JPH04119366U - ダイアフラムポンプの自動エア抜き油補給弁 - Google Patents

ダイアフラムポンプの自動エア抜き油補給弁

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JPH04119366U
JPH04119366U JP2163291U JP2163291U JPH04119366U JP H04119366 U JPH04119366 U JP H04119366U JP 2163291 U JP2163291 U JP 2163291U JP 2163291 U JP2163291 U JP 2163291U JP H04119366 U JPH04119366 U JP H04119366U
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富三雄 村越
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ダイアフラムポンプの自動エア抜き油補給弁を
改良し、この油補給弁の弁の開度が圧力供給手段から送
液される圧油の流速の変化に影響されないようにしてポ
ンプ吐出量の精度の向上を図る。 【構成】弁体47の圧力室34にピストン57を臨ませ
てこれを挿通支持する弁棒55の先端を弁体47の上部
に突出すると共に、その下端に弁56を形成してこれを
常時弾力的に閉弁付勢して、さらに圧力室34にピスト
ンポンプ36を連通接続し圧力室34内に送液された油
の圧力の変化に応じて開閉する一対のチェッキ弁48、
50を圧力室34に配設し、ピストンポンプ36からの
送液で間欠的に弁56を一定量開放して油溜室14と油
圧室16とを連通させることにより、ポンプの吐出精度
を向上させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、油圧駆動式ダイアフラムポンプの自動エア抜き油補給弁の改良に 関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、プランジャ等の往復動を油圧を介してダイアフラムに伝達してポンプ 動作を行うように構成したダイアフラムポンプは、定量性に優れ、しかも取扱液 がポンプ駆動機構に接触しないこと等から種々の化学プラント用ポンプとして使 用される。 すなわち、図2乃至図3において、参照符号10はダイアフラムポンプを示し 、この種のダイアフラムポンプ10ではこの上部に油溜槽12を設けて、この油 溜槽12内の油溜室14と弁装置を介して連通し、プランジャ15の作用により ダイアフラムの脈動を行う油圧室16内の油が不足した場合または前記油圧室1 6内の油が過剰となった場合にそれぞれ油を補給しまたは排出する。このように 構成することにより、油圧室16内のエアやガスを抜き、油圧室16内を適正油 量で満たして、ダイアフラム18に一定の押圧力を得る。
【0003】 しかるに、このダイアフラムポンプ10は、ダイアフラム18によって仕切ら れたダイアフラムヘッドと油圧室16の両側面にダイアフラム18を保持しかつ その変位を制限する多数の通孔20を穿設した保護板22を配設し、さらに油溜 室14内には通常、プランジャ15の作用により油圧室16内に発生する気泡を 排出し、かつ油圧室16からの油漏れによる駆動液(油)の減少を補う油補給弁 24と、油圧室16内の圧力が規定値以上になったときに油圧を逃がす安全弁2 6とが設けられ、前記油補給弁24は圧力供給手段28としてのカム30とピス トンポンプ36とを介して連動させて間欠的な弁の開閉動作を行っている。
【0004】 この場合、油補給弁24は図3に示すように、弁体32内部に圧力室34を形 成してこの圧力室34にポンプの往復動機構と共に連動するカム30を介して作 動するピストンポンプ36を連通接続し、圧力室34に油溜室14内の油を導入 すべく弁体32の上部に流量調整弁(図示せず)を配設し、かつこの圧力室34 内に中間に固定されたピストン38を臨ませてこれを挿通支持すると共に下端に ステム40を形成してこれを常時弾力的に付勢閉弁する弁棒42を挿通配置し、 さらに圧力室34を挿通した弁棒42の一部をテーパ44に形成した弁部46を 設け、その先端を弁体32より突出させて弁の作動状態を外部から監視できるよ うに構成している。
【0005】 このように構成することにより、油補給弁24はピストンポンプ36により間 欠的に送液される圧油が流量調整弁のオリフィスを通過する際に生ずる差圧によ りピストン38を押し下げてステム40を開放し、ダイアフラムポンプ油圧室1 6内への油の補充ならびに油圧室16内に生じたガスの排出を行うことができる 。
