JPH04112794A - 繊維状物と菌糸状生物の複合体及びその製造方法 - Google Patents

繊維状物と菌糸状生物の複合体及びその製造方法

Info

Publication number
JPH04112794A
JPH04112794A JP23185390A JP23185390A JPH04112794A JP H04112794 A JPH04112794 A JP H04112794A JP 23185390 A JP23185390 A JP 23185390A JP 23185390 A JP23185390 A JP 23185390A JP H04112794 A JPH04112794 A JP H04112794A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
fibers
mycelial
organism
pulp
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23185390A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Yamanaka
茂 山中
Reiko Kikuchi
菊池 玲子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc filed Critical Ajinomoto Co Inc
Priority to JP23185390A priority Critical patent/JPH04112794A/ja
Publication of JPH04112794A publication Critical patent/JPH04112794A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、繊維状物を含む培地中で、菌糸状生物を生育
せしめることにより、繊維状物と菌糸状生物を結合させ
て得られる菌糸状物と繊維状物の新規複合体およびその
製造方法に関する。
この複合体はその高強度性を生かしてファイバーボード
、断熱剤などの建築材料、振動板、スピーカーコーン等
の音響材料、繊維強化プラスチック(ERP)の基材、
フロッピーディスクバック、封筒等の包装材、紙等に利
用される。
この複合体を製造する方法は、合成繊維に天然感を付与
することができるので、繊維、服飾、衣料分野で利用で
きる。
〔従来の技術〕
従来、バルブを製紙するに当たっては、叩解工程が必須
であった。つまり、紙は、バルブの繊維が互いに水素結
合で結着することによって形成されているが、バルブを
無処理のまま抄紙すると、繊維向−士の水素結合が充分
に起こらず、紙とじて実用上充分な強度を得られない。
このため、叩解を行って、パルプ繊維をフィブリル化さ
せ、表面積を増加させることにより、パルプ繊維同士の
水素結合による結着性を高め、抄紙している。しかしな
がら叩解には専用の設備や多量のエネルギーが必要であ
った。現在までの所、この叩解工程をなしで、紙を製造
する方法は、知られていない。
また、近年、地球規模での森林資源の保全の必要性が叫
ばれており、−旦使用した紙(故紙)を原料として作っ
た再生紙の使用が見直されている。
ところが、故紙から再生される紙は、元の紙と比較する
と強度が低下していたり、原料の故紙の繊維の一部分が
再生工程で脱落したりする問題があるので、新しいバル
ブを故紙に混抄することによって、故紙の使用が、はか
られている。
このように森林資源以外に故紙を製紙原料として利用す
ることが行なわれている一方で、紙を作る原料として、
工業排水や都市下水を用いて培養を行った糸状菌を用い
、紙を作る方法(特公昭57−10240公報参照)が
開示されている。しかし、生産された紙の裂断長は、0
.9 km以下であり、実用上充分な強度ではなく、現
在用いられている紙の代替物とはなりえない。
また、英国特許出願公開2165865号には、培養し
て得られる糸状菌をアルカリ処理し、キチンやキトサン
を露出させ、これを他の繊維と混合することで不織布を
製造し、これを創傷カバー、湿拭布、金属イオンの吸着
材として用いる方法が、開示されている。しかし、この
方法で作られる不織布も、先に述べた糸状菌をバルブに
混合したものと同様に、実用上用いるには、充分な強度
