JPH04115584A - 周波数安定化半導体レーザ装置 - Google Patents

周波数安定化半導体レーザ装置

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JPH04115584A
JPH04115584A JP23615690A JP23615690A JPH04115584A JP H04115584 A JPH04115584 A JP H04115584A JP 23615690 A JP23615690 A JP 23615690A JP 23615690 A JP23615690 A JP 23615690A JP H04115584 A JPH04115584 A JP H04115584A
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laser
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大嶋 新一
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はレーザ光を出力する半導体レーザ装置に係わり
、特に高度に安定化した周波数を有するレーザ光を出力
する周波数安定化半導体レーザ装置に関する。
[従来の技術] 一般に半導体レーザの発振周波数はこの半導体レーザに
注入(印加)する電流値や周囲温度によって大きく変化
する。したがって、この半導体レーザから出力される発
振周波数で示されるレーザ光の周波数も大きく変化する
。さらに、この半導体レーザから出力されるレーザ光は
完全な単一周波数を有するコヒーレントな光ではなく、
前記発振周波数の近傍に多くの側波帯周波数や周波数雑
音が含まれるので、実際のレーザ光の周波数は数十MH
zの広がりを有する。このように線幅が広いと、このレ
ーザ光を用いて光通信機器の性能試験を行う場合に、測
定器の分解能が基準測定光の線幅によって制限されてし
まう。
すなわち、このようなレーザ光を測定器の基準光として
採用するためには、レーザ光における■「周波数安定性
が悪い」■「線幅が広い」等の課題を解決する必要があ
る。
そして、第1の周波数を安定化させる手法としてファブ
リペロ共振器を用いて、このファブリペロ共振器の共振
周波数を基準にしてレーザ光の周波数を制御することが
提唱されている。また、さらに高度に周波数を安定化さ
せる手法として原子や分子が持つ固有のスペクトル線を
基準として前記周波数を制御することが提唱されている
また、第2の線幅を狭窄化する手法は電気的手法と光学
的手法とがある。電気的手法においては、半導体レーザ
から出力されるレーザ光を前述したファブリペロ共振器
に通し、その透過特性の急峻なスロープを周波数弁別に
使用して、広帯域の電気的帰還を半導体レーザの注入電
流へ加えることにより狭窄化を行う。
また、光学的手法においては、半導体レーザから出力さ
れたレーザ光を前記ファブリペロ共振器等の狭帯域恍学
フィルタに通し、その透過光または反射光を半導体レー
ザへ帰還させる、いわゆるオプティカルロックによフて
狭窄化を行う。
これらの手法を採用することによって、半導体レーザか
ら出力されるレーザ光の周波数を高度に安定化でき、さ
らに線幅を、帯域制御を実行していない場合に比較して
、数百分の1から数万分の1まで狭窄化することが可能
である。
このような周波数安定化および線幅の狭窄化を図った周
波数安定化半導体レーザ装置は例えば第5図に示すよう
に構成されている。
半導体レーザ1から出力されたレーザ光2はビームスプ
リッタ−3で分岐され、分岐されたレーザ光2の一部が
レンズ4を通過し、さらに反射鏡5で反射されて対向配
置された一対の反射鏡6a。
6bからなるファブリペロ共振器6へ入射される。
ファブリペロ共振器6で反射されたレーザ光2は入射光
と同じ経路、すなわち反射鏡5.レンズ4゜ビームスプ
リッタ−3を介して半導体レーザ1へ帰還され、いわゆ
るオプティカルロックが行われる。
一方、ファブリペロ共振器6を透過したレーザ光は光電
検出器7でもって光強度に対応した信号レベルを有する
光強度信号に変換される。さらに、反射鏡5の裏面には
電歪素子8が装着されている。
そして、位相制御器9は、光電検出器7から出力された
光強度信号を処理して電歪素子8に制御信号として印加
して、ファブリペロ共振器6から半導体レーザ1へ戻る
レーザ光の位相を自動調整して常に最適位相条件で前述