【0006】 また、図4に示すような別のガス抜弁は、ピストンポンプ36より圧力室16 内に供給される圧油がボール弁44を通過する際、この弁のボールが上方に押し 上げられて閉弁する。その結果ポンプ油圧室16内の圧油が昇圧しピストン38 を押し下げてステム40を開放するよう構成することにより、油圧室16内のガ ス抜きならびに油の補充を行うことができる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このように構成した図3に示すような前者の油補給弁24によ れば、ポンプの回転数が変化して低速になるとピストンポンプ36により送液さ れてくる油の流速が低下し、前記流量調整弁より導入される油の差圧の減少に伴 い、弁の押下げ力が低下して弁の開度が少なくなる。また、回転数が高速になる と差圧が上昇して弁の開度が過大となる。このように、弁の開度が過大化すると ポンプの油圧室16内への油の供給量が増大するためポンプの吐出精度が低下す る難点を有していた。
【0008】 また、図4に示す後者の油補給弁24は、ピストンポンプ36より圧力室34 内に送液される圧油がボール弁44を通過する際、このボールが上方に押し上げ られて閉弁する。その結果圧力室34内の油圧が昇圧しピストン38を押し下げ て弁棒42のステム40を開放するよう構成されるが、弁の開閉状態を外部より 目視で監視することができない難点を有していた。
【0009】 そこで、本考案の目的は、弁体内に形成された圧力室にダイアフラムの脈動動 作に連動して間欠的に圧油を送液する圧力供給手段を連通接続すると共にこの供 給手段による圧力の変化に応じて開弁または閉弁して油溜室内の油を吸込みまた は排出する一対のチェッキ弁を圧力室に配設し、かつこの圧力室内にピストンを 臨ませてこれを挿通支持する弁棒の先端を弁体上部に突出すると共にその下端に 弁を形成してこれを常時弾力的に閉弁付勢するよう構成することにより、弁の開 度が圧力供給手段から送液される圧油の流速の変化に影響されずポンプの適正な 吐出精度を得ることのできるダイアフラムポンプの自動エア抜き油補給弁を提供 するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本考案は、油圧室とポンプ室との間にダイアフラ ムを介在させ、前記油圧室内の油を容積変化させてダイアフラムに脈動を与え取 扱液を送液するダイアフラムポンプにおいて、 前記ポンプの上部に油溜槽を配設して前記槽内の油溜室と前記油圧室とを連通 接続すると共にこれら両室の間に自動エア抜き油補給弁を配設してなり、この油 補給弁は、弁体内に形成された圧力室と、この圧力室にダイアフラムの脈動動作 に連動して間欠的に圧油を送液する圧力供給手段と、この圧力供給手段から送液 された圧油の圧力の変化に応じて開弁または閉弁し油溜室内の油を吸込みまたは 排出べく圧力室に配設された一対のチェッキ弁と、前記圧力室内にピストンを臨 ませるようこれを挿通支持して先端を弁体上部に突出すると共に下端に弁を形成 し常時弾力的に閉弁付勢するようにした弁棒とで構成し、前記圧力供給手段から の間欠的な送液により前記弁棒を一定量移動させて開弁した際油圧室と油溜室と を連通接続し前記油圧室内のガスの排出または油の補充を行うよう構成すること を特徴とする。
【0011】
【作用】
本考案に係るダイアフラムポンプの自動エア抜き油補給弁は、弁体内に形成さ れた圧力室にダイアフラムの脈動動作に連動して間欠的に圧油を送液する圧力供 給手段を連通接続すると共にこの供給手段による圧力の変化に応じて開弁または 閉弁して油溜室内の油を吸込みまたは排出する一対のチェッキ弁を圧力室に配設 し、かつこの圧力室内にピストンを臨ませてこれを挿通支持する弁棒の先端を弁 体上部に突出すると共にその下端に弁を形成してこれを常時弾力的に閉弁付勢す るよう構成することにより、弁の開度が圧力供給手段から送液される圧油の流速 の変化に影響されずポンプの適正な吐出精度を得ることができ、さらに弁の作動 状態を外部より監視することができる。
【0012】
【実施例】
次に、本考案に係るダイアフラムポンプの自動エア抜き油補給弁の実施例につ き添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。 なお、説明の便宜上図2乃至図4に示す従来のダイアフラムポンプに使用され る自動エア抜き油補給弁と同一の構成部分については同一の参照符号を付してそ の詳細な説明を省略する。すなわち、図1は本考案の一実施例を示す油補給弁の 断面図を示す。図において参照符号47は弁体を示し、この弁体47は油溜槽1 2内底部に液密に螺着される。この弁体47内部中央には圧力室34が形成され 、この圧力室34には前述した図1に示す圧力供給手段としてのカム30および ピストンポンプ36と流通路52、54を介して連通し、ポンプの往復動機構に よりダイアフラム18に脈動を与える動作とカム30を介して連動するピストン ポンプ36により前記圧力室34に間欠的な圧油の送液を行っている。そして、 弁体47の圧力室34の上部にはピストンポンプ36より送液された圧力室34 内の圧油の変化に応じて開弁または閉弁して油溜室14に対し油を給排出する一 対のチェッキ弁48、50が配設されている。
