトが水の重みで下るが、ウエイト8の重量でス
クレーパ10はベルトに追随して下降する。この動きは中
間リンク4が回動することで許容される。この結果、ス
クレーパの先端縁とベルトコンベヤとの間には隙間が生
じず効果的に排水することができる。
Description
【0001】
本考案はベルトコンベヤの水切り装置に関する。
製鉄所や火力発電所などの構内には、鉱石原料や石炭等を輸送するための地上
コンベヤが長い距離にわたって設置されている。この地上コンベヤによって運ば
れる鉱石原料等は粉体や粒塊状態であるので、輸送時の落ちこぼれを防止するた
めに樋状のベルトコンベヤを使用している。ここにいう樋状のコンベヤとは、い
わゆるトラフ角付きベルトコンベヤや断面V字状で走行するコンベヤをいう。
【0002】
ところで、地上コンベヤは屋外に設置されているため、雨水などが逃げ路のな
いままコンベヤ上に集溜される。コンベヤ上に雨水などが集溜したままでコンベ
ヤを運転すると、輸送物に水分が吸着され、後工程の諸設備、たとえばヘッド・
シュート、ホッパなどに極めて悪い影響を与えることとなるため、溜水を排出す
ることが必要である。
【0003】
従来の水切り装置としては、特公昭55-11970号公報や実公平2-25774 号公報に
記載されたものがある。
これらは、いずれも水切りのためのスクレーパをベルトコンベヤの上面に接触
させて、溜水をコンベヤの側方に排出するように構成したものである。
【0004】
ところが、前記従来の水切り装置では、水の重量によりコンベヤのベルトが下
方に撓むと、スクレーパとの間に隙間ができ、完全に水が切れないという問題が
あった。
また、上記問題点を解消するために、ベルトコンベヤの下からローラなどでベ
ルトを押し上げスクレーパとベルトとの間の隙間を無くすることも検討されたが
、そうすると水切り装置が複雑となり、設置スペースが確保しにくいなど、種々
の問題点を惹起することになる。
【0005】
本考案はかかる事情に鑑み、簡単な設備でありながら水切り効果の高い水切り
装置を提供することを目的とする。
【0006】
本考案は、ベルトを樋状にして走行させるベルトコンベヤの水切り装置であっ
て、ベルトコンベヤに接触したり離間したりするようにベルトコンベヤの上方に
揺動自在に設けられたスクレーパと、該スクレーパを格納位置と作業位置との間
で揺動させる揺動手段と、作業位置に設定されたスクレーパを、ベルトコンベヤ
の上下方向の動きに追随して、常時ベルトコンベヤに接触させる方向に付勢する
付勢手段と、ベルトコンベヤに追随して動くスクレーパの揺動を前記揺動手段を
駆動することなく許容吸収するエスケープ機構とからなることを特徴とする。
【0007】
本考案における揺動手段とは、スクレーパを格納位置と作業位置との間で動か
しうるものであればどのようなものでもよく、たとえば、シリンダを用いたもの
や、可撓性部材とその可撓性部材を巻上げ巻下げする巻取装置からなるものが用
いられる。また、付勢手段とは、スクレーパの先端縁をベルトコンベヤに押し付
けうる手段であればどのようなものでもよく、たとえばスクレーパ自体の自重や
、スクレーパに載せられたウエイト、スクレーパの先端縁を下方に引張ったり押
し付けたりするスプリングなどの種々の手段を含むものである。さらに、エスケ
ープ機構とは、ベルトコンベヤに追随して動くスクレーパの揺動を前記揺動手段
を駆動することなく許容吸収しうるものであればどのようなものでもよく、たと
えばシリンダの端部に設けられた中間リンクや、シリンダとスクレーパとの間に
設けられた圧縮バネなどが該当し、さらに揺動手段が可撓性部材であれば、その
撓みによって実現されるものなどが含まれる。
【0008】
本考案の水切り装置をセットするときは、揺動手段によりスクレーパを作業位
置まで揺動させ、その先端縁をベルトコンベヤに接触させる。このとき、エスケ
ープ機構が中間リンクであれば中間リンクを折れ曲らせ、可撓性部材であれば可
撓性部材を弛ませておいてスクレーパの先端縁がさらに下降する余地を与えてお
く。水切り作業時に水が流れてくるとベルトコンベヤのベルトが水の重みで下る
が、スクレーパは付勢手段によりベルトに追随して下降する。この結果、スクレ
ーパの先端縁とベルトコンベヤとの間には隙間が生じないので、効果的に排水を
行うことができる。そして、このスクレーパの追随動作はエスケープ機構により
許容吸収されるので、一々揺動手段を駆動制御する必要がない。
【0009】
つぎに本考案の実施例を説明する。
図9において、BCは製鉄所や火力発電所などで原料や石炭などを運搬するため
に設けられている地上コンベヤであり、Rはヤードに積付けられた原料や石炭な
どを地上コンベヤBCに払出すリクレーマである。本実施例における水切り装置A
は、たとえばリクレーマRの付帯設備として取付けられるものである。
【0010】
水切り装置Aの詳細を図1以下に基づき説明する。地上コンベヤBCの経路近傍
でリクレーマRの一端には、フレーム1がピン2で垂直面内に揺動自在に連結さ
れている。フレーム1の先端部上面にはブラケット3が設けられ、このブラケッ
ト3に中間リンク4の一端が連結されている。一方、地上コンベヤBCの上方にあ
るリクレーマRの張出ビーム5にはシリンダ6の上端が連結されており、該シリ
ンダ6のロッド7は前記中間リンク4の他端に連結されている。この中間リンク