したオプティカルロックが実行されるように制御する。
さらに、ビームスプリッタ−3を通過したレーザ光2は
別のビームスプリッタ−10でさらに分岐される。分岐
されたレーザ光は基準周波数となる飽和吸収線を有する
原子または分子を封入した吸収セル11に入射される。
この吸収セル11を透過したレーザ光は反射鏡12で反
射され、再度吸収セル11内を通過することによって、
原子または分子の飽和吸収線を生じさせる。
再度吸収セル11を透過したレーザ光はビームスプリッ
タ−10をそのまま透過して、光電検出器13でもって
光強度信号に変換される。光電検出器13から出力され
た光強度信号はファブリペロ制御器14へ入力される。
また、前記ファブリペロ共振器6の光電検出器7側の反
射鏡6aの裏面には電歪素子15が装着されている。そ
して、ファブリペロ制御器14は、光電検出器13から
出力された光強度信号を処理して電歪素子15に制御信
号として印加して、ファブリペロ共振器6から半導体レ
ーザ1へ戻るレーザ光2の周波数を吸収セル11の原子
または分子の飽和吸収線の中心周波数f。に一致するよ
うに反射鏡6aの位置を移動させてファブリペロ共振器
6の共振周波数を制御する。
こような構成の周波数安定化半導体レーザ装置において
、周知のように、ファブリペロ共振器6の共振周波数は
、互いに対向する一対の反射鏡6a、6b相互間の距離
に依存する。そして、第6図に示すように、入力される
レーザ光の周波数を連続的に変化させるとこのファブリ
ペロ共振器6から出力されるレーザ光は第6図に示す複
数のピーク波形16を含む周波数特性を有する。そして
、ピーク波形16相互間の周波数幅を示すフリースベク
トルレンジfsRとピーク波形16の半値幅Δfとの比
で示されるフィネスF(=fsR/Δf)が極めて高い
。その結果、オプティカルロックされた半導体レーザ1
から出力されたレーザ光2の線幅は狭窄化される。同時
にその周波数はファブリペロ共振器6の共振周波数で安
定化される。
また、レーザ光2の位相は位相制御器9にて前記オプテ
ィカルロックが最適状態になるように制御される。なお
、最適位相条件を検出するために反射鏡5に装着された
電歪素子8を10kHz程度の周波数で周波数変調して
、反射鏡5を振動させている。その結果、半導体レーザ
1から各ビームスプリッタ−3,10を透過して出力さ
れるレーザ光が周波数変調されるが、この変調幅は位相
を制御するのみであるので非常に小さく、はとんど無視
できる。
さらに、ファブリペロ制御器14でもって、第7図に示
す原子または分子の飽和吸収線17の中心周波数f。に
一致するようにファブリペロ共振器6の共振周波数を制
御している。飽和吸収線17は吸収セル11内に収納さ
れた原子または分子の種類によって定まる固有の周波数
値を有し、この周波数値は機械的振動や周囲温度には影
響されない。よって、半導体レーザ1から出力されるレ
ーザ光2の周波数がより一層安定化し、さらに再現性も
向上する。
なお、前記吸収セル11の飽和吸収線17の中心周波数
f。を検出するために、ファブリペロ共振器6の反射鏡
6aに装着された電歪素子15を1kHz程度の周波数
で周波数変調して、反射鏡6aを振動させている。
このように、ファブリペロ共振器6.吸収セル11、位
相制御器9.ファブリペロ制御器14を用いることによ
って、半導体レーザ1から出力されるレーザ光2の周波
数を高度に安定化でき、さらに線幅を大幅に狭窄化でき
る。
なお、上述した技術の詳細内容は例えば下記の文献に記
載されている。
B、Dahmani et al 「オプティカルロックによる半導体レーザの周波数安定
化J Optic Lett、、Vol、12.No、1l(
1987)[発明が解決しようとする課題] しかしながら、第5図に示した周波数安定化半導体レー
ザ装置においてもまだ解消すべき次のような問題があっ
た。
すなわち、ファブリペロ共振器6は互いに対向する凹レ
ンズ状断面を有する2枚の反射鏡6g。
6bで構成されている。そして、その共振周波数は2枚
の反射鏡6a、6b相互間距離に依存するので、周囲温
度や機械的振動によって大きく変動する。前述したよう
にファブリペロ制御器14でもって、共振周波数を吸収
セル11の原子や分子の飽和吸収線17の中心周波数f
。に制御するためには、反射鏡6aを振動させる必要が
ある。しかし、凹レンズ状断面を有した反射鏡6aは他
の平面の反射鏡5に比較してかなり大きい形状および重
い重量を有しており、この反射鏡6aを大振幅でかつ高
