JPH04109514U - 樹脂モールド形変成器 - Google Patents
樹脂モールド形変成器Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 安価で信頼性の高い樹脂モールド形変成器を
得る。 【構成】 高圧コイル3と主絶縁層2との間に、高圧コ
イル3とは絶縁層10を介して且つ高圧コイル3の巻き
幅より大なる幅の半導電体層8を形成するとともに、こ
の半導電体層8を高圧コイル3の巻き始め第1層コイル
9の一端に接触させる。
得る。 【構成】 高圧コイル3と主絶縁層2との間に、高圧コ
イル3とは絶縁層10を介して且つ高圧コイル3の巻き
幅より大なる幅の半導電体層8を形成するとともに、こ
の半導電体層8を高圧コイル3の巻き始め第1層コイル
9の一端に接触させる。
Description
【0001】
この考案は、エポキシ樹脂等の合成樹脂でモールドした樹脂モールド形変成器
に係り、特に高圧コイルの電界緩和の改良に関するものである。
【0002】
図4は例えば特開昭55−75209号公報に示された従来の樹脂モールド形
変成器を示す断面図である。
一般にこの種従来の樹脂モールド形変成器は、表面に電圧非直線抵抗特性を有す
る電界緩和層1が設けられ、テープあるいはシート状のマイカ、合成フィルム等
を巻回して形成された主絶縁層2を介して高圧コイル3と低圧コイル4がそれぞ
れ巻回され、これを金型等を用いてエポキシ等の合成樹脂5を含浸もしくは注型
し、同時に外周絶縁層6を形成させながらモールド成形し、その後、これに鉄心
7を装着して構成されている。
【0003】
上記のように構成された従来の樹脂モールド形変成器における電界緩和層1は
、電圧非直線抵抗特性を有するものであり、電圧非直線抵抗塗料、例えば炭化珪
素の粉体と接着剤である結合剤を適量に混合した高抵抗塗料を塗布して形成され
ている。この電界緩和層1を設けることにより、加わる電界が高い部分では抵抗
は低くなり、加わる電界が低い部分では抵抗は高くなるので、主絶縁層2の表面
電界は図中破線で示す等電位線の状態でも明らかなように、図5に示す電界緩和
層1を設けない場合の等電位線の状態と比較し緩和されている。
【0004】
このように主絶縁層2の表面電界が緩和されると、高圧コイル3および低圧コ
イル4の端部の電界が緩和され、合成樹脂の含浸または注型時に十分な含浸また
は注型ができずに空隙が残っている場合でも、この空隙に加わる電圧を低く抑え
ることができ、空隙での部分放電の発生が防止されるので、樹脂モールド形変成
器の運転中における放電劣化も発生せず、耐部分放電寿命が非常に長くなる。
【0005】
従来の樹脂モールド形変成器は以上のように構成されているので、電界緩和層
1を形成するために高抵抗塗料の塗布作業をしなければならず、非常に作業性が
悪く生産性を著しく阻害し、又、高圧コイル3および低圧コイル4が高抵抗塗料
と接するためにターン間短絡を防止する必要があり、高圧コイル3および低圧コ
イル4と高抵抗塗料との間に絶縁紙を介挿しなければならないが、この絶縁紙の
厚みが厚くて適当でない場合には、高圧コイル3および低圧コイル4と高抵抗塗
料との間に分担される電位が高くなるため効果がなくなる等、信頼性が低くなる
という問題点がある。
この考案は上記のような問題点を解消するためになされたもので、安価で信頼
性の高い樹脂モールド形変成器を得ることを目的としている。
【0006】
この考案に係る樹脂モールド形変成器は、高圧コイルと主絶縁層との間に高圧
コイルとは絶縁層を介して且つ高圧コイルの巻き幅より大なる幅の半導電体層を
形成するとともに、半導電体層を高圧コイルの巻き始め第1層コイルの一端に接
触させたものである。
【0007】
この考案における樹脂モールド形変成器の半導電体層は、高圧コイルの巻き始
め第1層コイルの一端と接触することにより、高圧コイルと同電位となり高圧コ
イルの電界緩和を行う。
【0008】
実施例1
以下、この考案の実施例1における樹脂モールド形変成器を図について説明す
る。図1において、主絶縁層2、高圧コイル3、低圧コイル4、合成樹脂5、外
周絶縁層6および鉄心7は図4における従来のものと同様である。8は主絶縁層
2と高圧コイル3との間に、高圧コイル3の巻き幅より広い幅で形成された半導
電体層で、良質のクラフトパルプにアセチレンブラックを混合し抄紙された、所
請、一般に使用されているケーブルカーボン紙で体積固有抵抗は1×105 〜1
07 Ω−cmを有するものである。9は高圧コイル3の巻き始め第1層コイル、
10はこの巻き始め第1層コイル9と半導電体層8との間に介挿される絶縁紙、
11は金属性の接触片で、巻き始め第1層コイル9の一端と、半導電体層8とを
電気的に接続している。
【0009】
上記のように構成されたこの考案の実施例1における樹脂モールド形変成器に
おいては、半導電体層8を高圧コイル3に接触させて同電位とすることによって
、図2に等電位線の状態を示すように良好な電界緩和が行われる。しかもこの半
導電体層8は一般に良く使用されるケーブルカーボン紙等で十分を発揮し得るの
