JPH04107627U - 回動式ハンガーホルダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］ 収納スペースを有効利用し、いつでも正面で
任意の衣類を取り出すことができる。 ［構成］ 本考案は上座２０と台座１０、２本の支柱９
０、上座又はこれと台座の双方の円弧状無端のレール２
１，１１、及び上部係合具３０１、又はこれと下部係合
具４０１の双方が取り付けられたハンガー枠３０からな
る。これらの係合具が取り付けられたハンガー枠がレー
ル上を周回する。これによって、利用者は正面で所望の
衣類を取り出すことができる。さらに間隔板３０，４４
を取り付けることによって、ハンガー枠はぶつかりあわ
ずに、一定の間隔を保持することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は衣類を懸下するハンガーホルダーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

衣類の働きとして、身体の保護、及びファッション、特にＴＰＯに合わせて着 飾ることが掲げられる。そのため一人一人が様々な衣類をもっており、これらの 衣類はクロゼットに収納するのが最良とされてきた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来のクロゼットは固定されたハンガー部からなるもの、引き出し式のもの、 若しくはその双方を組み合わせたものであったが、多量の衣類を収納しようとす ると大型のクロゼットが必要となり、クロゼットを収容する部屋等のスペースを 有効に利用することができなかった。さらに、大型のクロゼットにおいては、そ の内部のスペースを有効に利用することができず、衣類の出し入れに不便をかこ っていた。

【０００４】 本考案は、上述のような従来の問題点を取り除き、さらに大小さまざまなクロ ゼット内に設置することができるようにすることによって、大容量でかつ使いや すくし、そのうえクロゼットを収容する部屋等のスペース、およびクロゼット内 のスペースの有効利用を図ることを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案は、水平面に円弧状無端のレールを有する上座 とレールを有しない台座とを、支柱によって垂直方向に連結支持し、さらに上部 にローラー、ガイド等の係合具を取り付けられた複数のハンガー枠が、レールに 懸下されることによって周回できるようにしたものである。そしてハンガー枠が レールに沿って周回することによって、利用者はいつでも所望のハンガー枠に衣 類を掛けたり、掛けておいた衣類を取り出すことができるのである。

【０００６】 あるいは、レールを上座のみならず台座にも設け、さらに各ハンガー枠の下部 に補助輪等の係合具を取り付け、該レール上を周回することができるようにする ことによっても、課題を解決することができる。

【０００７】 また本考案は、構造が複雑でなく、簡単に組み立てることができるので、大小 さまざまなクロゼットの内部に設置することが可能であり、また、そうすること によってクロゼット内のスペース、及びクロゼットを収容する部屋等のスペース の有効利用を図ることができる。

【０００８】 さらに、共通の間隔板を隣接するハンガー枠に同時に固定することによって、 隣接するハンガー枠はお互いにぶつかることなく、一定の間隔を保つことができ るのである。

【０００９】

【作用】

上述のように、各々のハンガー枠は、これらに取り付けられたローラー、ガイ ド、及び補助輪によって、台座と上座に設けられたレール上を周回することがで きる。そして利用者は、ハンガー枠を回動させることによって任意の衣類を正面 で取り出すことができる。

【００１０】

【実施例】

実施例を図面に基づいて説明する。

【００１１】 図１は本考案における一実施例の斜視図を示したものである。このように、本 考案はいくつかの部品からなっている。底部に４個の脚１２と水平面において円 弧状無端のレール１１を有する台座１０があり、台座の内側ベースに２本の支柱 ９０の一端がネジどめしてあり、もう一端は上座２０にネジどめされている。上 座にも台座と同様のレール２１がある。この台座と上座のそれぞれのレールの間 には、数個のハンガー枠３０が可動的に取り付けられ、このハンガー枠の上部に はローラーとガイド等からなる上部係合具３０１、そして下部には補助輪等から なる下部係合具４０１が設置され、これらがレールに沿って転動するのである。 使用にあたっては、ハンガー掛け９７に衣類を吊したハンガーを懸下し、内側の ものを取ろうとするときは、ハンガー枠を周回させれば容易に衣類を正面に回動 することができる。

【００１２】 なお、本実施例においては、レールは台座と上座の両方に設け、係合具として は、ローラー、ガイドおよび補助輪を使用したが、可動性、安定性、および強度 に十分な配慮をすれば、レールは上座のみに設けてもよく、また係合具としては その他任意の公知の係合具を使用してもよい。

【００１３】 図２はハンガー枠３０における上部係合具３０１と、下部係合具４０１の部品 分解図を示したものである。

【００１４】 まず上部係合具の部品について説明する。このハンガー枠の上部係合具の部品 には、ローラー３１１と二つのガイド３１２，３１３がある。そしてこれが上座 に取り付けられたレールに係合懸下されて、レールに沿って周回するのである。 上座のレール上を転動するローラーはＣ型金具３１の上半分に取り付けられてい る。一方、下半分には、二つのガイド３１２，３１３が取り付けられており、レ ールをはさんで転動し、ローラーの機能を補助する。Ｃ型金具の下部にボルト３ ２が出ており、そのボルトとワッシャー３４とによってソケット３３と間隔板３ ６を固定する。そしてボルトの先端部にソケットを取り付けてハンガー枠を通し 、ワッシャー３８とナット３９でネジどめすることによって、ハンガー枠を固定 する。間隔板３６の両端はそれぞれ隣接する二つのハンガー枠にボルトで固定さ れており、ハンガー枠同志が接触し、又は重なるのを防いでいる。