がない。
繊維、服飾、衣料分野において、ポリエステル、ナイロ
ン等の合成繊維が用いられてきたが、天然感がなかった
。第一にこれらの合成繊維は、水分を全くあるいはほと
んど吸着しないので、静電気を生じやすく、着用した場
合、天然繊維には認められない合成繊維特有の不快感が
あった。第二に、天然繊維の表面に対して合成繊維の表
面は、平滑性が高いので天然繊維特有の光沢が見られな
かった。
従来は、これらの問題を解決するために、合成繊維と天
然繊維を混紡して布を作ったり、合成繊維の表面に凹凸
を人工的につける工夫がなされていた。しかしこれらの
処理をしても、天然繊維の中の絹に匹敵するような肌触
りを持った合成繊維や、織物はなかった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の課題は、製紙工程に於て、叩解なしで、従来の
方法による紙と同様の強度を持つ紙を製造すること、及
び、故紙から再生した紙の強度を上げて、故紙の再利用
率を増加させることのある。
さらに本発明のもう一つの課題は、合成繊維に絹のよう
な肌触りを付与することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果
、繊維状物を含む培地中で、菌糸状生物を生育せしめる
ことにより、繊維状物と、菌糸状生物が産生ずる菌糸状
物とが結着した複合体が得られること、さらにこの複合
体が強度の面で優れ、また、故紙を再利用する時、その
再利用率を高めることか可能であること、合成繊維に同
処理を施した場合、絹に匹敵する肌触りが得られること
、シートにしにくい繊維に同処理を施した場合、シート
が得られる等を見出し本発明を完成するに至った。さら
に、詳述すれば以下の通りである。
本発明における繊維状物は、繊維状を有するものであれ
ばよく、例えばバルブ(針葉樹、広葉樹、合成、再生、
コツトン)、故紙、ポリエステル、ポリエチレン、ナイ
ロン等合成繊維、アルミナ、炭素繊維等の無機繊維等全
ての繊維状物、または、これらのシート状物、及びこれ
ら繊維のスラリーである。
また、菌糸状生物とは、例えば、カビ(リゾプス属、フ
ザリウム属、ディプロディア属、セルコスポーラ属、ト
リコテシウム属、ムコール属、ペニシリウム属、トリコ
デルマ属、ノイロスボラ属、ボトリティス属、トリコフ
ァイトン属、チェートミウム属、エンドシィア属)、担
子菌類(ヘテロバシジョン属、ラエティボルス属、ティ
ロミセス属等)、藻類(ホトリブイウム属、スペルリナ
属)等の菌糸状生物をさす。
使用する培地としては、例えば有機及び無機栄養分を含
む各菌糸状生物に通した培地(例えば、カビの場合には
、YM培地)を用いるとよい。上記の繊維状物をそのま
ま、あるいはスラリー状にしたものを繊維含量が0.0
5〜80%になるように培地に添加する。この際、培地
の有機栄養分の濃度は、通常の1/10〜1/100で
も可能である。攪拌は、静置培養でも、攪拌培養でもよ
い。
ただし、攪拌培養の場合は、菌糸状物が、玉状に固まっ
てしまわない範囲で緩やかな攪拌を行うことが望ましい
。温度は、5〜95°C1期間は、0、5〜10日間の
範囲にて行う。以上の条件で培養を行なうと、多数の菌
糸が繊維表面から生長する。このようにして菌糸状物と
繊維状物の複合体が得られる。
この複合体を原料として用いて紙を製造する場合は、叩
解工程は必要なく、この複合体を常法に従い抄紙するこ
とだけで、従来品と同等以上の強度の高い紙を製造する
ことが可能である。つまり、通常の紙の場合は、パルプ
繊維を叩解してパルプ表面からフィブリルを遊離させた
ものを抄紙に用いる。この時、遊離したフィブリルがパ
ルプ繊維相互の結着性を高め、その結果、紙としての強
度が得られる。これに対し、本発明の方法で得られる繊
維と菌糸状物との複合体を抄紙すると、繊維表面に生長
した菌糸状生物が結着の仲立ちとなることで、パルプ繊
維同士を結着し叩解したバルブ繊維を用いた場合と同等
以上の強度の紙を作ることが可能となる。
回収古紙を原料として紙を製造する際に、本発明の技術
を応用して糸状菌の菌糸を古紙のパルプ繊維上に生長さ
せれば、回収古紙のみを製紙原料として強固な紙を製造
することが可能である。
ポリエステルやナイロンなどの合成繊維の糸や布を用い
て、培養を行うと、上記と同様に合成繊維の表面に菌糸
