JPH04116593U - 木質系防火ドアの框構造 - Google Patents

木質系防火ドアの框構造

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JPH04116593U
JPH04116593U JP2870591U JP2870591U JPH04116593U JP H04116593 U JPH04116593 U JP H04116593U JP 2870591 U JP2870591 U JP 2870591U JP 2870591 U JP2870591 U JP 2870591U JP H04116593 U JPH04116593 U JP H04116593U
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秀夫 月東
厚弘 住田
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アイカ工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 木質系防火ドアを構成する框材において、木
質外観やネジ保持力等を損なうことなく、しかも十分な
防火性能を有せしめる。 【構成】 木材2、無機質系不燃材3、木材4、無機質
系不燃材5、木材6の5層構造からなる複合材で、コア
となる無機質不燃材3、木材4及び無機質不燃材5が連
結金具7で固定されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、住宅などの開口部に用いられる木質系防火ドアを構成する框材の構 造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、住宅などの開口部に用いられる防火ドアは、その用途により甲種防火戸 あるいは乙種防火戸に使い分けられ、一般的にこれらの防火戸は、スチールある いはアルミニウムなどの金属製が主体であった。
【0003】 しかしながら、平成2年の建設省告示第1125号により、新たに木材等の可 燃性材料の使用が認められ、木材を利用した木製あるいは木質系の防火ドアの開 発が進んでいる。
【0004】 木材は、可燃性材料であると共に優れた断熱材でもあり、十分な厚さがあれば 、本考案が対象とするような防火ドアとして必要な防火性能を有していることは よく知られているが、住宅などの開口部に用いられるドアには、自ずとその厚さ には制限があり、十分な防火性能を得るのは困難である。また、防火性能を得る ために木材の難燃化処理が種々提案されているが、厚い材料を難燃化処理するの は容易ではなく、しかもコスト高となる欠点がある。
【0005】 木質感を有し、かつ防火性能を有す材料としては、ケイ酸カルシウムなどの無 機質系不燃材に突板などを貼着したものがあるが、これらは壁装材料としては適 しているが、防火戸のように側面に丁番を取り付け、開閉自在とするような構造 材料にはネジ保持力等の物理的強度に欠け不適であるため、スチールなどの補強 材が必要となる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】 本考案は、上記のような技術的背景に鑑み考案されたもので、木質感を損なわ ず、しかも防火性能を備えた木質系防火ドア、特に甲種防火戸用としての框構造 を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案の木質系防火ドアの框構造(1)は、木材(2)、無機質系不燃材(3 )、木材(4)、無機質系不燃材(5)、木材(6)の5層構造からなる木材と 無機質系不燃材との複合材であり、しかもコアとなる無機質系不燃材(3)、木 材(4)及び無機質系不燃材(5)が連結金具(7)で固定されていることを特 徴とする。
【0008】 ここで使用される木材(2)、(4)、(6)は、天然木の無垢材で特に規定 するものではないが、比重0.4以上、含水率5%以上のものが好ましい。また 、無機質系不燃材(3)、(5)は、ケイ酸カルシウム板、石膏板、石綿スレー ト板、パーライトボードなどの主として無機質系不燃材料からなる板状体で、ガ ラス繊維、カーボン繊維、金属繊維などの補強材が混入されてもよい。更にこれ らの無機質系不燃材(3)、(5)と木材(4)とを固定する連結金具(7)は 、鉄やステンレスなどの金属製で皿状の頭部を有したボルト・ナット状のもので あり、該無機質系不燃材(3)、(5)をその皿状の頭部で挟み込んで固定する ものである。市販品としては(株)ムラコシ精工の連結金具ボルトDタイプ及びナ ットDタイプなどがある。該連結金具(7)は、通常のボルト・ナットにワッシ ャーを挟んだものでも差し支えないが、上記のような連結金具を用いることによ り、固定化作業が容易である。
【0009】
【実施例】
実施例と図面に基づいて本考案の框構造について詳細に説明する。
【0010】 実施例1 厚さ28mm、幅120mm、長さ2000mmのナラ材(比重0.8、含水 率9%)のコア用の木材(4)に厚さ4mmの繊維混入石膏板(比重1.6)か らなる無機質系不燃材(3)、(5)がウレタン樹脂系接着剤で貼着された後、 丁番等の金具の取り付けに支障の無い所定の位置に連結金具(7)固定用の貫通 孔が設けられ、頭部径13mm、ネジ径4.8mmの軟鋼材からなる連結金具( 7)が固定され、該連結金具(7)の皿状の頭部が当たらないように溝(8)が 設けられた厚さ7mmの木材(2)、(6)がウレタン樹脂系接着剤にて貼着さ れて、本考案の框構造(1)を有した縦框部材が得られた。また同様にして幅1 80mm、長さ600mmの上框部材、幅220mm、長さ600mmの下框部 材が得られた。
【0011】 該框部材は面縁材が貼着された後、面取加工等が施されて縦框材(9)、上框 材(10)、下框材(11)とされた後、ウレタン樹脂系接着剤による突板貼ケ イ酸カルシウム板からなるパネル(12)及び水ガラス系やグラファイト系など の加熱発泡材等と共に組み付けられ、仕上げ、塗装が施されて木質系防火ドア( 13)となる。
【0012】 比較例1 比較例1として、連結金具(7)を用いない木質系防火ドアを製作し、建設省 告示第1125号に基づく耐火加熱試験を実施したところ、実施例1では60分 以上の遮炎性能を示したが、比較例1では加熱30分後に加熱側から2層目の無 機質系不燃材が脱落し、その結果加熱45分後に火炎の貫通が認められた。
【0013】
【考案の効果】
本考案の木質系防火ドアの框構造は、60分以上の遮炎性能を示し、甲種防火 戸の要求性能を満たすものである。また、框構造の主要部分が木材であるため、 丁板等の金具を取り付けても十分なネジ保持力が得られ、他の補強材を必要とし ない。
【0014】 更に、本框構造を有する框・パネル構造の防火ドアは木質感を損なわず、外観 、意匠性に優れたものとなる上、該框構造を桟等に応用すれば更に多様な複数パ ネルの防火ドアが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の木質系防火ドアの框構造の一例を示す
断面図
【図2】本考案の框構造を有する木質系防火ドアの一例
を示す正面図
【符号の説明】
1 框構造 2、4、6 木材 3、5 無機質系不燃材 7 連結金具 8 溝 9 縦框材 10 上框材 11 下框材 12 パネル 13 木質系防火ドア

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材、無機質系不燃材、木材、無機質系
    不燃材、木材の5層からなる複合体であって、コアとな
    る該無機質系不燃材、木材、無機質系不燃材が連結金具
    にて固定されていることを特徴とする木質系防火ドアの
    框構造。
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