4はシリンダ6のロッド7に対し、またフレーム1のブラケット3に対し、それ
ぞれ回転自在に連結されており、地上コンベヤBCのベルトが雨水などの重量で下
方に下がる距離よりも長いリンク長を有している。さらに、フレーム1の上面に
はウエイト8が載置されている。このウエイト8はスクレーパ10を常時下方に付
勢するための付勢手段である。なお、前記シリンダ6としては、モートルシリン
ダ、位置制御が可能な油圧・空圧シリンダ等がある。
【0011】
フレーム1の先端部下面にはスクレーパ10が取付けられている。スクレーパ10
は図2〜3に示されるように、支持板11、取付板12、ゴム板13および押え板14か
らなり、平面視でV字状に構成されている。支持板11はフレーム1の下面に固定
されており、取付板12は支持板11に対し傾斜角度を調整可能に取付けられている
。すなわち、取付角度θは地上コンベヤBC設置角度などに応じて調整せられ、長
孔15に通されたボルト16で固定されている。ゴム板13は地上コンベヤBCの断面形
状や大きさに合せて裁断され、押え板14で取付板12に固定されている。
【0012】
上記のごときスクレーパ10が地上コンベヤBC上にセットされた状態が図4の正
面図および図5の平面図に示されている。なお、このセット状態は図1に示され
るように中間リンク4が横向きに折れ曲るまでシリンダ6を伸長させ、前記中間
リンク4の回動でスクレーパ10の先端縁が下方に下る余地を与えておかなければ
ならない。
【0013】
さて、地上コンベヤBCが浅いV字状ないしはトラフ状になって走行し、その中
央部上面に雨水Wが溜っていると、雨水Wは矢印wで示すようにスクレーパ10の
側面に沿って流れ、地上コンベヤBCの側方に排出される。
【0014】
そして、叙上のごとき水切り作業中、図6に示されるように雨水Wの重量で地
上コンベヤBCのベルトが下方へ下がると、ウエイト8の重量によって、スクレー
パ10の先端縁がベルトBCのたわみに追随して下がっていく。その動きは中間リン
ク4が矢印aで示すように回動することで許容され、シリンダ6を伸長させなく
ともよい。
【0015】
上記のごとく、本実施例ではスクレーパ10のゴム板13と地上コンベヤBCの上面
との間には隙間が生じないので、雨水Wを残すことなく排水することができ、こ
のため、スクレーパの水切り効果が非常に高いものである。また、雨水などの重
量によるベルトの撓みに対してシリンダ6の動きを使わず、ウエイト8の付勢力
によってスクレーパ10が追随して動くので、高度な制御動作を要せず、水切り装
置を簡単かつコンパクトに構成することができる。
【0016】
つぎに、本考案の他の実施例を説明する。
上記実施例では地上コンベヤBCに対してスクレーパ10を接触させたり離間させ
たりするのにシリンダ6で行ない、また、スクレーパ10が地上コンベヤBCにセッ
トされた状態において、スクレーパ10の先端縁が下方に下る余地を与えるために
中間リンク4を設けるようにしたが、図7に示すようにフレーム1の先端部上面
または支持板11の先端部上面にブラケット3を設け、これに可撓性部材(たとえ
ば、ワイヤロープ、チェーン、合成繊維ロープなど)17を連結してスクレーパ10
を吊下げ、前記可撓性部材17を巻取装置19で巻上げ、巻下げするようにしてもよ
い。なお、18は可撓性部材17を案内するための転向シーブである。
【0017】
本実施例においてスクレーパ10を作業位置にセットするばあいは、可撓性部材
17を巻下げてスクレーパ10の先端縁を地上コンベヤBCに接触させると共に、さら
に可撓性部材17を弛ませておいてスクレーパ10の先端縁がさらに下降する余地を
与えておく。雨水Wの排水は前記実施例と同様に行われ、地上コンベヤBCの上下
方向の動きは可撓性部材17が撓むことで吸収される。つまり、本実施例では可撓
性部材17がエスケープ機構をも兼ねている。
【0018】
また、上記実施例では、ウエイト8によりスクレーパ10を下方に付勢したが、
これを適宜の引張りバネをスクレーパ10と地上コンベヤBCの下面の機枠との間に
配設しスクレーパ10を地上コンベヤBCに常に接触するように付勢してもよく、あ
るいは、圧縮バネをスクレーパ10とリクレーマ本体との間に介在させて、スクレ
ーパ10を地上コンベヤBCに常に接触するように付勢してもよい。
【0019】
さらに、前記実施例の中間リンク4に代え、図8に示すようにシリンダ6のロ
ッド7先端とスクレーパ10のフレーム1との間に圧縮バネ20を取付けてもよい。
この圧縮バネ20は付勢手段およびエスケープ機構を兼ねている。すなわち、圧縮
バネ20の付勢力によりスクレーパ10を常に下方に押し付け、地上コンベヤBCの下
方への撓みに追随させると共に、地上コンベヤBCが上方に動いたときは圧縮バネ
20が縮むことによって、地上コンベヤBCの動きおよびスクレーパ10の揺動を許容
している。もちろん、この実施例において、付勢手段としてのウエイトをさらに
付加して用いてもよいものである。
【0020】
本考案によれば、ベルトコンベヤ上の雨水などを実用上完全に排水することが
でき、しかも簡単でコンパクトな構造であるので、種々の地上コンベヤに設備す
るのに適している。しかして、本考案によれば、ベルトコンベヤ上の輸送原材料
