JPH04109544A - イオン質量分離装置 - Google Patents

イオン質量分離装置

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JPH04109544A
JPH04109544A JP2225357A JP22535790A JPH04109544A JP H04109544 A JPH04109544 A JP H04109544A JP 2225357 A JP2225357 A JP 2225357A JP 22535790 A JP22535790 A JP 22535790A JP H04109544 A JPH04109544 A JP H04109544A
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JP
Japan
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ion
magnetic field
ions
trajectory
parallel
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Application number
JP2225357A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiro Kageyama
影山 賀都鴻
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH04109544A publication Critical patent/JPH04109544A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 U発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、イオンを質量対電荷比によって分離するイオ
ン質量分離装置に関する。
(従来の技術) 質量分析を行う方法の1つとして、イオン質量分析法が
知られている。このイオン質量分析法では、たとえば試
料気体をイオン生成装置に導入してイオン化し、そのイ
オンを質量分離装置に入射させて質量対電荷比によって
分離し、分離されたイオンの量をそれぞれ測定すること
によって質量分析を行う。たとえば、現在広く使用され
ている四重極マスフィルタ型質量分析装置では、試料気
体を電子衝撃型のイオン生成装置に導入してイオン化し
、そのイオンを四重栓型の質量分離装置に入射させて質
量対電荷比によって分離し、分離されたイオンの量をそ
れぞれファラデーカップなどで測定している。また、特
開昭57−74958号公報に開示されている質量分析
装置では、気体などの試料をクロストフィールド放電を
用いたイオン生成装置に導入してイオン化している。そ
して、−定の運動エネルギを持つイオンの速度がそのイ
オンの質量の平方根に反比例するという事実を利用し、
生成された試料イオンを質量対電荷比によって分離し、
分離されたイオンの量をそれぞれ測定するようにしてい
る。このようなイオン質量分析法は、固体試料の質量分
析にも適用されている。
たとえば特開昭59−121746号に開示されている
ものでは、試料物質をクロストフィールド放電を用いた
イオン生成装置内に配設し、イオン衝撃によって放出さ
れた試料の表面物質をイオン生成装置内でイオン化して
いる。そして、生成された試料表面物質のイオンを質量
対電荷比によって分離し、分離されたイオンの量をそれ
ぞれ測定して表面分析を行うようにしている。また、分
析の用に供されないイオン源装置においても、所要のイ
オン種を他種のイオンから分離するために、質量対電荷
比によってイオン質量分離することかある。この質量分
離によって特定のイオン種の純度の高いビームを作るこ
とができる。
イオン生成装置には種々のタイプがあるが、放電を利用
したものは効率良くイオンを生成できることが知られて
いる。放電を利用したイオン生成装置には、熱陰極直流
放電型、冷陰極直流放電型、高周波放電型等がある。こ
のうち、冷陰極直流放電型と高周波放電型は、熱陰極を
用いる必要がないので、長寿命のイオン生成装置を実現
できる。
冷陰極直流放電型の代表的なものとしては、クロストフ
ィールド放電を用いたものをあげることができる。この
クロストフィールド放電を利用したものは、放電維持に
必要な作動ガスの密度を小さくでき、しかも効率良くイ
オンを生成できることが知られている。高周波放電型に
は、磁場中の電子サイクロトロン共鳴加熱を用いるEC
R型と、定常磁場のないところでの高周波放電を用いる
ものとが知られている。ECR型は放電維持に必要な作
動ガスの密度を小さくでき、しかも効率良くイオンを生
成できることが知られている。
クロストフィールド放電型イオン生成装置やECR型イ
オン生成装置は、共に強い磁場中で、かつ小さい作動ガ
ス密度(低圧気体)の条件下で作動する。したがって、
これら強磁場中低圧気中放電型のイオン生成装置とイオ
ン質量分離装置とを組合わせる場合には、磁場中で動作
するイオン質量分離装置を選ぶことが望まれる。
ところで、上述した質量分析装置や高純度イオン源に用
いられるイオン質量分離装置は、磁場を用いるものと、
磁場を用いないものとに大別される。磁場を用いないも
のには上述した四重極型質量分離装置がある。この四重
極型質量分離装置は強い磁場中で使用できないので、ク
ロストフィール]・放電型あるいはECR型などの強磁
場中低圧気中放電型イオン生成装置と組み合わせて使用
するときには、放電装置の磁場が四重極型質量分離装置
まで分布しないように遮蔽することなどが必要となり、
装置が大掛かりになる欠点がある。
一方、磁場を用いるイオン質量分離装置には、実用的な
ものとしてセクター型の磁場を用いる磁場偏向型、直交
する定常電磁場を用いるトロコイド型、磁場に直交する
高周波電場を用いるオメガトロン型等が知られている。
しかしなから、これら磁場を用いる従来のイオン質量分
離装置では、上述したクロストフィールド放電型あるい
はECR型等の強磁場中低圧気中放電型イオン生成装置
と組合わせた場合に次のような問題が生じる。
すなわち、トロコイド型イオン質量分離装置では、第1
1図に示されているように、図中破線矢印Bで示す方向
の磁場に対してイオン源]から垂直にイオン2が入射さ
れる。磁場の印加されている領域には、電極群3によっ
て図中破線矢印Eて示すように、磁場に対して垂直に電
場か印加されている。入射したイオン2は、その質量対
電荷比と、電場と、磁場と、初速度(イオン入射位置で
の速度)とで定まるトロコイド軌道を描いて運動する。
イオン入射位置から電場と磁場とのベクトル積の方向に
イオンコレクタ4が配置されている。
入射イオンは、トロコイド軌道の一周期間を運動した後
にイオンコレクタ4に到達して捕集され、その電流値が
測定される。イオン源1とイオンコレクタ4との間の距
離が一定で、しかも磁場の強さが一定の場合、イオンコ
レクタ4に捕集されるイオンは、その質量対電荷比と電
場の大きさとの積が一定のものだけである。このトロコ
イド型イオン質量分離装置では、電場の大きさを変化さ
せ、イオン電流の大きさと電場の大きさとを対応させる
ことによって質量分析が行われる。しかし、このトロコ
イド型イオン質量分離装置では、図から明らかなように
、磁場方向に対して垂直にイオン2を入射させる必要が
ある。前述したクロストフィールド放電型あるいはEC
R型などの強磁場中低圧気中放電型のイオン生成装置か
ら射出されるイオンの運動方向は、磁場方向にほぼ平行
である。
一般に、方向が直交する2つの磁場を隣接させて設ける
ことは磁場印加系統の複雑化を招く。したがって、上述
した強磁場中低圧気中放電型イオン生成装置とトロコイ
ド型イオン質量分離装置とを組合せると、必然的に装置
全体の大型化を招くことになる。