が生長する。菌糸は高い水分咬着性をもつので、その結
果絹のように肌触りのよい複合体ができる。
本発明の方法では、繊維の存在下で糸状菌を培養するこ
とにより、菌糸が繊維の表面から生長するのが特徴であ
る。つまり、培養を開始すると菌糸の端が繊維の表面に
なんらかの作用で結合し、生長を始めると思われる。そ
の結果、繊維に多数の菌糸が木の枝状に結合したものが
得られる。菌糸の端と繊維の表面との結合がどのような
メカニズムで起こるかは、現在のところ不明であるが、
糸状菌が繊維の一部を分解し穴や亀裂を生しさせ、その
中に菌糸が潜り込んでいくと考えられる。
旦、菌糸と繊維が結合して得られる複合体を水中にいれ
て撹拌を行っても、容易には菌糸と繊維を分類すること
はできない。このように、菌糸の一端が繊維に結合して
いるので得られた複合体を抄紙すると強い強度のシート
が得られる。上記のことに対して、糸状菌だけを別に培
養で生産後、繊維と混合しても、繊維存在下で糸状菌を
培養したとき生じるような繊維と菌糸の結合は起こらな
い。
従って、菌糸と繊維をただ単に混合した物から抄紙して
作ったシートの強度は、繊維存在下で糸状菌を培養して
得られる菌糸と繊維の複合体を抄紙して得られるシート
の強度よりも低い。
以上のように、種々の繊維状の物質の表面に菌糸を生長
させ複合体をえることができるが、糸状菌の色素、タン
パク質等の成分が最終製品に混入すると不都合が生じる
場合は、培養が終了してから酸溶液、アルカリ溶液、界
面活性剤、有機溶剤域を用いて洗浄をおこなったり、漂
白をおこなったりして、これらの成分を除去したり分解
したりすればよい。
〔実施例〕
以下、実施例により、本発明を説明する。
(実施例1) 菌糸体を以下の通りに調整した。
培地として以下の2通りの組成のものを用いた。
(培地■)ポテトデキストロースアガー(田水製薬)3
9g、寒天5gに水道水を加え、pHを5.6に調整し
く塩酸、苛性ソーダ使用)全体をILにフィルアップし
た。150dずつルーフラスコに分注し、120°C,
20分オートクレーブによる殺菌を行った。
(培地IT)イーストエキストラクト3g、マルトエキ
ストラクト(以上デイフコ)3g、ポリペプトンC大玉
栄養)5g、グルコース20gを水道水に溶解させたも
のに、広葉樹パルプを乾燥重量で2g加え、パルプ離解
機(熊谷理機工業)で離解した。離解条件は、室温、3
.00Orpm、培地中、3分間とした。離解後、pF
lを7.0に調節しく塩酸、苛性ソーダ使用)全体をI
Lをフィルアップした。
培地TILは、3L容コルベンに1.5Lずつ分注し、
120°Cl2O分オートクレーブによる殺菌を行った
。培地■上で、28°C23〜4日間、カビ(フザリウ
ム、ソラーニ)を培養した。培養後、1つのルーあたり
0.9%生理食塩水を30d加えて生育したカビ菌体を
よく懸濁させた。懸濁物を滅菌した綿に透過させ、得ら
れた胞子懸濁液は、−80℃にて保存し、以後、必要な
ときに溶かして用いた。この胞子懸濁液を、前述のコル
ヘン1本あたり1IIiずつ接種した。マグ不チックス
ターラーにより、60rpmの緩やかな回転を行いなが
ら、28°Cで2日間培養した。培養ブロスを200メ
ツシユの篩に透過させ、培養液及び胞子を除去した。得
られた菌体は純水で洗浄を繰り返し、洗浄後、不均一に
ならないようにして、吸引濾過をし、シート状にした。
シートは、105°Cにて恒量になるまで乾燥させ、熱
プレスにより厚さを均一にし、シートを得た。
(実施例2) 菌糸体を以下の通りに調整した。
培地I (ただし、試験管に71R1ずつ分注されたス
ラント)上で、28°C,3〜4日間、カビ(デイプロ
プイア・ナタレンシス)を培養した。培養後、生理食塩
水を加えて、生育したカビ菌体をよく懸濁させ得られた
懸濁液を、培地■に接種し、28°C12日間マグネチ
ックスターラーにより、60rpmの緩やかな回転を行
いながら培養した。
接種割合はILあたりスラント1本分であった。
培養液を200メツシユの篩を用いて濾過し、さらに純
水で洗浄を繰り返した。この菌糸体を実施例1と同様に
して、シートを得た。
(実施例3〜12) 以下実施例2と同様にして、カビ(セルコスポーラ・オ
リゼー)(実施例3)、カビ(トリコテシウム・ロゼラ
ム)(実施例4)、カビ(ムコール・ロイキシアヌス、
 IPO5773)  (実施例5)、カビ(ペニシリ