【００１５】 つぎに下部係合具の部品について説明する。図２に示したハンガー枠において その下部は、台座に取り付けられたレール上を、Ｃ型金具４０に組み込まれた補 助輪４０２，４０３で周回する。Ｃ型金具の上部にボルト４１がついており、そ のボルトと、ソケット４２、そしてワッシャー４３とによって間隔板４４が取り 付けられる。

【００１６】 間隔板を取り付けた後、スナップリング４５で揺れを防ぐ。さらにボルトの先 端部にソケット４６を付けてハンガー枠を通し、更にワッシャー４７を挟み込ん で、ボルトをナット４８で締め付ける。ソケット４６とワッシャー４７でハンガ ー枠を挟む。ハンガー枠の上部は、ボルトで間隔板を固定しており、この上部の 間隔板と下部の間隔板とが相俟って隣接する各ハンガー枠を適当な間隔に保つこ とができるのである。

【００１７】 内部の衣類を取り出すときは、ハンガー枠を動かす。すると、その上部にある ローラーが上座の周りをレールに沿って周回し、同時にハンガー枠の下部にある 補助輪がレールに沿って周回することにより、ハンガー枠が上下のレールに沿っ て周回する。ハンガー枠にはボルトで固定された間隔板があるので、隣接する他 のハンガー枠と一定の間隔を保つことができ、ハンガー枠を順送りに動かせば、 正面で任意の衣類を取り出すことができる。

【００１８】 図４、図５は、本考案のそれぞれ高さ、幅が異なるクロゼット９１，９３での 使用状態を示したものである。

【００１９】 ハンガー枠をクロゼット内で回動させることにより、いつでも容易に任意の衣 類を取り出せる。また、それぞれに扉９２，９４を取り付けることも可能である 。さらに図５に見られるように、クロゼットのスペースの空き具合によっては、 ハンガー枠の下部に、バスケット９５，９６を取り付け、衣類をたたんで保管す ることもできるのである。

【００２０】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したように、ハンガー枠に取り付けられたローラー、ガイ ド等の上部係合具、及び補助輪等の下部係合具により、上座に設けた円弧状無端 のレール、もしくは上座と台座の双方に設けられた円弧状無端のレールに沿って 各々のハンガー枠を周回させることができる。そして利用者が特定の衣類を取り 出したいときには、ハンガー枠を回動させることによって、正面で所望の衣類を 取り出すことができる。更に品質、大きさ、形状、扉の有無、及びその大小等に かかわらずどのようなクロゼットにおいても、その内部に設置することができ、 そしてハンガー枠を回動させることによって、必要な衣類を取り出すことができ るのである。そのうえ構造が比較的簡単なため、収納量を従来のクロゼットに比 してかなり多くすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一つの実施例の斜視図である。

【図２】 ハンガー枠を上座のレール、および台座の
レールに取り付けるための、上部係合具、および下部係
合具の部品を分解した斜視図である。

【図３】

【図２】における上部係合具の鎖線Ａ−Ａにおける、矢
印の方向からの横断面図である。

【図４】 本考案がクロゼット内に設置できることを
示した一実施例の斜視図である。

【図５】

【図４】のものと異なるクロゼット内に設置され、さら
にバスケットを置くことができることを示した一実施例
の斜視図である

【符号の説明】

（１０） 台座 （１１） レール （１２）
脚 （２０） 上座 （２１） レール （３０）
ハンガー枠 （３１） Ｃ型金具 （３０１）上部係合具 （３１
１） ローラー （３１２） ガイド （３１３）ガイド （３２）
ボルト （３３） ソケット （３４） ワッシャー （３５）
スナップリング （３６） 間隔板 （３７） ソケット （３８）
ワッシャー （３９） ナット （４０） Ｃ型金具 （４０
１） 下部係合具 （４０２）補助輪 （４０３）補助輪 （４１）
ボルト （４２） ソケット （４３） ワッシャー （４４）
間隔板 （４５） スナップリング （４６） ソケット （４
７） ワッシャー （４８） ナット （９０） 支柱 （９１）
クロゼット （９２） 扉 （９３） クロゼット （９４）
扉 （９５） バスケット（９６） バスケット （９７）
ハンガー掛け

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上座と台座とを支柱によって垂直方向に
   支持し、上座の水平面において円弧状無端のレールを設
   け、それぞれ上部に上部係合具を設けた複数のハンガー
   枠を前記レールに可動的に係合した、回動式ハンガーホ
   ルダー。
2. 【請求項２】 前記レールに対応する水平面において円
   弧状無端のレールを台座にも設け、前記複数のハンガー
   枠のそれぞれの下部にも下部係合具を設け、前記上部係
   合具および下部係合具をそれぞれ前記上座および台座の
   レールに可動的に係合した、「請求項１」記載の回動式
   ハンガーホルダー。
3. 【請求項３】 上部係合具がローラーとガイドとからな
   る、「請求項１」記載の回動式ハンガーホルダー。
4. 【請求項４】 上部係合具がローラーとガイドからな
   り、下部係合具が補助輪からなる、「請求項２」記載の
   回動式ハンガーホルダー。
5. 【請求項５】 上部係合具がＣ型金具の内部に取り付け
   られたローラーとガイド、下部係合具がＣ型金具の内側
   に取り付けられた補助輪からなる、「請求項４」記載の
   回動式ハンガーホルダー。
6. 【請求項６】 前記複数のハンガー枠の、隣接する各ハ
   ンガー枠に共通の間隔板を固定し、該隣接するハンガー
   枠がお互いに接触しないようにしたことを特徴とする、
   「請求項１」から「請求項５」までのいずれかの項に記
   載の回動式ハンガーホルダー。