また、磁場偏向型イオン質量分離装置では、通常一定の
エネルギに加速したイオンを磁場の方向に対して垂直に
入射させる。このためクロストフィールド放電型あるい
はECR型などの強磁場中低圧気中放電型のイオン生成
装置と磁場偏向型イオン質量分離装置とを組合せる場合
には、質量分離装置へのイオン入射位置でイオンの運動
方向を磁場に対して垂直な方向に変える必要がある。し
たがって、この磁場偏向型イオン質量分離装置と上述し
た強磁場中低圧気中放電型イオン生成装置とを組合せた
場合も、必然的に装置全体の大型化を招くことになる。
また、オメガトロン型イオン質量分離装置では、磁場中
のイオンが高周波電場でサイクロトロン共鳴加速され、
この加速によって大きいエネルギを得たイオンがイオン
コレクタに捕集され、そのイオン電流が測定される。サ
イクロトロン共鳴加速されるイオンは、その質量対電荷
比と、高周波電場の周波数と磁場の大きさの比との積が
一定のものだけである。このオメガトロン型イオン質量
分離装置では、高周波電場の周波数を変化させ、周波数
の関数としてイオン電流を測定することによって質量分
析が行われる。オメガトロン型イオン質量分離装置では
、イオンの磁場方向の速度成分が非常に小さく、イオン
が磁場方向に離脱する前にイオンコレクタに捕集される
。したがって、イオンの磁場方向速度成分か大きいクロ
ストフィールド放電型あるいはECR型などの強磁場中
低圧気中放電型のイオン生成装置とオメガトロン型イオ
ン質量分離装置とを組合せる場合には、質量分離装置に
入射するイオンを減速する必要かある。
このため、この組合せも非常に困難である。
(発明が解決しようとする課題) 上述の如く、磁場を用いる従来のイオン質量分離装置で
は、磁場に平行な速度成分が小さいイオンを対象にして
作動するという共通の特徴を有している。このため、こ
れらのイオン質量分離装置とイオンの磁場方向速度成分
が大きいクロストフィールド放電型あるいはECR型な
どの強磁場中低圧気中放電型イオン生成装置とを組合せ
て用いることが困難であった。
そこで本発明は、クロストフィールド放電型あるいはE
CR型などの強磁場中低圧気中放電型のイオン生成装置
と組合せて使用するのに適したイオン質量分離装置を提
供することを目的としている。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明に係るイオン質量分
離装置の1つの例では、真空に保持された空間に実質的
に一様な磁場を印加する磁場印加手段と、前記真空に保
持された空間内で前記磁場中に設けられ、上記真空に保
持された空間内を上記磁場の方向とほぼ平行する軌道で
導かれたイオンを入射させるイオン入射部と、このイオ
ン入射部を通過したイオンが運動する空間に設けられ、
前記磁場の方向とは直交する実質的に一様な電場を上記
磁場に重畳させることによって前記イオン入射部を介し
て入射したイオンを上記磁場の磁力線に巻きつくように
運動させるとともに上記電場へ上記イオンが入射した位
置から上記電場の方向に測った距離の絶対値yと上記入
射した位置から上記電場と上記磁場のベクトル積の方向
に測った距離の絶対値Xとの比がy:x−2:πである
平面を含む位置に上記磁場の方向と平行にイオン軌道遷
移部を持つイオン軌道偏向手段と、このイオン軌道偏向
手段で偏向され前記イオン軌道遷移部を通過したイオン
を前記磁場の方向と平行で、かつ互いに平行な2つの平
面に挟まれた空間の中を運動するように案内する案内手
段とを備えている。
また、他の例では、真空に保持された空間に実質的に一
様な磁場を印加する磁場印加手段と、前記真空に保持さ
れた空間内で前記磁場中に設けられ、上記真空に保持さ
れた空間内を上記磁場の方向とほぼ平行する軌道で導か
れたイオンを入射させるイオン入射部と、このイオン入
射部を通過したイオンが運動する空間に設けられ、前記
磁場の方向とは直交する実質的に一様な電場を上記磁場
に重畳させることによって前記イオン入射部を介して入
射したイオンを上記磁場の磁力線に巻きつくように運動
させるとともに上記電場へ上記イオンが入射した位置か
ら上記電場の方向に測った距離の絶対値yと上記入射し
た位置から上記電場と上記磁場のベクトル積の方向に測
った距離の絶対値Xとの比かy : x=2 :πであ
る平面を含む位置に上記磁場の方向と平行にイオン軌道
遷移部を持つ第1のイオン軌道偏向手段と、この第1の
イオン軌道偏向手段で偏向され前記イオン軌道遷移部を
通過したイオンを前記磁場の方向とは直交する実質的に
一様な電場内に導いて上記イオンを上記磁場の磁力線に
巻きつくように運動させるとともに各段の終端部に上記
磁場の方向と平行にイオン軌道遷移部を持つ1段もしく
は複数段構成の第2のイオン軌道偏向手段と、この第2
のイオン軌道偏向手段における最終のイオン軌道遷移部
を通過したイオンを前記磁場の方向と平行で、かつ互い
に平行な2つの平面に挟まれた空間の中を運動するよう
に案内する案内手段とを備えている。
(作 用) 真空に保持された空間内を磁場の方向とほぼ平行する軌
道で導かれたイオンは、イオン入射部を介してイオン軌
道偏向手段によって形成された偏向場に入射する。偏向
場には、磁場に重畳して磁場の方向とは直交する実質的
に一様な電場が存在している。このため、イオン入射部
を介して入射したイオンは、磁場の磁力線に巻きつくよ
うな軌道偏向を受ける。偏向場には、前述の如く、y;
X−2:πの関係を満たす位置にイオン軌道遷移部か設
定されている。したかって、偏向場に入射したイオンの
うち、質量(m)と電荷(e)との比の絶対値m/eが
、m / e −y B 2/ 2 Eまたはm/e−
xB2/πEの条件を満たすものだけがイオン軌道遷移
部に達する。なお、Eは電場の大きさを示し、Bは磁場
の大きさを示している。
そして、イオン軌道遷移部を通過したイオンは、案内手
段によって磁場の方向と平行し、かつ磁場の方向に延び
る狭い面領域に導かれた後、たとえばイオン捕集手段に
よって捕集される。
したかって、このイオン質量分離装置では、電場の大き
さ(E)または磁場の大きさ(B)を変化させることに
よって、磁場に平行な方向の大きい速度成分を持つイオ
ンを高い分解能でイオン種毎に分離することかできる。
また、このイオン質量分離装置では、磁場の方向とほぼ
平行する軌道で導かれたイオンを偏向場に入射させるの
で、イオンの磁場方向速度成分が大きいクロストフィー
ルド放電型あるいはECR型などの強磁場中低圧気中放
電型のイオン生成装置と簡単に組合せることが可能で、
しかもこれらイオン生成装置で使用している磁場印加源
を共用することが可能である。
(実施例) 以下、図面を参照しながら実施例を説明する。
第1図には本発明の一実施例に係るイオン質量分離装置
を組込んだイオン質量分析装置11の概略構成が示され
ている。
このイオン質量分析装置11は、大きく分けて、非磁性
材で円筒状に形成されるとともに図示しない排気系に接
続されて内部に真空に保持された空間12を形成する真
空容器13と、この真空容器13の外周に装着されて真
空容器13内に真空容器13の軸心線と平行する方向の
磁場を印加する常電導磁石あるいは超電導磁石で形成さ
れた電磁石14と、真空容器13内に配置されて試料を
イオン化した後に上記イオンを磁場の方向と平行する方
向に送り出すクロストフィールド放電型あるいはECR
型などの強磁場中低圧気中放電型のイオン生成装置15
と、このイオン生成装置15から送り出されたイオンを
質量対電荷比によって分離するイオン質量分離装置16
と、分離されたイオンのイオン電流を測定するイオン電
流測定装置17とで構成されている。なお、この図およ
び以下の図中において、Bは磁場を示し、Bに近接して
記されている→等の記号は磁場の方向を示している。
イオン質量分離装置16は、磁場が実質的に一様に印加
される領域に配置されており、具体的には、第2図(a