ウム・シトリナム、八TCC9849)(実施例6)、
カビ(トリコデルマ・リーゼイ。
^TCC117109) (実施例7)、カビ(ノイロ
スボラ・クラッサ、 ATCC36373)  (実施
例8)、カビ(ボトリティス・シネリー、 CBS 2
41.62)  (実施例9)、カビ(トリコファイト
ン・メンタグロファイテス、 IFO7522)  (
実施例工0)、カビ(チェートミウム・アナへリシナム
、 N)IL 2390)  (実施例11)、カビ(
エンドシィア・バラシティ力。
CBS 114.13)  (実施例12)を用いて、
以下、実施例2にならい、菌糸体を調整して、シートを
得た。
(比較例1〜3) コントロールとして、パルプを入れない培地■で生育さ
せたカビ(ブザリウム・ソラーニ)を培養後にパルプと
混合させたものから作ったシート(比較例1)、及び、
パルプ単独で作ったシート(叩解有り(比較例2)、無
しく比較例3)を用いた。いずれの場合も、パルプの離
解、殺菌、シート化は同じ条件で行った。
上記で調製した紙の物性について裂断長及び耐切強度は
JIS規格により寸法安定性は、紙状物に線を書き、水
に濡らした後、乾燥させ、元の長さに対する割合により
測定した。結果を第1表に示す。
第 ■ 表 以上より、培養当初よりパルプとカビを混合することに
より、出来上がった紙の強度が上昇し、叩解を行って作
った広葉構製の紙の強度と同等以上になった。また、予
め調整しておいた菌糸とバルブを混合し、出来た紙は、
パルプからよりなる紙より、強度は向上するが、培養当
初よりバルブとカビを混合した場合と比べ、強度は低か
った。
実施例13〜18 イーストエキストラクト0.3g、マルトエキストラク
ト(以上デイフコ)0.3g、ポリペプトン(大玉栄養
)0.5g、グルコース1.Ogを水道水に溶かし、ポ
リエステル織布5.Ogを加え、pHを7.0に調節(
塩酸、苛性ソーダ使用)し、全体をILにした。(以下
培地■と示す)培地■の殺菌条件は、120°Cl2O
分であった。
実施例1〜12と同様の培養により、ポリエステル織布
と菌糸状物からなるシートを得た。使用菌株は、フザリ
ウム・ソラーニ(実施例13)、デイプロプイア・ナタ
レンシス(実施例14)、セルコスポーラ・オリゼー(
実施例15)、トリコテシウム・ロゼラム(実施例16
)、ムコール・ロイキシ7ヌス(IFO5773)  
(実HM17 )、ペニシリウム・シトリナム(ATC
(: 9849) (実施例18)である。
肌触り及び、水分率についてのテストを行なった。実施
した結果を第2表に示す。肌触りは、29人の任意に抽
出したパネラ−により、組織物とポリエステルとの比較
について、これらより、優れている、同等、劣っている
、の3段階の評価をした。官能テストの結果を第2表に
示す。水分率ハ、JIS規格に従った。尚、比較例とし
て、絹織物(比較例4)、綿織物(比較例5)、ポリエ
ステル(比較例6)の水分率を示す。
第   2   表 以上より、菌糸状生物をポリエステル織布存在下で培養
せしめることによりポリエステル織布の感触を改良し、
また、水分率の向上がなされた。
水分率の向上は、概シート状物を衣類等に用いた場合、
汗の吸収の改良になると推定される。
実施例19 市販新聞の回収故紙をlX3cmに切断したちの3gを
0.2gの苛性ソーダ、0.5gの珪酸ソーダとともに
1000dの水と混合した。さらにこれに有効塩素濃度
0.02%となるように次亜塩素酸ソーダ溶液を加えて
からこの混合液をパルプ離解機(熊谷理機工業)を用い
て離解した。離解条件は、室温、3000rpn+ 、
20分間とした。この離解液を吸引濾過機を用いて固形
分濃度7%まで濃縮した。
この濃縮物を再び1000dの水に再懸濁してから塩酸
を用いて中和した。−これを再び吸引濾過で7%まで濃
縮しさらに水1000Il!i!加えてバルブスラリー
を得た。
このバルブスラリー1000dに、最終濃度でイースト
エキストラクト30g1マルトエキストラクト30g、
ポリペプトン50g、グルコース100g、pH7,0
(塩酸、苛性ソーダで調製)となるように培地成分を加
えてから、デイプロプイア・ナタレンシスの胞子をII
d当り1×10の4乗個を接種し、緩やかな攪拌を行い
ながら28°Cで3日間培養することによりスラリーを
得た(培養スラリー)。
