JPH04114516U - トレイ付鑑賞体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車内などの移動車両室内において造花な
どによる鑑賞体による装飾と、トレイ内に収容されてい
る芳香剤による芳香の拡散とをもたらし、快適な室内環
境をもたらすことを目的とする。 【構成】 鑑賞体の下部を支持するトレイ１の底面に滑
り止めシート２が固着されており、該トレイ１内に芳香
剤５又は消臭剤が収容されたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自動車内などの移動車両の室内において装飾性と芳香の拡散又は消臭 とをもたらすのに使用されるトレイ付鑑賞体に関する。

【０００２】

【従来技術】

従来、この種鑑賞体としては種々のものが存在するが、何れのものもダッシュ ボード上面又は後部座席後側の平面部にそのまま置くものに過ぎなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかるに、このような鑑賞体を移動車両の車室内に置いても、振動や発進，停 車時の慣性力などによって、移動したり滑落したりする事態を招来する。また、 ダッシュボード上面が斜面となっている場合には、このような鑑賞体を載置する ことはできない。これを防止する方策として、粘着テープなどによってトレイの 下面をダッシュボード上面に貼着するものも従来から存在するが、これによると トレイを簡単に取り外すことはできず、また取り外してもダッシュボードを粘着 剤で汚すことになる。

【０００４】 本考案は、かかる事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、鑑 賞体を簡単にかつ安定した状態でダッシュボード上面などに置くことを可能なら しめ、さらに自動車の室内の装飾性と芳香の拡散又は消臭を図らんとするもので ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る鑑賞体用トレイは、トレイの底面に滑り止めシートが固着されて おり、トレイ内に芳香剤又は消臭剤が収容されていることを特徴とする。

【０００６】

【作用】 本考案においては、トレイ下面に固着された滑り止めシートが車室内のダッシ ュボード上面等の載置台に当接して該載置台に対するトレイの滑動を抑止し、載 置状態にある鑑賞体の滑落を効果的に防止して、車室内の装飾と芳香の拡散又は 消臭を図る。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案に係るトレイ付鑑賞体の一実施例を示す側面断面図、図２は同じ く分解斜視図である。本考案に係るトレイ付鑑賞体は、トレイ１と滑り止めシー ト２と鑑賞体である花体３と補助吸盤４と芳香剤５又は消臭剤とによって構成さ れる。

【０００８】 図１ないし図３に示すように、トレイ１は、上部の大径側壁１ａと下部の小径 側壁１ｂからなる側壁と底部１ｃとからなり、大径側壁１ａと小径側壁１ｂとの 間には段差面１ｄが形成され、大径側壁１ａの上端から外方向に開口１ｅ′を有 する突出部１ｅが１箇所突出し、上端から内方向にも突出部１ｆ，１ｆが少なく とも２箇所等配置に突出したものであり、これら全体は平面視円形状で一体的に 成形されたポリエチレンなどの軟質樹脂成形品からなる。

【０００９】 トレイ１底部１ｃの下面には、ゴム、合成皮革等、大なる摩擦係数を有する材 料からなる滑り止めシート２が略全面に亘って固着されている。なお、滑り止め シート２の材料として、例えば、日本ダースボンド社製の商品名「ダースボンド 」を用いるのが最も好ましい。なお、滑り止めシート２の固着は、貼着によるの が一般的であるがこれに限るものではない。

【００１０】 トレイ１側の突出部１ｅの開口１ｅ′内には、適当な長さのリボン６あるいは 紐などが通されており、これによりトレイ１と補助吸盤４とが連結されている。 補助吸盤４は、フロントガラスなどに吸着させるものであり、この補助吸盤４に よって滑り止めシート２とともに鑑賞体の滑落防止を図るものである。

【００１１】 図１、図２および図４、図５に示すように、花体３の下部には平面視すると円 形状をなすフレーム３ａが形成され、該フレーム３ａの側面から上方には分枝３ ｂを分岐突出させてあり、これらはポリエチレンなどの軟質樹脂成形品で一体的 に構成される。なお分枝３ｂは途中での継ぎ足しが可能なように作られている他 、分枝３ｂの上端に装着してある花３ｃは布などによって作られている。