速で振動制御することは困難であった。
例えば振動可能周波数は高々1kHzである。したがっ
て、周波数制御における応答速度が低下する問題がある
また、上述したファブリペロ共振器6の反射鏡6aに加
゛える周波数変調の周波数幅は少なくとも第6図に示し
たピーク波形16の線幅(約2Δf)程度は必要である
ので、出力されるレーザ光2に含まれる周波数変調成分
が大きくなる問題がある。
さらに、第5図の周波数安定化半導体レーザ装置におい
ては、先ず、位相制御器9を用いて、半導体レーザ1か
ら出力されるレーザ光2の周波数をファブリペロ共振器
6の共振周波数にオプティカルロックさせ、次に、原子
または分子の飽和吸収線17の中心周波数f。に一致す
るようにファブリペロ共振器6の共振周波数を制御する
。すなわち、出力されるレーザ光2の周波数の安定化と
線幅の狭窄化とを得るために2段階制御が必要であり、
装置全体が複雑かつ大型化するのみならず、調整が非常
に繁雑となる。さらに、製造費が大幅に増大する。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、
光学フィルタのサブドツプラー分光による吸収線や、さ
らには原子や分子の飽和吸収線の中心周波数を用いてレ
ーザ光の周波数をオプティカルロックすることにより、
簡単な構成で、出力されるレーザ光の周波数安定化と、
線幅の狭窄化とを同時に図ることができる周波数安定化
半導体レーザ装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解消するために第1の本発明の周波数安定化
半導体レーザ装置においては、レーザ光を出力する半導
体レーザと、この半導体レーザから出力されたレーザ光
の出力路に介挿され、レーザ光の一部を分岐する光分岐
器と、この光分岐器にて分岐されたレーザ光を透過させ
る原子または分子の飽和吸収線を利用した光学フィルタ
と、この光学フィルタを透過したレーザ光を反射する反
射鏡とを価え、この反射鏡で反射されたレーザ光を光分
岐器を介して半導体レーザへ帰還させて半導体レーザか
ら出力されるレーザ光の周波数を光学フィルタの特性で
定まる一定周波数および線幅にオプティカルロックさせ
るようにしている。
また、第2の発明においては、上述した第1の発明にお
ける各手段に加えて、半導体レーザへ帰還するレーザ光
の光強度を検出する光電検出器と、反射鏡に装着され、
この反射鏡の光路方向位置を可変させる電歪素子と、光
電検出器にて検出された光強度信号が最大値になるよう
に電歪素子によって反射鏡の位置を制御する位相制御器
とを備えている。
さらに、第3の発明の周波数安定化半導体レーザ装置に
おいては、レーザ光を出力する半導体レーザと、この半
導体レーザから出力されたレーザ光の出力路に介挿され
、レーザ光の一部を分岐する光分岐器と、この光分岐器
にて分岐されたレーザ光を透過させるサブドツプラー分
光による吸収線を利用した光学フィルタと、この光学フ
ィルタを透過したレーザ光を反射する反射鏡とを備え、
この反射鏡で反射されたレーザ光を半導体レーザへ帰還
させて半導体レーザから出力されるレーザ光の周波数を
光学フィルタの特性で定まる一定周波数および線幅にオ
プティカルロックさせるでいる。
また、第4の発明においては、上記第3の発明において
、半導体レーザへ帰還するレーザ光の光強度を検出する
光電検出器と、反射鏡に装着され、この反射鏡の光路方
向位置を可変させる電歪素子と、光電検出器にて検出さ
れた光強度信号が最大値になるように前記電歪素子によ
って反射鏡の位置を制御する位相制御器とを備えている
[作用] このように構成された第1の発明における周波数安定化
半導体レーザ装置によれば、第1図に示すように、半導
体レーザaから出力されたレーザ光すは光分岐器Cでそ
の一部が分岐され、分岐されたレーザ光が原子または分
子の飽和吸収線を利用した光学フィルタdへ入射される
。光学フィルタdを透過したレーザ光は反射鏡eで反射
され再度光学フィルタdを透過して、光分岐器Cを介し
て半導体レーザaへ帰還される。すなわち、半導体レー
ザaから出力されるレーザ光すは反射鏡e。
光学フィルタdおよび光分岐器Cで形成されるレーザ光
の往復経路によってオプティカルロックされ、レーザ光
すの周波数は光学フィルタdの飽和吸収線の中心周波数
に制御される。
前記原子または分子の飽和吸収線の中心周波数は光学フ
ィルタ内に収納された原子または分子の種類によって定
