JPH04109872U - 打込機の出力バルブ構造 - Google Patents

打込機の出力バルブ構造

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JPH04109872U
JPH04109872U JP1143291U JP1143291U JPH04109872U JP H04109872 U JPH04109872 U JP H04109872U JP 1143291 U JP1143291 U JP 1143291U JP 1143291 U JP1143291 U JP 1143291U JP H04109872 U JPH04109872 U JP H04109872U
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勇 丹治
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日立工機株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、止具を打込む打込機に関するもの
であり、その目的とするところは、駆動バルブを圧力に
より弾性変形させることにより、バルブの開閉タイミン
グをずらすことで、動作時の空気洩れを防止する構造を
実現することである。 【構成】 上下方向に運動して、空気通路を開閉して主
ピストン1を動作させる駆動バルブ2を、ゴム等の可撓
性のある材質で形成することにより、圧縮気体による弾
性変形を起こさせ、排気口10と通路(A)9の開閉の
タイミングをずらし、動作時に発生する空気洩れを極小
とすることで、空気消費量を少なくし、また、圧力の降
下を防止することで打込力の向上をはかる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、空気等の圧縮気体を動力源とする打込機における出力バルブの構造 に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図1は、従来技術の打込機の出力バルブ構造を示したものであるが、本構造は トリッガ4を引き制御バルブ3を操作すると、駆動バルブ2が開き、アキューム レータ5内に蓄積された圧縮気体がピストン1の上部に流入し、ピストン1がシ リンダ8内を急激に下降し、射出口7内に給送されている止具を打込む構造とな っている。また、この出力バルブ構造は、シリンダ8内に圧縮空気を入気する通 路(A)9とシリンダ8内の空気を排気する排気口10を、駆動バルブの上下運 動によって開閉する構造である。
【0003】 また、図2は、従来技術である実開昭56−98586号公報に記載の構造を 示すが、この構造は、排気口10が駆動バルブ2が動作する側面に設けてあり、 さらに、通路(A)9のシール面であるシリンダ8の外周には駆動バルブ2と連 動して上下動作するスリーブ13が設けられている。また、このスリーブ13は 、圧力によりつねに上方に押し上げられ駆動バルブ2と密着している。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
従来の打込機の出力バルブの構造では、圧縮気体を入排気させるため、通路( A)9が開いた時に排気口10が閉じ、通路(A)9が閉じた時には排気口 10が開く必要がある。しかし、第6図の構造では、通路(A)9、排気口10 の開口面積を確保するために「δ」の空間を必要とする。このため、通路(A) 9が開き始めた時には、まだ、排気口10が閉じておらず、通路(A)9からの 入気気体の一部が、排気穴11を通じて排気口10から排気されてしまう。また 、逆に、排気口10が開き始めた時には、まだ、通路(A)9が閉じておらず、 通路(A)9からの空気の一部が排気穴11を通じて排気口10から空気が洩れ てしまう。そのため、空気消費量が多いとか、圧力が降下するため、打入力が低 下する等の欠点を有していた。さらに、図2の構造では、上記欠点を補うため、 駆動バルブ2が動作を始めても、スリーブ13が駆動バルブ2と連動して通路 (A)9は開口せず、排気口10が閉じられて始めて通路(A)9が開口する構 造となっている。このため、駆動バルブ2の動作時における排気口10から空気 洩れが防止できるため、空気消費量は減少する。しかし、部品点数が増すため、 原価が増す、さらに、スリーブ13が追加された分のアキュームレータ5内の容 積が減少するため、打込力が向上しない等の欠点を有していた。
【0005】 本考案の目的は、上記した従来技術の構造的欠点をなくし、出力バルブを有す る打込機で、打込力および空気消費量の効率の向上、さらには、原価低減を実現 することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、駆動バルブに可撓性を持たせることにより、駆動バルブの動作に よって形成される入排気面積の開閉タイミングをずらせることにより達成される 。
【0007】
【作用】
上記のように構成された駆動バルブを有する打込機において、駆動バルブの上 面に圧縮気体を供給すると、排気口が開口するように弾性変形し、制御バルブを 操作して、駆動バルブの上面の圧縮気体を排気すると排気口が閉じられる。その 後、さらに駆動バルブ9が上がり通路(A)が開口するため、排気口と通路(A )が連通することのない構造とすることができる。
【0008】
【実施例】
図1は、本考案になる打込機の出力バルブの一実施例を示した断面図である。
【0009】 図1において、止具等を打込むための主なる構成、および動作は従来技術と同 様である。図2に本考案の出力バルブ構造を表わす図1の部分拡大図を示す。
【0010】 図2において、排気口は駆動バルブの動作する側面部に設けられており、駆動バ ルブ2は可撓性のあるゴムで形成し、さらに、溝14が設けられているため、比 較的弾性変形しやすく形成されている。また駆動バルブの外径dと排気口の内径 Dは、d>Dの関係により径方向でシールする構造であるが、d≦Dであっても 、ごく小さなすきましか開かない構造であれば、同様の機能を果たす。さらに、 排気口10の位置は、駆動バルブ2が排気口10を閉じても、さらに動作して通 路(A)9が開口できるようδの寸法を有するような位置に形成されている。
