JPH0410519Y2

JPH0410519Y2 -

Info

Publication number: JPH0410519Y2
Application number: JP1984096082U
Authority: JP
Priority date: 1984-06-28
Filing date: 1984-06-28
Publication date: 1992-03-16
Also published as: JPS6112091U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案はガス湯沸器に関する。

（従来の技術）ガス湯沸器へ供給される給水温度が変化する
と、該給水温度の変化に伴つて出湯温度が変化
し、所望の温度の湯が安定して得られないという
問題がある。そこで、温度変化により進退するピ
ストンを一端に備えた感熱体を、その感熱部が給
水通路中に位置するようにセツトし、この１個の
ピストンにて、給水温度が低い場合には給水量を
制限すると共にガス流量を増加させ、給水温度が
高い場合には逆の制御を行うようにしたものが、
特開昭58−16145号公報に記載されている。

（考案が解決しようとする問題点）上記公報に記載されているものでは、給水通路
とガス通路とを隣接させ、各々の対向する位置に
流量調節弁を介設し、該給水通路とガス通路との
間の隔壁を貫通するロツドを介して両流量調節弁
を直列に連結し、感熱体のピストンに対して両流
量調節弁が連動するように構成している。ところ
が、この様な構成では隔壁の貫通部に設けたシー
ルが破損すると、給水通路内の水がガス通路内へ
直接流入することになり、JIS Ｓ−2129の4.10
「水圧自動ガス弁」の規定にも見られるように、
湯沸器等の実際の器具を作成するにあたり、漏水
がガス通路内に直接流入するおそれのある構造を
採用することはできず、従つて、上記公報に記載
の構成は実際の器具に適用できない。また、仮に
上記公報に記載の構成を実施するとしても給水用
とガス用との調節弁を直列に連結し連動させると
いう特殊な専用の弁構造としなければならない。

従つて、ガス通路に直接漏水が流入するおそれ
がなく、かつ汎用性のある部品を用いて出湯温度
を安定させるという要請が存在する。

（問題点を解決するための手段）本考案はかかる要請に適合する湯沸器を提供す
ることを目的とするものであり、両端側をダイヤ
フラムで閉鎖されたシリンダー状の感熱部の内部
に熱膨張可能な物質を封入すると共に、該感熱部
の両端に該各ダイヤフラムの湾曲に連動して進退
するピストンを設けて感熱体を構成し、該感熱体
の感熱部を、バーナで加熱される熱交換器に連通
する水路内に配置し、該感熱部の一端のピストン
を該水路に介設される水の流量調節弁に連結し、
該感熱部の他端のピストンを該バーナへのガス供
給路に介設されるガスの流量調節弁に連結したこ
とを特徴とする。

（実施例）以下本考案の実施例を図面により説明する。

第１図は感熱体の実施の１例を示すものであ
り、図示する感熱体はシリンダー状の感熱部１の
両端側をダイヤフラム２，２で閉鎖し、この感熱
部１の内部に例えばパラフインの如き熱膨張可能
な物質３を封入し、該感熱部１の両端にピストン
４，４を該各ダイヤフラム２に連動するように配
置して成るものであつて、感熱部１の外部を通過
する例えば水または温水の如き流体の温度に応じ
た該物質３の体積変化に伴なう該ダイヤフラム２
の湾曲を生じた際その湾曲に連動して該各ピスト
ン４が進退されるようにした。

図示するものでは、感熱部１の両端に夫々備え
られている中空の各支持部５に各ピストン４を摺
動自在に支持するようにした。また図中の６は各
ダイヤフラム２の外方にあつてダイヤフラム２の
湾曲に応じて作動し、その作動圧によつて各ピス
トン４を進退せしめる例えば軟質ゴムから成る連
動部材である。

第２図は本考案のガス湯沸器の構成説明図であ
る。図示のものは感熱体Ａの感熱部１が水温を最
も良く感知し得るよう給水路２１内に水流方向と
直角に配置すると共に、感熱部１の両端に設けら
れているピストン４，４のうち一方のピストン４
を該給水路２１に介設される水Ｗの流量調節弁１
１の弁杆１２に、他方のピストン４をガス供給路
２２に介設されるガスＧの流量調節弁１４の弁杆
１５に夫々連結するように配置せしめ、水Ｗは該
給水路２１内の感熱体Ａおよび流量調節弁１１を
経て熱交換器１７に、またガスＧは該ガス供給路
２２内の流量調節弁１４を経てバーナ１８に夫々
供給されるように構成させた。図中１９は通水検
知器、２０は該検知器１９に連動して通水時に開
弁される自動ガス弁を示す。

次に上記構成から成る本考案の作用態様につい
て説明する。

先ず、冬季等給水温が低いときには、感熱部１
の両端に設けられているピストン４，４は、各流
量調節弁１１，１４の各弁杆１２，１５のスプリ
ング１３，１６の作用によつて退入しており、こ
のため水Ｗの流量調節弁１１の開度が減少されて
熱交換器１７に供給される水量は減少せしめられ
ると共に、ガスＧの流量調節弁１４の開度は増加
されてバーナ１８に供給されるガス量が増加さ
れ、かくて給水温の低下による出湯温度の低下が
防止される。また反対に、夏季等給水温が上昇し
た場合には、感熱部１の熱膨張可能な物質３の体
積増加に伴なつて両ダイヤフラム２，２が湾曲
し、それに連動して両ピストン４，４がスプリン
グ１３，１６に抗して前進することにより、水Ｗ
の流量調節弁１１の開度が増加されて熱交換器１
７に供給される水量が増加されると共に、ガスＧ
の流量調節弁１４の開度が減少されてバーナ１８
に供給されるガス量が減少し、かくて給水温の上
昇による出湯温度の上昇が防止される。以上のよ
うに給水温の変化に係りなく一定温度の温水をガ
ス湯沸器より得ることできる。

（考案の効果）このように本考案によるときは、給水通路とガ
ス通路とを感熱体をはさんで独立別個に設けるこ
とができ、例え給水通路から漏水しても該水がガ
ス通路内に流入するおそれはまつたく無く、ま
た、給水用とガス用との調節弁を各々別個に設け
るので汎用性のある流量調節弁を使用することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は感熱部の実施の１例を示す截断側面
図、第２図は本考案のガス湯沸器の構成説明図で
ある。１……感熱部、２……ダイヤフラム、３……物
質、４……ピストン、１１……水の流量調節弁、
１４……ガスの流量調節弁、２１……給水路（水
路）、２２……ガス供給路、Ａ……感熱体。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

両端側をダイヤフラムで閉鎖されたシリンダー
状の感熱部の内部に熱膨張可能な物質を封入する
と共に、該感熱部の両端に該各ダイヤフラムの湾
曲に連動して進退するピストンを設けて感熱体を
構成し、該感熱体の感熱部を、バーナで加熱され
る熱交換器に連通する水路内に配置し、該感熱部
の一端のピストンを該水路に介設される水の流量
調節弁に連結し、該感熱部の他端のピストンを該
バーナへのガス供給路に介設されるガスの流量調
節弁に連結したことを特徴とするガス湯沸器。