)、(b)に示すように構成されている。第2図(a)
は磁場の方向に垂直な断面を示し、また第2図(b)は
磁場の方向に平行な断面を示している。
このイオン質量分離装置16は、非磁性で、かつ導電体
で形成された角型の容器21を備えている。容器21を
構成する側壁で、イオン生成装置15の側に位置してい
る側壁22には、イオン生成装置15から送り出された
イオンを容器21内に入射させるための入射口23が形
成されている。
容器21内には、磁場の方向と直交する方向で、入射口
23を境にして両側に第1の偏向用電極群24と第2の
偏向用電極群25とが配置されている。これら第1、第
2の偏向用電極群24.25は、平板状の電極27’、
28をそれぞれ複数ずつ配置して構成されている。そし
て、これら電極27.28は1図示しないリード線を介
して図示しない電位設定用電源に接続されている。すな
わち、第1の偏向用電極群24を構成する各電極27は
、入射口23を介して磁場の方向と平行に入射した正イ
オンのうち、条件を満たす正イオンの軌道を磁力線に巻
きつくような軌道29に沿わせて偏向させる第1図(a
、 )中、上下方向上向きの実質的に一様な第1の電場
を磁場に重畳させて印加する。同様に、第2の偏向用電
極群25を構成する各電極28は、入射口23を介して
磁場の、方向と平行に入射した負イオンのうち、条件を
満たす負イオンの軌道を磁力線に巻きつくような軌道3
0に沿わせて偏向させる第1図(a)中、上下方向上向
きの実質的に一様な第2の電場を磁場に重畳させて印加
する。
第1の偏向用電極群24によって形成される第1の電場
へイオンが入射した位置から第1の電場の方向、つまり
第1図(a)中、上下方向に測った距離の絶対値yと、
イオンが入射した位置から第1の電場と磁場とのベクト
ル積の方向、つまり第1図(a)中、左右方向に測った
距離の絶対値Xとの比がy:X−2:πである平面を含
む位置には、磁場の方向と平行に正イオンのイオン軌道
遷移部31か設定されている。同様に、第2の偏向用電
極群25によって形成される第2の電場へイオンが入射
した位置から第2の電場の方向、つまり第1図(a)中
、上下方向に測った距離の絶対値yと、イオンが入射し
た位置から第1の電場と磁場とのベクトル積の方向、つ
まり第1図(a)中、左右方向に測った距離の絶対値X
との比がy:x−2:πである平面を含む位置には、磁
場の方向と平行に負イオンのイオン軌道遷移部32が設
定されている。
イオン軌道遷移部31を境にして第1の偏向用電極群2
4によって第1の電場が作られている空間とは反対側の
空間には、磁場の方向と平行に2枚の平板電極33.3
4が配置されている。そして、平板電極33.34間に
は、その向きが第1の電場と同じで、大きさが2倍の実
質的に一様な第3の電場が印加されている。平板電極3
3゜34によって第3の電場が作られている空間35の
延長線上には、空間35の終端部に対向する関係に遮蔽
電極36が磁場の方向と平行する関係に配置されている
。遮蔽電極36の中央部には、磁場の方向と平行する方
向に延びる狭い開口37が形成されている。この開口3
7の背面側には開口37を通った正イオンを捕集するた
めのイオン捕集用電極38か配置されている。そして、
イオン捕集用電極38へ入射した正イオンの電流は、容
器21および真空容器13を気密に貫通して設けられた
図示しない導電路を介してイオン電流測定装置!’17
の一部を構成する微小電流測定用の電流計に導かれて測
定される。
一方、イオン軌道遷移部32を境にして第2の偏向用電
極群25によって第2の電場が作られている空間とは反
対側の空間には、磁場の方向と平行に2枚の平板電極3
9.40が配置されている。
そして、平板電極39.40間には、その向きが第2の
電場と同じで、大きさが2倍の実質的に一様な第4の電
場が印加されている。平板電極39゜40によって第4
の電場が作られている空間41の延長線上には、空間4
1の終端部に対向する関係に遮蔽電極42が磁場の方向
と平行する関係に配置されている。遮蔽電極42の中央
部には、磁場の方向と平行する方向に延びる狭い開口4
3が形成されている。この開口43の背面側には開口4
3を通った負イオンを捕集するためのイオン捕集用電極
44が配置されている。そし゛て、イオン捕集用電極4
4へ入射した負イオンの電流は、容器21および真空容
器13を気密に貫通して設けられた図示しない導電路を
介してイオン電流測定装置]7の一部を構成する微小電
流測定用の電流計に導かれて測定される。
次に、上記のように構成されたイオン質量分離装置16
の動作を説明する。 まず、試料かイオン生成装置15
によってイオン化される。生成されたイオンは、磁場の
方向と平行する軌道でイオン生成装置15から射出され
る。そして、イオン生成装置15から射出されイオンは
イオン質量分離装置16に入射する。すなわち、イオン
生成装置15から射出されたイオンは、容器21の側壁
22に設けられた入射口23を通して容器21内へと入
射する。
磁場にほぼ平行に入射した負イオンは、磁場と平行な方
向の速度成分を変化させることなく第1の偏向用電極群
24中を運動し、遮蔽電極36に設けられた開口37を
通してイオン捕集用電極38に入射する。また、磁場に
ほぼ平行に入射した正イオンは、磁場と平行な方向の速
度成分を変化させることな(第2の偏向用電極群25中
を運動し、遮蔽電極42に設けられた開口43を通して
イオン捕集用電極44に入射する。
ここで、入射口23を通して入射した正イオンおよび負
イオンの磁場方向に垂直な方向の速度成分は無視てきる
程小さい。したかって、入射した正イオンおよび負イオ
ンの軌道の磁場方向に垂直な断面における軌跡は、第1
の偏向用電極群24および第2の偏向用電極群25によ
って作られた第1および第2の電場中では第2図(a)
に軌道29.30で示すようにサイクロイドである。
入射したイオンのうちの質量対電荷比の絶対値m/eが
下記の条件を満たしたものたけが、イオン軌道遷移部3
1あるいは32に達する。すなわち、磁場の強さBの二
乗および電場の強さEの比B2/Eと、電場へイオンが
入射した入射口23の位置からイオン軌道遷移部31あ
るいは32まての電場の方向に測った距離の絶対値yと
を用いて表すと、 m / e = y B 2/ 2 E (または前述
のXを用いて表すと、 m/e−xB2/yrE)      −<1>の条件
を満たしたものたけか、イオン軌道遷移部31あるいは
32に達する。
イオン軌道遷移部31(イオン軌道遷移部32)から平
板電極33.34間(平板電極39.40間)に入射し
たイオンは、磁場の方向に垂直な断面において第1図(
a)に示すように直線軌道を描き、開口37(43)を
通ってイオン捕集用電極38(44,)に達する。イオ
ン捕集用電極38(44)に捕集されたイオンは、その
質量対電荷比が(1)式の条件を満たすものである。し
たがって、第1の偏向用電極群24あるいは第2の偏向
用電極群25によって印加される電場の強さや磁場Bの
強さを変えることによって、質量対電荷比によって分離
されたイオンの量を測定することができ、結局、イオン
質量分離を実現できることになる。
このように構成されたイオン質量分離装置]6ては、磁
場の方向とほぼ平行する軌道で入射したイオンを、その
まま第1の偏向用電極群24および第2の偏向用電極群
25が作る偏向場に入射させて分離するようにしている
ので、イオンの磁場方向速度成分の大きいクロストフィ
ールド放電型あるいはECR型などの強磁場中低圧気中
放電型のイオン生成装置と簡単に組合せることができ、
しかもこれらイオン生成装置で使用している磁場印加手
段を共用することができる。
また、上記構成であると、第1および第2の偏向用電極
群24.25を構成する各電極の磁場方向の長さを長く
設定できる。したがって、イオン生成装置15から供給
されるイオンの磁場方向速度か大きい場合であっても同