まる固有の周波数値を有し、またその周波数帯域幅は非
常に狭いので、半導体レーザaから出力されるレーザ光
すの周波数が安定化し、かつ線幅も大幅に狭窄化される
また、第2の発明においては、上述した各作用に加えて
、半導体レーザへ帰還するレーザ光の光強度が最大にな
るように電歪素子によって反射鏡の位置を制御して、前
記オプティカルロックを最適位相条件で実行させている
さらに、第3の発明における周波数安定化半導体レーザ
装置によれば、第2図に示すように、第1図の半導体レ
ーザ装置における原子または分子の飽和吸収線を利用し
た光学フィルタdの代りに、この原子または分子の飽和
吸収線を利用した光学フィルタdもその一実施形態に含
むサブドツプラー分光による吸収線を利用した光学フィ
ルタfを用いている。
そして、半導体レーザaから出力されたレーザ光すは光
分岐器Cで分岐されてサブドツプラー分光による吸収線
を利用した光学フィルタfへ入射される。光学フィルタ
fを透過したレーザ光は図示するように2枚の反射鏡g
 1+  g 2で反射され別の光分岐器りを介して半
導体レーザaへ帰還される。すなわち、第1図の場合と
同様にレーザ光はオプティカルロックされる。
なお、1枚の反射鏡gを光路に対して直角に配設して、
第1図と同様に光学フィルタfを透過したレーザ光を再
度光学フィルタf、光分岐器Cを経由して半導体レーザ
aへ帰還させることも可能である。
前記サブドツプラー分光による吸収線を利用した光学フ
ィルタfは、その周波数帯域幅が非常に狭いので、第1
図と同様に、半導体レーザaから出力されるレーザ光す
の周波数が安定化し、かつ線幅も大幅に狭窄化される。
さらに、第4の発明においては、第2の発明と同様に、
半導体レーザaへ帰還するレーザ光の光強度が最大にな
るように電歪素子によって反射鏡gの位置を制御して、
前記オプティカルロックを最適位相条件で実行させてい
る。
[実施例] 以下本発明の一実施例を図面を用いて説明する。
第3図は実施例の周波数安定化半導体レーザ装置の概略
構成図である。半導体レーザ21から出力されたレーザ
光22は光分岐器としてのビームスプリッタ−23で分
岐される。分岐されたレーザ光22の一部は光学フィル
タとしての吸収セル24へ入射される。
この吸収セル24内には基準周波数となる第7図に示す
飽和吸収線17を有する原子または分子が封入されてい
る。具体的には、例えば吸収線の中心波長が780nm
であるRbや同じく中心波長が852nIIlのCs等
のアルカリ金属や、中心波長がいずれも1.5μm帯で
あるC2H2,HCN等の気体分子が封入されている。
そして、この吸収セル24へ入射するレーザ光の光強度
が充分強ければ、前述した原子または分子の吸収に飽和
が生じ、前記飽和吸収線17が得られる。
吸収セル24を透過したレーザ光22はレンズ25を通
過して反射鏡26で反射され、再度吸収セル24内を通
過することによって、原子または分子の鋭い飽和吸収線
を生じる。そして、この飽和吸収線17は光学フィルタ
として作用する。
再度吸収セル24を透過したレーザ光の一部はビームス
プリッタ−23で反射され半導体レーザ21へ帰還する
。すなわち、反射器26で反射されたレーザ光は入射光
と同じ経路である反射鏡26、レンズ25.吸収セル2
4.ビームスプリッタ−23を介して半導体レーザ21
へ入射され、オプティカルロックが行われる。
一方、再度吸収セル24を透過したレーザ光の一部はビ
ームスプリッタ−23をそのまま透過して、光電検出器
27でもって光強度信号に変換される。光電検出器27
から出力された光強度信号は位相制御器28へ入力され
る。また、前記反射鏡26の裏面には電歪素子29が装
着されている。
そして、位相制御器28は、光電検出器27から出力さ
れた光強度信号を処理して電歪素子29に制御信号とし
て印加して、反射鏡26.吸収セル24およびビームス
プリッタ−23を経由して半導体レーザ21へ戻るレー
ザ光の光強度が最大値になるように、すなわち最適位相
条件で前述したオプティカルロックが実行されるように
、反射鏡2つの位置を移動させて前記半導体レーザ21
へ戻るレーザ光の位相を制御する。
なお、最適位相条件を検出するために反射鏡26に装着
された電歪素子29を周波数変調して、反射鏡26を振
動させている。
このように構成された周波数安定化半導体レーザ装置に
よれば、半導体レーザ21から出力されたレーザ光22
の吸収セル24を含む光経路でもって、吸収セル24の
特性で定まる周波数にオプティカルロックされる。そし
て、吸収セル24の原子や分子の種類で定まる飽和吸収
線17の中心周波数f。の値は周囲温度や機械的振動に
影響されない。すなわち、この吸収セル24のみでレー
ザ光22の周波数を一定値に安定させることができる。
さらに、吸収セル24の原子や分子の種類で定まる第7
図に示す飽和吸収線17の周波数帯域幅は、従来装置の
ファブリペロ共振器6における第6図に示すピーク波形
16の周波数帯域幅に比較して格段に狭い。したがって
、レーザ光22の線幅を大幅に狭窄化できる。
このように、半導体レーザ21から出力されたレーザ光
22を吸収セル24からなる光学フィルタでもって、周
波数の安定化と線幅の狭窄化とを同時に実行させている
。したがって、第5図に示す2段階制御を経て所望の周
波数安定化と線幅の狭窄化とを得ていた従来の半導体レ
ーザ装置に比較して、ファブリペロ共振器6の制御ルー
プを省略できるので、構成を大幅に簡素化できる。よっ
て、調整作業も大幅に簡素化でき、さらに、製造費も大
幅に低減できる。
さらに、第5図に示す従来装置にように、出力されたレ
ーザ光の周波数を制御するためにファブリペロ共振器6
の凹レンズ状断面の大重量を有した反射鏡6aを大振幅
で振動させる必要がないので、出力されるレーザ光22
の周波数が広い周波数レンジで周波数変調されることは
ない。
なお、前述したように、最適位相条件を検出するために
反射鏡26に装着された電歪素子29を周波数変調して
、反射鏡26を振動させている〇その結果、半導体レー
ザ21からビームスプリッタ−23を透過して外部へ出
力されるレーザ光の周波数が僅かに周波数変調されるが
、この変調幅は最適位相を検出するためのものであり、
その変調幅は前記周波数を制御するための周波数変調幅
に比較して格段に小さい。したがって、出力されるレー
ザ光22に含まれる周波数変調成分は極く僅かであり、
はとんど無視できる。
また、平面鏡で形成された反射鏡26の重量は前記ファ
ブリペロ共振器6の反射鏡6aに比較して格段に小さい
ので、たとえ高い周波数で振動させたとしても充分制御
でき、周波数制御における応答速度が低下することはな
い。ちなみに、この反射鏡26は約10kHzで振動さ
せることが可能であり、ファブリペロ共振器6の反射鏡
6aにおける1kHzに比較して、10倍以上の応答速
度を確保できる。
このように優れた周波数特性を得ることが可能であるの
で、この半導体レーザ装置を、例えば、高精度光周波数
基準、高分解能分光測定用光源。
測長・測距用光学機器の基準光源、高精度光応用測定機
器用基準光源、コヒーレント光通信用光源等に応用でき
る。
第4図は本発明の他の実施例に係わる周波数安定化半導
体レーザ装置の概略構成図である。第3図と同一部分に
は同一符号が付しである。したがって重複する部分の詳
細説明を省略する。
この実施例においては、半導体レーザ21から出力され
たレーザ光22は一方のビームスプリッタ−30を透過
して、他方のビームスプリッタ−23で分岐される。分
岐されたレーザ光22はサブドツプラー分光による吸収
線を利用した光学フィルタ31へ入射される。光学フィ
ルタ31を透過したレーザ光22は、一対の反射鏡26
a。
26bでそれぞれ反射され、前記一方のビームスプリッ
タ−30を介して半導体レーザ21へ帰還される。すな
わち、半導体レーザ21から出力されたレーザ光22は
、上述した経路でもってオプティカルロックされ、光学
フィルタ31のサブドツプラー分光による吸収線の周波
数で定まる一定周波数および線幅に制御される。
また、一方のビームスプリッタ−30を透過した反射鏡
26bからのレーザ光の光強度は光電検出器27にて電
気信号に変換されて、位相制御器28へ入力される。位
相制御器28は、光電検出器27から出力された光強度
信号を処理して一方の反射鏡26aに装着された電歪素
子29に制御信号として印加して半導体レーザ21へ戻
るレーザ光が最適位相条件でオプティカルロックされる
ように制御する。
このように構成された周波数安定化半導体レーザ装置に
おいても、サブドツプラー分光による吸収線を利用した
光学フィルタ31は、その周波数帯域幅が非常に狭いの
で、第3図の実施例と同様の効果を得ることができる。
[発明の効果コ 以上説明したように、本発明の周波数安定化半導体レー
ザ装置によれば、半導体レーザから出力されるレーザ光
の一部をサブドツプラー分光による吸収線、さらには、
原子または分子の飽和吸収線を利用した光学フィルタを
