JPH04116621U - 排気ガス分流装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］ エンジンの排気ガスを分析用にサンプリング
する装置において、エンジンの排気ガスを一定割合で採
集すると共に、採集する比率を変えることのできる排気
ガス分流装置を提供する。 ［構成］ 流路抵抗の等しい複数本の分流管から比例分
割器を構成し、これをエンジンの排気管に接続し、それ
ぞれが前記分流管と同じ流路抵抗をもつ複数本の採集導
入管によって前記比例分割器から希釈トンネルへ排気ガ
スを導くようにすると共に、採集導入管の少なくとも１
本を除いた他の導入管には開閉弁を設ける。 ［効果］ 比例分割器によって一定比の排気ガスをサン
プリングでき、採集導入管の開閉弁を操作して比率を変
えることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、エンジン本体から排出される排気ガスの分流に供される排気ガス分 流装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

エンジンから排出される排気ガスを分析することは、エンジンの性能を調べる 上からも重要なことで、そのために排気ガスのサンプリング装置も色々提案され ている。例えば実開昭６０−１２７４２０号公報により排気ガスを一定割合でサ ンプリングする装置が提案されている。この装置は流路抵抗の等しい複数本の配 管から構成された比例分割器を備えている。そしてこれらの配管のうち１本を採 集導入管としている。

【０００３】 したがって、エンジン本体から排出される排気ガスの一部が採集導入管によっ て採集されることになる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記の従来の排気ガスサンプル取出し装置も、比例分割器を備えているので、 排気ガスはエンジンの回転数等に関係なく、一定比で採集することはできる。し かしながら、採集する割合が一定で、量を変えることができないものである。例 えばテストするエンジンを変えると、排気量が変り希釈トンネルに導入する排ガ ス流量も変る。希釈トンネル内の温度は、例えば５１．７℃以下に保たなければ ならないので、流量が変わると温度も変ってしまう。そこでエンジン毎に排気ガ スサンプル取出し装置を用意しなければならないという不便さがある。

【０００５】 したがって本考案は排気ガスを一定割合で分流できると共に、その分流比率を 変えることのできる排気ガス分流装置を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記目的を達成するために、エンジンの排気通路に接続された比例 分割器と、該比例分割器で分流される排気ガスを採集して希釈トンネルへ導く複 数本の採集導入管とから成り、前記比例分割器は、流路抵抗の等しい複数本の分 流管から構成され、前記複数本の採集導入管は前記分流管と流路抵抗が等しいと 共に、少なくとも１本を除いた他の採集導入管には開閉弁が介装される。

【０００７】

【作用】

本考案は、上記のように、流路抵抗の等しい複数本の分流管から構成された比 例分割器を備えているので、分流管のそれぞれには等しい量の排気ガスが流れる 。そこで、例えば１本の採集導入管を残し、他の導入管の開閉弁を閉じると、採 集導入管の流路抵抗は分流管のそれと同じであるので、採集導入管には１本の分 流管に流れる流量と同じ排気ガスが流れ、希釈トンネルへ導かれる。

【０００８】 採集量を例えば２倍にしたいときは、他の採集導入管の１本の開閉弁を開く。 そうすると２本の採集導入管から採集され、流量は２倍になる。以下、採集導入 管に介設されている開閉弁を適宜操作するだけで、排気ガスを比例的に増減して 採集することができる。

【０００９】

【実施例】

以下本考案の１実施例を説明する。図において符号１は比例分割器を示し、同 じく１０は希釈トンネルを、そして３０は採集導入管をそれぞれ示している。

【００１０】 比例分割器１は、複数本の分流管２、２・・・から構成されている。そしてそ の端部はデフューザ３に接続されている。分流管２、２は、同じ流路抵抗を有し 、デフューザ３から排気ガスが流れるとき、各分流管には等量の排気ガスが流れ る。デフューザ３の端部には排気管４を介してエンジンの排気口に接続されてい る。

【００１１】 希釈トンネル１０は、筒状を呈し、その中間部分に拡散型のオリフィス１１を 有し、その下流側には、ベンチュリ１２、ブロア１３を備えている。したがって ブロア１３を起動すると、空気はエアフィルタ１４、オリフィス１１及びベンチ ュリ１２を通って吸入されることになる。拡散型のオリフィス１１の下流部にお いて、希釈トンネル１０内にサンプルプローブ１５の端部が開口している。そし てこのサンプルプローブの他端部はガスバック１６を介して排気ガス分析計１７ が接続されている。なお、図中符号１８はフィルターホルダを、そして１９はサ ンプリングポンプをそれぞれ示している。

【００１２】 採集導入管３０は、複数本から構成されているが、図には２本のみが示されて いる。すなわち単なる管として示されている第１採集導入管３１と、開閉弁３２ が介装されている第２採集導入管３３とから構成されている。そしてこれらの導 入管３１、３３は、開閉弁を備えているいないに拘らず、その流路抵抗は比例分 割器１の分流管２、２のそれと同じであり、その上流側端部は分流管と同じ位置 に開口し、下流側の端部３４は希釈トンネル１０内のオリフィス１１の上流側に 開口している。

【００１３】 次に上記実施例の作用について説明する。今エンジン５を始動し、そしてデフ ューザ３及び比例分割器１に排気ガスを流す。そしてブロア１３を始動する。こ のとき、第２採集導入管３３の開閉弁３２を閉じていると、比例分割器１の各分 流管２、２に流れる量と同じ排気ガスが第１採集導入管３１によって希釈トンネ ル１０に吸引される。そして空気と混合されてサンプルプローブ１５からガスバ ックに供給される。

【００１４】 したがってエンジン５の回転数が変って排気ガス量が変っても、一定比率の排 気ガスが希釈トンネル１０に導かれる。開閉弁３２を開にすると、倍の排気ガス を導入できることは明らかである。したがって本実施例によると排気量の異なる エンジンの排気ガステストに適用することができる。

【００１５】

【考案の効果】

以上のように本考案によると、比例分割器から排気ガスを希釈トンネルに導く 採集導入管は、複数本から構成され、そして導入管の少なくとも１本以外の他の 導入管には開閉弁が設けられているので、エンジンから排気されるガスをエンジ ンの回転数に関係なく比例的に採集できると共に、開閉弁を操作して排気ガスを 希釈トンネルに導入するガス量を、変えることができる。したがって本考案によ ると１個の排気ガス分流装置で、排気量の異なる複数のエンジンの排気ガステス トに対処できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施例を示す模式図。

【符号の説明】

１・・・比例分割器 ２・・・分流管 １０・・・希釈トンネル ３０・・・採集導入管 ３２・・・開閉弁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 エンジンの排気通路に接続された比例分
   割器と、該比例分割器で分割される排気ガスを採集して
   希釈トンネルへ導く複数本の採集導入管とから成り、前
   記比例分割器は、流路抵抗の等しい複数本の分流管から
   構成され、前記複数本の採集導入管は前記分流管と流路
   抵抗が等しいと共に、少なくとも１本を除いた他の採集
   導入管には開閉弁が介装されていることを特徴とする排
   気ガス分流装置。