等支障なく質量分離を行わせることができる。また、イ
オン軌道遷移部31.32より後段に設けられ、第3お
よび第4の電場を印加する平板電極33,34,39゜
40の磁場方向の長さおよびイオン捕集用電極38.4
.4の磁場方向の長さを長く設定できる。
したかって、イオン生成装置15から供給されるイオン
の磁場方向速度のばらつきが大きくても質量分離を十分
行わせることができる。
また、この実施例に係るイオン質量分離装置16では、
第1の偏向用電極群24(第2の偏向用電極群25)が
作る電場と、平板電極33゜34(平板電極39.40
)か作る電場との2つの電場を用いて分離するようにし
ている。したがって、イオンの飛行距離を長くすること
ができ、質量分離の分解能を高くできる。
また、このように2つの電場を用いて分離させるように
しているので、イオン生成装置15から供給されるイオ
ンの中で運動方向が磁場方向に対して平行に近いものだ
けを選択する機能を持たせることができる。すなわち、
−船釣には、磁場方向に平行に入射し、(1)式を満た
す質量対電荷比を持つイオンはイオン軌道遷移部31 
(32)の中央部を通る。今、イオン軌道遷移部31 
(32)の中央部に開口部を設置したと仮定すると、実
際にはイオン生成装置15から磁場方向に対して平行に
近い方向で入射口23に入射し、(1)式を満たす質量
対電荷比m/eを持つイオンの他に、上記m/eより大
きいかあるいは小さい値を持ち、磁場方向に対して小さ
くない角度を持って入射口23に入射したイオンの中に
も上記開口部を通過するものがある。しかし、平板電極
33.34(平板電極39.40)による電場を利用し
て、上記開口部を通過したイオンのうち、(1)式を満
たす質量対電荷比m/eを持つイオンだけを開口37(
43)に導くことができ、m/eの値か(])式を満た
さないイオンについては開口37(43)に導かれない
ようにすることかできる。
したがって、試料のイオンを磁場方向に平行に導いて入
射口23に入射させ、試料以外の物質のイオンについて
は磁場方向に対しである角度を持たせて入射口23に入
射させるようにしたイオン生成装置と組合わせると、不
順物イオンの量を減らすことかでき、分析の感度を高め
ることができる。
第3図には本発明の別の実施例に係るイオン質量分離装
置1.6 aの主要部、すなわち第2図(a)に示され
ている偏向用電極群に対応した偏向用電極群などだけか
示されている。これら偏向用電極群は前述した実施例と
同様に電磁石によって印加される実質的に一様な磁場内
に配置されている。
同図において、51は磁場方向と平行する軌道で導かれ
た正イオンを入射させる入射口を示している。入射口5
1の後側には第1の偏向用電極群52と第2の偏向用電
極群53とか配置されている。そして、第1の偏向用電
極群52が作る電場の終端部および第2の偏向用電極群
53が作る電場の終端部にイオン軌道遷移部54.59
が設定されている。
第1の偏向用電極群52は、平板状の電極55を複数配
置して構成されている。これら電極55は、図示しない
リード線を介して図示しない電位設定用電源に接続され
ている。
イオン軌道遷移部54は、第1の電場へイオンが入射し
た入射口51の位置から上記電場の方向、すなわち図に
おいて上下方向に測った距離の絶対値yと、第1の電場
へイオンが入射した入射口51の位置から上記電場と磁
場とのベクトル積の方向、すなわち図において左右方向
に測った距離の絶対値Xとの比がy : x−2:πで
ある平面を含む位置に磁場方向と平行に設定されている
。第1の偏向用電極群52を構成する各電極55は、入
射口51を介して磁場方向と平行に入射した正イオンの
うち、上述の(1)式に示した条件を満たす正イオンを
磁力線の巻きつような軌道56に沿わせて偏向させ得る
第3図中、上下方向上向きの実質的に一様な第1の電場
を磁場に重畳して印加する。
一方、第2の偏向用電極群53は、平板状の電極57を
複数配置して構成されている。そして、これら電極57
は、図示しないリード線を介して図示しない電位設定用
電源に接続されている。第2の偏向用電極群53を構成
する各電極57は、イオン軌道遷移部54を通過した正
イオンを磁力線に巻きつくような軌道58に沿わせて偏
向させ得る第3図中、上下方向下向きの実質的に一様な
第2の電場を磁場に重畳して印加する。
軌道58の終端部に前記イオン軌道遷移部59が磁場方
向と平行に設定されている。イオン軌道遷移部59に隣
接した位置には、上記第2の電場の終端部を前記磁場の
方向と平行に形成する図示しない遮蔽電極が配置されて
いる。遮蔽電極の中央部には磁場方向と平行する方向に
延びる狭い開口が形成されており、この開口の背面側に
は開口を通った正イオンを捕集するためのイオン捕集用
電極が配置されている。そして、イオン捕集用電極へ入
射した正イオンの電流は、イオン電流測定装置の一部を
構成する微小電流測定用の電流計に導かれて測定される
。なお、負イオンを分離する場合には、第1.第2.第
3の電場および磁場の大きさは上記と同じにし、それら
の向きを逆にすればよい。
このイオン質量分離装置は次のように動作する。
すなわち、入射口5]を通って入射した正イオンのうち
条件を満たすイオンは、第1の偏向用電極群52が作る
実質的に一様な第1の電場の中を第2図(a)における
軌道29と同様にサイクロイド軌道56を描いてイオン
軌道遷移部54に達する。このイオン軌道遷移部54を
通過したイオンは、第2の偏向用電極群53が作る逆向
きて、実質的に一様な第2の電場の中をトロコイド軌道
58を描いて運動し、イオン軌道遷移部59を経由して
イオン電流測定系に捕集される。したかって、第1.第
2の電場の強さあるいは磁場の強さを変えることによっ
て、質量対電荷比によってイオンを分離できることにな
る。
このイオン質量分離装置16aにおいても、磁場方向と
ほぼ平行する軌道で導かれたイオンを、そのまま第1の
偏向用電極群52および第2の偏向用電極群53か作る
偏向場に入射させて分離するようにしているので、イオ
ンの磁場方向速度成分の大きいクロストフィールド放電
型あるいはECR型などの強磁場中低圧気中放電型のイ
オン生成装置と簡単に組合せることかでき、しかもこれ
らイオン生成装置で使用している磁場印加手段を共用す
ることができる。
また、この実施例においても各偏向用電極群を構成して
いる電極の磁場方向の長さを長く設定できる。したかっ
て、イオン生成装置から供給されるイオンの磁場方向速
度か大きくても質量分離を行えることになる。また、こ
の実施例では、第1の偏向用電極群52が作る第1の電
場と、第2の偏向用電極群53が作る第2の電場とを使
ってイオン分離を行なわせるようにしているので、イオ
ンの飛行距離を長くすることができ、質量分離の分解能
を高くすることができる。また、サイクロイド軌道56
とトロコイド軌道58とを合わせた全軌道を狭い断面に
収めることができるので、必要とする磁場の断面積を小
さくでき、磁場印加装置を小形にできる。
第4図には本発明のさらに別の実施例に係るイオン質量
分離装置16bの主要部、すなわち第3図に示されてい
る偏向用電極群に対応した偏向用電極群なだけが示され
ている。これら偏向用電極群は前述した実施例と同様に
電磁石によって印加される実質的に一様な磁場内に配置
されている。
同図において、61は磁場方向と平行する軌道で導かれ
た正イオンを入射させる入射口を示している。入射口6
]の後側には第1の偏向用電極群62と、第2の偏向用
電極群63と、第3の偏向用電極群64と、第4の偏向
用電極群65とが配置されている。そして、第1.第2
.第3、第4の偏向用電極群62.63.64.65が
作る電場の終端部にそれぞれイオン軌道遷移部66゜6
7.68.77が磁場方向と平行に設定されている。
第1.第2.第3.第4の偏向用電極群62゜63.6
4.65は、それぞれ平板状の電極69.70.71.