【００１２】 フレーム３ａの外径は、前記トレイ１の大径側壁１ａ内に無理なく入り、かつ 前後横方向に大きくズレない程度のものとしてあり、フレーム３ａの高さは、前 記上端内方向の突出部１ｆ，１ｆ下面と該段差面１ｄとの間隔と略等しくして、 フレーム３ａが上下にガタつかないようにしてある。

【００１３】 図４および図６、図７に示すように、フレーム３ａの断面は、成形性、弾力性 、支持された場合の安定性などを考慮して、上部が曲面部となるような半円弧形 状で、該円弧内には適当な間隔ごとに補強部３ｄが構成されており、該補強部３ ｄと隣り合わせた位置から分枝３ｂを突出させてある。

【００１４】 図１および図２に示すように、トレイ１内に収容される芳香剤５は、布あるい は紙袋などによって袋詰めされたものからなる。なお、芳香剤５の代わりに消臭 剤などを用いることも可能とされる。

【００１５】 よって、図１及び図２に示すように、芳香剤５をトレイ１の小径側壁１ｂと底 面１ｃによって構成される空間内に収容させ、続いて、花体３のフレーム３ａの 一端を斜め下方に向けた状態で、トレイ１の大径側壁１ａ内の段差面１ｄと突起 １ｆとの間に滑り込ませる。続いて、該フレーム３ａを内側に歪ませておき、他 方の段差面１ｄと突起１ｆとの間に滑り込ませると、該フレーム３ａはトレイ１ の突起１ｆ，１ｆと該段差面１ｄとによって支持される。このように一体的に組 み合わされたトレイ付鑑賞体を、ダッシュボードなどの上面に載置するとともに 、補助吸盤４をフロントガラスなどに吸着させればよいのである。なお、収容さ れた芳香剤５は上方に花体３が位置するために、たとえトレイ１を逆さにした場 合であっても落下することはない。

【００１６】 よって、本考案に係るトレイ付鑑賞体を、例えば図８に示すように、車室内の ダッシュボード上面に載置させることにより、車室内に装飾が施されることにな り、また芳香の拡散又は消臭がもたらされる。

【００１７】 トレイ１下面には、大なる摩擦係数を有するものからなる滑り止めシート２が 固着されており、該滑り止めシート２がダッシュボードの表面に対するトレイ１ の滑動を抑止することから、走行中の振動または慣性の作用による鑑賞体の滑落 の虞は殆どない。もし、仮に滑り止めシート２がもつ摩擦力以上の振動が加わっ ても、ダッシュボード前面のフロントガラス下部などに補助吸盤４が吸着してい るために、鑑賞体を足もとに落下させることはない。

【００１８】

【考案の効果】

以上詳述した如く本考案に係るトレイ付鑑賞体を、車室内のダッシュボード上 面等に載置することにより、車室内に装飾を施すことができ、さらに芳香の拡散 又は消臭をもたらすことができる。 また、鑑賞体のトレイ下面の滑り止めシートが鑑賞体全体の滑動を抑制するか ら、走行中の振動または慣性の作用などによって、鑑賞体が滑落する虞は殆どな い等、本考案は優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るトレイ付鑑賞体の一例を示す側面
断面図である。

【図２】本考案に係る鑑賞体とトレイの一例を示す分解
斜視図である。

【図３】本考案に係るトレイと滑り止めシートの一例を
示す斜視図である。

【図４】鑑賞体の枠形フレームの一例を示す底面図であ
る。

【図５】枠形フレームより突出する杆の一例を示す側面
拡大図である。

【図６】図４におけるＡ−Ａ線切断部端面図である。

【図７】図４におけるＢ−Ｂ線切断部端面図である。

【図８】本考案に係るトレイ付鑑賞体の一使用例を示す
斜視図である。

【符号の説明】

１ トレイ ２ 滑り止めシート ３ 花体 ３ａ フレーム ４ 補助吸盤 ５ 芳香剤 １ａ 大径側壁 １ｂ 小径側壁 １ｃ 底面 １ｅ 突出部 １ｆ 突出部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 造花などの鑑賞体をトレイで支持し、移
   動車両の車室内に載置して用いるトレイ付鑑賞体におい
   て、前記トレイの底面に滑り止めシートが固着されてお
   り、トレイ内に芳香剤又は消臭剤が収容されていること
   を特徴とするトレイ付鑑賞体。