で、従来の電界緩和層1における高抵抗塗料の塗布作業と比較し作業性は向上す
るとともに絶縁紙の厚み等に影響されることもなく信頼性も向上する。
【0010】
実施例2
図3は、この考案の実施例2における樹脂モールド形変成器を示す断面図で、
図において、12は高圧コイル3の巻き始め口出線である。実施例2が図1にお
ける実施例1と異なる点は、高圧コイル3と半導電体層8との接触を実施例1で
は接触片11で行っているのに対して、実施例2においては巻き始め口出線12
を半導電体層8に直接沿わせて引き出していることである。このように構成され
た実施例2における樹脂モールド形変成器においても、実施例1におけると同様
に、作業性ならびに信頼性が向上することは勿論のこと、接触片11も不要とな
り部品点数の削減ならびに作業性の一段の向上が可能となる。
【0011】
以上のように、この考案によれば高圧コイルと主絶縁層との間に、高圧コイル
とは絶縁層を介して且つ高圧コイルの巻き幅より大なる幅の半導電体層を形成す
るとともに、この半導電体層を高圧コイルの巻き始め第1層コイルの一端に接触
させるようにしたので、安価で信頼性の高い樹脂モールド形変成器を得ることが
できる。
【図1】この考案の実施例1における樹脂モールド形変
成器の構成を示す断面図である。
成器の構成を示す断面図である。
【図2】図1における樹脂モールド形変成器における電
界緩和の状態を等電位線で表した断面図である。
界緩和の状態を等電位線で表した断面図である。
【図3】この考案の実施例2における樹脂モールド形変
成器の構成を示す断面図である。
成器の構成を示す断面図である。
【図4】従来の樹脂モールド形変成器の構成を示す断面
図である。
図である。
【図5】電界緩和が施されていない樹脂モールド形変成
器における電界の状態を等電位線で表した断面図であ
る。
器における電界の状態を等電位線で表した断面図であ
る。
2 主絶縁層
3 高圧コイル
4 低圧コイル
5 合成樹脂
7 鉄心
8 半導電体層
9 巻き始め第1層コイル
10 絶縁層
11 接触片
12 巻き始め口出線
Claims (1)
- 【請求項1】 主絶縁層を介して高圧コイルと低圧コイ
ルを同心状に巻回し、合成樹脂を含浸もしくは注型して
なる樹脂モールドコイルに鉄心を装着して構成される樹
脂モールド形変成器において、上記高圧コイルと上記主
絶縁層との間に上記高圧コイルとは絶縁層を介して且つ
上記高圧コイルの巻き幅より大なる幅の半導電体層を形
成するとともに、上記半導電体層を上記高圧コイルの巻
き始め第1層コイルの一端に接触させたことを特徴とす
る樹脂モールド形変成器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1295491U JPH04109514U (ja) | 1991-03-08 | 1991-03-08 | 樹脂モールド形変成器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1295491U JPH04109514U (ja) | 1991-03-08 | 1991-03-08 | 樹脂モールド形変成器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04109514U true JPH04109514U (ja) | 1992-09-22 |
Family
ID=31901241
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1295491U Pending JPH04109514U (ja) | 1991-03-08 | 1991-03-08 | 樹脂モールド形変成器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04109514U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2023521204A (ja) * | 2020-12-07 | 2023-05-23 | サングロー パワー サプライ カンパニー リミテッド | 変圧器 |
-
1991
- 1991-03-08 JP JP1295491U patent/JPH04109514U/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2023521204A (ja) * | 2020-12-07 | 2023-05-23 | サングロー パワー サプライ カンパニー リミテッド | 変圧器 |
AU2021394083B2 (en) * | 2020-12-07 | 2024-02-01 | Sungrow Power Supply Co., Ltd. | Transformer |
EP4258303A4 (en) * | 2020-12-07 | 2024-10-30 | Sungrow Power Supply Co Ltd | TRANSFORMER |
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