72を複数配置して構成されている。
これら電極69,70,71.72は、図示しないリー
ド線を介して図示しない電位設定用電源に接続されてい
る。
イオン軌道遷移部66は、第1の電場へイオンが入射し
た入射口61の位置から上記電場の方向、すなわち図に
おいて上下方向に測った距離の絶対値yと、第1の電場
へイオンが入射した位置から上記電場と磁場とのベクト
ル積の方向、すなわち図において左右方向に測った距離
の絶対値Xとの比かy :X−2:πである平面を含む
位置に磁場方向と平行に設定されている。
第1の偏向用電極群62を構成する各電極69は、入射
口6]を介して磁場方向と平行に入射した正イオンのう
ち、上述の(1)式に示した条件を満たす正イオンを磁
力線に巻きつくような軌道73に沿わせて偏向させ得る
第4図中、上下方向上向きの実質的に一様な第1の電場
を磁場に重畳して印加する。
第2の偏向用電極群63を構成する各電極70は、イオ
ン軌道遷移部66を通過した正イオンを磁力線に巻きつ
くような軌道74に沿わせて偏向させ得る第4図中、上
下方向下向きの実質的に一様な第2の電場を磁場に重畳
して印加する。第3の偏向用電極群64を構成する各電
極71は、イオン軌道遷移部67を通過した正イオンを
磁力線に巻きつくような軌道75に沿わせて偏向させ得
る第4図中、上下方向上向きの実質的に一様な第3の電
場を磁場に重畳して印加する。同様に、第4の偏向用電
極群65を構成する各電極72は、イオン軌道遷移部6
8を通過した正イオンを磁力線に巻きつくような軌道7
6に沿わせて偏向させ得る第4図中、上下方向下向きの
実質的に一様な第4の電場を磁場に重畳して印加する。
イオン軌道遷移部77を通過した正イオンは、第3図に
示した実施例と同様に図示しないイオン電流捕集系で捕
集される。なお、負イオンを分離するときには、印加す
る電場と磁場の大きさを上記と同じくし、それらの向き
を上記とは逆関係に設定すればよい。
このイオン質量分離装置は次のように動作する。
すなわち、入射口61を通って入射した正イオンのうち
、(1)式に示した条件を満たすイオンは、第1の偏向
用電極群62が作る実質的に一様な第1の電場の中を第
2図(a)における軌道29と同様にサイクロイド軌道
73を描いてイオン軌道遷移部66に達する。このイオ
ン軌道遷移部66を通過したイオンは、第2の偏向用電
極群63が作る第1の電場に対して逆向きで、実質的に
一様な第2の電場の中をトロコイド軌道74を描いて運
動し、イオン軌道遷移部67に達する。このイオン軌道
遷移部67を通過したイオンは、第3の偏向用電極群6
4が作る第2の電場に対して逆向きで、実質的に一様な
第3の電場の中をトロコイド軌道75を描いて運動し、
イオン軌道遷移部68に達する。そして、このイオン軌
道遷移部68を通過したイオンは、第4の偏向用電極群
65が作る第3の電場に対して逆向きで、実質的に一様
な第4の電場の中を)・ロコイド軌道76を描いて運動
し、イオン軌道遷移部77を経由してイオン電流測定系
に捕集される。したがって、各電場の強さあるいは磁場
の強さを変えることによって、質量対電荷比でイオンを
分離できることになる。 このイオン質量分離装置16
bにおいても第2図および第3図に示されているイオン
質量分離装置と同様の効果を得ることかできる。また、
この実施例に係るイオン質量分離装置16bでは、第1
.第2.第3、第4の偏向用電極群62゜63.64.
65が作る4つの電場を使ってイオン分離を行なわせる
ようにしているので、イオンの飛行距離を十分長くする
ことができ、質量分離の分解能を高くすることができる
。また、1つのサイクロイド軌道と3つのトロコイド軌
道とを合わせた全軌道を狭い断面に収めることかできる
ので、必要とする磁場の断面積を小さくでき、磁場印加
装置を小形にすることかできる。
なお、この実施例では4つの電場を用いているが、電場
の数は3つにすることもできるし、5つ以上にすること
もできる。
第5図(a)および(b)には本発明のさらに異なる実
施例に係るイオン質量分離装置16Cの主要部、すなわ
ち第3図に示されている偏向用電極群などに対応した偏
向用電極群などだけが示されている。これら偏向用電極
群は前述した実施例と同様に電磁石によって印加される
実質的に一様な磁場内に配置されている。
同図において、81は磁場方向と平行する軌道で導かれ
た正イオンを入射させる入射口を示している。入射口8
1の後側には第1の偏向用電極群82と、第2の偏向用
電極群83と、第3の偏向用電極群84とが配置されて
いる。そして、第1゜第2.第3の偏向用電極群82,
83.84が作る電場の終端部にはそれぞれイオン軌道
遷移部85.86.93が磁場方向と平行に設定されて
いる。
第]、第2.第3の偏向用電極群82.83゜84は、
平板状の電極87,88.89を複数配置して構成され
ている。これら電極87,88゜89は、図示しないリ
ード線を介して図示しない電位設定用電源に接続されて
いる。
第1の偏向用電極群82を構成する各電極87は、第5
図(a)中、上下方向上向きの実質的に一様な第1の電
場を磁場に磁場に垂直に重畳して印加する。
イオン軌道遷移部85は、第1の電場へイオンが入射し
た入射口81の位置から上記電場の方向、すなわち図に
おいて上下方向に測った距離の絶対値yと、第1の電場
へイオンが入射した位置から上記電場と磁場とのベクト
ル積の方向、すなわち図において左右方向に測った距離
の絶対値Xとの比がy : x=2 :πである平面を
含む位置に磁場方向と平行に設定されている。入射口8
1を通って磁場方向と平行に入射した正イオンのうち、
(1)式に示した条件を満たすイオンが磁力線に巻きつ
く軌道90にそって運動し、イオン軌道遷移部85に達
する。
第2の偏向用電極群83を構成する各電極88は、イオ
ン軌道遷移部85を通過した正イオンを磁力線に巻きつ
くような軌道91に沿わせて運動させるように、磁場の
方向ならびに第1の電場の方向に対して垂直で、イオン
軌道遷移部85を通った直後のイオンか減速される向き
の実質的に一様な第2の電場を磁場に重畳して印加する
イオン軌道遷移部86は、イオン軌道遷移部85を含み
第1の偏向用電極群82か作る第1の電場の方向に平行
な平面を含む位置に磁場方向と平行に設定されている。
一方、第3の偏向用電極群84を構成する各電極89は
、イオン軌道遷移部86を通過した正イオンを磁力線に
巻きつくような軌道92に沿わせて偏向させ得る第5図
中、上下方向上向きの実質的に一様な第3の電場を磁場
に重畳して印加する。
イオン軌道遷移部93に隣接した位置には、第3図に示
した実施例と同様に図示しないイオン電流捕集系か設け
られている。
このイオン質量分離装置は次のように動作する。
すなわち、入射口81を通って入射したイオンのうち、
(1)式に示した条件を満たすイオンは、第1の偏向用
電極群82の作る実質的に一様な第1の電場の中を第2
図(a)における軌道29と同様にサイクロイド軌道9
0を描いてイオン軌道遷移部85に達する。このイオン
軌道遷移部85を通過したイオンは、第2の偏向用電極
群83が作る第2の電場の中をトロコイド軌道91を描
いて運動し、イオン軌道遷移部86に達する。イオン軌
道遷移部86を通過したイオンは第3の偏向用電極群8
4の作る実質的に一様な第3の電場の中を再びサイクロ
イド軌道92を描いて運動し、最終的にイオン電流捕集
系で捕集される。
このように構成しても前記実施例と同様の効果を得るこ
とができる。また、この実施例では、第1、第2.第3
の偏向用電極群82,83.84が作る3つの電場を使
ってイオン分離を行なわせるようにしているので、イオ
ンの飛行距離を十分長くすることができ、質量分離の分
解能を高くすることかできる。また、1つのサイクロイ
ド軌道と3つのトロコイド軌道とを合わせた全軌道を狭
い断面に収めることができるので、必要とする磁場の断
面積を小さくでき、磁場印加装置を小形にすることがで
きる。さらに、2つの半周期のサイクロイド軌道90.