等に水分が付着吸収することがないので、後工程での水分管理や設備汚損の防止
に効果が大きいものである。
【図1】本考案の一実施例にかかわる水切り装置の側面
図である。
図である。
【図2】図1に示されたスクレーパ10の拡大部分平面図
である。
である。
【図3】図1に示されたスクレーパ10の拡大側面図であ
る。
る。
【図4】スクレーパ10の排水作用を示す正面図である。
【図5】スクレーパ10の排水作用を示す平面図である。
【図6】ベルトコンベヤBCが雨水の重量で下ったときの
水切り装置の動きを示す説明図である。
水切り装置の動きを示す説明図である。
【図7】本考案の他の実施例かかわる水切り装置の側面
図である。
図である。
【図8】本考案のさらに他の実施例かかわる水切り装置
の側面図である。
の側面図である。
【図9】本考案の水切り装置Aと地上コンベヤBCを示す
説明図である。
説明図である。
1 フレーム
4 中間リンク
6 シリンダ
10 スクレーパ
11 支持板
12 取付板
13 ゴム板
17 可撓性部材
20 圧縮バネ
Claims (3)
- 【請求項1】ベルトを樋状にして走行させるベルトコン
ベヤの水切り装置であって、ベルトコンベヤに接触した
り離間したりするようにベルトコンベヤの上方に揺動自
在に設けられたスクレーパと、該スクレーパを格納位置
と作業位置との間で揺動させる揺動手段と、作業位置に
設定されたスクレーパを、ベルトコンベヤの上下方向の
動きに追随して、常時ベルトコンベヤに接触させる方向
に付勢する付勢手段と、ベルトコンベヤに追随して動く
スクレーパの揺動を前記揺動手段を駆動することなく許
容吸収するエスケープ機構とからなることを特徴とする
ベルトコンベヤの水切り装置。 - 【請求項2】前記揺動手段がシリンダであり、前記エス
ケープ機構がシリンダとスクレーパとの間に連結された
中間リンクであることを特徴とする請求項1記載の水切
り装置。 - 【請求項3】前記揺動手段がスクレーパを吊下げる可撓
性部材と該可撓性部材を巻上げ巻下げする巻取装置から
なり、前記エスケープ機構が可撓性部材の撓みで実現さ
れることを特徴とする請求項1記載の水切り装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3213091U JP2511374Y2 (ja) | 1991-04-10 | 1991-04-10 | ベルトコンベヤの水切り装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3213091U JP2511374Y2 (ja) | 1991-04-10 | 1991-04-10 | ベルトコンベヤの水切り装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04121911U true JPH04121911U (ja) | 1992-10-30 |
JP2511374Y2 JP2511374Y2 (ja) | 1996-09-25 |
Family
ID=31915156
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3213091U Expired - Fee Related JP2511374Y2 (ja) | 1991-04-10 | 1991-04-10 | ベルトコンベヤの水切り装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2511374Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100895953B1 (ko) * | 2002-10-17 | 2009-05-07 | 주식회사 포스코 | 원료 수송 컨베이어벨트의 수분 제거장치 |
JP2021030416A (ja) * | 2019-08-29 | 2021-03-01 | 椿本メイフラン株式会社 | 搬送装置 |
-
1991
- 1991-04-10 JP JP3213091U patent/JP2511374Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100895953B1 (ko) * | 2002-10-17 | 2009-05-07 | 주식회사 포스코 | 원료 수송 컨베이어벨트의 수분 제거장치 |
JP2021030416A (ja) * | 2019-08-29 | 2021-03-01 | 椿本メイフラン株式会社 | 搬送装置 |
WO2021039440A1 (ja) * | 2019-08-29 | 2021-03-04 | 椿本メイフラン株式会社 | 搬送装置 |
CN114269664A (zh) * | 2019-08-29 | 2022-04-01 | 椿本美芙兰株式会社 | 输送装置 |
CN114269664B (zh) * | 2019-08-29 | 2023-09-19 | 椿本美芙兰株式会社 | 输送装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2511374Y2 (ja) | 1996-09-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |