JPH04118117U - ハニカムフイルタ - Google Patents
ハニカムフイルタInfo
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- JPH04118117U JPH04118117U JP1984091U JP1984091U JPH04118117U JP H04118117 U JPH04118117 U JP H04118117U JP 1984091 U JP1984091 U JP 1984091U JP 1984091 U JP1984091 U JP 1984091U JP H04118117 U JPH04118117 U JP H04118117U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐熱衝撃性に優れた排気ガス浄化装置用ハニ
カムフィルタを提供する。 【構成】 多孔質焼結体からなる内燃機関の排気ガス浄
化装置用ハニカムフィルタの外周部に補強部材を設けて
機械的強度を向上させることにより、耐熱衝撃性を向上
させる。
カムフィルタを提供する。 【構成】 多孔質焼結体からなる内燃機関の排気ガス浄
化装置用ハニカムフィルタの外周部に補強部材を設けて
機械的強度を向上させることにより、耐熱衝撃性を向上
させる。
Description
【0001】
本考案は内燃機関の排気ガス浄化装置に使用されるハニカムフィルタに関する
ものである。
【0002】
一般に、ハニカム状に形成された多孔質焼結体製のフィルタは、内燃機関の排
気ガス中に混在する煤の除去装置に用いられる。この種のフィルタはエンジンの
排気側に接続されることで排気ガス中に含まれる煤を捕集する。フィルタ内に捕
集された煤はバーナーやヒーターにより加熱することで燃焼され、フィルタが元
の状態に再生される。
【0003】
上記のハニカムフィルタの再生の際には、一般にフィルタの一部分のみがが局
部的に加熱されることが多い。よってフィルタ各部分の温度分布は不均一になり
易く、この温度差に起因してフィルタには軸線方向或いは円周方向に応力が発生
する。また、この応力はフィルタの大型化に伴って増加することが知られており
、応力がフィルタの機械的強度を上回る場合にはフィルタにクラックが発生して
、フィルタが破損してしまう。
【0004】
ところが、ハニカムフィルタの材料は比較的小さな応力に耐え得るだけの機械
的強度しか有していない多孔質焼結体であるため、長期間使用可能することがで
きず、またクラックが容易に発生しない大型のフィルタを形成することが困難で
ある。
本考案は上記の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、フィルタの
機械的強度を改善することで、従来よりフィルタを大型化でき、かつクラック発
生に起因する破損が防止されて長期にわたって使用できるハニカムフィルタを提
供することにある。
【0005】
上記目的を達成するために本考案は、内燃機関の排気側に連通するケーシング
内に配置されるハニカムフィルタにおいて、前記ハニカムフィルタは多孔質焼結
体によって形成され、その外周部には補強部材が設けられている。
【0006】
多孔質焼結体のみで形成されたフィルタを外周から補強することで、従来以上
の機械的強度がフィルタに付与される。従って、加熱処理によってフィルタ各部
分の温度分布が不均一になって、長手方向または円周方向の応力が増大したとし
ても、フィルタはその応力に耐えて、クラックが発生し難くなる。
【0007】
前記補強部材としては、例えば高密度であり、かつ気孔のない充実焼結体であ
ることが望ましい。その理由は、多孔質焼結体に比べて強度が高いからである。
また、補強部材はハニカムフィルタの本体部分と同一組成であることが望ましい
。それは一体成形できるからである。
前記補強部材がハニカムフィルタの長手方向に沿って配設される場合、その幅
は5〜20mm、高さは2〜10mmであることが望ましい。その理由は、幅及び高
さがこれらの値より大きいと温度差が生じやすく、耐熱衝撃性が低下するからで
あり、これらの値より小さいと充分な補強効果が得られないからである。尚、前
記幅が10mm、高さが5mmであることが特に有利であり、この値であれば、補強
部材がフィルタ流入側と流出側との温度差に起因する応力に対抗して、円周方向
のクラック発生を効果的に防止できる。
【0008】
また、この補強部材がハニカムフィルタの円周方向に沿って配設される場合、
その幅は10〜25mm、高さは2〜10mmであることが望ましい。その理由は、
幅及び高さがこれらの値より大きいと温度差が生じやすく、耐熱衝撃性が低下す
るからであり、これらの値より小さいと充分な補強効果が得られないからである
。尚、前記幅が15mm、高さが5mmであることが特に有利であり、この値であれ
ば、補強部材がフィルタ中心部と外周部との温度差に起因する応力に対抗して、
半径方向のクラック発生を効果的に防止できる。
【0009】
以下に本考案のハニカムフィルタをディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置に
具体化した第1実施例について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、第1実施例では排気ガス浄化装置1は金属パイプ製のケー
シング2を備え、そのケーシング2の通路2aが内燃機関Eの排気管路Eaに接