92と、−周期のトロコイド軌道91とを合わせた全軌
道の終点、つまりイオン軌道遷移部93上の点において
イオン軌道を磁場に垂直な面で完全収束させることが、
できる。
第6図(a)、(b)には本発明のさらに異なる実施例
に係るイオン質量分離装置16dの主要部、すなわち第
3図に示されている偏向用電極群などに対応した偏向用
電極群などだけか示されている。これら偏向用電極群は
前述した実施例と同様に電磁石によって印加される実質
的に一様な磁場内に配置されている。
同図において、101は磁場方向と平行する軌道で導か
れた正イオンを入射させる入射口を示している。入射口
101の後側には第1の偏向用電極群102と、第2の
偏向用電極群103と、第3の偏向用電極群104とが
配置されている。そして、第1.第2、第3の偏向用電
極群102゜103.104が作る電場の終端部には、
それぞれイオン軌道遷移部1..05.106,113
が磁場方向と平行に設定されている。
第1.第2.第3の偏向用電極群102゜103.10
4は、平板状の電極107,108゜109を複数配置
して構成されている。これら電極107,108,1.
09は、図示しないリード線を介して図示しない電位設
定用電源に接続されている。
第1の偏向用電極群102を構成する各電極107は、
第6図(a)中、上下方向上向きの実質的に一様な第1
の電場を磁場に重畳して磁場に垂直に印加する。
イオン軌道遷移部105は、第1の電場へイオンか入射
する入射口]01の位置から上記電場の方向、すなわち
図において上下方向に測った距離の絶対値yと、第1の
電場へイオンが入射した位置から上記電場と磁場とのベ
クトル積の方向、すなわち図において左右方向に測った
距離の絶対値Xとの比がy : x=2 :πである平
面を含む位置に磁場方向と平行に設定されている。入射
口101を通って磁場方向と平行に入射した正イオンの
うち、(1)式に示した条件を満たすイオンが磁力線に
巻きつくような軌道110にそって運動し、イオン軌道
遷移部105に達する。
第2の偏向用電極群103を構成する各電極108は、
磁場に重畳して磁場および第1の電場の両方に垂直で、
イオン軌道遷移部105を通過した正イオンを磁力線に
巻きつくような軌道111に沿わせて偏向させ得る向き
、すなわち磁場方向ならびに第1の電場の方向に対して
垂直で、イオン軌道遷移部105を通った直後のイオン
か加速される向きの実質的に一様な第2の電場をイオン
軌道遷移部105を通過した正イオンが描く磁力線に巻
きつくような軌道111にそって印加する。
イオン軌道遷移部106は、イオン軌道遷移部105を
含み第1の偏向用電極群102が作る電場の方向に平行
な平面を含む位置に磁場の方向と平行に設定されている
一方、第3の偏向用電極群104を構成する各電極10
9は、前記第1の電場と同一方向の、すなわち第6図(
a)において上下方向上向きの実質的に一様な第3の電
場を磁場に重畳して磁場に垂直に印加する。イオン軌道
遷移部106を通過した正イオンは磁力線に巻きつく軌
道112にそって運動し、イオン軌道遷移部113に達
する。
イオン軌道遷移部113に隣接した位置には、第3図に
示した実施例と同様に図示しないイオン電流捕集系が設
けられている。
このイオン質量分離装置は次のように動作する。
すなわち、入射口101を通って入射した正イオンのう
ち条件を満たすイオンか第1の偏向用電極群102の作
る実質的に一様な第1の電場の中を第2図(a)におけ
る軌道29と同様にサイクロイド軌道110を描いてイ
オン軌道遷移部105に達する。このイオン軌道遷移部
105を通過したイオンは、第2の偏向用電極群103
が作る第2の電場の中をトロコイド軌道111を描いて
運動し、イオン軌道遷移部106に達する。イオン軌道
遷移部106を通過したイオンは第3の偏向用電極群1
04が作る実質的に一様な第3の電場の中を再びサイク
ロイド軌道112を描いて運動し、最終的にイオン電流
捕集系で捕集される。なお、負イオンを分離するときに
は各電場および磁場の向きを上記とは逆関係に設定すれ
ばよい。
このように構成しても前述した各実施例と同様の効果を
得ることかできる。また、この実施例では、第1.第2
.第3の偏向用電極群102゜103.104が作る3
つの電場を使ってイオン分離を行なわせるようにしてい
るので、イオンの飛行距離を十分長くすることができ、
質量分離の分解能を高くすることかできる。また、2つ
のサイクロイド軌道と1つのトロコイド軌道とを合わせ
た全軌道を狭い断面に収めることができるので、必要と
する磁場の断面積を小さくでき、磁場印加装置を小形に
できる。さらに、2つの半周期のサイクロイド軌道11
0,112と、−周期のトロコイド軌道]11とを合わ
せた全軌道の終点、つまりイオン軌道遷移部113上の
点においてイオン軌道を磁場に垂直な面で完全収束させ
ることかできる。
第7図には本発明のさらに別の実施例に係るイオン質量
分離装置16eの概念を示す。この図では、イオンの運
動軌道だけか示されている。この実施例に係るイオン質
量分離装置16eは、第5図および第6図に示した偏向
用電極群を組合わせて分離軌道を構成している。
同図において、131は磁場方向と平行する軌道で導か
れた正イオンを入射させる入射口を示している。入射口
131の後側には第5図(a)。
(b)に示した第1の偏向用電極群82と、第2の偏向
用電極群83とが配置されている。そして、第2の偏向
用電極群83に続く領域には第6図(a)、(b)に示
した第2の偏向用電極群103と、第3の偏向用電極群
104とが配置されている。
したがって、第5図および第6図と同じ番号を使って説
明すると、この実施例に係るイオン分離装置では、入射
イオンが次のような軌道を運動して分離される。すなわ
ち、磁場方向と平行する軌道で入射口131に入射した
正イオンのうちで条件を満たすイオンは、サイクロイド
軌道90に沿ってイオン軌道遷移部85に至り、次にト
ロコイド軌道91に沿ってイオン軌道遷移部86に至り
、次にトロコイド軌道111に沿ってイオン軌道遷移部
106に至り、次にサイクロイド軌道112に沿ってイ
オン軌道遷移部113に至った後にイオン電流捕集系で
捕集される。
第7図に示す例では、第5図および第6図に示した偏向
用電極群を組合わせている。この実施例では、軌道91
にそってイオンを運動させる電場はイオン軌道遷移部8
5を通過したイオンを減速する向きであり、また軌道1
11にそってイオンを運動させる電場はイオン軌道遷移
部86を通過したイオンを加速する向きであるか、これ
らの関係か逆となるように電場を設定することもできる
なお、負イオンを分離するときには各電場および磁場の
向きを上記とは逆関係に設定すればよい。
このように構成しても前述した各前記実施例と同様の効
果を発揮させることができる。
第8図には本発明のさらに別の実施例に係るイオン質量
分離装置16fの要部が示されている。
この実施例は第2図に示されるイオン質量分析装置16
を改良したものである。したがって、第2図と同一部分
を同一符号で示し、重複する部分の詳しい説明は省略す
る。
この実施例では、入射口23に磁場方向と平行に入射し
たイオンを磁力線に巻きつくような軌道に偏向させる偏
向用電極群24.25 (ただし、偏向用電極群24は
図示せず。)を構成する電極のうち、入射口23に近い
位置にある電極を除く電極の図中上側および下側と、イ
オン軌道遷移部3]、、32(ただし、イオン軌道遷移
部31は図示せず。)を通過したイオンをイオン捕集用
電極38,4.4(ただし、イオン捕集用電極38は図
示せず。)へ案内する電極3B、34,39゜40(た
たし、電極33,34.40は図示せす。)の図中上側
および下側とに、イオンの磁場方向と平行な速度成分を
減少させる向きの電場を磁場の方向と平行に印加するイ
オン反射電極120を設けたものとなっている。
このように構成することにより、磁場方向に大きい速度
成分を持ったイオンを分析の用に供することができ、ま
たこのイオン質量分析装置の磁場方向の長さを短くする
ことができる。
第9図には本発明に係るイオン質量分離装置とクロスト
フィールド放電を用いるイオン生成装置とを組合わせた
表面分析装置の例が示されている。
なお、この図では第1図と同一部分が同一番号で示され
ている。したがって、重複する部分の詳しい説明は省略
する。
図中、1.5 aはクロストフィールド放電を用いたイ
オン生成装置を示している。このイオン生成装置15a
に対して磁場方向に隣接してイオン質量分離装置16が
配置されている。
イオン生成装置15aは次のように構成されている。す
なわち、図中132は、内部に中空部133を有し、軸
心線を磁場の方向に対して平行させて配置された中空の
陽極を示している。陽極132の図中左端より外側には
上記左端に対向する関係に第1の陰極134が配置され
ている。第1の陰極134の陽極132側に位置する側
面中央部には陽極132側に向けて突出する突部〕35
が形成されており、この突部135の先端部には試料1
36が固定されている。第1の陰極134と陽極132
との間には、突部135を貫通させる孔および上記孔を
延長させる筒部を備えた制御電極137が配置されてい
る。一方、陽極132の図中右端とイオン質量分離装置
16との間には、上記右端に対向する関係に第2の陰極
]38が配置されている。そして、第2の陰極138の
中央部にはイオンを射出させるためのイオン射出孔13
つか形成されている。また、第1の陰極134には放電
により一部がイオン化される作動ガスを供給するだめの
孔140が形成されている。
このように構成されたイオン生成装置15aでは、陽極
132が最も高い電位に、制御電極137か次に高い電
位に、また第1の陰極134と第2の陰極138とか制
御電極137より低い電位に保たれ、この状態で中空部
133においてクロストフィールド3極放電が行われる
孔]40を通して中空部133内に作動ガスを供給して
いる状態でクロストフィールド三極放電を行なわせると
、作動気体の一部が中空部]33てイオン化され、この
イオンの一部が試料136の表面を衝撃する。この衝撃
によって試料136の表面物質がスパッタリングで中空
部133に放出される。放出された表面物質の一部は中
空部133でイオン化される。表面物質のイオンは作動
ガスのイオンとともにイオン射出孔ユ39から射出され
る。この射出されたイオンがイオン質量分離装置16に
入射し、質量分離されたイオンの量、すなわちイオン電
流がイオン電流測定装置17で測定される。
イオン質量分離装置16におけるイオン分離部の電場を
変化させることによってイオンの質量対電荷比を変化さ
せ、イオン電流測定装置]7で測定されたイオン電流と
質量対電荷比とを対応させることによって試料136の
表面分析が行われる。
イオン質量分離装置としては、第1図および第2図に示
されているものに限らす、第3図から第8図に示される
いずれかのものでよい。また、上述した実施例では、ク
ロストフィールド放電を用いたイオン生成装置15aと
イオン質量分離装置16とを組合せて固体試料の表面分
析装置を構成しているか、固体などの試料のバルクの質
量分析装置、気体試料の質量分析装置も構成でき、また
イオンビーム形成装置を組合せることによってイオン源
を構成することもできる。
第10図には本発明に係るイオン質量分離装置を組込ん
で高純度のイオンビームを得ることかできるようにした
イオン源装置が示されている。
図中1.51は有底筒状に形成された真空容器を示して
いる。この真空容器151内は図示しない排気系によっ
て排気されている。真空容器15]の、いわゆる底部側
外周には真空容器151内に、この真空容器151の軸
心線方向の磁場を印加するための電磁石152が装着さ
れている。
真空容器151の底部側には電子サイクロトロン共鳴放
電型のイオン生成装置15bが設けられている。このイ
オン生成装置15bは次のように構成されている。すな
わち、真空容器151の底部に放電室153を設けてい
る。この放電室153は電磁石152の軸上に配置され
、かつ電磁石152の中心部から離れた場所に位置して
いる。したがって、放電室153内の磁場の強さは軸方
向に変化している。真空容器151内には、放電室15
3と同軸的にイオン質量分離装置16およびイオンビー
ム形成装置154が上記順に配置されている。
放電室153を構成する壁の一部には絶縁物で作られた
窓155が形成されており、この窓155は導波管ユ5
6に面している。導波管156は図示しないマイクロ波
発振器に通じている。また、放電室153は作動ガス供
給管157に通じている。なお、放電室153を構成す
る壁には、この壁を冷却するための水冷機構158が設
けられている。
今、放電室153内の一部での磁場の強さが供給される
マイクロ波の周波数に等しい電子サイクロトロン共鳴周
波数を与えるように設定されているものとすると、作動
ガスおよびマイクロ波の供給によって放電室153内に
電子サイクロトロン共鳴型放電が発生してプラズマか生
成される。プラズマから放出されたイオンは、イオン質
量分離装置16によって質量分離され、不純物イオンか
除去された後にイオンビーム形成装置154によってイ
オンビームとなって出力される。
なお、この例の場合、イオン質量分離装置としては、第
1図および第2図に示したイオン質量分離装置]6に限
らず、第3図から第8図に示したイオン質量分離装置を
使用することもできる。また、電子サイクロトロン共鳴
型放電を用いたイオン生成装置は、イオン源の他に固体
などの試料の表面分析装置あるいはバルクの質量分析装
置あるいは気体試料の質量分析装置のイオン生成装置と
して使用できる。
[発明の効果] 以上述へたように、本発明によれば、イオンの運動方向
が磁場の方向とほぼ平行であり、運動の速度も大きいク
ロストフィールド放電型あるいはECR型などの強磁場
中低圧気中放電型のイオン生成装置と組合せて使用する
ことかできるるとともに質量分解能を上げることかでき
るイオン質量分離装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係るイオン質量分離装置を
組込んだイオン質量分析装置における主要部の概略構成
図、第2図(a)は同イオン質量分析装置に組込まれた
イオン質量分離装置を第1図におけるX−X線に沿って
切断し矢印方向に見た図、第2図(b)は同イオン質量
分離装置を第2図(a、 )におけるY−Y線に沿って
切断し矢印方向に見た図、第3図は本発明の別の実施例
に係るイオン質量分離装置における偏向用電極群の配置
を説明するための図、第4図は本発明のさらに別の実施
例に係るイオン質量分離装置における偏向用電極群の配
置を説明するための図、第5図および第6図はそれぞれ
本発明の異なる実施例に係るイオン質量分離装置におけ
る偏向用電極群の配置をそれぞれ説明するための図、第
7図は本発明のさらに異なる実施例に係るイオン質量分
離装置における偏向軌道を説明するための概念図、第8
図は本発明のさらに別の実施例に係るイオン質量分離装
置の主要部を示す断面図、第9図は本発明に係るイオン
質量分離装置とクロストフィールド放電を用いたイオン
生成装置とを組合わせた表面分析装置の概略構成図、第
10図は本発明に係るイオン質量分離装置と電子サイク
ロトロン共鳴型放電を用いたイオン生成装置とを組合わ
せたイオン源の概略構成図、第11図は従来のトロコイ
ド型イオン質量分離装置の概略構成図である。 11・・・イオン質量分析装置、12・・・真空に保持
された空間、13・・・真空容器、15.15a。 15 b−・・イオン生成装置、16.1.6a、16
b。 16c、16d、16e・・・イオン質量分離装置、1
7・・・イオン電流測定装置、21・・・容器、23゜
51、.61,8コ、101,1.31・・・入射口、
24.25.52,53.62,63,64゜65.8
2.8’3,84,102,103゜104・・・偏向
用電極群、31,32,54,66゜67.68.85
,86,105,106・・・イオン軌道遷移部、33
,34,39.40・・・案内用の電極、38.44・
・・捕集用電極。 出願人代理人 弁理士 鈴江武彦 16c !          B ゝ、 (a) 第5図 6c (b) 第5図 16d (a) 6d 6e 第7図 第8図

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)真空に保持された空間に実質的に一様な磁場を印
    加する磁場印加手段と、前記真空に保持された空間内で
    前記磁場中に設けられ、上記真空に保持された空間内を
    上記磁場の一方向とほぼ平行する軌道で導かれたイオン
    を入射させるイオン入射部と、このイオン入射部を通過
    したイオンが運動する空間に設けられ、前記磁場の方向
    とは直交する実質的に一様な電場を上記磁場に重畳させ
    ることによって前記イオン入射部を介して入射したイオ
    ンを上記磁場の磁力線に巻きつくように運動させるとと
    もに上記電場へ上記イオンが入射した位置から上記電場
    の方向に測った距離の絶対値yと上記入射した位置から
    上記電場と上記磁場のベクトル積の方向に測った距離の
    絶対値xとの比がy:x=2:πである平面を含む位置
    に上記磁場の方向と平行にイオン軌道遷移部を持つイオ
    ン軌道偏向手段と、このイオン軌道偏向手段で偏向され
    前記イオン軌道遷移部を通過したイオンを前記磁場の方
    向と平行で、かつ互いに平行な2つの平面に挟まれた空
    間の中を運動するように案内する案内手段とを具備して
    なることを特徴とするイオン質量分離装置。
  2. (2)真空に保持された空間に実質的に一様な磁場を印
    加する磁場印加手段と、前記真空に保持された空間内で
    前記磁場中に設けられ、上記真空に保持された空間内を
    上記磁場の方向とほぼ平行する軌道で導かれたイオンを
    入射させるイオン入射部と、このイオン入射部を通過し
    たイオンが運動する空間に設けられ、前記磁場の方向と
    は直交する実質的に一様な電場を上記磁場に重畳させる
    ことによって前記イオン入射部を介して入射したイオン
    を上記磁場の磁力線に巻きつくように運動させるととも
    に上記電場へ上記イオンが入射した位置から上記電場の
    方向に測った距離の絶対値yと上記入射した位置から上
    記電場と上記磁場のベクトル積の方向に測った距離の絶
    対値xとの比がy:x=2:πである平面を含む位置に
    上記磁場の方向と平行にイオン軌道遷移部を持つ第1の
    イオン軌道偏向手段と、この第1のイオン軌道偏向手段
    で偏向され前記イオン軌道遷移部を通過したイオンを前
    記磁場の方向とは直交する実質的に一様な電場内に導い
    て上記イオンを上記磁場の磁力線に巻きつくように運動
    させるとともに各段の終端部に上記磁場の方向と平行に
    イオン軌道遷移部を持っ1段もしくは複数段構成の第2
    のイオン軌道偏向手段と、この第2のイオン軌道偏向手
    段における最終のイオン軌道遷移部を通過したイオンを
    前記磁場の方向と平行で、かつ互いに平行な2つの平面
    に挟まれた空間の中を運動するように案内する案内手段
    とを具備してなることを特徴とするイオン質量分離装置
  3. (3)前記イオン軌道偏向手段は、前記イオンの前記磁
    場と平行する方向の速度成分を減速させる向きの電場を
    上記磁場と平行に印加する手段を備えていることを特徴
    とする請求項1に記載のイオン質量分離装置。
  4. (4)前記イオン軌道偏向手段は、印加電場の強さを可
    変に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    イオン質量分離装置。
  5. (5)前記第1および第2のイオン軌道偏向手段は、印
    加電場の強さを可変に構成されていることを特徴とする
    請求項2に記載のイオン質量分離装置。
  6. (6)前記案内手段の後段には、イオン電流測定手段、
    イオンビーム形成手段にいずれかが設けられていること
    を特徴とする請求項1または2に記載のイオン質量分離
    装置。
  7. (7)前記イオン入射部に入射されるイオンは、強磁場
    中低圧気中放電型のイオン生成装置から供給されること
    を特徴とする請求項1または2に記載のイオン質量分離
    装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104538278A (zh) * 2014-12-16 2015-04-22 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 一种离子迁移发生装置及其控制方法

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CN104538278A (zh) * 2014-12-16 2015-04-22 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 一种离子迁移发生装置及其控制方法

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