通過させ、その透過したレーザ光の一部を半導体レーザ
へ帰還させることにより、レーザ光における周波数の高
安定化と線幅の狭、窒化を同時に行うことが可能である
その結果、上述した高い性能を維持したまま、装置全体
の構成を簡素化でき、調整作業を簡略化でき、さらに製
造費を大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はそれぞれ本発明の構成を示す機能ブ
ロック図、第3図は本発明の一実施例に係わる周波数安
定化半導体レーザ装置の概略構成図、第4図は本発明の
他の実施例に係わる周波数安定化半導体レーザ装置の概
略構成図、第5図は従来の周波数安定化半導体レーザ装
置の概略構成図、第6図は同従来装置のファブリペロ共
振器の周波数特性図、第7図は吸収セルの原子または分
子の飽和吸収線を示す図である。 17・・・飽和吸収線、21・・・半導体レーザ、22
・・・レーザ光、23・・・ビームスプリッタ−(光分
岐器)、24・・・吸収セル(光学フィルタ)、25・
・・レンズ、26,26a、26b・・・反射鏡、27
−・・光電検出器、28・・・位相制御器、29・・・
電歪素子、31・・・光学フィルタ。 出願人復代理人 弁理士 鈴江武彦 第 図 第 図 第 図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 [1]レーザ光を出力する半導体レーザ(21)と、こ
    の半導体レーザから出力されたレーザ光の出力路に介挿
    され、前記レーザ光の一部を分岐する光分岐器(23)
    と、この光分岐器にて分岐されたレーザ光を透過させる
    原子または分子の飽和吸収線を利用した光学フィルタ(
    24)と、この光学フィルタを透過したレーザ光を反射
    する反射鏡(26)とを備え、この反射鏡で反射された
    レーザ光を前記光分岐器を介して前記半導体レーザへ帰
    還させて前記半導体レーザから出力されるレーザ光の周
    波数を前記光学フィルタの特性で定まる一定周波数およ
    び線幅にオプティカルロックさせることを特徴とする周
    波数安定化半導体レーザ装置。 [2]前記半導体レーザへ帰還するレーザ光の光強度を
    検出する光電検出器(27)と、前記反射鏡に装着され
    、この反射鏡の光路方向位置を可変させる電歪素子(2
    9)と、前記光電検出器にて検出された光強度信号が最
    大値になるように前記電歪素子によって前記反射鏡の位
    置を制御する位相制御器(28)とを備えた請求項1記
    載の周波数安定化半導体レーザ装置。 [3]レーザ光を出力する半導体レーザ(21)と、こ
    の半導体レーザから出力されたレーザ光の出力路に介挿
    され、前記レーザ光の一部を分岐する光分岐器(23)
    と、この光分岐器にて分岐されたレーザ光を透過させる
    サブドップラー分光による吸収線を利用した光学フィル
    タ(31)と、この光学フィルタを透過したレーザ光を
    反射する反射鏡(26a、26b)とを備え、この反射
    鏡で反射されたレーザ光を前記半導体レーザへ帰還させ
    て前記半導体レーザから出力されるレーザ光の周波数を
    前記光学フィルタの特性で定まる一定周波数および線幅
    にオプティカルロックさせることを特徴とする周波数安
    定化半導体レーザ装置。 [4]前記半導体レーザへ帰還するレーザ光の光強度を
    検出する光電検出器と、前記反射鏡に装着され、この反
    射鏡の光路方向位置を可変させる電歪素子と、前記光電
    検出器にて検出された光強度信号が最大値になるように
    前記電歪素子によって前記反射鏡の位置を制御する位相
    制御器とを備えた請求項3記載の周波数安定化半導体レ
    ーザ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113009500A (zh) * 2021-03-01 2021-06-22 北京瑞荧仪器科技有限公司 激光投射单元及扫频干涉测距系统
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CN113178773B (zh) * 2021-04-16 2024-05-24 山西大学 一种光学反馈锁定腔技术中反馈相位动态控制的方法

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