続されている。このケーシング2内には内燃機関Eから放出される排気ガスを浄
化するためのハニカムフィルタ3が配設されている。また、ハニカムフィルタ3
のガス流入側には再生処理用のバーナー4が設けられている。
【0010】
図2に示すように、第1実施例のハニカムフィルタ3は多孔質焼結体として例
えば、炭化珪素焼結体によってハニカム状に形成され、通常サイズのフィルタよ
り大きな円柱状の形状(長さ250mm、直径140mm)を呈している。フィルタ
3の軸線方向には複数の連通孔5が形成されている。各連通孔5の排気ガス流入
側及び流出側の何れかの端部には、多孔質焼結体からなる厚さ5mmの封止片6が
配置されている。この封止片6によって、流入側または流出側の何れかに開口す
るセル7a,7bが形成されている。また、このフィルタ3ではセル7a,7b
数は170個/インチ2 であり、セル7a,7b間の幅である壁厚は0.43mm
に、最外層部分のセル7a,7bの外壁厚は0.5mmになっている。
【0011】
ハニカムフィルタ3のセル7a,7bの内壁8面には白金族元素やその他の金
属元素及びその酸化物等からなる酸化触媒が担持されている。従って、図2に示
すように流入側に開口するセル7a側に導入された排気ガスは、各セル7a,7
b間に位置する内壁8を介して、流出側に開口する隣接のセル7b側に排出され
る。この時、煤のみがセル7a,7bの内壁8面にトラップされることで、排気
ガスの浄化が行われる。フィルタ3に所定量の煤がトラップされるとバーナー4
が点火され、ハニカムフィルタ3の加熱が開始される。そして、ハニカムフィル
タ3内の煤が燃焼され、ハニカムフィルタ3が元の状態に再生される。
【0012】
図3(a)に示すように、ハニカムフィルタ3外周面の長手方向には、複数(
第1実施例では16個)の補強部材9が等間隔に接着されている。これらの補強
部材9には充実した炭化珪素焼結体が使用されている。また、図3(b)に示す
ように、これらの補強部材9の幅W1 は10mmに、高さL1 は5mmになるよう設
定されており、補強部材9側面とフィルタ3外周面との境界部分には半径2mmの
アール加工部Rが設けられている。尚、補強部材9は押出し成形によってフィル
タ3と一体に形成することが可能である。
【0013】
第2実施例のハニカムフィルタ10は、第1実施例と同様に炭化珪素焼結体に
よってハニカム状に形成され、長さ250mm、直径140mmの円柱状形状を呈し
ている。フィルタ10の軸線方向には、同じく複数のセル7a,7bが形成され
ており、セル7a,7bによってトラップされた煤は、前述したバーナー4によ
る加熱処理によって再生される。
【0014】
図4(a)に示すように、第2実施例のハニカムフィルタ10の外周面には、
円周方向に延びる2つの補強部材11が接着されている。これらの補強部材11
は、それぞれフィルタ10の流入側端部から50mmの位置と、流出側端部から5
0mmの位置とに接着されている。また、補強部材11は第1実施例と同様に充実
した炭化珪素焼結体が使用されている。図4(b)に示すように、これらの補強
部材11の幅W2 は15mmに、高さH2 は5mmになるよう設定されており、補強
部材11側面とフィルタ10外周面との境界部分には半径2mmのアール加工部R
が設けられている。
【0015】
更に、第3実施例のハニカムフィルタ12について説明すると、このフィルタ
12も第1実施例及び第2実施例と同材料かつ同サイズであり、同様にセル7a
,7bが形成されているものである。本実施例のハニカムフィルタ12の外周面
全体には、図5に示すような厚さ3mmの補強部材13が接着されている。尚、補
強部材13は充実した炭化珪素焼結体であり、押出し成形によってフィルタ12
と一体に形成することが可能である。
【0016】
そして、以上のように構成された第1〜第3実施例におけるハニカムフィルタ
3,10,12、及び前記フィルタ3,10,12と同材料かつ同サイズであっ
て補強部材を有しない従来のハニカムフィルタ(比較例)に対して加熱処理を行
い、各フィルタの機械的強度を比較した。バーナー4による加熱処理は700℃
、10分間の条件で繰り返し行われ、その度にクラック発生状態の観察を行った
。
【0017】
その結果、第1〜第3実施例のハニカムフィルタ3,10,12では、加熱処
理を10回繰り返した後でもクラックは全く認められなかった。ところが、比較
例のハニカムフィルタでは軸線方向及び円周方向にクラックが発生して、フィル
タが破損しているのが認められた。
以上の結果から明らかなように、各実施例と比較例との間でこのような差が生
じたのは補強部材9,11,13の有無に関係している。即ち、多孔質焼結体の
みで形成されたフィルタ3,10,12が補強部材9,11,13によって外側
から補強され、フィルタ3,10,12に従来以上の機械的強度が付与されたも
のである。従って、加熱処理によって応力が増大したとしても、フィルタ3,1
0,12はその応力に耐えることができると共に、クラックを発生することなく
長期間使用することが可能になる。また、これらの補強部材9,11,13を設
けることによりフィルタ3,10,12全体の大型化が可能であり、その上限は
長さ500mm、外径500mmである。
【0018】
尚、本考案は前記実施例のみに限定されることなく、考案の範囲を逸脱しない
範囲内で以下のような態様に変更することが可能である。例えば、
(a) 長手方向のみに補強部材9が形成される第1実施例、或いは円周方向の
みに補強部材11が形成される第2実施例に代えて、図6に示すようにフィルタ
14の両方向に沿って補強部材9,11を設けてもよい。
(b) 第3実施例の補強部材13に代えて、図7に示されるフィルタ15のよ
うに補強部材16を外周部分に対して部分的に断面円弧状に形成してもよい。同
じく図7に示すように、第1,第2実施例の補強部材9,11に代えて、フィル
タ15外周部分の内側に補強部材17を形成してもよい。
【0019】
本考案のハニカムフィルタによれば、フィルタの機械的強度を改善したことで
、従来より大型化が可能であり、かつクラック発生に起因する破損が防止されて
長期にわたって使用できるという優れた効果を奏する。
【図1】 この考案を具体化した第1実施例におけるハ
ニカムフィルタの装着状態を示す部分正断面図である。
ニカムフィルタの装着状態を示す部分正断面図である。
【図2】 第1実施例におけるハニカムフィルタの拡大
断面図である。
断面図である。
【図3】 (a)は第1実施例におけるハニカムフィル
タの拡大正面図であり、(b)はその補強部材の部分拡
大断面図ある。
タの拡大正面図であり、(b)はその補強部材の部分拡
大断面図ある。
【図4】 (a)は第2実施例におけるハニカムフィル
タの拡大正面図であり、(b)はその補強部材の部分拡
大断面図ある。
タの拡大正面図であり、(b)はその補強部材の部分拡
大断面図ある。
【図5】 第3実施例におけるハニカムフィルタの拡大
正面図である。
正面図である。
【図6】 別の実施例におけるハニカムフィルタの拡大
正面図である。
正面図である。
【図7】 ハニカムフィルタの補強部材を示す拡大側面
図である。
図である。
2 ケーシング、3,10,12 ハニカムフィルタ、
4 バーナー、9,11,13 補強部材、E 内燃機
関、W1 , W2 補強部材の幅、H1 , H2補強部材の
高さ。
4 バーナー、9,11,13 補強部材、E 内燃機
関、W1 , W2 補強部材の幅、H1 , H2補強部材の
高さ。
Claims (4)
- 【請求項1】 内燃機関(E)の排気側に連通するケー
シング(2)内に配置されるハニカムフィルタ(3,1
0,12)において、前記ハニカムフィルタ(3,1
0,12)は多孔質焼結体によって形成され、その外周
部には補強部材(9,11,13)が設けられているこ
とを特徴とするハニカムフィルタ。 - 【請求項2】 前記補強部材(9,11,13)は充実
焼結体であることを特徴とする請求項1記載のハニカム
フィルタ。 - 【請求項3】 前記補強部材(9)はハニカムフィルタ
(3)の長手方向に沿って配設され、その幅(W1 )が
5〜20mm、高さ(H1 )が2〜10mmであることを特
徴とする請求項2記載のハニカムフィルタ。 - 【請求項4】 前記補強部材(11)はハニカムフィル
タ(10)の円周方向に沿って配設され、その幅(W2
)が10〜25mm、高さ(H2 )が2〜10mmである
ことを特徴とする請求項2記載のハニカムフィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1984091U JPH04118117U (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | ハニカムフイルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1984091U JPH04118117U (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | ハニカムフイルタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04118117U true JPH04118117U (ja) | 1992-10-22 |
Family
ID=31906026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1984091U Pending JPH04118117U (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | ハニカムフイルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04118117U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014064978A (ja) * | 2012-09-25 | 2014-04-17 | Ngk Insulators Ltd | ハニカム構造体 |
JP2014240048A (ja) * | 2013-06-11 | 2014-12-25 | 日本碍子株式会社 | ハニカム構造体 |
-
1991
- 1991-03-29 JP JP1984091U patent/JPH04118117U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014064978A (ja) * | 2012-09-25 | 2014-04-17 | Ngk Insulators Ltd | ハニカム構造体 |
JP2014240048A (ja) * | 2013-06-11 | 2014-12-25 | 日本碍子株式会社 | ハニカム構造体 |
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