【0013】 さらに弁体47には弁棒55が摺動可能に挿通配置され、この弁棒55の先端 は弁体47上部より突出すると共にその中間部には一部が圧力室34に臨むよう ピストン57が固定され、下端には流通路53を介して油溜室14とポンプの油 圧室16とを連通または閉塞する弁56を構成するステム40が形成されている 。また、弁体47の下方内部にはピストン57下端を弾力的に押圧付勢してステ ム40により常時閉弁するスプリング58の収納室60が形成されている。この 収納室60には油溜室14と連通する斜の通孔62が形成され、弁の開放時に油 圧室16内のガスの排出または油圧室16内への油の補充を行うよう構成されて いる。
【0014】 一方、弁棒55の弁体47より突出した先端にはリング64がナットを介して 固定され、これにより弁56の作動状態を外部より監視することができる。
【0015】 また、圧力室34内のピストン57端部にはフランジ59が形成され、このフ ランジ59の肩部と圧力室34底面との間には閉弁時に一定の間隙Eが形成され 、これにより弁56開放時のリフト量を一定にして油圧室16へ供給される油量 を制限し、ポンプ吐出量の精度を確保している。 こように構成することにより、ダイアフラムの脈動動作に連動して送液される 圧油の流速がポンプモータの回転数の変化に対応して変化しても弁の開度が変化 することがなく、適正な吐出量を得ることができる。
【0016】
【考案の効果】
前述した実施例から明らかなように、本考案に係るダイアフラムポンプの自動 エア抜き油補給弁によれば、弁体内に形成された圧力室にダイアフラムの脈動動 作に連動して間欠的に圧油を送液する圧力供給手段を連通接続すると共にこの供 給手段による圧力の変化に応じて開弁または閉弁して油溜室内の油を吸込みまた は排出する一対のチェッキ弁を圧力室に配設し、かつこの圧力室内にピストンを 臨ませてこれを挿通支持する弁棒の先端を弁体上部に突出すると共にその下端に 弁を形成してこれを常時弾力的に閉弁付勢するよう構成することにより、弁の開 度が前記圧力室内の圧力の変化に影響されずポンプの適正な吐出精度を得ること ができ、また弁の作動状態が外部より容易に監視することができる。 従って、本考案ように改良された油補給弁を配設することによりダイアフラム ポンプの性能を一層向上できる等の優れた効果を有する。 以上、本考案の好適な実施例について説明したが、本考案の実施例に限定され ることなく、本考案の精神を逸脱しない範囲内において種々の設計変更をなし得 ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るダイアフラムポンプの自動エア抜
き油補給弁の一実施例を示す油補給弁の要部断面図であ
る。
【図2】従来のダイアフラムポンプの説明図である。
【図3】従来のダイアフラムポンプの自動エア抜き油補
給弁の要部断面図である。
【図4】従来のダイアフラムポンプの自動エア抜き油補
給弁の要部断面図である。
【符号の説明】
10 ダイアフラムポンプ 12 油溜槽 14 油溜室 16 油圧室 18 ダイアフラム 24 油補給弁 26 安全弁 28 圧力供給
手段 30 カム 32、47 弁
体 34 圧力室 36 ピストン
ポンプ 38、57 ピストン 40 ステム 42、55 弁棒 46 弁部 48、50 チェッキ弁 52、53、5
4 流通路 56 弁 58 スプリン
グ 62 通孔

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧室とポンプ室との間にダイアフラムを
    介在させ、前記油圧室内の油を容積変化させてダイアフ
    ラムに脈動を与え取扱液を送液するダイアフラムポンプ
    において、前記ポンプの上部に油溜槽を配設して前記槽
    内の油溜室と前記油圧室とを連通接続すると共にこれら
    両室の間に自動エア抜き油補給弁を配設してなり、この
    油補給弁は、弁体内に形成された圧力室と、この圧力室
    にダイアフラムの脈動動作に連動して間欠的に圧油を送
    液する圧力供給手段と、この圧力供給手段から送液され
    た圧油の圧力の変化に応じて開弁または閉弁し油溜室内
    の油を吸込みまたは排出べく圧力室に配設された一対の
    チェッキ弁と、前記圧力室内にピストンを臨ませるよう
    これを挿通支持して先端を弁体上部に突出すると共に下
    端に弁を形成し常時弾力的に閉弁付勢するようにした弁
    棒とで構成し、前記圧力供給手段からの間欠的な送液に
    より前記弁棒を一定量移動させて開弁した際油圧室と油
    溜室とを連通接続し前記油圧室内のガスの排出または油
    の補充を行うよう構成することを特徴とするダイアフラ
    ムポンプの自動エア抜き油補給弁。
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