次に、イーストエキストラクト3g1マルトエキストラ
クト3g、ポリペプトン5g、グルコース10g、水道
水1.01.pH7,0に調整した培地に前述と同様の
菌を同濃度で接種し緩やかな攪拌を行いながら28°C
で3日間培養し菌糸を得た。
この菌糸と前述の市販新聞紙3gを離解して得られるパ
ルプスラリーを7%の濃度まで濃縮したものを添加して
から攪拌混合しスラリーを得た(混合スラリー)。
前述の培養スラリー、混合スラリー、パルプスラリーの
3者を直径16C11,80seshの篩を用いて濾過
し更にILの55°Cの温水を2回濾過洗浄した。得ら
れた濾過物をプレス脱水して湿潤マットを形成してから
緊張下で乾燥してシートを得た。
この3種類のシートの特性を調べた。結果を第3表に示
す。
第   3   表 シートの種類       裂断長(tan)回収新聞
故紙       2.25 パルプスラリーを抄紙して得られるシートや、カビ菌糸
をパルプスラリーに添加した混合スラリーを抄紙して得
られるシートは、回収新聞故紙と比較して裂断長が低い
ので、新たに新聞紙原料として使用できないが、カビを
パルプスラリーと同時に培養して得られる培養スラリー
がら作ったシートは、回収新聞故紙以上の充分な強度を
持つので新聞紙として再使用することが可能である。
尚、上記で用いた他の糸状菌を用いた場合も、同じ傾向
の結果が出た。
実施例20 実施例19で作成した3種類のシートをそれぞれlX3
C11に切断し、これを前記と同様に離解した。離解し
て得られた3種類のスラリーからシートを作成し、裂断
長を測定した。そして再びこれを切断、離解してシート
を作成して裂断長を測定した。この操作を3回繰り返し
、合計3回の裂断長を測定した値を得た。結果を第4表
に示す。
第   4   表 バルブスラリーを抄紙して得られるシートや、カビ菌糸
をバルブスラリーに添加した混合スラリーを抄紙して得
られるシートなどを原料として離解と抄紙を繰り返した
場合は、離解と抄紙を繰り返すことでシートの裂断長が
急激に低下している。
これに対してカビをパルプスラリーと同時に培養して得
られる培養スラリーから作ったシートを原料として離解
と抄紙を繰り返した場合は、シートの裂断長があまり低
下しなかった。尚、この傾向は上記で用いた他の糸状菌
より調整したシートでも観察された。
〔発明の効果〕
本発明によれば製紙産業において、叩解工程無しで強度
の高い紙を製造することができる。また、回収故紙を製
紙原料とした場合は、回収故紙のみで充分な強度をもっ
た紙を製造することが可能であり、製紙原料の節約とな
り、天然森林資源の保護に貢献できる。繊維産業におい
て、ポリエステル等の、合成繊維を用いた場合は、絹の
ような肌触りをもつ素材が得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)繊維状物を含む培地中で、フザリウム属、ディプ
    ロディア属、セルコスポーラ属、トリコテシウム属、ム
    コール属、ペニシリウム属、トリコデルマ属、ノイロス
    ボラ属、ボトリティス属、トリコファイトン属、チェー
    トミウム属、エンドシィア属等の菌糸状生物を生育させ
    ることを特徴とする繊維状物と菌糸状生物の複合体の製
    造方法。
  2. (2)繊維状物を含む培地中で、フザリウム属、ディプ
    ロディア属、セルコスポーラ属、トリコテシウム属、ム
    コール属、ペニシリウム属、トリコデルマ属、ノイロス
    ボラ属、ボトリティス属、トリコファイトン属、チェー
    トミウム属、エンドシィア属等の菌糸状生物を生育させ
    ることにより製造された繊維状物と菌糸状生物の複合体
JP23185390A 1990-08-31 1990-08-31 繊維状物と菌糸状生物の複合体及びその製造方法 Pending JPH04112794A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23185390A JPH04112794A (ja) 1990-08-31 1990-08-31 繊維状物と菌糸状生物の複合体及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23185390A JPH04112794A (ja) 1990-08-31 1990-08-31 繊維状物と菌糸状生物の複合体及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04112794A true JPH04112794A (ja) 1992-04-14

