JPH04119316U - 能動消音装置制御用音圧検出器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置全体のコストアップを招来することな
く、音圧検出器の屋外耐環境性を高める。 【構成】 排気管４１の出口周囲に設けた音響発生装置
４２によって、音圧検出器４５で検出される、前記排気
管４１からの排気音と同振幅、逆位相の音波を発生させ
ることで、前記排気音を消音する能動消音装置におい
て、前記音圧検出器４５が耐環境用の保護カバー０４で
覆われてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、屋外に用いられる能動消音装置に好適な能動消音装置制御用音圧検 出器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

排気音出口周囲に設置された音響発生装置によって、音圧検出器で検出される 前記排気音と同振幅、逆位相の音波を発生させることで、前記排気音をその打消 し作用で消音するようにした、所謂能動消音装置（アクティブサイレンサ）は既 に公知であり、屋内空調用ダクト等に良く適用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記能動消音装置は、従来、屋内の空調用ダクト等に適用されるのが常であり 、従って、その制御用音圧検出器の特にセンサ部の屋外における耐環境性を考慮 する必要はほとんどなかった。

【０００４】 ところが、近年、能動消音装置の適用範囲が、ガスタービン、ガソリン・ディ ーゼル・ガスエンジン等の吸気口や排気口、また冷却ファン等の吸入口や吐出口 等屋外に導出されるダクト端にまで拡まってきており、この場合、雨等の屋外環 境に対する、音圧検出器の耐環境性が問題となる。この対策として、例えば音圧 検出器に水中マイクロホン等の耐環境性に優れたマイクロホンを用いることが考 えられるが、これだと能動消音装置全体のコストアップを招来するという不具合 がある。

【０００５】 そこで、本考案の目的は、装置全体のコストアップを招来することなく、音圧 検出器の屋外耐環境性を高めることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 前記目的を達成するための、本考案の構成は、排気音出口周囲に設置された音 響発生装置によって、音圧検出器で検出される前記排気音と同振幅、逆位相の音 波を発生させることで、前記排気音を消音する能動消音装置において、前記音圧 検出器が耐環境用の保護カバーで覆われてなることを特徴とする。

【０００７】

【作用】

前記構成によれば、保護カバーで音圧検出器が覆われるので、安価に市販され ているマイクロホン（コンデンサ・マイクロホン、ダイナミック・マイクロホン 等）を音圧検出器として使用しても、優れた屋外耐環境性が保持される。

【０００８】

【実施例】

以下添付図面に基づいて本考案の一実施例を説明する。 先ず図４に、各種エンジンの排気音に能動消音装置を適用した場合のシステム 構成図を示す。 図示のように、排気管４１の先端外周に二重筒状に音響発生装置４２が設けら れ、その内部には、排気ガス流れ方向を向いた複数の音響発生部４３が付設され ている。

【０００９】 そして、前記排気管４１の排気口から放射される排気音４４の音圧を検出する 音圧検出器４５が前記排気口後方に設けられ、該音圧検出器４５の音圧信号４６ が音圧波形解析器４７に入力されている。

【００１０】 前記音圧波形解析器４７では、前記音圧信号４６を解析し、前述した排気音４ ４を打ち消すための音響発生部駆動信号４８を計算して当該駆動信号４８を前記 音響発生部４３に出力するようになっている。

【００１１】 従って、前記音響発生部４３からは、前記駆動信号４８により前記排気音４４ とは同振幅、逆位相の２次音４９が放射され、この２次音４９に打ち消されて前 記排気音４４が消音されることになる。

【００１２】 図１は、本考案の第１実施例を示す音圧検出器の構造図である。 図示のように、音圧検出器４５は、センサ部０１とこれに接続されるケーブル ０２とが筒状の支持部材０３で支持され、その外側に所定の間隙をおいて、下端 面が開放された筒状の保護カバー０４がビス０５で固定されている。

【００１３】 従って、前記音圧検出器４５は、そのセンサ部０１及び支持部材０３等が保護 カバー０４で雨等の屋外環境から保護される一方、下部の周間隙から進入してく る排気音の音圧をセンサ部０１が検出することになる。

【００１４】 図２は、本考案の第２実施例を示す音圧検出器の構造図である。 これは、図１におけるビス０５の代わりに、保護カバー０４を支持部材０３に 対し直接ねじ止めするようにした例であり、その作用、効果は図１の実施例と同 様である。図中０７が、前記ねじ止めのために支持部材０３の外周に一体に付設 した複数透孔０６付きの外向きフランジ状部である。

【００１５】 図３は、本考案の第３実施例を示す音圧検出器の構造図である。 これは、図２における音圧検出器４５において、保護カバー０４の径及び高さ を、制御対象とする波長の４分の１以下に抑えるとともに、保護カバー０４と支 持部材０３との周間隙に多孔質材０８を充填した例である。

【００１６】 これによれば、図１及び図２の実施例と同様の作用、効果が得られる一方、保 護カバー０４内部の共鳴現象によるセンサ部０１の急峻な特性の変化を抑えられ 、良好な検出精度を維持することができる。

【００１７】 なお、本考案は前記各実施例に限定されず、本考案の要旨を逸脱しない範囲内 で形状変更等種々の変更が可能であることは言う迄もない。

【００１８】

【考案の効果】 以上説明したように本考案によれば、音圧検出器を保護カバーで覆うようにし たので、音圧検出器の屋内はもとより屋外の耐環境性を高めることができ、これ により、例えば安価なマイクロホンをそのまま音圧検出器として用いることが可 能となって能動消音装置全体のコストを低く抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を示す音圧検出器の構造図
である。

【図２】本考案の第２実施例を示す音圧検出器の構造図
である。

【図３】本考案の第３実施例を示す音圧検出器の構造図
である。

【図４】各種エンジンの排気音に能動消音装置を適用し
た場合のシステム構成図である。

【符号の説明】

４１ 排気管 ４２ 音響発生装置 ４５ 音圧検出器 ０４ 保護カバー

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 小沼 浩 神奈川県相模原市田名3000番地 三菱重工 業株式会社相模原製作所内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 排気音出口周囲に設置された音響発生装
   置によって、音圧検出器で検出される前記排気音と同振
   幅、逆位相の音波を発生させることで、前記排気音を消
   音する能動消音装置において、前記音圧検出器が耐環境
   用の保護カバーで覆われてなることを特徴とする能動消
   音装置制御用音圧検出器。