【0011】 次に、図2、図3、図4により動作原理を説明する。まず、図2のように圧縮 気体の供給されていない状態では、排気口10は駆動バルブ2により閉じられた 構造となっている。さらに、アキュームレータ5に圧縮気体が蓄積されると、圧 縮気体は、制御バルブ3を通り、駆動バルブ2の駆動バルブ室15に供給され、 シリンダ8の上面を密着するため通路(A)9が閉じられる。また、このとき、 駆動バルブ2は図3に示すように圧縮気体の圧力により弾性変形するため、排気 口10が開口することとなる。次に制御バルブ3を操作すると、駆動バルブ室 15への圧縮気体の供給は停止され、さらに制御バルブ3の下端より大気へ放出 される。このとき、圧力により弾性変形していた駆動バルブ2は、駆動バルブ室 15の圧縮気体の放出とともに元に戻り、排気口10が閉じられた図2に示す状 態となる。さらに、駆動バルブ2は、図4に示すように該上面と下面の圧力差に より、上へ動き、δの寸法分移動をつづけて通路(A)9を開口したのち、上部 端面が突き当たり、シールして停止する。通路(A)9から圧縮気体がシリンダ 8内に入気されると、主ピストン1は、打込動作を行なう。打込動作を行なった のちに、制御バルブ3が元に戻されると、駆動バルブ室15に再び圧縮気体が供 給され、該駆動バルブ2上面と下面の圧力差によって、駆動バルブは押し下げら れる。このとき、駆動バルブ2は、通路(A)9が閉じられるまで、排気口10 も閉じられている。さらに、駆動バルブ2が、シリンダ8に突き当ってシールし 、通路(A)9への圧縮気体の入気が断たれると、駆動バルブ室15の圧縮気体 により駆動バルブ2が再度弾性変形し、排気口10が開口する。排気口10が開 くと、主ピストン1の上部の圧縮気体は、排気穴11を経由して排気口10より 排出され、主ピストン1は元の位置に戻る。よって、駆動バルブの動作時に排気 口10から空気が洩れることはない。
【0012】 図7は、本考案になる変形例を示す。図7は、排気口10を従来技術同様に、 駆動バルブ2上部端面部に形成し、通常は、上部端面部で排気口10をシールし ている構造となっており、蓄圧室15に圧縮気体が供給されると、図1の実施例 同様に駆動バルブ13が弾性変形して、排気口10が開くようになっている。
【0013】 また、通路(A)9を開口するときは、駆動バルブ室15の圧縮気体が排出され 、駆動バルブ2が押し上がり、排気口10を上部端面でシールする。その後、上 部端面に設けられた弾性体16がたわみ、そのたわみ代の分が開口する構造とな っている。
【0014】 さらに、図1、図7の実施例は、駆動バルブ2が排気口10を完全に閉じた状 態から、弾性変形して、開口する構造を示したが、通常駆動バルブ2により、排 気口の面積が全体の面積よりも小さく閉じられて、つねに小さく開口している構 造でも空気の洩れ量は、小さくなるため、実施例よりも効果は劣るが、同じ機能 が得られる。
【0015】
【考案の効果】
本考案は、駆動バルブを弾性変形させて、バルブの開閉タイミングをずらすこ とにより、動作時の空気洩れをなくすことができたので、次の効果を得ることが できる。
【0016】 つまり、空気洩れがないと、空気消費量が小さくなり、さらには、空気洩れの 圧力降下による打込力の低下を防止できるため、作業効率が向上する。また、同 様の効果を単一部品の構成により実現したため、原価低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案打込機の出力バルブ構造の一実施例を
示す縦断側面図である。
【図2】 図1の駆動バルブ構造の拡大図である。
【図3】 図1の駆動バルブ構造の拡大図である。
【図4】 図1の駆動バルブ構造の拡大図である。
【図5】 従来技術の打込機の出力バルブ構造の縦断側
面図である。
【図6】 従来技術の打込機の出力バルブ構造の縦断側
面図である。
【図7】 本考案の変形実施例を示す出力バルブ構造の
縦断側面図である。
【符号の説明】
1 ピストン 2 駆動バルブ、 3 制御バルブ 5 アキュームレータ 8 シリンダ 10 排出口 15 駆動バルブ室である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 打込動作をする主ピストンと、該主ピス
    トンを駆動するための駆動バルブと、該駆動バルブの動
    作を制御する制御バルブと、前記駆動バルブ上部には制
    御バルブと連通した駆動バルブ室を形成し、さらに、主
    ピストンを駆動するための圧縮気体を蓄積するアキュー
    ムレータと、主なピストンを駆動するための圧縮気体を
    蓄積するアキュームレータと、主ピストンをガイドする
    シリンダと、前記ピストンの駆動後に、ピストン後方の
    圧縮気体を排気する排気口を備えた打込機において、前
    記駆動バルブをゴム等の可撓性のある材料で形成し、さ
    らに、駆動バルブ室に圧縮気体がないときは、排気口を
    閉じるか、または、排気口を狭めるように構成し、駆動
    バルブ室に圧縮気体が充てんされると排気口が大きく開
    口するよう弾性変形してなる打込機の出力バルブ構造。
JP1143291U 1991-03-05 1991-03-05 打込機 Expired - Lifetime JP2514695Y2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015098068A (ja) * 2013-11-19 2015-05-28 株式会社マキタ 打ち込み工具

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015098068A (ja) * 2013-11-19 2015-05-28 株式会社マキタ 打ち込み工具

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