Family

ID=16930044

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23185390A Pending JPH04112794A (ja) 1990-08-31 1990-08-31 繊維状物と菌糸状生物の複合体及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04112794A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010529832A (ja) * 2006-12-15 2010-09-02 レンセラー ポリテクニク インスティチュート 成長材料の生産方法及びそれによって作製される製品

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010529832A (ja) * 2006-12-15 2010-09-02 レンセラー ポリテクニク インスティチュート 成長材料の生産方法及びそれによって作製される製品
JP2014110795A (ja) * 2006-12-15 2014-06-19 Rensselaer Polytech Inst 成長材料の生産方法及びそれによって作製される製品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5074959A (en) Complex of fibers and fungi and a process for preparation thereof
JP3818663B2 (ja) 羽毛から製造した繊維及び繊維製品
US5567275A (en) Process for manufacturing paper from seaweed
CN106758492B (zh) 一种多位点氧化法制备纳米纤维素的方法及其应用
CN101581034A (zh) 生物辅助亚麻织物或纤维全无氯漂白工艺
GB2188135A (en) Production of textile and other articles
WO2010031154A2 (en) Bacterial cellulose fiber, thread and tape production process and resulting products
WO2009092865A1 (en) Method for retting, smoothening and cottonizing bast fibers, and for removal of lignin of plant origin
JPH04112794A (ja) 繊維状物と菌糸状生物の複合体及びその製造方法
CN106567241A (zh) 一种碱减量处理化学纤维云龙丝的方法
JPH0327279A (ja) 繊維状物と菌糸状生物の複合体及びその製造方法
JPH03234889A (ja) ガラス繊維シート
CN108691209A (zh) 一种柔顺改性麻纤维面料及其制备方法
CN112876716B (zh) 一种快速、大面积制备高强度细菌纤维素纸的方法
JP2784182B2 (ja) 細菌セルロースを使用する不織布状製品及びその製造方法
CN108976836A (zh) 一种节能环保型耐磨墙纸及其制备方法
CN105239456B (zh) 一种无化工残留壁纸原纸的制备方法
JP2008088589A (ja) 剥離用工程紙基材
US1717799A (en) Pulp product
JPS58220899A (ja) キチン系抄造体の製造方法
JPH04343762A (ja) キチン不織布及びその製造方法
CN110453522B (zh) 一种100%天然纤维制造无纺墙纸原纸的方法
JP2763853B2 (ja) バクテリアセルロース含有紙及びその製造方法
KR20020082246A (ko) 고급 한지의 제조방법
CN108716129A (zh) 一种抗紫外线改性麻纤维面料及其制备方法